玄関ドアの選び方｜開き戸・引き戸それぞれの種類も解説

玄関ドアは住まいの顔となる大切な場所です。どのような玄関ドアを選ぶかによって、家の印象は大きく変わります。ぜひ家族にとって使いやすい玄関ドアを選びましょう。

本記事では玄関ドアの種類や選び方でのポイントなどを紹介しますので、ぜひご覧ください。

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玄関ドアのタイプは2種類

玄関ドアは色やデザインが豊富に取り揃えられています。種類の豊富さから、どのように選ぶか迷う方も多いのではないでしょうか。迷うなら、まずドアのタイプから選んでみましょう。

タイプは次の2種類です。

• 開き戸タイプ
• 引き戸タイプ

2つのタイプについて概要を紹介します。

開き戸タイプ

「開き戸」とは、蝶番（ちょうつがい）を起点として扉を回転させて開閉するドアのことです。縦方向に押したり引いたりして開くタイプで、「スイングドア」とも呼ばれています。近年の建物は、一戸建て・集合住宅ともに開き戸が主流です。日本の開き戸は屋外に向かって開く設計になっています。

開き戸は気密性や遮音性が高いことが大きなメリットです。また、溝やレールが不要で床面をフラットに仕上げられるため、掃除がしやすいというメリットもあります。

ただし、可動域にかかる部分には荷物を置けません。開け閉めの動作が大きいため、小さなお子さん・ご高齢の方・車椅子ユーザーには使いづらいというデメリットもあります。

引き戸タイプ

「引き戸」は横にスライドして開閉するドアのことです。かつて、日本では引き戸タイプの玄関ドアが主流でした。

引き戸は、近年「スライディングドア」とも呼ばれるようになり、洋風の家に合うデザインも増えてきています。また、小さなお子さん・ご高齢の方・車椅子ユーザーなども使いやすいことが、引き戸の持つメリットです。他にも開けっ放しにできるため換気がしやすく、空間を広く見せられるというメリットもあります。

ただし、開き戸と比較すると気密性・遮音性が低いことが引き戸のデメリットです。また、扉2枚分のスペースが必要であるため、場所によっては設置できません。

開き戸タイプの玄関ドアの種類

開き戸タイプの玄関ドアには次の3種類があります。

• 片開きドア
• 親子ドア
• 袖付きドア

それぞれの特徴を紹介します。

片開きドア

片開きドアは、開き戸のなかでもっとも一般的で広く採用されているタイプです。扉は1枚のみとなり、左右どちらかへと開きます。

片開きドアは、十分な間口を確保しにくい場所への設置に適しているドアです。構造がシンプルで部材が少ないことから、リーズナブルな価格設定の商品が多く販売されています。ただし、片開きドアは広い間口部を確保しづらく、大きな荷物や車椅子での出入りには不向きです。

親子ドア

親子ドアとは、片開きドアにもう1枚小さなドアがついているタイプのドアのことです。片開きドアは「親扉」、小さなドアは「小扉」と呼ばれます。普段は小扉を閉めた状態で、親扉を使って出入りする方法が一般的です。小扉を開くと大きな荷物も搬入できます。親子ドアは小扉分のスペースが必要になるものの、豪華な見た目から人気です。

袖付きドア

袖付きドアとは、「袖」と呼ばれるガラスの部分が設置されているドアのことです。袖は開閉できないものの、玄関に光を入れる役割があります。袖付きドアの種類は次の2つです。

• 片袖……左右どちらかのみ袖がある
• 両袖……左右両方に袖がある

小扉と袖のある「袖付き親子ドア」と呼ばれるタイプもあります。

両開きドア

観音開きで2枚のドアを左右に開くタイプが「両開きドア」です。左右対称にドアを開けられるため、両開きドアには開放感や高級感があります。大きな荷物の搬入がある場合でも、作業をスムーズに進められるでしょう。ただし、両開きドアは玄関ドアのスペースを広く取らなくてはならず、価格も比較的高めです。

引き戸タイプの玄関ドアの種類

引き戸タイプの玄関ドアには以下の2種類があります。

• 引き違い戸
• 引き込み戸

また、引き戸は「レールを取りつける位置」による違いもあります。一般住宅で多く使われているのは、下部の敷居にレールを取りつけているタイプです。

引き戸も、種類ごとの特徴を見ていきましょう。引き戸タイプの玄関ドアのメリット・デメリットを紹介している記事もありますので、ぜひご覧ください。

関連記事：玄関ドアを引き戸にするメリット・デメリット｜種類の解説＆お悩み別選び方のポイント

引き違い戸

引き戸で特に多く使われているタイプが引き違い戸です。引き違い戸は、複数枚のドアを自由にスライドさせられます。一般的な住宅で採用されている引き違い戸の扉の枚数は2枚です。間口を広くしたいのなら、扉を3枚や4枚に増やすことで対応できます。

扉の枚数を増やすと間口は広くなるものの、スペースが必要です。また、枚数が増えるとその分価格も上がります。

引き込み戸

引き込み戸は、扉をスライドさせて壁のなかに収納できるタイプの引き戸です。袖付きになっていて、連動した戸を飾り窓の袖に収納できる間口の広いタイプもあります。さらに間口を広くしたい場合は、2枚のドアを左右にスライドさせる「両引き込み戸」もおすすめです。

玄関ドアに使われているおもな素材

玄関ドアの雰囲気に大きく影響するのが「素材」です。玄関ドアでは、おもに以下3種類の素材が使われています。

• 木製
• アルミ製
• スチール製

素材ごとにどのような特徴があるか紹介します。

木製

玄関ドアでは木製も多く使われています。木製の玄関ドアはデザイン性が高く、優しい手触りや断熱性の高さなどから人気です。木は熱伝導率が低い素材であるため、外気温に左右されにくく、玄関を冬場の結露から守れます。木製のドアも、リモコンキーやカードキーなどの搭載が可能です。

ただし、木は天然の素材であるため、塗装をしていても雨や風などの影響を受けて劣化するおそれがあります。また、温度差による伸縮が起こることも、木製の玄関ドアが持つ大きな特徴です。

木製を選ぶ場合は、定期的なメンテナンスを行うと長持ちさせられるでしょう。オリジナリティのあるおしゃれな玄関ドアを選びたい方には、木製がおすすめです。

アルミ製

現在、玄関ドアの主流として使われている素材がアルミです。アルミ製のドアはデザインが豊富で、木目調の加工が施されたタイプもあります。リーズナブルで耐久性に優れており、サビにも強いことがアルミ製の玄関ドアの特徴です。ただし、アルミ製のドアは熱伝導率が高いため、外気温の影響を受けやすくなります。

厚さや寒さへの対策を考えるなら、断熱性を高めたアルミ製玄関ドアがおすすめです。地域の気候に合わせて断熱性のグレードを選びましょう。

スチール製

防火性や防犯性に優れている素材がスチールです。スチール製の玄関ドアは防音性や遮音性が高いことから、特に集合住宅やホテルなどで多く使われています。アルミ製と同様にリーズナブルな価格設定になっていることも、スチールの大きな魅力です。ただし、断熱性能は低く、デザインのバリエーションが少なめとなっています。また、重量があるため、開閉が負担に感じられるかもしれません。

重さが気になる場合は、なるべく軽量の商品を選ぶとよいでしょう。

自宅に合った玄関ドアの選び方のポイント

玄関ドアは家族全員が使いやすいものを選びましょう。選び方でのおもなポイントは次の4つです。

1. タイプ
2. デザインと素材
3. 採光性
4. 鍵のタイプ

ポイントをそれぞれ紹介しますので、玄関ドア選びの参考にお役立てください。

1. タイプ

玄関ドアは、まずタイプから選んでみましょう。タイプは「開き戸」「引き戸」の2種類で、さらに細かく種類がわかれています。近年の玄関ドアは開き戸が一般的です。

開き戸は気密性や遮音性に優れているものの、開け閉めの動作が大きくなり、お子さんやご高齢の方は使いにくい場合があります。お子さんやご高齢の方にとって便利な引き戸は、隙間ができやすく断熱性や遮音性は低めです。

家族構成や家のデザインなどから総合的に考えてドアのタイプを選ぶことをおすすめします。

2. デザインと素材

家の顔である玄関ドアは、デザインと素材も選び方での大切なポイントです。タイプを決めたら、デザインと素材を選んでみましょう。素材には次のような種類があります。

• 木製
• アルミ製
• スチール製

素材によってはデザインの選択肢が少なくなります。ちくはぐな印象にならないよう、建物全体のデザイン・窓枠の色など外観に合わせて選んでください。

3. 採光性

採光性も玄関ドアでは大切です。選ぶドアの種類によっては、光が入らず玄関が暗くなってしまいます。ただし、玄関が暗い場合は次のような対策も可能です。

• 欄間を設置する
• 袖付きドアを選ぶ

欄間とは玄関ドアの上部に設置する採光用のガラス部分で、開き戸・引き戸のどちらでも設置できます。また、ガラス部分から光を入れられる「袖付きドア」を選ぶ方法もおすすめです。

4. 鍵のタイプ

玄関ドアは鍵のタイプで選ぶ方法もあります。鍵のタイプは以下のようにさまざまです。

• 手動キー
• カードキー
• リモコンキー
• 顔認証キー

手動キーとは従来から使われている、もっとも一般的なタイプの鍵です。顔認証キーの場合は、認証できる範囲をあらかじめチェックしておく必要があります。

鍵のタイプも家族全員にとって使いやすいものを選びましょう。

まとめ

玄関ドアは大きくわけると「開き戸タイプ」と「引き戸タイプ」の2種類です。それぞれさまざまな種類があり、好みや家の外観に合わせて選べます。

「もっと使いやすい玄関にしたい」とお考えでしたら、ドアのリフォームもおすすめです。カインズリフォームも玄関ドアのリフォームを承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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