敷地外からの視線を遮る目隠しフェンスには、さまざまな種類があります。目的にあった高さやデザイン、素材を組み合わせて、理想の目隠しフェンスを設置しましょう。
今回は目隠しフェンスの高さやデザイン、素材の種類を解説します。費用目安や、失敗を防ぐフェンス選びのポイント、おすすめの目隠しフェンスなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合や、取り扱いのない場合がございます。
目隠しフェンスの種類を一挙に紹介
目隠しフェンスにはさまざまな種類があります。自宅にぴったりの目隠しフェンスを選ぶときの着眼点は、高さ、デザイン、素材の3つです。それぞれどんなバリエーションがあるのか紹介します。
高さの種類
目隠しフェンスは高さによって、「スクリーンフェンス」と「多段フェンス」の2種類に分けられます。
スクリーンフェンス
地面に柱を固定し、単体で使うことを前提としたタイプの目隠しフェンスです。ECサイトやメーカーのHPなどで「スクリーン」と検索すると、目隠し目的のフェンスが出てきます。
スクリーンタイプの目隠しフェンスは、道路からの視線や不審者の侵入を遮断するために十分な高さの商品が多いのが特徴です。地面からスクリーンフェンス上部までの高さは180〜200cmほどが目安で、背の高い大人の目線を遮れる高さが採用されています。
そのためスクリーンフェンスは、通行量の多い道路に面している住宅や、道路とリビングや寝室にある窓との距離が近い住宅、庭でアウトドアを楽しみたい人などにはとくに向いています。
多段フェンス
2段にしたりブロックに重ねて使用したりと、組み合わせて使うことを前提としたタイプは、「多段フェンス」と呼ばれています。そのため高さは1m程度と、低めの製品が多いことが特徴です。
フェンスを2段重ねる場合にも、上下で同じ種類のものを重ねる決まりはありません。上部と下部の組み合わせを柔軟に選べるため、カスタマイズ性に優れていることが魅力です。
目線位置には目隠し率の高いものを、地面付近は通気性や採光性に優れた製品を選ぶといった選択肢もあります。また、通常よりも長い多段柱を使うと、植え込みと組み合わせてデザイン性の高い外観を実現可能です。
素材の種類
フェンスに使われる素材は、アルミ形材、樹脂(人工木)、ポリカーボネートの3つが代表的です。
アルミ形材
アルミは軽くて丈夫でサビもできにくい素材なので、さまざまなニーズに応える製品が作られています。価格も比較的安いのがメリットです。アルミの風合いを活かしたものもあれば、木調色やブラックなどデザイン性の高い色味を施したものもあります。
樹脂(人工木)
樹脂に木粉を混ぜて、木のぬくもりを感じさせる見た目に仕上げた素材です。和風デザインの住宅向けに、竹垣のように仕上げた製品もあります。天然木より耐久性に優れていて、雨や乾燥などで劣化しにくくなっていいのが魅力です。ただし、コストがやや高いことが懸念点と言えます。
ポリカーボネート
パネルタイプの目隠しフェンスに使われることのある素材で、カーポートにもよく使われる素材として知られています。目隠し率が高くても採光性を確保できるので、敷地内街の日当たりに影響を与えにくいのが魅力です。樹脂と組み合わせてデザイン性を高めた商品もあります。
デザインの種類
目隠しフェンスのデザインは、外観だけでなく、目隠し率や通気性、採光性といった機能性に関わってくる部分です。目隠しフェンスのデザインは、次の4種類に分類できます。
パネルタイプ(完全目隠しタイプ)
一枚の薄い板状のパネルからなるフェンスです。目線を100%遮れるうえ、風も遮れます。ただし、風が強いエリアでは負荷がかかり、倒壊するリスクもあるため注意が必要です。
他の種類と比べると見た目に圧迫感があるため、多段フェンスのように低めのサイズの製品が多くなっています。日差しを完全に遮る製品もありますが、ポリカーボネートのように採光性のある半透明の素材を採用している製品もあります。そのため、目線を完全に遮りながら、敷地内の日当たりも確保できることが魅力です。
ルーパータイプ
板同士を少し隙間ができるように重ねあわせたデザインの、目隠しフェンスです。パネルタイプと違ってわずかに通気性があるため、敷地内に湿度がこもりにくいのがメリットです。強風が吹いてもフェンスにかかる不可が分散されるため、沿岸部などの風が強いエリアでも比較的倒れにくいタイプとなっています。
素材にはアルミや人工木などが採用されることが多く、選択肢が多いため外観にあわせたデザインを選びやすいのも魅力です。
縦板格子タイプ(縦スリットタイプ)
地面に対して垂直になる形に板が取り付けられた、ストライプデザインのフェンスです。隙間はあるものの、外を歩きながらだと見えにくいため、敷地内で過ごしていても視線が気になりにくくなります。板と隙間の幅はさまざまなバリエーションが用意されていて、目隠し率の高い製品もあれば、通気性に優れた製品もあります。大手メーカーであれば、1つの製品でさまざまな目隠し率のタイプが網羅されているため、自宅にあったフェンスを選べるでしょう。
横板格子タイプ(横スリットタイプ)
地面に平行になる形に板が取り付けられた、ボーダーデザインのフェンスです。敷地内からも適度に外の様子が見えるのが特徴で、フェンスの外で立ち止まっている人がいても気づきやすくなっています。ウッドデッキの周辺など、家族の目が外へ行き届きやすく、プライバシーが気になりにくい箇所におすすめのデザインです。
目隠しフェンスの設置にかかる費用目安
フェンス1枚あたりにかかる費用(販売価格+施工費用)は10,000〜35,000円が相場です。設置範囲にもよりますが、フェンス設置にあたって必要な費用は合計20万円が目安となっています。
内訳は以下の通りで、とくに本体価格は製品によって幅があります。
- 本体価格:5,000〜100,000円/m
- 工事価格:7,000〜30,000円/m
- コア抜き工事:50,000~100,000円
失敗しない目隠しフェンスの選び方
目隠しフェンスはサイズが大きいため、設置後に「イメージと違った」と後悔しやすいエクステリアでもあります。失敗を防ぐためにも、次の3点に着目しながら目的にあった目隠しフェンスの種類を選んでみてください。
設置場所にあわせて目隠し率と採光性のバランスを調整
どの種類の目隠しフェンスが適切かは、設置場所によって変わってきます。
たとえばリビングに近い位置にフェンスを設置する場合、プライバシーを確保しつつ日当たりを遮らないように、ポリカーポネート製のフェンスを選ぶのがおすすめです。また、目隠し率の異なる多段フェンスを重ねて使うことで、適度に日当たりを確保しつつ目線を遮ることもできます。
代表的な目隠しフェンスの設置場所は次のとおりです。
- 隣家との境界
- 道路と敷地の境界
- リビングの窓付近
- バスルームの窓付近
リビングやバスルームなど、とくにプライバシーが気になる箇所に設置するフェンスは、目隠し率の高いものを選ぶのがおすすめです。一方で、隣家との境界に設置する目隠しフェンスは、隣の日当たりや風当たりにも影響してしまうため、目隠し率が低めの製品が無難でしょう。
目隠し以外の機能性も重視
目隠しフェンスと一口に言っても、通気性に優れたフェンスや、防音効果のあるフェンスもあります。目的にあわせてそうした機能性のある製品を選ぶことで、理想の住まいを実現できるでしょう。フェンスの設置目的をあらためて整理して、必要な機能性を洗い出してみてください。
高さに気をつける
フェンスの高さは地面から2.2mまでと、建築基準法で決められています。とくに、多段フェンスにしたり、元あるフェンスやブロックと組み合わせて設置したりする場合は要注意です。必要以上に高くなりすぎないよう、製品選びに気をつけましょう。
カインズおすすめの目隠しフェンス
目隠しにおすすめの製品を2つ紹介します。
サニーブリーズフェンス|LIXIL
ルーパータイプで、ブロックと組み合わせて設置する多段フェンスです。バリエーションは、ポリカーポネートを採用した採光タイプと、アルミタイプ、木目調も選べるラッピング形材色タイプなど、デザインや機能性も豊富に用意されています。
リレーリア フェンス|YKK AP
アルミ形材のスクリーンフェンスで、デザインラインナップが豊富です。カラーは木目調も選べるので、ぬくもりある見た目も実現できます。
目隠しフェンスの設置方法
目隠しフェンスの設置手順は、次の2ステップです。
(STEP 1)設置場所に柱を固定
地面に直接設置する場合は、地面に独立基礎を埋め込みます。ブロックの上に設置する場合は、ブロックにドリルなどで穴を開けて、柱を通すスペースを確保します。柱を穴に入れた後は、モルタルなどで固めることで固定してください。
(STEP 2)フェンスを組み立て
柱を設置したら、目隠し部分を組み立てて取り付けていきます。柱の間隔がズレていると取り付けられないため、柱の固定位置が正確になるよう注意しましょう。
DIYでフェンスを設置すると倒壊のリスクがあるため、業者に頼むのがおすすめです。
まとめ
目隠し効果のあるフェンスの中でも、高さやデザイン、素材にそれぞれいくつか種類があります。目隠しフェンスの設置目的にあっているのはどれかを選んでいくことで、自宅にあった組み合わせが見つかるでしょう。価格相場も種類によって変わってきますので、今回紹介したおすすめ製品も参考にしながら、理想の目隠しフェンスを探していってください。
カインズでも目隠しフェンスの販売と設置工事を行っています。店頭の相談カウンターや、Webや電話の窓口でご案内しますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合や、取り扱いのない場合がございます。