カーポートは、雨風や土ぼこり、太陽光などから愛車を守ってくれるエクステリアです。カーポートの使い勝手は、駐車スペースの地面の舗装方法にも左右されます。多くの場合、カーポートを設置する地面には「砂利」「コンクリート」が使われるケースが多いです。
今回はカーポート設置スペースの舗装方法の種類を紹介し、とくに人気の砂利とコンクリートについて詳しく解説します。カーポートの新設やリフォームを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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カーポート(駐車場)は地面の舗装も重要!
敷地内に駐車スペースを整備する際や、カーポートを新しく設置する際は、利便性やデザイン性を高めるためにも地面の舗装にもこだわってみてください。住宅のカーポートや駐車場において、舗装が重要な理由を3つ紹介します。
車の汚れやすさが変わってくる
舗装せずに土のままにしていると、車のタイヤやボディが汚れやすくなってしまいます。悪天候の日はもちろん、貼れている日でも土埃がついたりしてしまうため、カーポートの設置効果を十分得られないリスクがあります。
カーポートを設置する際は、耐久性を上げるために地面に穴をほって、コンクリートやモルタル(セメントと砂を混ぜたもの)を流し込むことで柱を固定するという基礎工事を行います。コンクリートの使用量が1㎡を超える場合は、人力では難しいので生コン車を手配する必要があるかもしれません。
舗装しない場合であってもカーポート設置時は地面を掘ることになるため、カーポート設置のタイミングで舗装工事もあわせて行うのがおすすめです。
住宅の外観を左右する
カーポート付近を含む敷地の地面も、住宅デザインを左右する要素の1つです。外観にこだわりたい人であれば、住宅と調和するデザインに舗装することで、よりおしゃれな家にできます。
最近ではコンクリートだけでなく、グリーンやレンガを取り入れたものなど、デザイン性を高めながら舗装する方法も選べます。カーポートのデザインだけでなく、ぜひ地面の舗装にもこだわってみてください。
舗装方法によって機能性がアップする
舗装の種類によっては、防犯性やメンテナンス性などを高めることもできます。駐車スペースがさらに使いやすくなって暮らしやすさも向上するでしょう。
舗装にあたって機能性を重視するのであれば、まずは工事の目的を整理することが大切です。「洗車回数を抑えたい」「空き巣や強盗の被害から守りたい」など、家族の希望を聞きながら、どんな機能が必要かを明確にしていきましょう。

駐車場舗装の種類

カーポートを設置する駐車場には、耐久性を増すための外構工事が必要です。舗装する地面は、耐久性だけではなく、通行の安全性や環境への負荷が少ないものを選ぶ必要があります。住まいの状況や予算から、最適なものをお選びください。
砂利
砂利敷舗装は、他の舗装方法と比べて費用が安いです。ホームセンターにも売っているので、気軽に購入できます。砂利敷きをDIYする方もいらっしゃいます。といっても、買った砂利を地面にまくだけでいいわけではありません。水たまりができにくくするために、しっかりと均等にするための工夫が必要です。
砂利は、防犯面でも優れています。砂利の上を歩くと石がぶつかり音がします。そのため、泥棒や不審者などが侵入しても気づきやすいです。ただ、自分が利用する際にも音がしてしまうので、深夜や早朝に出入庫する際はご近所迷惑にならないように気をつける必要があります。砂利を地面に使う場合の費用は、1平方メートルあたり約3~4千円かかります。
デメリット
砂利の下が土の場合は、雑草が生えてくることもあります。落ち葉やゴミが溜まってしまうこともあるので、定期的な草取りや掃除が必要です。雑草を生やさないために、防草シートを敷く方法があるので、お試しください。
車が上を通る際に砂利が跳ねて車に傷がついてしまう可能性があります。
砂利は時間が経つにつれて減ってしまうので、継ぎ足しが必要になります。メンテナンスが必要だと覚えておきましょう。
コンクリート
コンクリートの強みは、耐久性です。メンテナンスフリーのため、お手入れも簡単でメンテナンス維持費もほとんどかかりません。経年劣化によってヒビ割れしても、小さいものであれば問題なく使い続けられます。ただし、ヒビが大きく広がれば舗装し直す必要があります。表面の見た目がきれいで見栄えが良いのも特徴です。コンクリートを地面に使う場合の費用は、1立方メートルあたり約1.5~2万円かかります。
デメリット
コンクリートは他の舗装方法と比べて初期費用が高いです。DIYは難しいので、プロの業者に依頼する必要があります。コンクリートの使用量が1平方メートルを超える場合、生コン車や作業する職人が欠かせません。コンクリートが固まるまで、施行後の数日間は乾かす必要があります。
アスファルト
アスファルトは、砂利よりは高く、コンクリートよりは安い舗装方法です。手間が少なく、コンクリートに比べると短い期間で施工できます。アスファルトは、排水性が高く、水たまりもできにくいです。アスファルトを地面に使う場合の費用は、1平方メートルあたり5千〜1万円かかります。
デメリット
コンクリートと比べると耐久性が低いといえます。ひび割れやわだちなどが発生しやすく、メンテナンスが維持費がかかります。長期的に考えると費用が割高になってしまうでしょう。
夏の暑い時期にはヒートアイランド現象を起こして、路面の温度が高くなってしまいます。その際に、車やタイヤが痛む可能性もあります。
レンガ・ブロック
レンガやインターロッキングブロック、緑化ブロックなどを使って舗装する方法。デザイン性に優れていて、とくに洋風デザインの外観によく調和します。ガーデニングとの相性もいいので、駐車スペースを含めておしゃれな外観をトータルでプロデュースしたい方にはピッタリです。手間はかかるものの、DIYでも施工できます。
デメリット
レンガやブロックで舗装するデメリットは、コストがかかる点です。たとえば、レンガ敷きの場合は1平方メートルあたり2万円ほど、緑化ブロックは1.5〜2万円が相場となっています。また、舗装後も雑草や掃除などの手入れが大変なことも懸念点です。
芝生
天然の芝や人工芝で舗装する方法です。天然の芝は伸びてしまうため手入れが大変ではあるものの、人工芝であれば設置後の手間を抑えられます。また、夏場でもコンクリートのような地面からの照り返しがないため、車内の温度を抑えられることも魅力です。
デメリット
芝生は雨の日に雨水や泥がはねて、車が汚れやすい点がデメリットです。天然芝の場合はキレイな状態を維持するために、こまめな手入れが必要となるでしょう。さらに、コンクリートやアスファルトと違って地面が柔らかくなるため、人によっては駐車しにくさを感じることも懸念点です。
砂利舗装とコンクリート舗装ならどっちがいい?
カーポートの舗装方法を決める際の着眼点は、次の3つです。
・耐久性
・コスト
・機能性(防犯性・メンテナンス性など)
今回は、とくに人気の舗装方法である砂利とコンクリートを、3つの着眼点で比較してみました。
耐久性で比較
耐久性では、コンクリートが優れています。コンクリートの施工後は、基本的にメンテナンスが不要です。砂利は車を出し入れするたびにすり減ったり潰れたりするため、機能性を維持するためには定期的に砂利を追加したり、入れ替えたりといった手間が必要です。
コスト
砂利舗装のほうが費用を抑えやすくなっています。砂利舗装は大掛かりな工事が不要なため、かかる費用は砂利本体の価格のみです。コストを抑えて手軽に舗装したいのであれば、砂利舗装が向いています。
機能性
防犯性を重視したい場合は砂利舗装がおすすめです。砂利舗装は歩いた時に音が鳴るため、不審者が侵入を防止につながります。「防犯砂利」と呼ばれる大きな音が鳴る砂利も販売されていますので、ぜひ活用してみてください。
メンテナンス性を重視するなら、コンクリートが向いています。耐久性に優れているため、一度舗装した後は基本的にメンテナンスが不要です。
また、砂利にもコンクリートにもいつくか種類があるため、より希望に適したものを選ぶことで、理想的な駐車スペースを実現できます。

駐車場舗装に使える砂利の種類

砂利といっても種類はさまざまです。それぞれの特徴を解説します。
砕石
砕石とは、天然の岩石を砕き、一定の規格に合わせて加工した石です。サイズを一定に揃えた「粒度調整砕石」や大きさを揃えていない「クラッシャーラン」があります。クラッシャーランよりも粒度調整砕石のほうが、締め固めたときの支持力が高いです。
五色砂利
五色砂利とは、複数の色の原石を砕いて加工した石です。落ち着いた風合いの素材で、単色の砂利に比べて落ち葉や汚れが目立ちにくい素材です。さまざまな色が混ざっているので、おしゃれな空間づくりができます。
サビ砂利
サビ砂利とは、石に含まれる鉄成分が酸化してサビ色に変化している砂利です。人工的なものではなく、天然素材のため希少性が高いです。防犯性や防草性にも優れています。
瓦チップ
瓦チップとは、割れてしまった瓦をリサイクルした環境に優しい建材です。光を遮断するため、雑草が生えにくいという特徴があります。色が付いているので、デザインのアクセントとなります。

駐車場舗装に使えるコンクリートの仕上げ方法
次に、コンクリート舗装の仕上げ方を紹介します。
金鏝仕上げ
コテ(鏝)を使って表面をなめらかにする仕上げ方法です。ツルツルと美しい仕上がりになる一方で、滑りやすく、色ムラができやすいことがデメリットとして挙げられます。
刷毛引き仕上げ
表面に細かい筋を入れてざらざらとした質感に仕上げる方法です。滑りにくいので、傾斜のあるスペースでも車を停めやすいため、駐車スペースに向いています。ただし、刷毛の目にゴミやホコリなどがたまりやすいため、掃き掃除をしてもスッキリときれいにするまでには時間がかかることがデメリットです。
洗い出し仕上げ
コンクリートの骨材(砂利)を浮き出させる仕上げ方法です。骨材によっては和風な雰囲気になったり、モダンなテイストになったりと、さまざまなデザインを楽しめます。表面の骨材が取れることがあることや、汚れが残りやすいことがデメリットです。
カーポートの施工事例
カーポートを設置するのにあわせて、地面を砂利舗装からコンクリート舗装へとリフォームしました。以前は駐車時に砂利がストレスになっていましたが、コンクリートにしたことでスムーズに駐車できるようになったそうです。コンクリートが乾くまでに時間がかかったため、工事開始から駐車スペースを使えるようになるまでに1ヵ月ほど必要だったものの、施工時の職人の対応にも仕上がりにも非常にご満足いただいています。
熊谷市のお客様のカーポート工事 /リフォーム施工事例 | CAINZ Reform【公式】
カーポートを設置する際の注意点
カーポートを設置する際に気をつけておきたい注意点を2つ紹介します。
給湯器との距離
カーポートを設置する際に気をつけてほしいのが「給湯器との距離」です。カーポートの表面異常の多くは、ガス給湯器からの排気ガスが原因です。
給湯器の排気ガスには、微量の硫黄分が含まれている場合があります。これが空気中や排気中の水分と化学反応をおこし、腐食性の酸を作ります。酸が塗膜表面に付着、滞留すると、塗膜自体を劣化させてしまうのです。
排気口の近くでは、長時間にわたり高温高湿と常温常湿のサイクルが繰り返されます。これにより、表面以上の原因となる酸を濃縮させたり、化学反応を促進させてしまいます。
給湯器の排気ガスが、直接アルミに当たらないように注意してください。
周辺の通気が悪くて排気が滞留する場所でアルミを使用した場合でも、表面異常が発生する場合があります。排気ガスが直接当たらないようにし、こまめに掃除や点検などのお手入れをしてください。
残土やガラの取り扱い
カーポートを設置する際、柱を固定する基礎工事のために地面を50~60センチほど掘ります。その際に残土や地面のガラが発生するので、撤去しなければなりません。自分で産業廃棄物の処理場に持ち込んで処理することもできますが、非常に大変です。工事をしてくれる業者に引き取ってもらうのがおすすめです。その場合は、見積りを依頼して費用についても確認しておいてください。

まとめ
カーポートの地面は「砂利」「コンクリート」で舗装されるケースが多くなっています。それぞれ違った機能性を持つため、ご自宅の状況や予算からご自身に合ったものを検討してみてください。
カインズリフォームでも、カーポートの設置工事や、それにともなう地面の舗装工事も受付しています。カインズ店頭の窓口や、Web・電話などでも問い合わせを受け付けていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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