カーポート(車庫)は、車を雨風や土ぼこり、太陽光などから守ってくれるエクステリア製品です。車が汚れるのを防げる一方で、カーポートの屋根は汚れやすく、見た目も悪くなってしまいます。汚れをそのままにしていると経年劣化の原因にもなるため、定期的に掃除しておくことが大切です。今回は、カーポートの屋根を掃除する方法について解説します。届かない場所を掃除するために必要な道具や、掃除しやすいカーポートの選び方についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

カーポートの屋根が汚れる原因

カーポートは屋外に設置されているので、汚れる原因はさまざまです。住まいの場所や設置条件により異なりますが、主な原因は3つあります。1つひとつ紹介します。原因を知ることで、対策しやすくなるので参考にしてください。
雨風
雨が降れば、雨水が汚れを落としてくれると考えている人もいるかもしれません。しかし、雨の中には塵やホコリ、不純物が含まれます。屋根に残った雨が蒸発すると、そうした塵やホコリが溜まって汚れてしまうのです。酸性を含んだ雨の場合、放置してしまうとサビを発生させてしまいます。
風によって砂ぼこりやゴミが舞い上がり、屋根に汚れが溜まってしまうこともあります。
葉っぱや花びら
カーポートの近くに木や花木があると、屋根に葉っぱや花びらが落ちてきてしまいます。カーポートには雨水を外に流すための「雨樋」があります。葉っぱや花びらが雨樋に詰まってしまうと、雨水が外に流れずに溢れてしまうのです。
鳥のフンや動物の足跡
空から降ってくる鳥のフンは防ぎようがありません。ただ、カーポートの屋根に鳥のフンが付いてしまうのは、車を汚れから守る目的からすると良い結果といえます。「カーポートのおかげで愛車が汚れずに済んだ」と考えればストレスは減ります。鳥の他にも、猫が足場として屋根を利用することも。これによって汚れる可能性もあります。

カーポートの屋根を掃除するタイミング
年に1~2回の掃除が目安ですが、住まいの環境に応じて掃除する期間は異なります。交通量の多い場所にお住まいの場合、車による排気ガスが多いので、汚れが付着しやすいでしょう。そのため、こまめな掃除が必要です。長い間汚れを放置してしまうと、屋根についた汚れが腐食の原因になってしまいます。定期的な掃除を心がけてください。

届かない場合の対処法にもなる! 掃除するための道具
カーポートの屋根を掃除する方法をお伝えする前に、必要な道後をご紹介します。高さのある屋根を掃除する場合には、汚れている位置まで届かない可能性もあります。そんなときの対処法にもなる道具をご紹介! 意外と家にないものもあると思うので、掃除に取りかかる前にチェックをして備えてください。
脚立
屋根の奥を掃除するために、脚立が必要になります。屋根の高さに合った脚立を用意しましょう。高さが足りないと無理な体勢で掃除をしなければならず、バランスを崩して怪我につながる可能性もあります。自分だけで作業するのが怖い方は、脚立を支えてくれる方と2人で掃除しましょう。
ホース
屋根に水をかけて汚れを洗い流すために、ホースは欠かせません。短いホースだと奥まで届かない可能性がありますので、できるだけ長いホースがおすすめです。
柄の付いているモップやスポンジ
カーポートの屋根は、高さも奥行きもあります。脚立を使っても届かない範囲があるでしょう。その際に、柄の付いているモップやスポンジがあると便利です。伸縮性のあるものなら「あと少し届かない」というときに、伸ばして使えるので安心です。
中性の洗剤
中性洗剤は、洗剤の中で最も刺激の弱い洗剤です。そのため食器用洗剤は、中性洗剤のものがほとんどです。刺激は弱いですが、中性洗剤を使って掃除した後には水洗いを十分にしてください。酸性やアルカリ性の洗剤を使用すると、ヒビ割れを起こしてしまったり、透明性を失ってしまう可能性があります。
スポンジや雑巾
柱の部分は、スポンジや雑巾を使って掃除をします。汚れている箇所に中性の洗剤を使い、擦っていきましょう。たわしや硬いブラシで擦ってしまうと、屋根が傷つく恐れがあります。腐食の原因となりますので、使わないようにしてください。

カーポートの屋根を掃除する方法

カーポートの屋根が汚れてしまった場合の具体的な掃除方法を説明していきます。屋根の素材によってお手入れ方法は異なりますので、詳しく見ていきましょう。
ゴミや葉っぱを取り除く
はじめに屋根にあるゴミや葉っぱを取り除きます。これらは、ホースを使って水をかけてしまってからでは水を含んでしまい、落としにくくなってしまいます。必ず水をかける前のタイミングで取り除きましょう。
ただし、屋根に鳥のフンが付着している場合は要注意です。鳥のフンには病原菌が含まれている可能性があるため、マスクと軍手で防備しながら扱ってください。湿らせて、周囲に広げないよう注意しながら取り除くとキレイに拭き取れます。
ホースで水をかける
ホースで水をかけて汚れを洗い流します。ポリカーボネート製の屋根であれば、水をかけるだけで汚れは落とせます。ただし、ホースを使うと水がはねて、隣家や近所の方に迷惑をかけてしまう可能性もあります。そうしたケースを避けたい場合は、バケツに水を汲んでモップやスポンジ、雑巾に水を含ませて掃除してください。
モップやスポンジで汚れを擦り落とす
屋根パネルが傷つかないように、柔らかいモップやスポンジ、雑巾などで水洗いしましょう。汚れが水洗いで落ちれば良いですが、しつこい汚れだときれいにならないこともあります。その場合は、中性洗剤を薄めてモップやスポンジ、雑巾に含ませて使用しましょう。アルミ製やスチール製の屋根であれば、傷に強いので擦っても問題ありません。ただし、傷つけないように優しく擦りましょう。
柱や支柱も水拭きしてください。水拭きで取れない汚れは、屋根と同様に中性洗剤を薄めたものを含ませて拭き取りましょう。
から拭き
最後に水や洗剤が残らないよう、全体をから拭きをします。から拭きをするだけで、仕上がりが全然違うのでお試しください。屋根と一緒に柱や支柱も、から拭きしておきましょう。

カーポートの屋根を掃除する際の注意点

カーポートの屋根を掃除する際の注意点をお伝えします。事故や破損につながることですので、事前に確認してください。
屋根の上に乗らないようにする
掃除したい場所に届かないから、屋根の上に乗ろうと考える方もいるかもしれません。しかし、カーポートの屋根は人間の体重を支える強度はないので、決して乗らないようにしましょう。屋根の破損や落下によって怪我をしてしまう可能性もあります。
届かない場所を掃除したい場合、脚立や柄の付いたモップ・スポンジで安全に作業しましょう。自分で掃除するのが大変な場合は、専門業者にお任せするのもひとつの手段です。
アルカリ性・酸性・塩素系の洗剤を使用しないようにする
汚れが落ちにくいと、いろいろな洗剤を試したくなると思います。しかし、アルカリ性や酸性、塩素系の洗剤は使わないようにしましょう。使用してしまうと、アルミ素材が錆びてしまう可能性があります。素材が傷ついたり劣化してしまう可能性もあるので、水洗いか中性洗剤を薄めたもので掃除してください。
高圧洗浄機は使用しない
カーポートの屋根のような高所で高圧洗浄機を使うには、ハシゴや踏み台などに登ることになります。そうした不安定な足元で高圧洗浄機を使うと、水圧でバランスを崩してしまうリスクがあるため危険です。また、カーポートの屋根の耐久性によっては、穴を開けてしまうかもしれません。メーカーによっては高圧洗浄機の使用を推奨していない場合もあるため、取扱説明書を確認してみてください。
雨樋や柱のお手入れも行う
カーポートは屋根だけでなく、雨樋にも汚れやゴミがたまりやすくなっています。雨樋は分解してゴミを取り除ける構造になっているので、屋根の掃除と同じタイミングで雨樋のメンテナンスも実施するといいでしょう。
くわえて、柱や支柱のお手入れもセットで行うのをおすすめします。柱や支柱は水に濡れた雑巾で全体を拭き、目立つ汚れは中性洗剤を含ませたスポンジで拭き取ってみてください。洗剤が残ったままにならないようもう一度水拭きをして、最後に乾拭きすれば掃除完了です。

自分でも掃除しやすいカーポートの選び方
カーポートの屋根は、素材によって掃除しやすさが変わってきます。たとえばポリカーボネート製の屋根は、水洗いだけで汚れを落としやすい傾向にあります。一方で、アルミやスチールなどの金属製の屋根は、耐久性が高いものの、濡れた雑巾や中性洗剤を含ませたスポンジでの擦り洗いが必要です。
ただし、雪が多い地域では耐久性の高いアルミやスチール製でないと雪の重みで倒壊するリスクがあります。そのため、掃除しやすさだけでなく、複数の観点で選ぶことが重要です。

カーポートの屋根に届かないときは?
大きな脚立と柄の長いモップがあっても、カーポート付近に脚立を置くために十分なスペースがなかったり、モップが奥まで届かなかったりといったケースもあるでしょう。その場合は、専門業者にクリーニングを依頼してください。

カーポート掃除を依頼する業者の選び方
では、カーポート掃除を依頼する場合、どんな着眼点で専門業者を選んだらいいのでしょうか。
費用が適切か
あまりにも安価、もしくは不当に高額なメンテナンス費用を提示してくる業者は、満足いく対応をしてもらえない可能性があります。そうしたトラブルを防ぐためにも、費用相場を把握しておくことは重要です。
カーポート掃除の費用相場は、次のようになっています。
- 1台用:7,000円〜9,000円
- 2台用:12,000円〜14,000円
- 3台用:17,000円〜19,000円
ただし、業者のHPで提示されている金額と実際の見積もり額が変わる可能性もあるため、念のため複数社に相見積もりを依頼すると安心でしょう。
施工実績が豊富にあるか
掃除の際に大事なカーポートが破損してしまわないよう、実績が豊富な業者に頼むのが安心です。HPに施工事例が紹介されていれば参考にできますが、近隣の業者のHPがあまり充実していないケースもあるでしょう。その場合は、ぜひカインズリフォームにご相談ください。カインズが独自の基準で選定した業者を紹介しますので、安心して依頼できますよ。

まとめ
カーポートは車を保護するための構造物ですが、外観をきれいに保つことも大切です。カーポートが汚れていると、気分も落ち込んでしまいます。定期的に掃除をして、気持ちの良い生活を送りましょう。
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