玄関ドアは、建物全体の印象に大きな影響を与えるといっても過言ではない建具です。「行ってきます」から「お帰りなさい」まで、家族みんなが毎日使うものであり、来客時に真っ先に見る場所だからこそこだわりが詰まったお気に入りを選びたいですよね。外壁と調和した玄関ドアを選んで、外観のデザイン性を高めましょう。
こちらの記事では、おしゃれで高い防犯性、さらに省エネにもつながる玄関ドアを選ぶポイントを解説します。
玄関ドアの雰囲気は素材でガラリと変わる!

玄関ドアに使われる素材は、「木製」と「金属製」の2つに大きく分けられます。それぞれに見逃せないメリットとデメリットがありますので、詳しく紹介します。
強いこだわりがあるなら木製
本物の木材を使った木製の玄関ドアは強い日差しや雨風に常時さらされるため、どうしても劣化しやすくなります。その反面、年月を重ねることで他では表すことのできない“味”を出していく「経年美」が何よりのメリットです。木は断熱性能が高く、湿度をコントロールしてくれるため家の中は快適を保ってくれます。
定期的にメンテナンスをする必要がありますが、そうすることで愛着も湧きますし、長持ちします。何より、自然素材だからこその温かみやデザインは、玄関ドアにこだわりたい人にとってなによりの魅力となるでしょう。
デメリットは、定期的にワックスやオイルを塗ったり再塗装をしたり、定期的なメンテナンスが必要不可欠なことです。また、天然の無垢材は高級品のため、金属製の玄関ドアと比べると価格が高くなります。
使い勝手の良い金属製
アルミやステンレス、スチールといった金属製の玄関ドアは、現在の主流となっています。金属の素材感を活かしたドアであれば、メタリックカラーのためシャープでかっこいい雰囲気を出せます。さらに、木目調のシートを貼ることにより、木製のようなあたたかみのあるナチュラルな雰囲気を出すことも可能です。お手頃価格でおオークやパインといった人気の木目柄を取り入れられるため、高い人気があります。
金属製の玄関ドアは何より耐久性・防犯性・防火性に優れており、定期的なメンテナンスの必要がありません。木製に比べると安価で購入できて劣化しにくいことが大きなメリットです。
デメリットは、断熱性が低いことです。断熱材を入れた断熱ドアを選ぶことで解決できますが、費用は嵩みます。また、木目調のシートは本物の木材と見間違うほど精巧ではありますが、やはり本物の木材の美しさには敵いません。
機能性を重視したおしゃれな玄関ドアの選び方
見た目だけではなく、機能性にも注目すれば快適でおしゃれな空間をつくることが可能です。玄関ドアを選ぶときに重視したい機能について、詳しく紹介します。
窓の種類

玄関ドアに窓を取り入れることで自然光が入るため、昼間は照明をつけなくても玄関が明るくなります。
また、種類によっては窓を開閉できるため、玄関ドアを全開にしなくても換気を行うことが可能です。玄関はにおいが気になる場所だからこそ、換気はとても重要になってきます。あなたのライフスタイルに合った窓付きの玄関ドアがきっと見つかるでしょう。
ただし、窓があることにより耐熱性や防犯性の効果が下がってしまうため、対策が必要です。
断熱効果

「玄関や廊下が寒い」という悩みを抱えている場合、その原因は玄関ドアかもしれません。断熱効果のある玄関ドアにするだけで、暑い夏も、寒い冬も快適な空間を実現できます。
費用は高くなってしまいますが、断熱効果のある玄関ドアを取り付ければエアコンも効率的に機能するため、省エネにもつながるでしょう。また、断熱効果のある玄関ドアにすることで補助金が使える場合もありますので確認してみてください。
開き方

玄関ドアの開き方にもいくつか種類があります。前後に押したり引いたりする「片開き」が一般的ですが、左右にスライドさせる引き戸(スライドドア)は力が弱い人でも簡単に開け閉めでき、ベビーカーや車椅子を多く利用する人にはとても便利です。
また「親子ドア」にすれば、大きな荷物の搬入・搬出する場合や緊急時にも役に立ちます。玄関ドアは基本的に大きくて広い方が見栄えが良く、豪華に見せてくれるため、見栄えを重視する方にも幅広の親子ドアがおすすめです。
あなたのライフスタイルに合わせた開き方にもこだわりましょう。
セキュリティ対策
大切な家族や財産を守るために、玄関ドアには防犯性も必要不可欠です。セキュリティ性に優れた玄関ドアの鍵として人気なのが、ピッキングに強い「ディンプルシリンダー錠」と「スマートキー」です。
なかでも近年、スマートキーが注目を集めています。スマホやリモコン、カードを玄関ドアに近づけるだけで鍵を開け閉めできるため、スムーズに解錠可能です。スマホであれば鍵を持ち歩く必要がなく、Wi-Fi機能を搭載したタイプであれば出先からも鍵の閉め忘れをチェックすることもできます。
スマートキーであれば鍵穴がないため、ピッキングによる不正解錠を防げます。ただし、玄関ドアに取り付けた機器の電池切れやスマホの充電切れなどに注意が必要です。指紋認証や暗証番号で操作するものもあるため、使う人に合ったタイプを選択しましょう。
玄関ドアの色は外壁とのバランスで選ぶ

玄関ドアのデザインは、実は外壁との組み合わせも大切です。建物全体の調和をイメージしてみましょう。「我が家にぴったり」な玄関ドアを選ぶために気をつけたいポイントを紹介します。
グラデーションカラーで統一感を
外壁と同系色にする、または屋根やフェンスなどのエクステリアの色と合わせることで、全体的に馴染むため違和感もなく統一感を出せます。また、素材によっても色の見え方は違ってきます。全体の調和を考慮して選びましょう。
アクセントカラーで印象的に
アクセントとなる色を取り入れることで、全体的にメリハリができるため個性的でおしゃれな玄関になるでしょう。
ただ、強めのアクセントカラーを使っておしゃれな外観を実現するのは、難易度が高いため要注意です。外観とのバランスを考えて、失敗しないように慎重に選びましょう。
おしゃれな外壁×玄関ドアのモデル例

玄関ドアと外壁がどんな色だとおしゃれに見えるのか、いくつか例を挙げて紹介します。
白い外壁×木目調の玄関ドア
白い外壁には、木目調の玄関ドアがぴったりです。屋根に洋風な素材を使うと南欧・北欧風やナチュラルモダンテイストに、瓦を模した屋根の家であれば和モダンテイストの外観も実現できるでしょう。
ダークカラーの外壁×金属製の玄関ドア
グレーやブルーなどのダークカラーの外壁には、金属素材を活かした玄関ドアを合わせると、スタイリッシュやインダストリアルなイメージの個性的な外観になります。外壁も玄関ドアも暗いトーンの色を選ぶと重い印象になるため、玄関ドアには明るいトーンを選んだり、木目調を取り入れたりするのもおすすめです。
白い外壁×白い木目調の玄関ドア
外壁も玄関ドアも白に統一すると、ヨーロッパにある貴族の邸宅のようなエレガントな印象を与えます。色が統一されている分、玄関ドアやポーチ部分、屋根の素材感が引き立つでしょう。門や手すりなどのエクステリアに黒を取り入れると、シャープで引き締まった印象になります。
おしゃれな玄関ドアリフォームにかかる費用は?

リフォームにあたり予算を設定するために、相場はどのくらいなのか理解しておきましょう。また、国や自治体の補助金制度も利用できる可能性もあります。ここでは、玄関ドアリフォームに関する費用について解説します。
玄関ドアのリフォームにかかる費用相場
玄関ドアリフォームの費用は、およそ20〜50万程度と幅があります。外壁とセットでリフォームすると値引きしてくれて施工費用を抑えられる場合もあるため、見積もりを依頼して確認してみましょう。
国や自治体の補助金制度を活用しよう
断熱性や防犯性などに優れた玄関ドアにリフォームする場合、補助金(助成金)が支給されます。
玄関ドアに使える補助金は、国土交通省による「子育てエコホーム支援事業」が代表的です。玄関ドアを含む、開口部を断熱性の高い製品に交換した場合に受給でき、エコホーム事業に登録したリフォーム業者を利用した工事が対象です。子育て世代もしくは若者夫婦世帯であれば、補助金額の上限が引き上げられます。
以下のページにて詳細およびその他の補助金(助成金)についてまとめてありますので、ぜひご一読ください。
【2024年】玄関ドアリフォームに使える補助金は6種類!金額や申請方法を紹介
おしゃれな玄関ドアリフォームを進める流れ

▼まずは相談!
玄関ドアを取り扱っている業者に早速相談してみましょう。全国にある行政の相談窓口でも受け付けていますが、ホームセンターやリフォーム施工業者であれば、玄関ドアの選び方とセットで相談できるため便利に活用できます。「業者の選び方は?」「費用や補助金は?実際いくらかかるの?」など、後悔しないためにも不明点や不安があれば、遠慮せずに積極的に相談してみましょう。
▼見積もり
相談したホームセンターやリフォーム施工業者に見積もりを出してもらい、検討しましょう。内容や金額に納得ができたら契約です。一般的に、契約時には内金を支払います。
▼リフォーム工事開始
玄関ドアの取り付けは、既存のドア枠を使えば壁を壊すこともないため、最短1日で完了します。
▼引渡し
不具合がないか確認して作業は終了です。
まとめ
住まいの顔とも言える「玄関」は、リフォームの重要なポイントの1つです。インターネットで簡単にさまざまな玄関ドアをチェックできるからこそ、迷ってしまい結局決められないこともあるでしょう。そんなときは、実物を直接見て・触ってみませんか?カインズリフォームでは多数の商品を取り揃えており、施工実績も多数あります。経験豊富なスタッフがお客様の納得するまで丁寧に説明いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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