ガスコンロの掃除は、ついつい後回しにしがちな家事の1つです。いつの間にか頑固な汚れがこびり付いてしまい、毎日見ないふりをしている……なんてご家庭も多いのではないでしょうか?
本記事では、ガスコンロの汚れの落とし方を、汚れの種類やパーツ別に紹介します。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。
ガスコンロの汚れの種類
毎日の料理で使用するガスコンロには、さまざまなタイプの汚れが付着します。ガスコンロの汚れは、大きく分けると「油汚れ」「食べ物汚れ」「コゲ付き」の3種類があります。まずは、それぞれの汚れの特徴について解説しましょう。
油汚れ
ガスコンロ周りには、炒め物や揚げ物などを調理する際、飛び散った油が汚れとなって蓄積します。また、調理中に飛び散らないよう注意しても、油は高温で熱すると気化するため、油汚れを完全に防ぐのは困難です。気化した油は空気中で再び冷やされ、コンロや周りの壁に付着し、汚れとして蓄積されてしまいます。
油汚れは放置すると頑固な汚れになるので、付着したらすぐに拭き取ることが大切です。油汚れはベタつきがあるので、放置していると食品汚れやホコリなどのその他の汚れを吸着し、コンロ周りがどんどん汚くなってしまいます。
加えて、油汚れにコンロの火が燃え移ると、火災の原因にもなりかねません。予期せぬ事故を防ぐためにも、コンロ周りの油汚れはこまめに掃除しましょう。
食べ物汚れ
調理中は油だけでなく、調味料が飛び散ることもあります。ほかにも、カットした食材をこぼしたり、煮込み中に煮汁が吹きこぼれたりと、コンロ周りは食べ物によっても汚れてしまいます。
食べ物汚れを放置していると掃除が大変になるだけでなく、サビや変色の原因にもなりかねません。なかでも水分が含まれる食べ物汚れは、カビが繁殖する原因にもなります。調理中に飛び散った食べ物汚れは、なるべく早く拭き取るようにしましょう。
とくに、ミートソースのように細かくカットした食材を使用する料理や、カレーや味噌汁のような液状の料理はこぼれやすいので、調理中は注意が必要です。
コゲ付き
ガスコンロのコゲ付きの主な原因は、食べ物汚れです。コンロに飛び散った食材や調味料をそのまま放置していると、コンロの火で熱せられてコゲになってしまいます。
ガスコンロの汚れの中でも、コゲ付きはとくに頑固で落としにくく、掃除するのが大変です。頑固なコゲが付着している場合は、かなり大掛かりな掃除が必要になることもあります。
コゲ付きを生じさせないためにも、ガスコンロに付着した食べ物汚れは放置せず、こまめに掃除することが大切です。
汚れの種類別・ガスコンロの基本的な掃除方法

ここからは、ガスコンロに付着した汚れの種類別に、基本的な掃除方法を解説します。それぞれの汚れに効果的なアイテムや、具体的な使い方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
油汚れの掃除方法
汚れの程度に合わせて、以下の方法を試しましょう。
軽めの油汚れの場合
軽めの油汚れには、セスキ炭酸ソーダや中性洗剤が効果的です。
セスキ炭酸ソーダ |
アルカリ性のため、酸性の油汚れを落とすのに効果があります。環境にも優しく、キッチン以外の掃除にも重宝します。 |
中性洗剤 |
多くのご家庭で使用されている台所用洗剤は、中性洗剤にあたります。ガスコンロの日常的なお手入れなら、食器と同じ台所用洗剤で十分な効果を得られるでしょう。 |
粉末状のセスキ炭酸ソーダを使用する場合は、水に溶かして「セスキスプレー」にするのがおすすめです。作り方はとても簡単で、水500mLあたり小さじ1のセスキ炭酸ソーダを混ぜて、スプレーボトルに入れるだけでできあがります。
セスキスプレーを汚れが気になる部分に吹きかけると汚れが落ちやすくなるので、やわらかいスポンジや布巾などで拭き取ります。最後は水で濡らしてよく絞った布巾などで、丁寧に拭きあげましょう。
また、ガスコンロの天板は、中性洗剤を水で薄めたものでも同様の手順で掃除できます。普段のお手入れであれば、五徳などの取り外せるパーツは、食器と同じように中性洗剤で洗うだけできれいにできる場合が大半です。水で洗剤をよく洗い流し、乾かしてから再び取り付けましょう。
しつこい油汚れの場合
しつこくこびり付いた頑固な油汚れには、重曹がおすすめです。
重曹はセスキ炭酸ソーダと同じアルカリ性の粉で、食品にも使用されています。人体に無害な物質なので、キッチン周りにも安心して使用できるでしょう。
※ただし、清掃用重曹は食用重曹と比べて不純物の割合が多いため、食用としての使用は控えましょう。
飛び散ったばかりでまだ湿っている油汚れには、重曹を粉のまま直接ふりかけます。油汚れが乾いて固まっている場合は、重要+水を混ぜた重曹スプレーを吹きかけるのがおすすめです。セスキ炭酸ソーダと同じ容量で、水100mLあたり小さじ1の重曹を混ぜ合わせるだけで、簡単にできあがります。
重曹または重曹スプレーをふりかけて、少しすると汚れがやわらかくなるので、やわらかいスポンジや布巾などで拭き取りましょう。最後は、水で濡らしてよく絞った布巾などで、重曹をしっかり拭き取り完了です。
食べ物汚れの掃除方法
食べ物汚れも油汚れと同じ酸性なので、アルカリ性のセスキ炭酸ソーダや重曹が効果的です。普段のお手入れにはセスキ炭酸ソーダ、頑固な汚れには重曹と、汚れの程度に合わせて使い分けるとよいでしょう。
ガスコンロの臭いが気になる場合は、重曹とクエン酸を組み合わせるのもおすすめです。
クエン酸には殺菌作用があり、食べ物汚れによるいやな臭いに効果を期待できます。まず重曹で汚れを落としてから、水200mLあたり小さじ2分の1のクエン酸を混ぜたクエン酸スプレーを吹きかけると、気になる臭いを軽減できるでしょう。
ただし、ガスコンロの素材によってはサビや変色の原因となることがあります。クエンスプレーを吹きかけたあとは、しっかり拭き取るようにしましょう。
コゲ付きの掃除方法
コゲもそのほかの汚れと同様に酸性なので、アルカリ性のアイテムが効果的です。なかでも重曹は水に溶けにくく、研磨剤としても活用できるので、カチカチに固まったコゲの掃除にぴったりです。
コゲ付きを掃除する場合は重曹スプレーや、ぬるま湯に重曹を溶かしてペースト状にした「重曹ペースト」を作ると使い勝手がよいでしょう。コゲ付きが気になる部分に重曹ペーストや重曹水を使用し、しばらく放置するとコゲがやわらかく、落としやすくなります。
ただし、ガスコンロにアルミ素材の部品がある場合は、アルカリ性の重曹を使うと黒く変色してしまう可能性があるので注意が必要です。
パーツ別のガスコンロお手入れ方法

IHコンロとは異なり、ガスコンロはフラットな構造ではなく、さまざまなパーツによって構成されています。なかには複雑な構造のパーツもあるため、細かな部分の汚れが落ちずに困ることも多いでしょう。
そこで、ここからはガスコンロの主なパーツ別のお手入れ方法を紹介します。
天板
ガスコンロの天板部分の汚れは、重曹や重曹スプレーを使ってスポンジでこすると落ちる場合が多いでしょう。
天板部分のコゲ付きには、重曹ペーストを使ったお手入れもおすすめです。水と重曹を混ぜてペースト状にしたら、スポンジに含ませて天板を優しくこすります。かなり頑固なコゲ付きは、重曹ペーストを塗布してしばらく放置すると落ちやすくなります。
ある程度汚れが落ちたら、濡らした布やクロスで汚れと重曹をしっかり拭き取りましょう。仕上げに、乾いた布やクロス、キッチンペーパーで天板を拭き上げて完了です。
ただし、アルミのように重曹を使用できない素材が使われている場合は、中性洗剤を水で薄めてお手入れします。そのほか、素材によっては重曹を使用するとコーティングが剥がれてしまう可能性があるため、取扱説明書をしっかり確認しておきましょう。
五徳
頑固な汚れがこびり付いた五徳は、重曹を入れたお湯で煮るのがおすすめです。
まず、五徳が入る大きさの鍋やフライパン(コーティングされていないもの)を用意しましょう。水1Lに対し大さじ2杯の重曹を入れ、火にかけます。
水が沸騰したら弱火にし、五徳を入れてそのまま5分ほど煮ましょう。火をとめ、触れる温度になるまでお湯が冷めたら、五徳を取り出します。汚れがやわらかくなっているはずなので、歯ブラシやスポンジなどでこすり落としましょう。
汚れを水で洗い流し、最後に布巾などで水分をよく拭いたら完了です。
バーナー部分
バーナーキャップの目詰まりはガスコンロの故障につながります。不完全燃焼により一酸化炭素中毒を起こすリスクもあるため、定期的なお手入れが欠かせません。
バーナーキャップは、五徳と同様の方法でお手入れ可能です。五徳→バーナーキャップの順に取り外したら、鍋やフライパンにバーナーが浸る程度の水と重曹小さじ1を入れ、沸騰するまで加熱するか、水のまましばらく浸けておきます。加熱した場合は火をとめ、触れる温度になるまでお湯が冷めたらバーナーキャップを取り出し、使いふるした歯ブラシやメッシュクロスなどで汚れを落としてください。
五徳と同じ要領で重曹をきれいに取り除き、しっかりと乾かしたら取り付けましょう。
魚焼きグリル
魚焼きグリルの頑固な汚れは、重曹を溶かしたお湯に浸け置きするのがおすすめです。
まずは、ガスコンロからグリルを取り出し、シンクの中に置きましょう。皿の部分にお湯を溜めて、網もその中に入れて重曹をふりかけます。そのまま30分ほど浸け置きすると汚れがやわらかくなるので、スポンジでこすり落としましょう。
最後に汚れと重曹を水できれいに洗い流し、布巾やキッチンペーパーなどで水分を拭き取ったら完了です。
なお、グリルの庫内に汚れが蓄積されている場合は、重曹スプレーを使ってお手入れするとよいでしょう。スプレーを吹きかけて汚れがやわらかくなったら、スポンジや布巾などでこすり落とします。
ただし、庫内のバーナーや電子部分に水分が付着すると故障につながるため、スプレーを吹きかける際は十分注意が必要です。
掃除をしてもガスコンロの汚れが落ちない場合の対処方法
掃除をしても落ちない頑固な汚れは、プロにクリーニングを依頼するのがおすすめです。
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まとめ
調理のメインとなることが多いガスコンロは、油汚れや食べ物汚れが付きやすく、放っておくとコゲ付きになってしまいます。汚れは放置するほど落ちにくくなるので、こまめなお手入れが肝心です。
こびり付いた頑固な汚れは、「セスキスプレー」や「重曹ペースト」などを活用して除去するのがおすすめです。長期間放置したことにより汚れが落ちなくなってしまった場合は、プロにクリーニングを依頼しましょう。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。