子供が大きくなると、自分の部屋を欲しがるものです。特に小学生になると学習道具などが増えるだけでなく、毎日宿題をやるスペースも確保しなければなりません。
とはいえ、いきなり子供部屋を作るといっても、そもそも部屋が空いていない家庭も多いでしょう。子供が2~3人の家庭なら、なんとか一つの部屋を分割して子供部屋にしてほしいというのが親の本音ですよね。
そこでこの記事では、限られたスペースで上手に子供部屋をリフォームするために、以下について詳しく解説します。
- 子供部屋をおしゃれにリフォームできるアイディア
- リフォームにかかる費用&工期
- 子供部屋だからこその注意点
- マンションをリフォームするときの注意点
リフォームの内容次第で、子供が部屋を気に入ってくれるかが変わってきます。おしゃれさ&機能性を兼ね備えた子供部屋を作り、子供の自立や成長を支えてあげましょう。
子供部屋をおしゃれにリフォームする7つのアイディア
せっかく子供部屋をリフォームするなら、子供が胸を張って自慢できるようなおしゃれ空間にしたいもの。そこでここでは、子供部屋のリフォームで取り入れたいおしゃれなアイディアを7つ紹介します。
- 壁紙を変える
- アクセントクロスを使う
- フローリングを変える
- ロフトを設置する
- 仕切りで分割する
- 壁で分割する
- 間仕切り家具で分割する
1. 壁紙を変える

子供部屋リフォームにおいて「定番」とも言えるのが、壁紙交換です。壁紙交換の費用はサイズにもよりますが、6畳の部屋なら5万円以内に収めることも十分に可能でしょう。
子供部屋の壁紙には、以下のような機能を備えた壁紙を選ぶことで快適性を高めることができます。
- 消臭機能:汗などの臭いを抑える
- 防カビ機能:室内を調湿し、カビの発生を抑える
- 抗アレルギー機能:花粉、ハウスダスト、ダニなどの働きを弱める
日当たりの悪い北側に子供部屋を作る際は、何かと湿気や臭いがこもりがちです。壁紙一枚でこうした不快感を解消できると思えば、機能性をプラスする価値は十分にあるでしょう。
2. アクセントクロスを使う

子供が好きそうな壁紙を全面に貼ると、部屋全体がうるさく感じられたり、圧迫感が生まれてしまったりといったデメリットがあるでしょう。そんなときにおすすめなのが、部屋の一面だけに違う色の壁紙を貼る「アクセントクロス」です。
アクセントクロスなら、文字通り壁紙が部屋のアクセントとなり、部屋全体をおしゃれに見せる効果があります。アクセントクロスをさらに効果的に取り入れるなら、以下のようなアイディアを採用してもいいでしょう。
- 勉強机とは反対側の壁に貼る→勉強中の視界を邪魔しない
- 腰の高さまでの腰壁にする→スタイリッシュな仕上がりに
- 世界地図や英語の壁紙にする→学習効果を高める
3. フローリングを変える

近隣への騒音や物を落としたときの傷が気になる子供部屋は、あらかじめフローリングをリフォームとしておくと安心です。
特に人気が高いのは、足触りが良いうえに吸収性の高いコルクタイル。固いおもちゃなどを落としても傷がつきにくく、キャスター付のチェアも安心して使用できるでしょう。表面がセラミック加工してあるタイプなら、掃除が楽になるのも嬉しいポイントです。
また、フローリング材の上にカーペットを全面に敷いておけば、何か落としても床に傷つかない、遮音性がアップするなどのメリットが期待できます。
4. ロフトを設置する

秘密基地のような特別感があるロフトは、子供にも大人気。ロフトは遊び場所としても寝る場所としても利用できるため、省スペースにつながるでしょう。
デメリットとしては、夏には湿気がこもりやすく高温になりやすいことが挙げられます。また、遊んでいる最中に誤って転落というリスクも考慮しなければなりません。エアコンで気温を調整する、転落防止の柵を設置するなど、安全性を確保するための対策が必要不可欠といえます。
5. 仕切りで分割する

2~3人の子供がいる家庭だと、「一つの部屋を分割して子供部屋にリフォームとしたい」と考える人が多いでしょう。できるだけ費用を抑えて子供部屋を分割したいときは、パネルなど仕切りを活用するのが便利です。
仕切りを設置することで兄弟同士のプライバシーが守られ、視線が気になることもほとんどありません。ただし、部屋の上部がつながっているタイプの仕切りだと、音がすべて聞こえてしまうのがデメリットです。
6. 壁で分割する

簡易なパネルではなく、壁やドアによって完全に部屋を分割してしまうのも選択肢の一つです。壁の増設は15~20万円程度で済むことが多いですが、照明関係の電気工事を伴う場合は30~40万円と高額になります。
完全に空間を閉ざしてしまうのは気が引けるという人は、壁ではなく可動式のドアを設置するのも良いでしょう。可動式のドアなら、部屋同士の行き来が簡単になり、一緒に遊ぶときはドアを全開にして開放的な空間にできます。
7. 間仕切り家具で分割する

ベッドや棚など、大きい家具を部屋の中央に設置することで部屋を分割することもできます。たとえば部屋の中央に二段ベッドを設置し、上段と下段を境に部屋を分割すれば、互いのスペースが無駄になることもありません。
費用は約50~70万円が目安となりますが、プライバシー保護と省スペースを同時に実現できるのは間仕切り家具ならではのメリットでしょう。
子供部屋リフォームにかかる費用と期間
子供部屋のリフォームにあたり、やはり気になるのが費用と期間の2点でしょう。特にリフォーム中は子供部屋が使えなくなるため、子供にとってもストレスに感じられるものです。家計にとって、子供にとって無理はないかよく検討したうえで、リフォーム内容を決める必要があります。

費用相場は約50~100万円
子供部屋のリフォームにかかる費用は、施工内容によって大きく変動します。そのため、一概に「いくら用意しておけばいい」と決めることはできません。
「目安だけでも知りたい」という人は、おおよそ50~100万円を想定するといいでしょう。50~100万円なら床や壁を張り替えるには十分で、空間の印象をガラリと変えることができます。あれこれと手を出すと100万円を超えることも十分に考えられるため、まずは優先度を考えながら予算内で可能なリフォームを検討してください。
リフォーム期間は約1ヶ月
リフォーム期間も施工内容によって変動しますが、約1ヶ月が目安となります。壁やドアを設置する場合でも、1ヶ月あれば十分に対応可能でしょう。
リフォーム期間中は、基本的に子供が自分の部屋で過ごすことはできません。子供は必然的に「外で遊びたい」と感じる可能性が高いため、できるだけ真冬や梅雨期間中のリフォームは避けた方が無難でしょう。
子供部屋をリフォームしたい!考えるべき3つの注意点

子供部屋をリフォームする際は、これからの将来をよく考えて施工内容を決めなければなりません。子供にとって「理想の部屋」は成長に応じて変わるため、以下の3点を事前に考える必要があります。
- 年齢に合わせたニーズ
- 家族との距離感
- 収納の高さ
1. 年齢に合わせたニーズ
どのような部屋が子供にとって理想かは、年齢によって異なります。親としては常に近くで見守っていたいところですが、時には子供のプライバシーを尊重することも必要でしょう。
- 幼稚園児:親の手助けが必要。ドアはなるべく開け、親の目が届く場所で遊ばせる
- 小学校低学年:親の目が届くと安心だが、勉強時間には閉めきること必要
- 小学校高学年:徐々にプライバシーが必要になる。ドアは閉めきることも多い
- 中学:反抗期もあり、プライバシーが最重要。兄弟間でも部屋を仕切るといい
子供部屋のリフォームは、子供が小学校に入学するタイミングで検討する人が多いようです。ドアは年齢に応じてニーズが異なるため、スライド式の開閉ドアにしておくと後になってから便利でしょう。
子供が二人以上いる家庭は、はじめのうちはドアを設置せずカーテンなどに対応し、長男や長女が大きくなってから両方にドアを設置するというように、年齢に合わせて仕切りを変えるのがおすすめです。
2. 家族との距離感
子供部屋を新たに作る際は、家の中のどこに作るかをよく考えておくことが大切です。実勢、子供のためにと思って子供部屋を作ったところ、子供が部屋にこもってしまい会話の機会が減ったという声も少なくありません。
子供との関係や距離感を適度に保つには、できるだけリビングに近い位置に子供部屋を作るのがおすすめです。子供部屋にドアを設置すれば、普段はドアを開けっぱなしにして会話を楽しみ、夜はドアを閉めてプライバシーを守るといったように、互いにとって快適な環境を作れるでしょう。
また、玄関からの位置を考えた時に、一度リビングを通ってから子供部屋に行くのが理想です。子供がリビングを通れば自然と会話が生まれ、帰宅後すぐに部屋にこもってしまうというリスクも軽減できます。
3. 収納の高さ
子供部屋にクローゼットや物置を設置する際は、高さに十分注意しましょう。子供はグングンと成長するものですが、あまりにも高い収納にしてしまうと、はじめのうちは使い勝手が極端に悪くなってしまいます。
収納を子供の背より高くしてしまうと、以下のように様々なデメリットが生じてしまいます。
- 子供が整理整頓を嫌がる
- 収納すべきものを床に広げたままにする
- 収納に何が入っているか子供が把握できない
子供のうちから整理整頓に苦手意識を持ってしまうと、そのまま片付けできない性格になってしまうリスクもあるでしょう。そのため、収納の高さはできるだけ現在の身長にあわせて作るのがポイントです。
【マンション】子供部屋リフォームの前に確認すべきこと

一軒家ではなくマンションなどの集合住宅に住んでいる場合、事前に管理会社などの許可をとらなければなりません。何も許可をとらずにリフォームしてしまうと、退去時にトラブルに発展するだけでなく、賠償責任になる可能性もあるでしょう。
- マンションの管理規約を確認する
- 管理組合へ事前申請する
「知らなかった」では済まされないこともあるため、必ず上記2点を確認してください。
マンションの管理規約を確認する
はじめに、マンションで独自に定められている管理規約を確認しましょう。管理規約には主に以下の2種類がありますが、各マンションが定めている管理規約の方が優先度は高くなります。
- マンション標準管理規約:国土交通省が定めた規約
- 各マンションの管理規約:マンションが個別に定めた規約
管理規約では、マンションの共有部におけるリフォーム可否が定められています。個人の意思によるリフォームを一切不可と定めている可能性もあるため、まずはマンションの管理会社に問い合わせてみましょう。
管理組合へ事前申請する
リフォームして問題ないことが分かったら、管理組合へ正式に事前申請を行います。管理規約にリフォームOKと書いてあっても、勝手にリフォームを始めていいわけではありません。申請の際は、以下の3点を明確にしておく必要があります。
- 何をリフォームするのか
- リフォームにどのくらいの日数がかかるのか
- リフォームの時間帯は何時頃か
特にリフォームにともない騒音が発生する場合、近隣住民への配慮が必要です。管理組合の許可を得たうえで、近隣住民へは直接あいさつしておくと丁寧でしょう。
子供の勉強スペースをリビングに作るのも効果的

この記事では子供部屋をおしゃれにリフォームするためのアイディアをご紹介しましたが、中には「子供が多い」、「家の中に十分なスペースがない」などとお困りの方も少なくないでしょう。
そんなときは、子供部屋の機能を最小限にして、勉強スペースをリビングに設置するのもおすすめです。実際、リビングに勉強スペースを設置すると、以下のようにさまざまなメリットが得られます。
- わからないことをすぐ親に質問できる
- 雑音があることで、集中力が養われる
- 親の目線があるため、勉強以外に手を出しにくい
リビングルームで勉強をする子は、子供部屋で勉強する子よりも集中力が高く、学校の成績が良いとする調査まであります。個人差はありますが、家のスペースにお困りなら、リビングルーム内の勉強スペースを検討してもいいでしょう。
子供は自分の部屋があることで整理整頓などの習慣が身につき、自立心も育っていくものです。ぜひこの記事を参考に、子供と親の両方にとってメリットのある子供部屋へリフォームしてください。
コミュニケーションを重視しつつ、子供部屋の使用期間も合わせて顧慮しましょう。
小学生(6年)中学生(3年)高校生(3年)大学生(4年)で考えた場合、最長で16年間使用するスペースとなります。
子供が独立した後に改めてリフォームが必要になるケースや、そのまま使わなくなってしまうケースも散見されますので、費用体効果を考慮し、初回の子供部屋リフォームに費用を使いすぎない、また、先々には趣味のスペースに転用ができるような作りや、万が一の際には介護スペースに流用できるように上手に検討をして行きましょう。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。