2台用のカーポートは、2台の車を所有している世帯や、車での来客が多い世帯から高い人気があります。自宅にぴったりの2台用カーポートを導入するには、種類やサイズ、選び方のポイントを知っておくことが大切です。
この記事では、2台用カーポートの種類や設置するメリット、カーポートの選び方、おすすめの製品、費用目安などを解説しています。自宅にあった2台用カーポートを選ぶための参考にしてください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

2台用カーポートの基礎知識

まずは自宅にあった2台用カーポートを選ぶ上で、知っておきたい基礎知識を紹介します。
2台用カーポートに停められる車種
2台用のカーポートには、自家用車として使用するものであれば、基本的にほとんどの車種が停められます。代表的な車種は次のとおりです。
- 軽自動車:N-BOX、ジムニー、スペーシア、タント、デイズ、ハスラー、ミラ、ムーヴ、ラパン、ワゴンRなど
- コンパクトカー:ヴィッツ、キューブ、スイフト、ソリオ、デミオ、ノート、パッソ、ブーン、マーチ
- セダン:アコード、カローラ、クラウン、シルフィ、スカイライン、プリウス
- ワゴン・SUV:CR-V、CX-5、ヴェゼル、エクストレイル、ハリアー、ヤリスクロス
- ミニバン:アルファード、ヴェルファイア、ヴォクシー、エスクァイア、エルグランド、オデッセイ、シエンタ、ステップワゴン、セレナ、デリカ、ノア、フリード
2台用カーポートのサイズ
2台用カーポートのサイズは、2台の車をどう並べるかによって変わってきます。「並列駐車用」と「縦列駐車用」に分けられますので、それぞれの概要やサイズ目安を紹介します。
並列駐車用

並列駐車用は、横並びに車を駐車する2台用カーポートです。最初から2台用に作られている「ワイドタイプ」と、1台用のカーポートをつなげた「合掌タイプ(M合掌)」「合掌タイプ(Y合掌)」があります。
M合掌は、4本の柱の内側に車を2台横に並べて駐車します。Y合掌は2台の車の間に柱があり、Y字のように屋根が付く種類です。車の幅が違う場合は、左右で違う屋根を組み合わせられる製品も販売されています。
並列駐車用の2台用カーポートを選ぶ場合は、2台のサイズの合計を出します。一般的な車種の場合は、横幅5m×奥行5m以上を目安にするとよいでしょう。スペースに適度なゆとりを持たせると、駐車しやすく乗り降りもスムーズになります。
縦列駐車用

縦列駐車用の2台のカーポートは、逆L字型に柱と屋根が付くタイプです。このタイプが向いているのは、建物脇に細長い駐車スペースがある住宅です。
また、住宅の前に車を駐車して目隠しにすれば、物干し場のプライベートを保てます。自転車置き場の安全性を高めるためにも効果があります。

2台用カーポートの屋根に使われる素材
カーポートの屋根に使われる素材は「ポリカーボネート」と「スチール折板」、「アルミ形材料」の3種類が代表的です。
ポリカーボネート
カーポートで主流となっている素材で、プラスチックの一種です。ガラスやアクリル板のように透明な見た目をしていて採光性に優れている一方で、衝撃に強くて耐久性にも優れています。重量も軽いため、施工しやすい素材です。熱線をカットする機能の付いた製品もあり、明るさを確保しながら、夏に車内の温度が上昇するのを抑えられます。
スチール折板
ガルバリウム鋼板という、サビに強い加工が施された金属を使った屋根材です。蛇腹のような波状の形をしていることから「スチール折板」と呼ばれています。厚みが0.6mmや0.8mmとポリカーボネートよりも薄い一方で、この波状の形によって平面よりも高い強度を実現しています。雪の重みにも耐えるため、雪の多い地域で人気の素材です。
アルミ形材
アルミ形材料はスチール折板と同じく金属製の素材で、軽くてサビに強いのが特徴です。加工しやすい素材のため、木目調や黒の塗装を施したスタイリッシュなデザインの製品も多くなっています。価格が安く、お手入れも簡単なことも魅力です。ただし、スチール折板と比べると耐久性には劣るため、雪や台風の被害が心配なエリアにはあまり向いていないでしょう。

2台用カーポートのメリット

2台用のカーポートを導入するメリットを2つ紹介します。
スペースにゆとりが生まれる
自家用車が1台のみの世帯にも、来客用の駐車スペースや、洗濯物や子どもが遊ぶスペースとして2台用が選ばれることもあります。カーポートの屋根の端が玄関ポーチ付近にくるように設置すると、雨の日にも濡れずに移動することも可能です。生活利便性が高まり、暮らしがさらに快適になるでしょう。
優れた耐積雪・耐風性を実現しやすい
2台用カーポートは、1台用よりも強度を高めやすい傾向にあります。そのため、降雪量の多い地域や台風の被害が出やすい地域にも適しているのも魅力です。
2台用カーポートのデメリット
2台用のカーポートを選ぶことで、生じる可能性のあるデメリットを紹介します。
柱が邪魔になる可能性がある
2台用を選ぶと、車の乗り降りや駐車の際に柱が邪魔になる場合があります。製品によっては柱が後方の邪魔にならない位置にのみ設置されているものもあるため、設置スペースや運転席の位置などを検討して、なるべく利用しやすいタイプを選びましょう。
ただし、地域の気候によっては、強風で飛ばない対策や雪で倒壊しないための屋根の補強が必要です。これらによって初期費用が増えることがあります。

自宅に適した2台用カーポートを選ぶポイント

価格で選ぶ
カーポートのリフォーム費用を予算内に収めるためにも、価格は大切な指標です。予算を考える参考になるよう、2台用カーポートの設置にかかる費用の相場を本体価格・標準工事費用・そのほかの費用に分けて解説します。
本体の相場
本体価格の相場は、200,000円程度です。ただし、サイズや性能、デザインなどによって金額に幅があります。特別な耐風・耐雪対策が施されたカーポートでは、500,000~900,000円が相場です。また、デザイン性に優れた製品の中には1,000,000円以上するものもあります。
標準工事費用
業種やカーポートの種類によって異なりますが、標準工事費用は30,000~70,000円が目安です。標準工事費用を見積る際には、価格説明を詳しく確認しましょう。本体価格に工事費を含むものと含まないものがあります。
そのほかの費用
そのほかの費用は、カーポートのオプション費用と周辺環境整備費用に大きく分けられます。これらの相場は一概には言えませんが、たとえば、駐車部分の土壌をコンクリートに変える場合の費用相場は300,000円程度です。
耐積雪・耐風性で選ぶ
雪や台風が多いエリアでは、カーポートの強度も重要な指標です。カーポートの雪への強さは積雪量、風への強さは風速で表されます。では、どの程度の数値の製品を選んだらいいのでしょうか。
たとえば積雪量は、令和3年度の記録によると、北海道・滋賀のように24時間積雪量が60〜80cmほどに及ぶ地域もあります。こうしたとくに雪の多い地域では、耐積雪300cmなどの強度に優れた商品を選ぶといいでしょう。
一方で基準風速(V0)は、一般的な地域で風速30〜34m/秒です。房総半島や四国南部、鹿児島などの台風の被害が多発している沿岸部は風速36〜40m/秒、沖縄は風速46m/秒のエリアもあります。
出典:近年の降雪状況について|国土交通省
デザインで選ぶ
家の外観に調和するかどうかも、カーポートを選ぶ大切な要素です。カーポートのデザインは、「アール型」と「フラット型」が主流となっています。
アール型
なだらかな曲線を帯びたタイプで、ポリカーボネート製の屋根材を取り入れた製品によく見られます。まるで植物園の温室のような印象になるため、洋風な外観と調和しやすいのが魅力です。
フラット型
直線的でスタイリッシュなデザインのカーポートです。ポリカーボネートにくわえて、スチール折板やアルミ形材を用いた製品にもよく見られるタイプで、モダンテイストな外観にもよくあいます。

並列駐車用におすすめのカーポート
ここからは、おすすめの2台用カーポートを紹介します。紹介するのは、いずれもCAINZ Reformで販売しているおすすめ商品です。CAINZ Reformではオンラインでの見積り・注文に対応しており、工事まで一貫して請け負います。
それでは、並列駐車用カーポートから紹介します。
VICワイドポートαⅣ 51-48型

20cmまでの積雪にも強風
にも耐える強度を備えながら、25万円台〜という低価格を実現したカーポートです。屋根材は日差しを取り込むポリカーボネートで、デザインはアール型が採用されていています。雪が比較的少なくて、日当たりを確保したい家にはピッタリの商品でしょう。また、オプションで屋根材を熱線遮断ポリカーポネート板にすることもできるので、夏場に車内の温度が上昇するのを防止できます。
VICワイドポートαⅣ 51-48型 耐雪20cm 耐風圧34m/秒 | カインズオリジナル

ミンティアポートGu 48-50型 ワイドタイプ (2台収納) 標準柱

日差しが強い地域に住んでいる人や紫外線による劣化から愛車を守りたい人におすすめのワイドタイプカーポートです。紫外線 を約100%低減する特殊なガラス屋根によって、日光による車の塗装劣化を防げます。低温時に硬化しにくい素材のため、寒冷地の設置にも適しています。
ミンティアポートGu 48-50型 ワイドタイプ (2台収納) 標準柱 | カインズオリジナル

縦列駐車用におすすめのカーポート
ここでは、建物脇に細長い駐車スペースがある住宅に向く、縦列駐車用のカーポートを紹介します。
ミンティアポートGu 24-50 奥行連結タイプ (2台収納) 標準柱

奥行連結タイプのカーポートで、紫外線を約100%低減し、低温でも硬化しにくい特殊なガラス屋根が特徴です。紫外線のほかに熱源をカットしたい場合は、熱線遮断ポリカーボネート板(ブルースモーク)をオプションで追加できます。真夏の車内温度上昇を防いで、快適なドライブをサポートしてくれます。
ミンティアポートGu 24-50 奥行連結タイプ (2台収納) 標準柱 | カインズオリジナル

スタイリッシュポート ラウンドスタイル 1台用 縦2連棟セット 24-50型 標準柱

シンプルなデザインの縦列型カーポートです。屋根材はUVカット加工が施されたポリカーボネート板を採用していて、オプションで熱線吸収タイプを選ぶこともできます。オプションでサポート柱や補強材を追加した耐風圧パッケージを採用すれば、風速42m/秒にも耐える強度を実現可能です。
スタイリッシュボードシリーズは、屋根のデザインがラウンド型だけでなくフラット型も用意してあったり、サイズも3段階から選べたりと、選択肢が豊富なのも嬉しいポイントです。
スタイリッシュポート ラウンドスタイル 1台用 縦2連棟セット 24-50型 標準柱 耐雪20㎝ 耐風圧32m/秒 | カインズオリジナル

リーズナブルでおすすめのカーポート
2台用カーポートを導入するなら、できるだけ費用を抑えたいものです。ここでは、高性能と低価格を両立したカーポートを紹介します。
ミンティアポートciel ワイドタイプ(2台収納) 48-50型 標準柱

標準工事費用込みで300,000円を切るリーズナブルな価格が魅力の並列タイプです。カインズオリジナルの製品で工事まで一貫して請け負うことで、ハイスペックと低価格を実現しました。
前下がり屋根勾配になっており、正面からの風雨を防ぐとともに、家側からの景観もよくなるように工夫されています。また、紫外線を約100%低減し高い遮光性を持つ屋根でありながら、明るいカーポートスペースになります。
ミンティアポートciel ワイドタイプ(2台収納) 48-50型 標準柱 | カインズオリジナル

デザイン重視の人におすすめのカーポート
ここでは、愛車や住宅に見合ったデザイン性の高いカーポートを導入したい人におすすめの製品を2つ紹介します。
スタイリッシュポート フラットスタイル 2台用 48-50型 標準柱

フラットな屋根がスタイリッシュな2台用カーポートです。たとえば、モダン住宅などと相性がよいため、カーポート設置でありがちな「付け足し感」が出にくくなるでしょう。また、アーチ状の屋根よりも高さがなく、住宅の外観が見えやすいこともメリットです。
スタイリッシュポート フラットスタイル 2台用 48-50型 標準柱 | カインズオリジナル

スタイリッシュポート フラットスタイル 1台用 縦2連棟セット 24-50型 標準柱

フラットスタイルシリーズの縦列タイプです。先に紹介した並列タイプと同じく、スタイリッシュなフラット屋根と住宅の景観を妨げないことがメリットです。
フラットスタイルシリーズでは、構造材のカラーバリエーションがステン・ブラック・ブラウンの3種類あります。また、ポリカーボネート板もクリアマットすりガラス調とクリアブルーのどちらかを選べます。
スタイリッシュポート フラットスタイル 1台用 縦2連棟セット 24-50型 標準柱 | カインズオリジナル

耐雪用・耐風用におすすめのカーポート
カーポートを設置する地域によっては、耐雪・耐風性が高い製品の購入を検討しましょう。
ガーデンフェイス 折板カーポートⅡ 50 55-55型 4本柱 (2台用)

折板カーポートは柱の寸法が大きく、特に奥行方向に対する揺れを減らせることが特徴です。最大風速46m/秒に耐えられます。また、構造材には高強度アルミを採用し、標準的な製品の梁構造に比べて約1.6倍の強度性能を実現しました。
ガーデンフェイス 折板カーポート50 55-55型 4本柱 (2台用) | カインズオリジナル

ガーデンフェイス 採光型折板カーポートⅡ 50 55-55型 4本柱 (2台用)

採光型折板カーポートの特徴は、奥行方向に対する揺れの低減と採光性の高さを両立していることが特徴です。自然災害対策をしたいものの、カーポートスペースが暗くなってしまうのを避けたい場合に向いています。明かり取り屋根が標準装備されているため、高い耐雪性を持ちながら、日光を取り込めます。
ガーデンフェイス採光型折板カーポートⅡ50 55-55型 4本柱 | カインズオリジナル

関連記事:カインズがおすすめするカーポート10選(1〜2台用)
2台用カーポートを選ぶ際の注意点

高さ選びは要注意
必要以上に高さのあるカーポートを選ぶと、雨が吹き込んでしまうリスクがあります。また、車にルーフキャリアのように車高が変わるアクセサリーを取り付ける場合は、その分の高さも考慮しましょう。
くわえて、設置場所によっても、高さ選びのポイントは変わってきます。水平な場所にカーポートを設置する場合は問題ありません。しかし、勾配がある場合はカーポートの前と後ろで有効高が変わってしまい、車の後部が屋根にぶつかってしまう可能性があります。そうした勾配も含めて、適切な高さのカーポートを選んでいきましょう。
敷地内外の日当たりへの影響も考慮する
2台用のカーポートは屋根が大きい分、周囲の日当たりへの影響も大きくなります。家の中や敷地内、さらには隣家の日当たりに大きく影響する可能性が高いため、しっかりシミュレーションを行うことが大切です。日当たりについてわからないことがあれば、リフォーム会社やエクステリア専門業者などに聞いてみるのが確実でしょう。
耐積雪に優れた商品も雪下ろしが必要
各商品で表記されている耐積雪量は、新雪を基準としたものです。耐積雪性の高い商品であっても、積もった雪を長時間放置していると、締雪やざらめ雪に変化して重くなります。基準値より浅い雪でも、雪下ろしをしないままだとカーポートが故障してしまうリスクがあるでしょう。そのため、カーポートの設置後も毎日の雪下ろしは必要です。
まとめ
2台用のカーポートを購入するのは、2台の車を所有している世帯や車での来客が多い世帯だけではありません。車が1台のみの世帯でも、洗濯物を干したり子どもが遊んだりするスペースとして、設置するケースもあります。2台用カーポートは商品のラインナップも豊富ですので、サイズ、価格、デザイン、耐雪・耐風性などで比較して、自宅に適したカーポートを選びましょう。
カインズリフォームでは、さまざまなタイプの2台用カーポートを豊富に扱っています。長年にわたるリフォーム、エクステリア事業の実績があるため、設置工事を安心してお任せいただけます。オンライン経由の見積り・お問い合わせのほか、お近くの実店舗もご利用ください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。