引越しの手間や費用をなくすために、住みながらリフォームしたいと考える人は多いのではないでしょうか。リフォームできるかどうかは、工事の規模によって異なります。この記事では、住みながらリフォームの可否、メリット・デメリット、リフォームの負担を軽減するコツ、リフォーム箇所別の工期について紹介します。
住みながらリフォームはできる?できない?

リフォームできるかどうかは、部分的な工事なのか、大幅な変更を伴う工事なのかによって変わってきます。
以下では、住みながらリフォームできるケースとできないケースについて詳しく解説します。自宅のリフォームがどれくらいの規模になりそうか確認し、住みながらリフォームできるかどうか判断しましょう。
住みながらリフォームできるケース
キッチンや浴槽などの設備交換、部分的な床・壁紙の張替え、収納の造作など、小規模な工事ならば住みながらリフォームすることも可能です。工期も1週間以内に済むことが多い傾向にあります。
ただし、リフォーム中は料理ができなかったり、お風呂に入れなかったりするなど、多少の不便があります。それでも、食事は外食やお惣菜、お風呂は銭湯を利用するなどで対応できるため、住みながらリフォームすることに問題はないでしょう。
住みながらリフォームできないケース
床・壁紙の全張替え、間取りの大幅な変更、設備の移設など、大規模な工事になると住みながらリフォームすることは難しくなるでしょう。工事に使用する機械や資材の持ち込みがあるため、住居として利用できるスペースが少なくなります。住めたとしても工事中はホコリや騒音に悩まされ、ストレスになる可能性が高くなります。
どうしても住みながらリフォームしたい場合は、お願いすれば一部屋ごとに工事することも可能です。しかし、一度に工事できる場所が制限されるとスムーズに作業できず、職人の手間が増えてしまいます。工期が伸びてコストもかかるため、あまりおすすめはできません。
また、工事の規模が大きいとリフォーム業者から一時的な引越しをすすめられる場合もあります。その場合はリフォーム中も住み続けることで工事の邪魔になる可能性が高いため、業者の意向に従うようにしましょう。
住みながらリフォームするメリット

リフォームの際の費用をなるべく抑えたい人は、住みながらのリフォームがおすすめです。リフォーム中の設備は使用できず不便な点もあるため、家族全員が住みながらのリフォームを希望するかどうか、事前に確認しておきましょう。
ここでは、住みながらリフォームするメリットを詳しく紹介します。
引越しの手間や費用が不要
住みながらリフォームするなら引越す必要がないため、荷物をまとめたり、仮住まいを探したりする手間と費用をかけずに済みます。
仮に引越しをする場合、自宅と仮住まいを往復しなければならず、引越し時期によっては料金が割高になる場合もあります。また、仕事や家事・育児の合間に引越しの準備を進めることは、大きな負担となるでしょう。
住みながらリフォームすれば、引越しにかかる手間と費用について考慮する必要はありません。リフォーム業者に依頼をするだけで済むため、負担はほとんどないでしょう。
リフォームの進捗を確認できる
住みながらのリフォームだと工事の進捗具合が分かり、自宅が日々新しくなる様子を楽しみながら確認できます。住んでいた家の知らない魅力を発見できたり、変化の過程を見て愛着が湧いたりもするでしょう。変化する様子をそばで見守れるため、安心感もあります。
防犯対策になる
リフォーム中はさまざまな人が出入りするため、空き巣に入られる可能性があります。特に外壁・屋根塗装の場合、家全体を養生で覆うため周囲から見えづらくなり、足場によって2階からも侵入できるようになるため、空き巣のリスクが高まるでしょう。
住みながらのリフォームならば、家を完全に空ける時間が少なくなるため防犯になります。家人が全員外出する場合は、カギの管理方法など防犯対策について業者と取り決めをしておくとよいでしょう。
住みながらリフォームするデメリット

住みながらリフォームすることには、いくつかデメリットもあります。知らずにリフォームを進めてしまうと、住みながらのリフォームに後悔する可能性もあるため注意しましょう。
ここでは、住みながらリフォームするデメリットを詳しく紹介します。
コストがかさむ場合がある
住みながらのリフォームだと、工事に必要な道具を毎回運搬したり、水を止められずに工期が伸びたりして、工事がスムーズに進められないことがあります。効率的に進めるために人員が増えれば、コストが上がってしまうでしょう。
また、キッチンやお風呂のリフォームだと、外食費や銭湯代で生活面での支出が増える場合もあります。住みながらリフォームすると決める前に、工事費や生活費がどれくらいかかるか試算しておくとよいでしょう。
ホコリや汚れを我慢する必要がある
リフォームの際には設備を解体したり、基礎部分を壊したりするため、多くのホコリが舞います。ハウスダストによるアレルギーがある人にはつらい環境になるでしょう。
作業箇所以外にもホコリや汚れが付く可能性があり、掃除の手間も増えます。住みながらリフォームする場合は、ホコリなどを我慢できそうかよく検討しましょう。
荷物の移動が負担になる
リフォームする場所に置いてある荷物は作業の邪魔になるため、移動させる必要があります。他の部屋に荷物を置かざるを得ないため、荷物を置いておける部屋があるか確認しておきましょう。
寝室に荷物を置く場合、部屋が狭くなって寝床の確保が難しくなるケースもあります。そのような事態を防ぐために、移動しなければならない荷物を事前に確認し、置く場所を確保しておく必要があるでしょう。
職人の出入りがストレスになる
リフォーム中は多くの職人が出入りして家の中を行き来するため、気疲れしやすい人は注意しましょう。職人が出入りする間は気軽にトイレに行けない、食事が取りにくい、リラックスできないなど、小さなストレスが重なって精神的負担が大きくなります。
他人がいることでストレスを感じやすい人は、リフォーム中は別の場所に移ることを検討した方がよいかもしれません。
リフォームの負担を減らすコツは?

リフォームする際、時期や荷物の量によっては負担がより大きくなる場合があります。負担を減らすコツがあるため、以下で紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。
精神的・経済的負担が少ない時期を選ぶ
リフォームを行う際は、学校行事や冠婚葬祭などがないかチェックするようにしましょう。子どもの入学や親戚の結婚式などの行事が重なると、忙しさで手が回らなくなってしまいます。また、子どもが受験生の場合、リフォーム中は勉強に集中できなくなるため、リフォームは控えた方がよいでしょう。
リフォームは、長期旅行などで家を空けるタイミングを活用するのがおすすめです。春や秋など、冷暖房が必要ない季節を選ぶと、光熱費をかけずに済みます。
荷物の移動は業者の手を借りる
引越しほどではなくても、荷物の移動や場所の確保は負担となります。大きな家電・家具を移動する必要がある場合は、業者の手を借りるのも手です。慣れない作業で身体を痛める心配がなくなります。
また、荷物の量が多い場合は、トランクルームを借りて預けるのもおすすめです。1日だけといった短期間でも荷物を預けられるため、一時的な荷物置き場に適しています。
住みながらリフォームする際の工期

部分的な工事なら住みながらリフォーム可能ですが、リフォームする場所によって工事にかかる期間が異なります。部屋や設備が使用できない期間が長いと、つらいと感じる人もいるでしょう。
リフォームしたい場所の工事にどれくらいかかるのか知って、住みながらリフォームするかどうか判断するのがおすすめです。以下では、リビング、キッチン、浴室、トイレ・洗面、屋根・外壁のリフォームにかかる工期について紹介します。
リビングリフォームにかかる工期
リビングリフォームにかかる工期は1週間前後です。フローリングの張替えに4日、壁紙の張替えに2日程度かかります。また、空調を新設する場合はプラス3日ほど期間が必要です。
キッチンリフォームにかかる工期
既存キッチンの撤去、新規キッチンの設置、排水管・ガス周りの工事などを含め、工期は1週間前後かかります。キッチンの間取り変更を伴う場合は、2週間程度かかります。
浴室リフォームにかかる工期
浴槽の交換のみの場合は、浴槽の撤去・新設、配管工事で5日程度かかります。浴室全体をリフォームする場合は、浴槽の撤去・新設などに加えて、コンクリートやタイルなどの基礎部分も新しくするため、10~14日程度かかります。
トイレ・洗面リフォームにかかる工期
便器や洗面台の交換のみなら、1日程度で作業が完了します。内装の変更や設備の調整が必要になる場合は、3~4日程度かかることもあります。トイレ工事中は水道が止まることもあるため、業者に止まる時間帯を確認しておきましょう。
屋根・外壁リフォームにかかる工期
屋根・外壁のリフォームをする場合は、足場の組み立てや下地処理など、多くの作業が発生するため、工事に1か月程度かかります。また、雨や雪の日は作業できないなど、天候に左右されるため、工期が長引く可能性もあるため注意しましょう。
屋根と外壁のリフォームは、同時に行った方が足場を組む手間が1度で済み、コストも抑えられるためおすすめです。
まとめ
大規模な工事だと住みながらリフォームするのは難しいですが、部分的な工事であれば住みながらリフォーム可能です。仮住まいを探したり、引越し費用をかけたりせずに済むメリットがありますが、ホコリや職人の出入りなどでストレスを感じることもあるでしょう。住みながらリフォームするかどうかは、メリット・デメリットをよく検討してから決めるようにしましょう。
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