近頃はネットショッピングが一般的となり、宅配を利用する人も増えてきました。しかし、荷物を受け取るのに時間を調整したり、対面で荷物を受け取ったりすることに抵抗がある方も多いのではないでしょうか?そんな時に便利なのが、宅配ボックスを使った置き配の利用です。
現在、置き配サービスを提供する会社は増えており、運送会社や郵便会社、ECモールなどへ広がりを見せています。荷物の配送を行う物流業界全体に拡大しているため、利用価値のあるサービスです。では、具体的にどんなサービスなのかを見ていきましょう。
置き配のリスクを減らす宅配ボックス

ネット通販の利用率は年々増えていて、宅配業者から荷物を受け取る機会が増えた方も多いのではないでしょうか。配達日時に不在だった場合、宅配ボックスを用意していなくても玄関脇などに荷物を置いてもらうこともできますが、盗難のリスクが懸念されます。そこで、配送された荷物を安全に保管する手段として、宅配ボックスが注目されています。共有の宅配ロッカーがない集合住宅や戸建住宅でも後付けは可能なので、利便性の高い設備として人気です。
そもそも置き配ってどんなサービス?

置き配とは、配達員と直接顔を会わすことなく、荷物を受け取れるサービスのことです。外出中はもちろん、在宅時でも事前に指定した場所に荷物が届く便利なサービスです。感染症への対策になるうえ、配達時間に家にいる必要がないというメリットがあり、再配達を申し込む不便さも解消します。
荷物を配送する会社によって指定ができる場所は異なりますが、およそ以下のような場所から選択できます。
- 玄関のドア前
- 宅配ボックス
- ガレージ
- 物置
- ガスメーター
- 自転車のカゴ など
受け取る場所は選べるものの、屋外に荷物を置くケースが多いため、破損や盗難のリスクはぬぐえません。そのため、最近では置き配保険を導入する会社も増えています。
また、置き配にすると、受け取りを確認するための押印やサインは必要ありません。受け取りの確認ができないことによる配送ミスのリスクは残りますが、印鑑ポケットや捺印システムがついた宅配ボックスを利用すれば、こうしたリスクを未然に防げます。
荷物を配送する会社ごとに利用条件はありますが、同一の建物内であることや事故のおそれが少ない場所、降雨による汚損がないなどの条件が求められます。
宅配ボックスを使うメリット

宅配ボックスを導入したうえで置き配サービスを利用するメリットを紹介します。
荷物をすぐに受け取れる
配達時に留守にしていても、荷物が受け取れるのは宅配ボックスを利用する大きなメリットです。再配達を手配する手間が省けるうえ、宅配業者の負担も減らせます。
感染症対策や防犯に強い
宅配ボックスを設置していれば、配達員と対面せずに荷物が受け取れるため、感染症対策としても有効です。また、配達員を装った不審者の侵入を防ぐことにも役立ちます。防犯上、女性の一人暮らしや小さなお子さんがいるご家庭では安心につながるでしょう。
宅配ボックスを使うデメリット
宅配ボックスにはデメリットもあります。しっかり理解したうえで、宅配ボックスを購入するかどうか検討しましょう。
荷物が盗難に遭うリスク
宅配ボックスは、素材や形状によっては盗難の被害に遭う可能性があります。商品を選ぶ際には、壊れにくい素材なのか、防犯上の配慮がされているかをよく確認する必要があるでしょう。また、雨や風などに強い素材であれば屋外での荷物の受け取りも安心です。
配達員が荷物を入れてくれない
宅配ボックスの形状によっては、配達員に気づいてもらえない可能性があります。せっかく宅配ボックスを設置したのに荷物が再配達になった場合は、配達員が宅配ボックスに気づかなかったのかもしれません。そんな事態を防ぐためにも、目立つ色をした、宅配ボックスだと分かりやすいデザインを選ぶことをおすすめします。
自宅に合った宅配ボックスの選び方

宅配ボックスには折りたたみができるソフトなものから、戸建住宅に後付けできる頑丈で大型のものもあります。自宅に合った宅配ボックスはどういうタイプがいいのかを見ていきましょう。
宅配ボックスの種類から選ぶ
- ソフトボックス型
ソフトボックス型は、必要な時だけ設置ができる手軽な宅配ボックスです。持ち運びもラクで折りたためばコンパクトになり、使わない時は部屋の中に片づけられます。集合住宅や賃貸住宅など、自由に工事ができない場所におすすめです。
- ポスト付き据え置き型
ポスト付き据え置き型の宅配ボックスは、郵便受けと宅配ボックスが一体となったタイプです。郵便物と荷物の確認が1ヶ所でできるため、手間も省けます。
- 据え置き型
据え置き型の宅配ボックスは、そのまま置くだけでいいという設置が簡単なタイプです。ソフトボックス型に比べると圧倒的に耐久性に優れています。雨や雪が降った時、何かがぶつかった時の衝撃などからも荷物を守ってくれます。
- ベンチ型
ベンチ型の宅配ボックスは、文字通りベンチとしても利用できるタイプです。玄関前に設置することで、休憩スペースとして使えるのも大きな特長でしょう。また、収納するスペースが広いので、宅配ボックスとして利用しない時は収納ボックスとしても使えます。
- 壁埋め込み型
壁埋め込み型の宅配ボックスは、外壁の一部に埋め込むタイプです。住宅の外壁に穴を開けるために大規模な工事が必要で、仕上がりに満足がいかないといったリスクもありますが、利便性や安全性は非常に優れています。
- 機能門柱型
機能門柱型の宅配ボックスは、表札やインターホン、郵便受けなどと宅配ボックスがセットになったタイプです。地面にしっかりと埋め込めるうえ、壁埋め込み型のように壁に穴を開ける必要はありません。
扉の施錠方法で選ぶ
宅配ボックスの施錠方法を大きく分類すると、電気を使わないダイヤル式(機械式とも言います)と、電源を必要とする電気式に分かれます。では、その施錠方法を確認しましょう。
- ダイヤル式(機械式)
ダイヤル式は、ダイヤル錠で扉のカギをかけるタイプの宅配ボックスです。以下のような手順で使用します。
- 配達員が宅配ボックスに荷物を入れ、4ケタの暗証番号を設定して扉を施錠
- 暗証番号を書いた配達通知書を受取人の郵便受けに投函
- 受取人は配達通知書の暗証番号を確認して宅配ボックスを開ける
という流れになります。宅配ボックスの扉の暗証番号は、配送するごとに変えて使用します。
- 電気式
電気式は、電気を使ってコンピューター制御する施錠方法です。操作パネルやカードキーで操作を行うため、利便性に優れています。以下のような手順で使用します。
- 配達員が宅配ボックスに荷物を入れる
- 配達員が操作パネルや音声ガイドなどに従って施錠
- 配達員が宅配ボックスの番号を配達通知書に記載して郵便受けに投函
- 受取人は配達通知書に記載された番号の宅配ボックスを解錠して荷物を受け取る
電気式はコンピューターで管理するため、セキュリティーの面でも優れた施錠方法です。操作方法も含めて最新の宅配ボックスと言えますが、ダイヤル式に比べて保守や管理のコストがかかり、設置にあたって電気工事を行う必要もあります。
容量で選ぶ
宅配ボックスをどこに設置するかによりますが、自分がイメージしているよりも大きめのサイズや容量で選ぶことをおすすめします。荷物が宅配ボックスに入らないと、再配達になってしまう手間が増えるためです。
サイズ |
荷物の大きさ |
重さ |
60サイズ |
60cm以内 |
2kgまで |
80サイズ |
80cm以内 |
5kgまで |
100サイズ |
100cm以内 |
10kgまで |
120サイズ |
120cm以内 |
15kgまで |
上の表にある荷物のサイズは、縦+横+奥行きの3辺の長さを合計した数字です。箱の形状によっては同じサイズでも宅配ボックスに入らない場合があるため、少し大きめのサイズを用意するのがベストでしょう。
補助金の対象かどうかで選ぶ
国土交通省の「子育てエコホーム支援事業」では、自宅をリフォームする際に補助金が出ます。宅配ボックスの設置も補助対象で、「子育て対応改修」に該当し、一戸あたり11,000円の補助金が給付されます。補助金を受けるには補助金額が合計5万円以上になる必要があるため、他の箇所のリフォームも一緒に検討してみてください。
カインズリフォームが取り扱っているYKK AP製の宅配ボックスも補助対象となります。興味のある方はWebの問い合わせフォームや店頭窓口からお気軽にご相談ください。
- ルシアス シリーズ/宅配ポスト2型
- ルシアス シリーズ/[ピタットKey システム]宅配ボックス1型
- シンプレオ シリーズ/ポスティモ 宅配ボックス1型 など
宅配ボックスを設置する際の注意点

宅配ボックスを設置する際は、以下のような点にも注意することをおすすめします。
セキュリティーに注意
暗証番号が記載された配達通知書が郵便受けから盗まれ、中の荷物が盗難に遭うことも考えられます。そのため、宅配ボックスはもちろん、郵便受けにも防犯の意識を向ける必要があります。
荷物を長期間放置しない
せっかく宅配ボックスに荷物が届いても、受取人が取り出しを忘れてしまうことがあります。長期間放置していると、荷物がどのような状態になるか分かりません。定期的に確認するなど、宅配ボックスには常に注意を向けましょう。
宅配ボックスごと盗まれるリスクも
宅配ボックスの種類や設置方法によっても、盗難に遭う頻度は変わってきます。置くだけのタイプよりも、地面や壁にしっかり固定するタイプの方が安全性は高いと言えます。
まとめ
今回の記事では、置き配に宅配ボックスを利用するメリットを紹介しました。宅配ボックスを購入する場合には、自宅に合ったタイプのものを選ぶことが大切です。戸建住宅なのか集合住宅なのかで選ぶタイプは異なりますし、宅配ボックスの施錠方法や容量でも選択の幅が広がります。さらに、宅配ボックスのタイプによっては補助金が出るケースもあるため、ぜひ活用してみてください。カインズリフォームでは補助金対象の製品を含め、さまざまな宅配ボックスを取り扱っています。製品選びや施工に関する相談は店頭でも受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。