Logo Cainz Reform

エコキュートはどのように取り付ける?設置工事の流れや費用について解説

2024年08月06日
エコキュートはどのように取り付ける?

エコキュートは環境に優しく、節電効果も期待できる給湯システムです。オール電化住宅の増加につれて、エコキュートへの注目度も高まっています。そんなエコキュートですが、従来のガス給湯器と比べるとサイズが大きく、さらに取り付け工事が必須です。その点から、工事の流れや工事にかかる費用について理解しておきたいという方も多いかもしれません。そこでこの記事では、エコキュートの設置工事の流れや工事にかかる費用、エコキュートの導入に使える補助金、設置工事を担う施工業者の選び方などについて解説していきます。

※各補助金の金額や要件などは、2024年6月時点の情報です。

エコキュート設置工事の流れ

設置イメージ HE-JPU37LQS-パナソニック

エコキュートは、さまざまな機器が組み合わさって機能する給湯器です。そして、導入するには敷地内に機器の設置工事を行う必要があります。ただ、設置工事のプロセスでは、何かのトラブルが発生する可能性も否定できません。そこで、エコキュートを導入する際には、設置工事の流れをあらかじめ把握しておくことが大切です。まずはエコキュート設置工事の流れについて見ていきましょう。

設置するためのスペースを確保

エコキュートを導入するにあたり、まず確認しなければならないのが設置スペースです。エコキュートは、大きく分けて「貯湯タンク」と「ヒートポンプ」の2つのユニットで構成されています。そのため、これらの機器を設置できるスペースが確保できなければ、エコキュートを導入できません。なお、各ユニットのサイズについては、貯湯タンクは高さが2m程度で、幅60cmが前後、奥行きが50cm前後が目安です。一方、ヒートポンプのサイズは、幅50cm~70cm、奥行き30cm程度が一般的とされています。機器を設置するスペースと工事をするためのスペースを確保できることが確認したら、次に進みます。

古い給湯システムの撤去

それまで使用していた古い給湯システムを撤去します。撤去作業は、基本的にエコキュートの設置を担う業者が行います。しかし、古い給湯設備がガス給湯器や電気温水器の場合は、専門業者に撤去を依頼しなければならない場合があるので注意が必要です。

基礎工事

サイズにもよりますが、エコキュートの貯湯タンクは水が入ると600kgになることもあります。そこで大事なのが、土台を作る基礎工事です。エコキュートの基礎工事には、コンクリート基礎を現場で作る「現場打ち」と、既製品のコンクリートを組み合わせる「エコベース」の2通りの施工法があります。基礎部分が固まったら、転倒防止策としてアンカーの設置も必要です。

現場打ちはコンクリートが固まるまで待つ必要があり、完成までに2〜5日ほどの時間がかかります。エコベースの施工期間は、1日程度が目安です。現場打ちは地盤の弱い場所でも強固な土台を作れますが、工事の費用や時間はエコベースよりもかかる傾向があります。その一方、エコベースはコストや時間などがかからないという点でメリットがあります。しかし、設置する地盤が弱い場合は安定感に欠け、大きい地震などでタンクなどが傾いてしまう恐れがある点には要注意です。

配管・配線工事

電気温水器や給湯器などからエコキュートに交換する場合は、それまで使っていた配管を利用できます。一方、初めてエコキュートを設置する場合には、「給水配管工事」「排水配管工事」という2つの配管工事が必要です。配管工事は3~5時間ほどで完了します。

また、エコキュートを稼働させるためには電力が必要です。貯湯ユニット、ヒートポンプユニット、キッチンと浴室に設置するリモコンなどの配線工事を行い、電気を通わせます。

エコキュート本体の設置

配管および配線工事が終わったら、エコキュートの本体を設置します。貯湯ユニットとヒートポンプユニットを基礎工事で固めた土台の上に置き、転倒しないようにしっかりと固定します。作業時間は、配管や配線工事と合わせて6~10時間程度です。

試運転をして完了

最後に、配管がつながっているか、機器が正常に作動するかなどをチェックします。試運転を行い、異常が見られなければ工事は完了です。なお、エコキュートを導入すると電力会社との契約を変更することになります。この手続きを業者に依頼する場合、費用がかかります。そのため、業者に頼むのか自分で申請するのかはあらかじめ決めておいたほうがいいでしょう。

エコキュート設置工事にかかる費用の目安

エコキュート設置工事にかかる費用の目安

エコキュートを設置する場合、本体の費用だけではなく工事費用もかかります。工事の内容に応じて、費用も変わるもの。そこでこちらでは、エコキュートの設置工事にはどのような内容があり、どれくらいの費用がかかるのかについて解説していきます。

基礎工事費用

エコキュートを設置するための土台づくりとして、コンクリートで舗装する基礎工事が必要な場合があります。この基礎工事には、2~4万円ほどの費用がかかります。

水道工事費用

エコキュートのタンクからお風呂や台所などに給湯するための各種水道工事。主な水道工事の内容と費用は、以下の通りです。

・既存の給湯器撤去費用/5,000円~1万円

・給水給湯管や排水管などの配管工事費/2万円~5万円

・オイルタンクの移設費/1万円~2万円

・エコキュートの試運転費/3万5,000円~5万円

電気工事費用

電気工事には、配線工事、ブレーカーや分電盤の交換・幹線の張り替え、電力会社申請などの費用が必要です。主な電気工事の費用は以下の通りです。

・ブレーカー工事費/5,000円〜1万円

・分電盤の交換費/3万5,000円〜6万円程度

・幹線張替え工事費/2万8,000円〜4万円程度

・電力会社申請費/2万円〜4万円

エコキュート設置工事に使える補助金

現在、国は省エネや再生可能エネルギーの利用を積極的に推進していて、エコキュートの導入を促進する補助金制度も設けています。こちらでは、エコキュート設置工事に使える補助金について解説していきます。

給湯省エネ2024事業の概要

2024年度現在、経済産業省の資源エネルギー庁により、給湯器にターゲットを絞った補助金制度「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金(給湯省エネ2024事業)」が実施されています。高効率給湯器の設置が目的で、補助金の対象となる機器は、「ヒートポンプ給湯機(エコキュート)」「電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)」「家庭用燃料電池(エネファーム)」です。

補助の対象になる住宅

給湯省エネ補助金は、全世帯が補助の対象です。戸建てやマンション、アパートなど、住宅の区別はありません。ただし、支給には台数制限があり、一戸建ての場合はエコキュート、ハイブリッド給湯器、エネファームのいずれか2台までです。マンションなどの共同住宅の場合は、いずれか1台までと決められています。

補助金の金額

給湯省エネ補助金では、エコキュートの補助金の基本額は8万円です。機器の性能によっては、さらに2~5万円の補助金が加算されます。以下は加算に必要な要件です。

◎A要件:10万円/台

インターネットに接続可能な機種であり、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること。

◎B要件:12万円/台

補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、aまたはbに該当するものであること。(a.2025年度の目標基準値(JIS C 9220 年間給湯保温効率または年間給湯効率(寒冷地含む))+0.2以上の性能値を有するもの、または、b.おひさまエコキュート)

◎A要件およびB要件を満たすもの:13万円/台

◎電気温水器を撤去する場合:5万円/台

※なお、上記に加えて「撤去加算」が支給される場合もあります。エコキュートの導入に併せてすでに使用していた電気温水器を撤去する場合は、上記の補助金額に5万円の補助金が追加で支給されます。

※出典:給湯省エネ2024事業【公式】

エコキュート設置工事業者の選び方

エコキュート設置工事業者の選び方

エコキュートの普及に伴い、エコキュートの販売や設置工事に参入する業者も増えています。そんな中、どのように設置業者を選べばいいのでしょうか。そこでこちらでは、エコキュートを設置する際の業者を選定するポイントについて解説していきます。

エコキュートの施工実績が豊富かどうか

住宅設備の設置を手がける業者でも、エコキュートの設置工事の経験があるとは限りません。依頼をする前には、ホームページなどで実績を確認して、その上で見積もりを依頼しましょう。エコキュートの施工実績が豊富な業者は設置工事に慣れており、スピーディかつ正確に対応してくれる可能性が高いです。

工事費込みの価格かどうか

エコキュートの価格は、基本的に「エコキュート本体価格」+「基本工事費」の金額で表記されています。 そんな中、明らかに低い金額を提示している業者があれば、その金額はエコキュート本体の価格のみと考えてもいいでしょう。最終的な金額で勘違いが起きないよう、提示されている金額が工事費込みかどうか確認することが大切です。

保証やアフターサービスが充実しているか

エコキュートは初期不良を起こす可能性があるため、購入するとメーカー保証が付きます。保証期間はメーカーによって異なるため、商品選びの際にはどのメーカーが長い保証期間を設定しているのかをしっかり確認します。また、施工業者のミスなどで故障などが発生しても、多くの場合で工事費は保証してくれません。工事部分が原因で問題が起きた場合に備えて、工事保証を付けてくれている業者であれば安心です。

まとめ

エコキュート設置工事は、大きいタンクなどを設置するスペースの確保、それまで使っていた給湯設備の撤去などの準備から始まります。工事の内容が大がかりだと完成までの日数が増え、費用も膨らんでいきます。そのため、自宅にエコキュートを設置する際、具体的にどのような工事が必要となるのかを把握することが大切です。エコキュートを設置する際には、複数の業者から見積もりを取って、工事の内容や流れ、費用などをしっかり確認した上で決断しましょう。

カインズリフォームでもエコキュートの販売および設置工事を行っています。ポイント還元をはじめカインズだけの特典も用意していますので、ぜひ検討してみてください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

エコキュートへの交換の基礎知識

お風呂とシャワーはどちらがおすすめ?それぞれのメリットを比較

エコキュートと電気温水器はどちらがおすすめ?スペックや費用、寿命で比較!

給湯器を新設、交換するときにエコキュートと電気給湯器でお悩みの方も多いでしょう。どちらもメリットとデメリットがあるので、比較しながら導入を検討するのがおすすめです。 そこで今回は、エコキュートと電気給湯器の給湯方式につい… Continue reading エコキュートと電気温水器はどちらがおすすめ?スペックや費用、寿命で比較!

エコキュートとガス給湯器はどちらがおすすめ?機能や費用、使いやすさを比較!

エコキュートとガス給湯器はどちらがおすすめ?機能や費用、使いやすさを比較!

給湯器の交換を検討したときに、ガス給湯器とランニングコストが安いエコキュートで悩む方も多いでしょう。そこで本記事では、ガス給湯器とエコキュートの給湯方式やコスト、寿命や使いやすさなど、あらゆる角度から比較してみました。エ… Continue reading エコキュートとガス給湯器はどちらがおすすめ?機能や費用、使いやすさを比較!

オール電化で節約に!エコキュートと一緒に使うときの効果や注意点、コツを解説

オール電化で節約に!エコキュートと一緒に使うときの効果や注意点、コツを解説

電気は日々の暮らし生活を送るうえで欠かせないものであり、その電気代を安くできれば家計が助かります。実はオール電化とエコキュートの組み合わせは節約に適しています。賢く使用することで電気代を大幅に減らせるでしょう。 今回は、… Continue reading オール電化で節約に!エコキュートと一緒に使うときの効果や注意点、コツを解説

エコキュートの寿命と交換時期を解説!メンテナンスや選び方のポイントとは

エコキュートの寿命と交換時期を解説!メンテナンスや選び方のポイントとは

エコキュートを自宅に導入している方が増えてきました。エコキュートは家計にやさしい給湯システムですが、寿命はいつなのか、交換する時期はどのタイミングがいいのか、気になる方もいるでしょう。エコキュートは、早期にメンテナンスや… Continue reading エコキュートの寿命と交換時期を解説!メンテナンスや選び方のポイントとは

ダイキンのエコキュートの特徴は?選び方や設置の流れなどを解説

ダイキンのエコキュートの特徴は?選び方や設置の流れなどを解説

ダイキンのエコキュートは、省エネ性能と信頼性で知られる人気の給湯システムです。本記事では、ダイキン製エコキュートの主な特徴と選び方のポイント、設置までの流れを詳しく解説します。環境にやさしく、ランニングコストも抑えられる… Continue reading ダイキンのエコキュートの特徴は?選び方や設置の流れなどを解説

日立のエコキュートの特徴は?おすすめの機能・選び方まで紹介

日立のエコキュートの特徴は?おすすめの機能・選び方まで紹介

日立のエコキュートは、環境にやさしい省エネ性能と優れた保温機能で、多くの家庭に選ばれています。さらに、近年は給湯を対象とした補助金事業も積極的に展開されているため、経済的なメリットも大きいです。今回は、日立のエコキュート… Continue reading 日立のエコキュートの特徴は?おすすめの機能・選び方まで紹介

お電話でのご相談

受付時間 9:00〜18:00(日曜定休)

メールでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム