「自分の家にはどんなカーポートが設置できるのか知りたい」
「逆勾配のカーポートはどこに気をつけるべきか知りたい」
「カーポートは設置の際、近所に迷惑をかけるのではないか?」
カーポートを検討する際に、上記の疑問や悩みをもつ方は多いのではないでしょうか?この記事では、カーポートのなかでも逆勾配のカーポートに焦点をあて、特徴やメリット、選び方、施工の流れなどを解説していきます。
逆勾配のカーポートで抱える疑問を解決し、選び方を把握することで、失敗が防げるようになります。ぜひ、参考にしてみてください。

通常のカーポートと逆勾配のカーポートの違いとは?
通常のカーポートは、柱側が低く屋根側が高くなっています。
雪や雨水は柱の方向に落ちる
一方、逆勾配(前下がり)のカーポートは、柱側が高く屋根側が低くなっています。
雪や雨水は柱と反対方向に落ちる

逆勾配のカーポートを選ぶべき状況とは?
逆勾配のカーポートを選ぶべき状況は、主に以下のパターンです。
- 一般的なカーポートだと隣の家に雨や雪が落ちてしまう場合
- 道路と駐車スペースが平行に面している場合
- 一般的なカーポートだと隣接する倉庫などの屋根に雨や雪が落ちてしまう場合
住宅街など駐車スペースの多くは、一般的なカーポートだと隣の家に雨や雪が落ちてしまい、トラブルの原因になりかねません。
道路と駐車スペースが平行に面している場合は、逆勾配のカーポートなら駐車の邪魔になりにくく、自宅側に雨や雪が落ちるのを防げます。
このように、駐車する際に柱がじゃまになるかどうか、どちらに向かって雨や雪が落ちるのかをみていくと、逆勾配のカーポートが適している状況がみえてきます。

逆勾配カーポートのメリット・デメリットとは?
逆勾配のカーポートにはいくつかのメリット・デメリットが存在します。どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。それぞれ詳しくみていきましょう。
逆勾配カーポートのメリット
逆勾配のカーポートには、以下のメリットがあります。
- 雨や風の吹き込みが少なくなる
- 隣の家に雨や雪が落ちなくなる
逆勾配のカーポートで一番のメリットといえるのが、隣の家に迷惑をかけずに設置できる点です。また、逆勾配のカーポートは、建物側に柱があっても屋根が柱より低いため、建物側から車にかけて雨や風の吹き込みが少なくなります。
加えて、逆勾配と一般的なカーポート共通のメリットは以下の内容です。
- 車が雨に濡れないため荷物の出し入れが簡単
- 夏に日光が差し込みにくいため、車内が高温になりにくい
- 冬場は雪が直接車に積もらずフロントガラスも凍りにくい
- 洗車の回数が減る
上記の理由から、カーポートを設置できれば、メリットになることは数多くあります。
逆勾配カーポートのデメリット
逆勾配のカーポートでデメリットとして挙げられるのは、以下の内容です。
- 場所によっては、部屋の日当たりが悪くなる
- カーポート共通のデメリットとして強風に対する耐性が弱い
- 柱があることでドアの開閉がしにくくなる場合がある
逆勾配のカーポートは、屋根が柱から低い位置になるため、建物側に屋根があると日当たりが悪くなる場合があります。また、強風に対する耐性がよわいため、必要に応じて屋根を支える安全対策も必要です。

逆勾配のカーポート選びで重要な3つのポイント
逆勾配のカーポート選びを間違えてしまうと、近隣トラブルに発展する可能性があります。そのため、選び方の重要なポイントを把握して事前準備をしっかりと行うことが大切です。ここからは、選び方のポイントを3つ解説していきます。
1.駐車スペースの敷地条件を確認する
逆勾配のカーポートを選ぶときは、近隣への配慮を優先して駐車スペースの敷地条件を確認しましょう。
具体的に確認するポイントは以下の2つです。
- カーポートを設置したときに、隣家に日光が反射しない位置かどうか
- 勾配が隣家に雨や雪が落ちない向きになるかどうか
雨や雪が落ちてくること以外に、カーポートが原因で隣家に日光が反射する可能性もあります。駐車スペースにカーポートを設置したときにどうなるのかを、具体的に目でみて確認しておきましょう。
2.駐車状況に応じてカーポートの柱の位置を確認する
カーポートは、柱の位置によっては車の出し入れやドアの開閉がむずかしくなってしまいます。たとえば、道路側に柱があると縦列駐車の要領で車を止めなくてはなりません。
カーポートの柱には主に3つのタイプがあります。
- 片側支持タイプ(通常のタイプ)
- 後方支持タイプ(カーポートの後方を支え、ドアの開閉がしやすいタイプ)
- 両側支持タイプ(カーポートの左右を支える安定性の高いタイプ)
また、柱を設置する場所に障害物がないか確認しましょう。カーポートの柱は地中に埋め込むように設置します。水道管やガス管が通っている場所には、柱を建てることができません。
水道管やガス管がどこに通っているかわからない場合や不安な場合は、業者に確認してみましょう。
3.カーポートの高さ
カーポートはほとんどの場合、後から柱の高さを変えることができません。そのため、家族が増えて大きな車に買い替えたり、キャンピングカーを購入したりといった可能性がある場合は注意が必要です。
大きな車に買い替えたときにカーポートに収まらないとなると、カーポートの買い替えや撤去が必要になることもあります。未来を見据えて、大きめの車にも対応できるカーポートを選んでおきましょう。

カーポート施工時の流れとは
カーポート設置工事の工程を把握しておくと、購入から設置までのイメージが具体化されます。また設置工事は、隣家の敷地ギリギリで作業したり、大きな音が出たりします。そのため、設置工事がはじまる前には近隣への説明を行い、協力を仰ぎましょう。そうすれば、ご近所トラブルに発展することを防止できます。
カーポートの柱の位置決めと掘方
最初の工程は柱の位置決めと、柱を埋める基礎の穴を掘ることです。設置業者が現場の下見や家主との打ち合わせを行って決めていきます。
穴を掘るときは、場合によってはコンクリートを切る作業もあるため、大きな音が発生します。
カーポートの柱の基礎工事・フレームの組み立て
柱の位置が決まったら、柱の地盤を整えて基礎工事がはじまります。柱が水平になるように調整し、調整完了後にフレームが組み立てられていきます。
柱の工事は、設置場所によっては隣家との敷地ギリギリの作業です。日をまたいでこの工程に入るときは、あらためて隣家に説明しておきましょう。
カーポートの屋根パネルの設置
柱の基礎工事とフレームの組み立てが完了したら、屋根パネルの取り付けに移ります。このとき、隣家に工具などが落ちてしまう可能性も考えられます。
トラブル防止のため、業者とのすり合わせと隣家への説明は忘れずに行うことが安全です。
最終確認
屋根パネルまで取り付けられたら、残りは雨樋の取り付けと仕上げに入ります。トラブル防止のために、最終確認では以下の内容を確認しておきましょう。
業者の説明を鵜呑みにせず、時間をかけてでも確認することで、トラブルを防げます。

まとめ|逆勾配のカーポートは近隣に配慮しながら設置できる
ここまで、逆勾配のカーポートについて特徴やメリット・デメリット、費用の目安などを解説してきました。
逆勾配のカーポートは、近隣に迷惑をかけずに設置できるカーポートです。カーポートは愛車を雨や雪から守り、洗車の回数をへらせる時短アイテムでもあります。

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