内装のリフォームは、部屋の印象を大きく変えるだけに、満足できる仕上がりを期待したいところです。リフォーム後に後悔しないためにも、予算相場やタイミングなどのポイントをしっかりと押さえておきましょう。本記事では、業者選びのポイントを含めて、内装リフォームを詳細に解説します。
内装リフォームの内容と費用目安

内装リフォームには、どんなプランがあり、費用はどれくらい必要かを把握するための参考になる、代表的なリフォーム内容とおおよその費用相場を紹介します。
内装リフォームの内容
内装のリフォームには、フローリング張り替え、天井・壁クロス張り替え、ドア交換などのプランがあります。使用する建材も幅広く、デザイン性に優れた壁紙や床材へのリフォームができる他、汚れや傷に強いタイプのクロスやフローリングへのリフォームなど、機能性を向上させたい場合にもおすすめのリフォームです。選択する建材のグレードによって費用は異なりますが、おおよそ50~170万円が費用の目安となります。
内装をリフォームする2つの方法
内装リフォームには、主に2つの工事方法があります。1つが、既存の床材・壁紙を剥がしてから施工する方法。もう1つが、既存の建材は残したまま、その上から施工するカバー工法です。カバー工法のメリットは、撤去工事や廃材の処理費用が必要なく、工期も短くできるなどのコストパフォーマンスが優れている点です。その一方で、仕上がりに関しては妥協が必要になります。予算に応じて、いずれかの方法を選択してください。
10畳のリビングリフォームの費用相場
内装リフォームの一例として、リビングをリフォームした場合の費用相場を紹介します。10畳の広さのリビングで、天井・壁クロス、床材・ドアを全て新しく交換したケースの費用は以下の通りです。
<リビング(10畳)のリフォーム費用>
・スタンダードな建材を使用した場合:材料費+工事費用で51万円
・ハイグレードな建材を使用した場合:76万円
18畳のリビングリフォームの費用相場
内装リフォームの費用は、使用する建材のグレードと同様に、工事する面積・広さによっても変動します。10畳よりもさらに広い18畳のリビングで内装リフォームをした場合の費用目安は以下のようになります。
<リビング(18畳)のリフォーム費用>
・スタンダードな建材を使用した場合:133万円
・ハイグレードな建材を使用した場合:171万円
内装リフォームの検討タイミング

建材や住宅設備の耐用年数に応じて、適切なタイミングでリフォームを行うことが重要です。内装リフォームのタイミングを築年数ごとにまとめましたので、以下の例を参考に検討してみてください。
築年数5~10年
新築した住宅で、最も早いタイミングで内装リフォームを検討したいのが、築5~10年目です。壁紙やフローリングの汚れ、破損が気なる時期で、部分的なリフォームを検討するできタイミングであると言えます。住宅の寿命を伸ばすためにも、早めのメンテナンスがおすすめです。
<築年数5~10年で検討したいリフォーム>
・フローリングの補修
・壁の張り替え
・天井の張り替え
・ふすまや障子の交換
築年数10~15年
内装の汚れや傷が目立つと同時に、消耗しやすい部分や使用頻度の高い住宅設備のリフォームを検討したいのが、築年数10~15年目を迎えたタイミングです。主に水回りの設備の入れ替えが必要になる時期です。
<築年数10~15年で検討したいリフォーム>
・畳の張り替え
・木材壁の補修
・天井のメンテナンス
・トイレのリフォーム
・廊下のメンテナンス
築年数15~20年
築年数が15年を超えると、給排水を含む大規模なメンテナンスや修繕が必要となります。大きな不具合が起こる前にしっかりとメンテナンスしておけば、工事費用も安く抑えることができます。
<築年数15~20年で検討したいリフォーム>
・カーペットやフローリングの張り替え
・壁の塗り替え
・キッチンのリフォーム
・浴室の補修や交換
・窓の交換
築年数20年以上
一般的な日本の住宅は、耐用年数が30年程度であると考えられます。この時期には、増改築を含む大規模なリフォームを検討したいところです。
<築年数20年以上で検討したいリフォーム>
・耐震性の向上
・ライフスタイルに応じた生活動線の改善
・タイル床の補修
・洗面台の交換
内装リフォームのポイント

壁紙やフローリングを新しくして、内装のイメージを大きく変える際に、ぜひ注意していただきたいポイントを紹介します。
統一感をイメージしてリフォームする
内装リフォームの中でも特に壁紙や床材を張り替える場合、統一感を意識することが重要です。使う色を3つまでに抑えておくなど、あまり欲張り過ぎずに落ち着いた配色に留めておきましょう。また、建材の素材選びにこだわることで、満足度の高いリフォームになります。水回りの壁紙には撥水性が高いものを選んだり、湿気が気になる場合は調湿機能のある素材などを選んだりすると、快適度が一気にアップします。掃除の手間も省けるため、長期的な目で見ると住宅寿命を伸ばすためにも効果的です。
ポイントリフォームよりトータルリフォームが安くつく
部分的なリフォームは費用が抑えられて、工事の期間も短くて済みますが、「古い部分」「新しい部分」の差が目立ちます。どうしても気になる箇所が出てくると、追加でリフォームすることになり、最終的なトータルコストが高くなるリスクもあるでしょう。リフォーム前にしっかりとイメージづくりをして、計画的に行うのがおすすめです。
リフォーム業者を吟味する
イメージ通りのリフォームが実現できるかどうかは、施工を手掛けるリフォーム業者の力に頼る部分が少なくありません。「こだわりの内装に仕上げたい」「できるだけ予算を抑えたい」といった希望を形にしてくれるようなリフォーム業者を選びましょう。内装リフォームの実績が豊富で、いろんなプランに対応できる施工力を持つリフォーム会社に依頼するのがベストです。内装を強みにする業者の中にも、キッチンなどの水回りが得意な業者、室内全体のインテリアコーディネートが得意な業者など、それぞれに得意とするジャンルがありますから、過去の施工事例や実績を参考にして、しっかりと吟味しましょう。
マンションリフォームは管理規約などを確認する
マンションリフォームの場合は、構造的な問題から配水管などの大規模な移設や移動が難しく、思った通りの間取りへの変更ができないケースがあります。また、マンションの管理規約によって、リフォームできる箇所や電気容量の上限が決まっているため、プランを検討する前に必ず確認しなければなりません。中には、内装を変えることを認めない賃貸物件もあるため注意が必要です。自分の勝手な判断でリフォームしてしまわないよう、事前の確認をしっかりと行ってください。
近隣に迷惑がかからないよう事前に挨拶する
工事の際には、騒音や振動、粉塵などが必ず発生するため、近隣へのお知らせや説明は必須です。たとえ小さなリフォーム工事であっても、業者の車両やトラックの出入りによって、周辺の交通を妨げることがありますから、事前の挨拶を怠らないようにしてください。
内装リフォームの流れ

実際に内装のリフォームを計画する際には、スムーズに進めていきたいものです。以下の流れを参考に、内装リフォームを検討してみてください。
リフォームの内容を決める
単に部分的なリフォームで費用を抑えるのか、あるいは費用が高くなったとしても後のことを考えて、まとめてリフォームしてしまうのかなど、自分が優先したいリフォーム内容に順位を決めて、計画を練っていきます。
現地調査
リフォーム内容の希望が決まれば、リフォーム業者に現地調査を依頼してください。より詳細な設計やプラン、設備の仕様などを決めると同時に、イメージと完成後にギャップが生じないように、しっかりとお互いの意識の統一を図っておくことが大切です。
見積りを取得
見積りは、必ず複数の業者に依頼して、比較しながら検討するようにしましょう。業者によって、内訳の区分が違ったり、追加で費用が発生したりする工事などがあるため注意が必要です。依頼した内容がきちんと反映された見積りであるか、内訳に不明な点がないかなどを確認してください。
契約
施工後の保証内容や見積り以外に追加工事が必要であるかなどを確認して、説明に納得したら契約しましょう。
施工前の準備
入居したままの工事が難しいリフォームの場合は仮住まいを用意する他、トランクルームなどに荷物を一時的に預けることが必要になるため、事前の準備を行って工事を開始してください。
施工・引き渡し
リフォーム完了後は不具合がないか、初期不良がないかなどを細かくチェックして疑問があれば業者にすぐに問い合わせればトラブルを回避できます。
内装リフォームの業者の選び方

信頼できるリフォーム会社探しは、満足度の高いリフォームを実現する上で非常に重要です。自分の希望が叶う業者選びのポイントを紹介します。
施工実績
過去の施工実績を見れば、その業者が得意としている分野やデザインのテイストが分かります。費用相場も含めて、業者選びの大きな参考ポイントです。
見積りや工事内容の説明
希望の予算や優先順位に応じた提案をしてくれたり、実際に住んでみたときの使用感、将来のライフスタイルなどを含めたアドバイスをしてくれたりするなど、丁寧な説明をしてくれる業者は信頼できると言えるでしょう。担当者の対応力をもとに判断する方法も有効です。
アフターサービス
リフォームは、工事した後が非常に重要です。保障やアフターサービスが手厚い業者、定期メンテナンスを用意している業者などは、施工技術が高く質の高いリフォームが期待できます。
まとめ
クロスや床材など選択肢が多い内装リフォームで失敗しないポイントは、全体の統一感を持たせ、イメージをしっかりと持つことです。また費用を抑える意味でも、古い部分と新しい部分のギャップが大きいような場合は、仕上がりの良さを優先してまとめてリフォームするという方法も非常に有効です。なかなか具体的なイメージが持てない場合は、ぜひ専門の業者に相談してみてください。内装を得意とする業者であれば、予算の範囲内で納得できる提案をしてくれます。
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