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ソーラーカーポートで後悔しないための最適な選び方を解説

2024年06月10日
ソーラーカーポートで後悔しないための最適な選び方を解説

太陽光発電が普及する中で、自宅のカーポートを活用して発電するソーラーカーポートにも注目が集まっています。しかし、ソーラーカーポートはどのような仕組みで発電されるのか、どのような種類があるのか、設置にどれくらいの費用がかかるのかなど、気になる点も多いと思います。そこでこの記事では、ソーラーカーポートの基本的な構造や発電のタイプ、強度を示す指標、導入にかかるコスト、ソーラーカーポートを比較・検討する際の注意点などについて解説していきます。

ソーラーカーポートの種類で選ぶ

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太陽光発電と聞くと、住宅の屋根に太陽光パネルを設置して電力を生み出すものというイメージがあるかもしれません。実際には、屋根だけではなく、自宅の駐車場にあるカーポートの屋根部分に太陽光パネルを取り付けるソーラーカーポートという設備もあります。ソーラーカーポートには、大きく分けて「太陽光発電一体型」と「太陽光発電搭載型」「オーダーメイド型」の3種類がありますので、それぞれどのような特徴があるのか解説していきます。

太陽光発電一体型

単にカーポートとして利用するのではなく、太陽光パネルを設置することを前提に設計されているのが太陽光発電一体型のソーラーカーポートです。車を覆う屋根自体がソーラーパネルになっており、フラットでスタイリッシュなデザインが特徴的です。屋根の上のスペースを最大限に利用するため、無駄なく太陽光パネルを敷き詰められるのもメリットと言えます。発電容量も多く、効率的に電気を生み出すことが可能です。

太陽光発電搭載型

太陽光発電一体型とは異なり、太陽光パネルとカーポートが分かれているのが太陽光発電搭載型です。折板屋根(せっぱんやね)と呼ばれる金属製の屋根材のカーポートの上に架台を載せて、そこに太陽光パネルを設置する構造になっています。もともとカーポートと太陽光パネルが別々なので、将来的に太陽光発電システムが必要でなくなった場合に取り外して、普通のカーポートとして使用できます。自宅の駐車スペースの形状などに合わせてカーポートを設計し、その上に太陽光パネルを設置することも可能です。既製品では、自宅の敷地に合うものが見つからない場合があります。そうした状況でも、太陽光発電搭載型であればピッタリのサイズ・形状のソーラーカーポートを設置可能です。ただし、設計というプロセスが入る分、他のソーラーカーポートと比較して費用は若干高くなります。

ソーラーカーポートの発電面で選ぶ

ソーラーカーポート_搭載型 2台用 | カインズオリジナル

ソーラーカーポートは、上空から降り注ぐ太陽光をエネルギー源に電気を発生させる設備です。そのため、基本的に太陽光パネルは太陽の方を向いています。くわえて現在では、太陽光パネルの裏面でも発電が可能な両面タイプのパネルも知られるようになってきました。そこでこちらでは、太陽光パネルに関して、片面タイプと両面タイプの違いについて解説していきます。

片面タイプ

太陽光パネルには表と裏の2つの面があります。太陽を向いている表の面のみ光を吸収して電力を生み出すのが、片面タイプのソーラーカーポートです。太陽光パネルの多くでは、この片面タイプが採用されています。

両面タイプ

太陽光パネルには、上空を向いている表面だけでなく、地面を向いている裏面からも光を吸収して電気を生み出す両面タイプもあります。両面タイプの太陽光パネルは、表面では太陽光を直接受けて、裏面では地面の反射光を利用して発電するという仕組みです。片面タイプと同じ面積でも、1枚でより多くの電気を生み出せる発電効率の高さがメリットです。ただし、両面パネルの価格は片面パネルより費用がかかる傾向があります。さらに、地面の反射光が少ない場所で両面パネルを設置しても、発電効率の向上にはつながらないので注意が必要です。

ソーラーカーポートの強度で選ぶ

屋外に設置されるソーラーカーポートは、雨や風、ほこり、雪などに日々晒されます。とくに強風や大雪に見舞われる地域に設置するソーラーカーポートは、高い安全性が必要です。そのため、ソーラーカーポートには強度を示す指標が設定されています。こちらでは、とくに重要な指標である「耐積雪量」と「耐風圧」について解説していきます。

耐積雪量

日本では冬になると主に北日本や日本海側では雪が降り、1日で100cm近い降雪を記録する場所もあります。そうした事情から、カーポートには「耐積雪量」という指標が設けられています。耐積雪量は、カーポートの屋根の積雪量に耐えられる強度を示した数値です。耐積雪量の低いカーポートでは雪の重みに耐えられずに倒壊してしまう恐れがあります。積雪地用での耐積雪量は30cm以上が目安です。豪雪地帯用では、150mの積雪に耐えるように設計されています。

耐風圧

カーポートは、台風などの強風にも晒されます。そのため、強風にも耐えられるように設計されており、どの程度の強さの風までカーポートや太陽光パネルが壊れずに耐えられるかを表した数値である「耐風圧」が設定されています。耐風圧は一般的には38m/秒ほどに設定されています。

ソーラーカーポートの導入コストで選ぶ

ソーラーカーポートの導入コストで選ぶ

カーポートと太陽光発電システムの2つの機能を併せ持った設備が、ソーラーカーポートです。通常のカーポートは2台分で20万~40万円程度ですが、ソーラーカーポートは太陽光発電の分の金額が増えるため、価格が非常に高くなります。それでは、ソーラーカーポートを導入するにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

太陽光発電一体型の場合

太陽光発電一体型のソーラーカーポートは、駐車台数1台分で約150万円前後が相場となっています。2台分であれば200万円、3台分では300万円~、4台分では300万~350万円が標準的な価格です。

太陽光発電搭載型の場合

太陽光パネルを取り外せる太陽光発電搭載型のソーラーカーポートは、価格が一体型よりも若干高めの設定です。1台分が170万円前後で、2台分になると210万円前後、3台分は280万円前後、4台分は320万~450万円ほどが相場です。

ソーラーカーポートを比較・検討する際の注意点

ソーラーカーポートを比較・検討する際の注意点

ソーラーカーポートは高額な設備であり、設置工事にも手間がかかるため、簡単に交換することはできません。設置してから、「どんなタイプがあるのか、もっとしっかり調べておくべきだった」と後悔はしたくないものです。こちらではソーラーカーポートの導入にあたって、商品やタイプを比較・検討する際の注意点について解説していきます。

固定資産税がかかる可能性がある

土地や建築物などの不動産を所有していると、それぞれに固定資産税が課されることになります。一般的なカーポートは、柱と屋根だけという構造なので建築物には該当せず、固定資産税の対象にはなりません。しかし、「3方向以上が壁に覆われている」「屋根が付いている」「基礎が地面に固定されている」「中で作業や居住ができる」という4つの条件をすべて満たしていると建築物という扱いになります。

また、発電量が10kW以上の太陽光発電は「事業用」と見なされます。車5台分以上のソーラーカーポートを設置する場合は、発電量10kWを上回る可能性があるため注意が必要です。

この「建築物」と「発電量10kW以上」という2つの条件を同時に満たしている場合、ソーラーカーポートには固定資産税がかかります。多くの台数を駐車できるスペースがあり、ガレージにように屋根だけではなく壁も設置するような場合には、固定資産税がかかる恐れがあるので注意が必要です。

太陽光パネルを設置できない屋根材がある

カーポートにはさまざまな素材の屋根がありますが、ソーラーカーポートの場合は適した素材が限られています。たとえば半透明の「ポリカーボネート」の屋根は、カーポートの性能以上の負荷がかかると屋根材が抜けるように設計されており、ソーラーカーポートには適していません。太陽光パネルを載せるのであれば、耐久性の高いガルバニウムが素材の折板(せっぱん)屋根が最適とされています。折板屋根とは、金属の板を折りたたんだ凸凹の形状が特徴の屋根です。強度が高いため、上に太陽光パネルが載っても安心です。

太陽光があたりにくいと発電量は減る

ソーラーカーポートは、太陽光を受けて発電する設備です。周囲に建物や壁、木などがあるとソーラーカーポートに影が差し、太陽光が十分にあたらない可能性が生じます。その場合、発電量が想定よりも少なくなり、期待していた節電効果や売電収入が得られないかもしれません。ソーラーカーポートの周囲に太陽光を遮るものが多くある場合は、影の位置には注意しなければなりません。

建築関係申請を提出する必要がある

ソーラーカーポートは建築基準法や都市計画法などによって、「建築物」と定義されています。建築物は建築確認申請を役所に提出することが義務付けられています。そうした背景から、建築確認申請を出さない場合には行政からカーポートが違法建築物という扱いを受け、場合によっては撤去を命じられる恐れがあります。設置を検討する場合には、カーポートには建築確認申請が必要であることを念頭に置いておきましょう。

まとめ

ソーラーカーポートは、風雨などから愛車を守ることに加えて、家庭で使用する電気代の削減も実現する非常に便利な設備です。ただし、実際に建てるとなると高額な費用がかかり、建築確認の申請も必要です。また、地域によっては高い耐久性も求められます。ソーラーカーポートは安易に建ててしまうと予期せぬトラブルが発生する恐れがありますので、後悔しないためにも設置する前にはじっくり調べて、検討を重ねた上で決めましょう。

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