ネットショッピングが広く流通した昨今、「宅配ボックスを設置しようか?」と迷っている人も多いのではないでしょうか。
特に、これから新築の戸建てを建てる場合、「宅配ボックスを設置するメリットはあるか?」、「あとで後悔しないか?」など、悩んでしまうポイントも多いですよね。
そこでこの記事では、宅配ボックスを設置するメリット・デメリットを5個ずつ取り上げます。宅配ボックスを選ぶうえでのポイントも解説しますので、これから宅配ボックスの設置を考えている方は失敗のない商品選びに役立ててください。
宅配ボックスを設置する5つのメリット

はじめに、宅配ボックスのメリットを5つ挙げると、以下のとおりです。
- 不在時にも荷物を受け取れる
- 自宅でのプライベート時間を邪魔されない
- 配達時間を指定しなくて良い
- 盗難のリスクが低い
- 対面での受け取りが不要
1. 不在時にも荷物を受け取れる
宅配ボックスの最大のメリットは、やはり不在時でも荷物を受け取れることです。
宅配ボックスを設置すれば、友人からのプレゼントなど、予期せぬ荷物が届いてもいつでも受け取ることができます。また、自分が注文した荷物でも、受け渡し時間を気にする必要がありません。
宅配ボックスで荷物を受け取ることができれば、宅配業者としても「再配達」の手間がなくなります。特に、近年は再配達による宅配業者の負担増が社会問題となっており、宅配ボックスはこうした社会問題の解消にも一役買っているといえます。
2. 自宅でのプライベート時間を邪魔されない
宅配ボックスを設置すれば、宅配業者から荷物を直接受け取る必要がなく、自宅でのプライベート時間を邪魔されないというメリットがあります。特に以下のようなシチュエーションでは荷物の受け取りに出ることが難しく、宅配ボックスを設置するメリットは大きいといえます。
- お風呂やトイレに入っているとき
- 在宅ワークに集中しているとき
- 小さい子供の寝かしつけをしているとき
- ベランダで洗濯物を干しているとき
- 部屋着でメイクを落としているとき
夜勤など在宅時間が不規則で、日中は寝ていることが多い方も、宅配ボックスがあれば睡眠を邪魔されることはありません。ほかにも、自宅の中が散らかっているときなど、なんとなく人と顔を合わせたくないときでも宅配ボックスは重宝します。
3. 配達時間を指定しなくて良い
宅配ボックスを設置すれば、宅配業者が来たタイミングで荷物が投函されるため、荷物の配達時間を指定する必要はありません。そのため、商品の受け取り予定日にスケジュールが入っているときでも、時間を気にすることなく荷物を受け取ることができます。
日中はほとんど家にいない人や共働きの家庭など、忙しい方ほど宅配ボックスを設置するメリットを感じやすくなります。
4. 盗難のリスクが低い
宅配ボックスを利用するときは、指定の解錠コードを入力することで荷物を受け取ることができます。基本的に、解錠番号やカードキーを持っていないと荷物を受け取れないため、盗難のリスクは低いといえます。
近年は、荷物の受け取りに「置き配」(指定した場所に荷物を置くサービス)を利用する方も多いでしょう。しかし、玄関先などに荷物が放置されていると、いつでも荷物を盗まれる可能性があり、セキュリティー性に不安が残ります。たとえ置き配で荷物を盗まれてしまっても、宅配業者に責任を追及することはできません。
5. 対面での受け取りが不要
宅配ボックスを設置すれば、宅配業者と対面で顔を合わせる必要はありません。これにより以下のようなメリットがあります。
- 自宅を覗かれる心配がない
- メイクを落としていても顔を見られる心配がない
- 宅配業者を装った不審者をシャットアウトできる
近年は宅配業者を装った犯罪が多数報告されており、中には家主が玄関を開けたすきに家の中に侵入されたという事例もあります。特に、一人暮らしの女性や子供がいる家庭などにおいては、宅配ボックスを設置することで防犯面においても大きなメリットがあるといえます。
宅配ボックスを設置する4つのデメリット

一方で、宅配ボックスを設置することのデメリットとして、次の5点が挙げられます。あとになって「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、あらかじめデメリットになる要素を確認しておきましょう。
- 荷物によっては宅配ボックスに入れてもらえないことも
- 宅配ボックス本体、工事費用がかかる
- 玄関周辺が狭くなる
- 管理費が高くなる(賃貸マンションの場合)
1. 荷物によっては宅配ボックスに入れてもらえないことも
宅配ボックスがあっても、必ずしも不在時に荷物が届くというわけではありません。以下のいずれかに該当する場合は、宅配ボックスには荷物を入れてもらえず、宅配業者が持ち帰る可能性が高いといえます。
- 食品(要冷蔵)
- 受取人指定の宅配
- 代金引換や着払い商品
- 宅配ボックスのサイズや重量制限を上回るもの
基本的に、食品は宅配ボックスには入れてもらえないと考えた方が良いでしょう。特に、夏場は暑さによって食品がダメになってしまう可能性が高く、長時間宅配ボックスの中に保管されると食中毒の被害にもなりかねません。宅配業者は食中毒の責任は負えないため、こうしたリスクを回避するために荷物を持ち帰るのが基本です。
なお、近年は冷蔵機能がついた宅配ボックスも展開されています。費用が高額なため、一般家庭ではなかなか設置しづらいですが、食品を頻繁に頼む方は検討してみても良いでしょう。
2. 宅配ボックス本体、工事費用がかかる
宅配ボックスを自宅に設置すれば、当然宅配ボックス本体や工事の費用がかかります。設置費用はどの宅配ボックスを選ぶかによって大きく左右されますが、以下が目安となります。
- 宅配ボックス本体:約3~20万円
- 取り付け工事:約2~3万円
取り付け工事の費用を含めても、トータルで10万円以下で収まることがほとんどです。10年使えば1年あたり10,000円となり、費用の負担はそこまで大きくないと考えられます。
3. 玄関周辺が狭くなる
玄関先に宅配ボックスを設置すると、玄関周辺が狭く感じられることがあります。特に、玄関から門への動線上に設置してしまうと、通行の妨げにもなるでしょう。
玄関先をすっきりとさせるには、宅配ボックスとポストなどがセットになった「壁埋め込み型」が向いています。あとからだと壁の大掛かりな工事が必要となるため、壁埋め込み型を選ぶなら新築時の設置が必須といえます。
4. 管理費が高くなる(賃貸マンションの場合)
近年は、賃貸のマンションやアパートでも宅配ボックスを設置するケースが増えてきました。この場合、大型の宅配ボックスが建物の共通エントランス付近に設置され、受取人はボックスナンバーと解錠番号によって荷物を受け取ることができます。
賃貸の物件にも宅配ボックスがあるのは非常に便利ですが、それだけ家賃や共同管理費等が高くなりやすいといえます。共同管理費があまりにも高い場合は、それだけの負担に見合う価値があるか事前に考えた方が良いかもしれません。
後悔しない!宅配ボックスの上手な選び方

「宅配ボックス」と一口に言っても、主に次の3つの種類があります。特に「壁埋め込み型」はあとからの工事が難しいため、これから新築での取り付けを考えている方は事前によく考える必要があるでしょう。
- 「簡易型」:工事不要で手軽
- 「設置型」:防犯性もあり、工事も不要
- 「壁埋め込み型」:とにかく防犯性が高い
「簡易型」:工事不要で手軽
「簡易型」は、玄関先に気軽に設置でき、ロープなどで玄関のドアなどと結びつけるタイプの宅配ボックスを指します。工事不要で手軽に設置できるのがメリットですが、同時に盗難のリスクが高いことがデメリットとなります。
安いものだと数千円から設置できますが、あくまで簡易的なことを念頭に置き、セキュリティーの確保には十分に注意しなければなりません。
「設置型」:防犯性もあり、工事も不要
「設置型」は、玄関先などに宅配ボックスを簡易固定するタイプの宅配ボックスを指します。簡易型のように宅配ボックスごと持ち去られるリスクはなく、最低限のセキュリティー性は確保しやすいといえます。また、工事不要の手軽さもあり、宅配ボックスの中では特に人気のタイプと言えるでしょう。
あとから宅配ボックスを設置する場合、後述する「壁埋め込み型」は設置しづらいため、セキュリティーを確保するなら設置型が現実的といえます。
「壁埋め込み型」:とにかく防犯性が高い
「壁埋め込み型」は、その名の通り家の外壁に埋め込むタイプの宅配ボックスを指します。宅配ボックスを持ち去られたり壊されたりするリスクは極めて低く、宅配ボックスの中でもっともセキュリティー性に優れたタイプと言えるでしょう。
一方のデメリットとしては、費用が高くなりやすいことや、あとからの設置が難しいことが挙げられます。これから新築で宅配ボックスの設置を検討している方は、あとから「壁埋め込み型にすればよかった」と後悔しないか、事前によく考える必要があります。
宅配ボックスは必要?宅配ボックスを設置すべきなのはこんな人

宅配ボックスを設置した人の意見として、「やっぱりいらなかったと」いう意見が少なからず見受けられます。そのため、これから宅配ボックスを設置しようと考えている方の中には、「本当に宅配ボックスは必要なのか?」と懐疑的になってしまう方も少なくないでしょう。
この記事で紹介した宅配ボックスのメリット・デメリットを踏まえると、宅配ボックスがおすすめなのは以下のような人々です。
- 日中に留守にすることが多い人
- 一人暮らしの人
- コンビニや宅配業者が近くにない人
日中に留守にすることが多い人
仕事や買い物などで日中不在にすることが多い人は、宅配ボックスを設置する価値を感じやすいといえます。
宅配ボックスがない場合、配達時間を気にしたり、宅配業者に再配達を依頼して自宅で待機したりとさまざまな手間がかかるものです。特に、日常的にネットショッピングを利用する方なら、こうした手続きに煩わしさを感じる方も多いでしょう。
宅配ボックスを設置すれば日時を問わず荷物を受け取れるため、こうした些細なストレスから解放されます。
一人暮らしの人
一人暮らしの人は、セキュリティー性の確保という観点から宅配ボックスを設置するメリットが大きいといえます。
先述の通り、近年は宅配業者を装った不審者が多く、特に一人暮らしの女性や高齢者はターゲットとなりやすいと言われています。宅配ボックスがあれば宅配業者と顔を合わせる必要がないため、こうした犯罪に巻き込まれるリスクも低くなります。
コンビニや宅配業者が近くにない人
不在により荷物を受け取れなかった場合、再配達を依頼するほかに宅配業者やコンビニで荷物を受け取るという方法があります。そのため、自宅のすぐ近所にコンビニや宅配業者があれば、お散歩がてら気軽に荷物を受け取ることができます。
しかし、コンビニや宅配業者が自宅から離れていると、自分で取りに行くのはあまり現実的ではありません。再配達を依頼すれば、申請の手間がかかるだけでなく、再配達時間に在宅するようスケジュールの調整が求められます。
普段から仕事や家事で忙しく、こうしたやりとりが面倒な方は、宅配ボックス設置するメリットを感じやすいと言えるでしょう。
宅配ボックスは設置するメリットがたくさん!

「宅配ボックスは必要?」と悩んだら、メリットとデメリットの両方を比較し、「自分の生活の中で十分に活用できるか」をイメージすることが大切です。
メリット |
デメリット |
不在時にも荷物を受け取れる
自宅でのプライベート時間を邪魔されない
配達時間を指定しなくて良い
盗難のリスクが低い
対面での受け取りが不要 |
荷物によっては宅配ボックスに入れてもらえないことも
印鑑が必要
宅配ボックス本体、工事費用がかかる
玄関周辺が狭くなる
管理費が高くなる(賃貸マンションの場合) |
宅配ボックスを設置すれば、不在時に荷物を受け取れることでネットショッピングの快適性が大きく向上します。
ネットショッピングが当たり前になったこの世の中だからこそ、宅配ボックスを自宅で活用できないか十分に検討してみてくださいね。
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