食洗機の省エネ効果は、手洗いに比べてどれほど高いのでしょうか。本記事では、食洗機と手洗いの省エネ性能を比較し、具体的なデータをもとにその違いについて解説します。また、食洗機をさらに省エネで使うためのコツも紹介しますので、食洗機で省エネや環境負荷の低減を目指したい方はぜひ参考にしてください。
食洗機と手洗いはどっちが省エネ?

食洗機と手洗いの光熱費を比較しました。
食洗機 |
手洗い |
・電気:525.20kWh
・水道:10.80㎥
※年間 |
・ガス:81.62㎥
・水道:47.45㎥
※年間 |
約21,279円 |
約27,947円 |
食洗機はとくに電力消費が目立ちますが、最新のモデルではエコモードや節水機能が搭載されており、効率よくエネルギーを使用します。また、食洗機は一度に大量の食器を洗えるため、家族全員の食器を一気に洗い上げるのに適しているのも魅力です。高温洗浄や乾燥機能もあるため、衛生的にも優れています。
一方で、手洗いは一度に使う水の量が多く、さらにお湯を使用する場合はガスの使用量も増加します。そのため、じつはエネルギーコストが高い食器洗浄方法です。また、手洗いは労力もかかるため、忙しい家庭では時間的な負担も大きくなります。
食洗機が省エネにつながる理由

食洗機は多くの家庭で普及しており、その利便性だけでなく、省エネ効果も大きなメリットとなっています。ここでは、食洗機がどのように省エネにつながるのかを具体的な理由と例を挙げて解説します。
高効率な洗浄サイクル
食洗機は高効率な洗浄サイクルを持っていることが、省エネにつながる大きな理由の1つです。食洗機は少量の水を高圧で噴射し、効率的に食器を洗浄する設計になっています。たとえば、手洗いでは一度に大量の水を使いがちですが、食洗機で使用するのは必要最低限の水量です。しかもその水を高圧で噴射することで汚れを効果的に落とします。このため、手洗いに比べて大幅に水の使用量を減らせます。
温水の再利用
食洗機は温水を再利用するシステムを持っているため、エネルギーの節約にもつながります。通常、手洗いではお湯を使うたびに新たにお湯を作る必要がありますが、食洗機は洗浄中に使用する温水を効率的に再利用する仕組みです。これにより、何度も温水を作り直す必要がなく、ガスや電気の消費量を抑えられます。
エコモードの搭載
多くの食洗機にはエコモードが搭載されています。エコモードを使用することで、電力と水の消費を最小限に抑えながらも、十分な洗浄効果を発揮することが可能です。具体的には、通常の洗浄モードと比較した場合、年間電力消費量を10%以上も抑えられるケースもあります。
エコモードは、洗浄時の水温を通常モードよりも低く設定し、洗浄時間を長くすることで、水と電力の使用を抑えながらも高い洗浄効果を維持する仕組みです。たとえば、夕食後にエコモードで食洗機を稼働させると、就寝中に食器がしっかりと洗浄され、朝には清潔な食器を使用できます。これにより、電力のピークタイムを避けることもでき、さらなる省エネ効果が期待できるでしょう。
水を出しっぱなしにすることがない
食洗機を使用する大きなメリットの1つは、水の使用量を自動的に制御できる点です。これにより、無駄な水の使用を防げます。手洗いの場合、つい水を出しっぱなしにしてしまうことが多く、その結果、大量の水を浪費することになります。しかし、食洗機はプログラムされた水量で洗浄を行うため、効率的に水を使用可能です。
具体的に見てみましょう。手洗いでは、一度の洗浄で通常数十リットルの水を使用します。内訳は、シンクを満たすのに10〜20リットル、さらにすすぎの際には流水が必要です。総計で30リットル以上の水を使うことも珍しくありません。しかし、食洗機を使用すると、同じ量の食器を洗うのに必要な水量はその数分の一で済みます。とくに最新の食洗機では、1回の洗浄で約10リットル以下の水しか使いません。
また、食洗機は洗浄プロセス全体を自動で管理するため、必要な水量だけを使用し、効率的に循環できます。これにより、手洗いでは無駄になってしまう水の使用を最小限に抑えられます。たとえば、1日3回手洗いで食器を洗う場合と、1日1回食洗機で洗う場合を比較すると、年間で数千リットルもの水を節約できます。
食洗機を省エネに使うコツ

食洗機を効果的に使うことで、省エネ効果を最大限に引き出し、光熱費を節約できます。以下に、食洗機を省エネに使うための具体的なコツを紹介します。
極力まとめ洗いする
食洗機を使う際は、できるだけ多くの食器を一度に洗うことが重要です。少量ずつ洗うよりも、まとめて洗う方が効率的で省エネになります。例を挙げると、1日分の食器を夜にまとめて洗うことで、水や電気の使用量を大幅に抑えることが可能です。これにより、食洗機の稼働回数を減らし、エネルギー消費を最小限に抑えられます。
乾燥機能は使用しない
食洗機の乾燥機能は電力を多く消費します。省エネのためには、洗浄後に乾燥機能を使わず、扉を開けて自然乾燥させることが効果的です。たとえば、夜に食洗機を稼働させ、朝には自然に乾いた食器を取り出せます。これにより、電気代を節約することが可能です。
エコモードにする
多くの食洗機にはエコモードが搭載されています。このモードを使用することで、通常の洗浄モードよりも少ない電力と水で食器を洗浄可能です。エコモードを使うと、1回の洗浄で10%以上の電力を節約できることがあります。エコモードを積極的に使用することで、さらなる省エネ効果が期待できるでしょう。
フィルターを定期的に掃除する
食洗機のフィルターが詰まると、洗浄効率が低下し、エネルギーの無駄遣いになります。定期的にフィルターを掃除することで、食洗機の性能を維持し、効率的に使用可能です。たとえば、毎月一度フィルターを取り外して掃除する習慣をつけることで、常に高い洗浄効率を保てます。
食器を正しく配置する
食器を正しく配置することで、洗浄効率が向上し、エネルギーの無駄を防止できます。大きな食器や小さな食器を適切に配置し、噴射される水がすべての食器に行き渡るようにすることが重要です。
プレートは斜めに立てかけ、カップやボウルは逆さまにして配置することで、洗浄水が均等に行き渡ります。これにより、一度の洗浄で効果的に汚れを落とせるため、省エネにつながるでしょう。
省エネ機能を搭載したおすすめの食洗機3選
食洗機を選ぶ際、省エネ機能が重要なポイントとなります。ここでは、省エネ機能を搭載したおすすめの食洗機を3つ紹介します。これらのモデルは、効率的に水と電力を使用し、環境にもお財布にも優しい製品です。
ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバーNP-45RD9S[6人用] | パナソニック
パナソニックの「ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバー NP-45RD9S」は、少量の食器を効率よく洗浄する少量コースを搭載しています。この機能により、必要最低限の水と電力でしっかりと食器を洗浄可能です。たとえば、日々の食事後に少量の食器をすぐに洗いたい場合でも、無駄なエネルギーを使わずに済むため、時短と省エネを両立できます。また、静音設計で夜間の使用も安心です。
ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバーNP-45RD9S[6人用]|パナソニック|カインズリフォーム
ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバー RWX-405LP [5人用] | リンナイ
リンナイの「ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバー RWX-405LP」は、重曹を使って低温で洗浄する機能を持っています。この機能により、環境に優しく、光熱費を削減可能です。低温洗浄でも高い洗浄力を発揮し、電力消費を抑えられるため、毎日の食器洗いをより経済的に行えます。日常の使用で電気代を抑えたい家庭には最適な選択肢です。
ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバー RWX-405LP [5人用]|リンナイ|カインズリフォーム
ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバーNP-60MS8S[7人用] | パナソニック
パナソニックの「ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバー NP-60MS8S」は、AI制御によって最適な洗浄プログラムを自動で選択する機能を持っています。この機能により、使用する水と電力を効率的に管理し、光熱費を大幅に削減できます。大容量でも効率的に洗浄できるため、大人数の家庭にもぴったりです。週末に家族全員で食事を楽しんだ後でも、大量の食器を一度に洗浄でき、手間とエネルギーを節約できます。
ビルトイン食器洗い乾燥機 シルバーNP-60MS8S[7人用]|パナソニック|カインズリフォーム
まとめ
この記事では、食洗機の省エネ効果について詳しく解説しました。食洗機は手洗いに比べて水や電気の使用量を大幅に削減でき、高効率な洗浄サイクルや温水の再利用、エコモードなどの機能を備えているため、省エネにつながります。
また、食洗機を省エネに使うためのコツとして、極力まとめ洗いする、乾燥機能を使用しない、フィルターの定期的な掃除、食器の正しい配置などが挙げられます。これらのポイントを押さえたうえで省エネ機能を搭載した食洗機を活用し、光熱費を抑えましょう。
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