ペフとは、屋根の裏側に取り付ける断熱材です。ペフは、折板(せっぱん)カーポートの結露対策として貼り付け利用します。この記事では、カーポートの屋根に利用されるペフとは何なのか、ペフを貼り付けるメリットやデメリット、貼付けが必要かどうかなどを解説します。あわせて、積雪地域におすすめのカーポートも紹介するので、参考にしてください。

カーポートのペフとは
カーポートカタログで、ペフ付き・ペフなしという言葉を見たことがある人も多いでしょう。ペフとはそもそも何なのでしょうか。
ぺフとは
ペフとは、折板カーポートの屋根の裏に貼り付ける断熱材です。シート状の断熱材で、スポンジのような見た目をしています。結露軽減材として知られており、その名のとおり屋根裏に貼り付けることで、結露が発生するのを軽減してくれます。ペフは、ポリオレフィンフォームという素材でできており、断熱・保温・保冷に優れていることも特徴です。
折板(せっぱん)カーポートの結露対策として貼る
カーポートは屋根に使われている素材によって、大きく2種類に分けられます。ポリカーボネートが使われている「ポリカーボネートカーポート」と、銅板などが使われている「折板カーポート」の2種類です。
ペフは、金属製の折板カーポートの屋根裏に貼り付けて使用します。折板カーポートは、耐雪強度や耐風圧強度が強く、丈夫な点がメリットです。しかし、金属製の屋根のため、ポリカーボネートよりも結露が生じやすくなっています。結露を軽減する目的で、ペフが用いられます。

折板カーポートにペフを貼るメリット
屋根・車をカビや水滴から守る
折板カーポートは、銅板などを折り曲げて作られているものです。金属製のため結露が起こりやすく、屋根がカビてしまうケースもあります。また、ひどいときには屋根からポタポタと水が垂れてきて車に水滴がついて汚れてしまうなど、メンテナンスに手間がかかります。
しかし、ペフを貼り付ければ結露の軽減が可能です。水滴から屋根や車を守れるため、メンテナンスにかかる時間やコストを軽減できます。
積雪地域では折板カーポート設置が多い
上述したとおり、折板カーポートは金属製で耐久性が高くなっています。雪や風に対する強度も高く安心感があるため、多く設置されているカーポートです。
しかし、金属製で結露が発生しやすいという特徴があります。特に、寒いほど結露は出やすくなるため、積雪地域などでは結露の被害が出やすくなります。そのため、ペフの使用を検討する必要があるでしょう。
また、カーポートは建築物として扱われるため、設置の際には建築確認申請を提出する必要があります。積雪地域では、積雪量によって耐積雪強度に制限があるため注意しましょう。一例ですが、長野県は耐積雪20cm~、富山県は耐積雪150cm~、福井県は耐積雪100cm~となっています。強風地域の場合、雪だけでなく耐風圧の強度についても検討が必要です。

折板カーポートにペフを貼るデメリット
ぺフは劣化する
ペフは半永久的に使えるものではありません。現時点では必ず劣化する素材のため、メンテナンスに手間がかかります。ペフの寿命は設置環境などにもよりますが、早くて5年、一般的には10年ぐらいといわれています。折板カーポート自体は丈夫で20年以上は使えるケースが多いことを考えると、ペフの寿命は短いといえるでしょう。
ペフが劣化して剥がれてしまったりボロボロになったりした場合、どうすればよいのかは下記で解説します。
ぺフが剥がれ落ちてきた場合、どうしたらいいか
ペフは屋根をそのままにして、ペフだけ交換することができません。しかし、ボロボロになったペフを放置すると、風で周囲に飛び散ってしまう可能性があるため、適切な対応が必要です。ペフが剥がれてきた場合の対処法は、以下の3つです。
・劣化したペフをきれいに取り除いて、ペフのない状態で使用する
・劣化したペフを剥がして、結露防止剤を吹き付けて使用する
・カーポートの屋根ごと取り替える
ペフなしの状態で使用しても、屋根の強度には問題ないため、結露を気にしない場合にはよいでしょう。屋根ごと取り替える場合、高額になるケースも多いため注意が必要です。

ぺフが劣化した際にかかる費用(目安)
ペフが劣化して屋根ごと取り替える場合には、取替施工費だけでなく屋根代がかかります。たとえば、車1台分の折板屋根なら、17万円程度かかります。車2台分の折板屋根を取り替える場合には、20万円以上かかるケースが多いでしょう。車2台分で耐雪100cmの折板カーポートなら、40万円程度が目安となります。
設置するカーポートの種類や、耐雪・耐風圧強度、施工業者によっても金額は異なるため、まずは見積もりを取ってみるとよいでしょう。

カーポートの重要性
カーポートは、大切な車を守るために重要です。カーポートの中でも折板カーポートは、降雪量の多い地域だけでなく、さまざまな地域で設置されるようになってきました。折板カーポートは、雪だけでなく風に強いことでも知られているため、台風などの風害が多い地域にもぴったりです。
近年の異常気象により、ゲリラ豪雨や大型台風の直撃などが多くなっています。これらの自然災害への備えとしてもよいでしょう。また、コロナ禍により自宅で過ごすケースも多くなっています。折板カーポートは屋根下が涼しく、子どもの遊び場やバイク置き場としても活用可能です。

現時点で考えられるぺフの必要性
ペフは結露軽減に役立つため、結露が起こりやすい寒冷地の場合は必要に応じてペフを使用するとよいでしょう。
ポリカーボネートカーポートの中にも、耐雪や耐風圧に強いものがあるため、地域によっては折板カーポート以外も選択肢の1つとなります。ペフが必要かどうかは、最終的に個人の判断になりますが、カーポートの購入する際にリフォーム会社などに相談しておくとよいでしょう。その上で、ペフが必要かどうか、自宅に適したカーポートの種類などを選びます。

【参考】折板カーポートの屋根下の暗さが気になる場合
折板カーポートを設置した場合、屋根の下が暗くなって気になる人もいるでしょう。折板カーポートは金属製で光を通さないため、どうしても屋根下は暗くなりがちです。明るさが欲しい場合は、ポリカーボネート製の屋根を検討しましょう。

CAINZ Reform【耐積雪50㎝~150㎝】おすすめカーポート7選
ここでは、おすすめカーポートを7つ厳選して紹介します。カーポートを選ぶ際の参考にしてください。なお、本項では初めからペフのついていない種類を紹介しています。
ガーデンフェイス ワイドポート50 51-50型 6本柱 (2台用) | カインズオリジナル
耐積雪50cm、ポリカーボネートタイプのカーポートです。屋根材がポリカーボネートのため、光を通しやすく屋根下の明るさを確保できます。緩やかなアーチ状になっており、やわらかな印象を与えます。本体カラーは、ブラウン・ブラック・ステンカラーの3色です。

ガーデンフェイス 折板カーポート100 55-55型 4本柱 (2台用) Aタイプ | カインズオリジナル
耐積雪100cm、折板屋根タイプのカーポートです。オールスチール折板屋根となっているため、耐雪強度や耐風圧強度も高くなっており、積雪の多い地域にもよいでしょう。また、4本柱タイプと柱が少なくなっているため、車の乗り降りもしやすくなっています。カラーは、ブラウン・ブラック・ステンカラー・シルバーの4色です。

ガーデンフェイス 折板カーポート150 55-55型 6本柱 (2台用) Bタイプ | カインズオリジナル
耐積雪150cm、折板屋根タイプのカーポートです。上記の商品と同様にオールスチール折板屋根ですが、6本柱でさらに雪や風に対する強度が高くなっており、耐積雪が150cmと雪の多い地域でも活躍できます。カラーは、ブラウン・ブラック・ステンカラー・シルバーの4色です。

エフルージュ ツイン50 51-54H型 ハイルーフ | YKKAP
耐積雪50cm、ポリカーボネートタイプのカーポートです。光を通すポリカーボネートのため採光性に優れており、屋根下が明るく開放的な印象を与えます。シンプルですっきりとした見た目も特徴です。本体カラーは、ブラウン・カームブラック・プラチナステン・ピュアシルバーの4色です。

セルフポートパワー II 3000タイプ 1台用 5530タイプ 4本柱 | LIXIL
耐積雪100cm、折板屋根タイプのカーポートです。1台用でコンパクトなため、カーポートを設置するスペースが狭い、1台しか車を所有していない家庭にもよいでしょう。また、同シリーズでは耐積雪50cm、150cmタイプもあるため、居住地域の積雪量によって適したタイプを選べます。カラーはシルバーのみです。

ソルディーポート 2台用 54-50型 標準柱 | LIXIL
耐積雪50cm、ポリカーボネートタイプのカーポートです。ポリカーボネートで、太陽の光を取り込みやすいため、窓の近くに設置しても室内が暗くなることがありません。風に対する強度も高く、強風地域などにも向いています。カラーは、オータムブラウン・シャイングレー・ブラック・ナチュラルシルバーの4色です。

セルフポートパワー II 4500タイプ 2台用 5555タイプ 6本柱 | LIXIL
耐積雪150cm、折板屋根タイプのカーポートです。耐積雪150cmと雪に対する強度が高く、豪雪地帯などでも活躍できるでしょう。また、同シリーズには耐積雪100cmタイプもあるため、地域の積雪状況によって適したタイプを選べます。カラーはシルバーのみです。

このように、カインズ・リフォームではさまざまなタイプのカーポートを取り扱っています。商品によって、耐積雪や屋根材が異なるため、住んでいる地域に合ったものや、重視するポイント、たとえば強度や採光性などを考慮して選びましょう。

まとめ
折板カーポートは屋根材が金属でできており、耐雪・耐風圧性に優れています。しかし、結露しやすいというデメリットもあります。結露が発生しやすい寒い地域で設置する場合は、ペフの貼付けも検討しましょう。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。