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自宅に適した蓄電池の種類を選ぶには?負荷や充電方式の組み合わせが重要

2023年07月31日
自宅に適した蓄電池の種類を選ぶには?負荷や充電方式の組み合わせが重要

蓄電池はどのような種類があるのか把握しづらいため、製品ごとの違いが判断できなくて困っている方も多いのではないでしょうか。省エネや停電対策で家庭用蓄電池を導入して期待通りの効果を得るには、蓄電池システムの構成、負荷タイプ、電圧、設置場所の種類が自宅に合った製品を選ぶことが重要です。今回は、家庭用蓄電池の種類を4つの着眼点で紹介します。

蓄電池の種類とは

battery low icon

家庭で使用されている蓄電池には、鉛電池、ニッケル水素電池、NAS電池、リチウムイオン電池の4種類があります。

鉛電池

1859年に発明された、負極に鉛、正極に二酸化鉛を用いていている蓄電池です。コストパフォーマンスに優れていて、安定した範囲で放電することができ、現在も自動車やフォークリフトなどに使われています。

ニッケル水素電池

正極にオキシ水酸化ニッケル、負極に水素吸蔵合金を用いた蓄電池です。急速な充放電にも対応可能なため、乾電池型の二次電池(充電池)や、ハイブリッド自動車に使われています。

NAS電池

正極に硫黄、負極にナトリウムが用いられた蓄電池で、日本ガイシ株式会社が東京電力と共同開発しました。他の種類と比べても桁違いの電力量を蓄電可能なため、工場や大規模電力貯蔵施設など業務用の蓄電池として使用されています。

リチウムイオン電池

正極にリチウム含有金属酸化物、負極に炭素材料を用いた蓄電池です。高い充放電圧量を保ちつつ小型化を実現できることから、太陽光発電や電気自動車とセットで使われる蓄電池や、節電・災害対策用の蓄電池に用いられています。

リチウムイオン電池の家庭用蓄電池を導入する際は、蓄電池システムの構成、負荷タイプ、電圧、設置場所の種類に着目して比較検討することで、自宅に合った蓄電池を選ぶことが可能です。

蓄電池システムの種類

リチウムイオン蓄電池ユニット

蓄電池は、電気を溜めたり変換したりする「パワーコンディショナー」とセットになった蓄電池システムとして販売されています。蓄電池システムの構成は製品によって異なり、単機能型、ハイブリッド型、トライブリット型、スタンドアロン型の4種類に分けることができます。

単機能型

蓄電池と専用のパワーコンディショナーからなる蓄電システムです。蓄電池単体を電気系統と繋げて設置する場合は、単機能型を選ぶことになります。太陽光発電と連結することもできますが、それぞれ専用のパワーコンディショナーが必要になるため、設置するための広めのスペースを確保できない場合は導入が難しいでしょう。

ハイブリッド型

蓄電池と太陽光発電システムのパワーコンディショナーが一台にまとめられているタイプです。電気が経由する機器の数が少ないため、変換ロスを最小限に抑えることができます。また、省スペースを実現できるため、狭い場所にも設置しやすいことがメリットです。蓄電池を太陽光発電システムと同時に導入する場合には、ハイブリッド型が適しています。

トライブリッド型

太陽光発電システム・蓄電池・電気自動車のパワーコンディショナーが一体化したタイプです。省スペースの点でも、変換ロス抑止の点でも優れていますが、価格は高価です。通勤に電気自動車を活用している方など、太陽光発電のエネルギーを使って夜間に充電したい場合にはトライブリット型が向いているでしょう。

スタンドアロン型

上で挙げた3種類はパワーコンディショナーを使って電力系統と連結する蓄電池ですが、スタンドアロン型はコンセントから給電を行います。パワーコンディショナーが備わっていないため太陽光発電と連結することはできません。設置が簡単で、価格は安価なため、災害対策専用の蓄電池としても購入しやすいでしょう。

負荷タイプの種類

負荷タイプとは、停電時に家の中で給電可能な範囲を指しています。蓄電池を災害対策として購入する場合は、負荷タイプを重視して選ぶと良いでしょう。なお、生活に欠かせない家電の一般的な電力使用量は以下の通りです。

  • エアコン 600W
  • 冷蔵庫 50~100W
  • テレビ 100~180W
  • 照明 50~100W
  • スマートフォン充電 10W

全負荷タイプ

全負荷タイプは、停電時も家中のすべての部屋で蓄電池の電気を使用できます。家中の照明やエアコンが使えるため、蓄電池に充電可能な電力量を示した「定格容量」が大きな製品を選ぶことで、災害時も平常時と変わらない生活が可能です。ただし、停電が長引いた場合は早期に電力が尽きてしまうため、状況に応じて節電を心掛けながら生活する必要があります。

特定負荷タイプ

事前に指定したエリアのみ電気を使用するタイプです。キッチンや浴室、リビングなど生活に欠かせないスペースの家電を指定し、太陽光発電システムと組み合わせて活用することで、停電時も長期にわたって電気を使用できます。一方で、エアコンやIHコンロなど電力使用量の大きな家電を長時間使った場合は、使用できる時間が短縮するリスクもあります。全負荷タイプと比べてリーズナブルな商品が多いことも特徴です。

電圧の種類

蓄電池は、対応している電圧の種類で選ぶこともできます。

単相100V対応

2つ穴の一般的なコンセントから供給される電圧です。スマートフォンの充電器、照明、ドライヤー、冷蔵庫など、大多数の家電で採用されています。ただし、電圧が200Vの家電に電気を供給することはできないため、家に200Vの製品がないかチェックした上で選びましょう。

単相200V対応

近年200Vを採用している家電も増えています。IHクッキングヒーター、エコキュート、エアコン、電子レンジなど、ハイパワーな出力が求められる製品に多いことが特徴です。200V対応の蓄電池であれば、100Vの家電にも対応できます。ただし、消費電力が大きいため容量がなくなるのも早いというデメリットもあります。

設置場所の種類

リチウムイオン蓄電池ユニット(6.7kWh・屋内、3.5kWh・屋内)設置イメージ

多くのメーカーでは屋内用と屋外用の製品がそれぞれ販売されていて、サイズや稼働音などが異なります。

屋外型

雨や風への対策がされている蓄電池です。一方で、直射日光が当たる場所や高温多湿な場所には適さないため、設置場所は限られています。また塩分にも弱いため、塩害エリアに設置する場合は専用の製品を選んでください。サイズは比較的大型であるものの、室内のスペースを圧迫することがありません。さらに、家の中からは稼働音が気になりにくいこともメリットです。

屋内型

屋内設置に適した蓄電池です。雨風に晒されることがないので、カバー部分を頑丈にする必要がなく、屋外用よりもコンパクトなものが多い傾向にあります。また、屋内に置けるサイズにするために容量を小さくした製品が多く、6kWh未満のものが一般的です。稼働音は出ますが、図書館や深夜の郊外に相当する35‐40㏈以下の音量なので、ほとんど気にならないレベルでしょう。

おすすめの蓄電池

オムロン マルチ蓄電池

オムロンのマルチ蓄電池は、さまざまな種類が用意されているためおすすめです。中でも6.5kWhの製品はサイズが490mm×847 mm×147mmとコンパクトなため、屋内にも屋外にも設置可能です。ここでは負荷タイプの種類で選ぶことを想定して、全負荷型と特定負荷型のメリットや価格を比較しました。

ハイブリッド×全負荷

蓄電池と太陽光発電を同時購入する場合に適したタイプです。全負荷で全ての部屋に供給できるため、停電中も普段どおり生活できます。停電時間が6時間弱であれば、家電の中でも電力使用量がとくに大きいエアコンも連続使用可能です。カインズ・リフォームを通して契約する場合、価格は以下の通りです。

一括支払い:1,780,000円~(税込)

リース契約:20,642円/月(120回払)

ハイブリッド×特定負荷

長時間の停電への備えや、太陽光発電の売電収入を確保したい家庭に適したタイプです。6.5kWhの蓄電池をフル充電した場合、停電時も18時間連続で冷蔵庫・テレビ・照明・スマートフォンへの充電を行うことができます。家族全員がリビングで過ごすことが多い家にぴったりです。価格は全負荷型よりも安く、カインズ・リフォームを通して契約する場合は以下の通りです。

一括支払い:1,580,000円~(税込)

リース契約:19,240円/月(120回払)

2023年7月1日時点の価格となります。

まとめ

蓄電池は負荷、充電方式、電圧、設置場所の種類が製品ごとに異なりますので、自身の家庭に適した組み合わせを選ぶことが重要です。選択肢が多いうえ、太陽光発電システムと組み合わせて売電収入を期待している場合は、詳細なシミュレーションが欠かせません。そのため、蓄電池に関する知識や実績が豊富な相談先を頼りながら決めるといいでしょう。

カインズ・リフォームでは、長年にわたってリフォーム工事を行っており、太陽光発電システム・蓄電池の施工実績も豊富です。リアル店舗やショールームがあるため、蓄電池のサイズを自分の目で確認することもできます。太陽光発電システム・蓄電池の導入を検討しているのなら、ぜひご相談ください。

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