玄関ドアの交換は、手軽にできるものから大がかりなものまであります。施工日数に差があるだけでなく、費用面でも違いが出てきます。玄関は、家の顔とも言われる場所であるため、しっかり吟味して選ぶようにしましょう。この記事では、ドアの種類や交換方法、また費用や補助金について詳しく解説します。
玄関ドアの種類

玄関ドアは大きく分けて、開き戸と引き戸の2種類です。開閉だけでなく、断熱性能の違い、出入りのしやすさなどにも違いがあります。
開き戸
開き戸とは、ドアハンドルやドアノブがついており、ドアを押し引きすることで開閉ができるタイプです。前後に開くタイプの開き戸が一般的で全部で3種類あります。開き戸のドアは、断熱性を高めるために分厚くするなどの加工がしやすいといった特徴があります。また、デザインも豊富なためお好みのドアが見つけやすいです。
片開きドア
左右どちらかに開く1枚のドアを片開きドアといいます。スペースが狭く限りがあっても設置しやすいため、マンションなどで多く使用されています。外開きのものが多いです。

両開きドア
同じ大きさのドアを組み合わせた観音開きタイプのドアを両開きドアといいます。戸建ての玄関で使用されることが多く、ある程度のスペースが必要となります。両開きドアは、大きな荷物を運べるなど間口を広く使用することが可能です。

親子ドア
親子ドアは、大きさが異なる2枚のドアを組み合わせて作られているドアです。両開き同様に観音開きができるため全開にすると間口が広くなります。片開きや観音開きなど、用途に応じて使い分けができる点がメリットです。

引き戸
スライド式の玄関ドアを引き戸といいます。スペースが狭く、開き戸にできない場合におすすめです。扉が1枚で左右にスライドさせる片引き戸と、2枚の扉を片方へ引き寄せて開く両引き戸と2種類あります。現在はあまり見かけなくなり、採用率は低めです。しかし、以前よりもデザインがおしゃれなものや高い断熱性能が備わっている引き戸が登場しています。

断熱ドア
寒さが気になる場合は断熱ドアに交換することができます。開き戸、引き戸どちらでも断熱ドアにすることが可能です。熱が流れていきやすい玄関を、断熱ドアにすることで暖気を保ちやすくなります。お住まいの環境に合わせて検討することで、室内で快適に過ごすことができます。

玄関ドアの交換方法

玄関ドアの交換は1日ほどで手軽にできるものが多く、そこまで大がかりではありません。ただし、交換方法によっては、日数や費用もかかってきます。現在お使いの玄関ドアがどのくらい劣化しているかによって、交換方法を検討すると良いでしょう。
玄関ドアのみ交換
玄関のドアのみを交換する工事をカバー工法といいます。元々あるドア枠は残したまま、新しいドア枠を被せる施工で一般的です。手軽に玄関ドアだけ交換するため、費用も抑えることができます。ただし、新たにドア枠を被せることで、ドアのサイズが小さくなる場合があるため注意が必要です。
玄関ドアの枠ごと交換
ドア枠が劣化している、大きいサイズの玄関ドアにしたいという場合は枠ごとの交換が必要です。枠ごとの交換になると、周りの壁や床などを取り壊すため、日数や費用がかかります。しかし、理想に沿った玄関ドアを設置することができます。
開け方の異なる玄関ドアに変更
現在使用しているドアの開け方と、異なる玄関ドアに変更することも可能です。引き戸から開き戸、またはその逆にも変更できます。交換方法はカバー工法での施工となります。基本的には交換が可能ですが、玄関の幅によっては変更が不可能な場合もあるため注意が必要です。検討している場合、まずは、施工会社としっかりと相談することが大切です。

玄関ドアの交換費用の目安

玄関ドアの交換には、ドアの本体の費用以外に、設置と撤去の費用が必要となります。一般的なカバー工法での費用の目安は、ドア本体に約15〜40万円、設置に約4〜10万円、撤去に約1〜3万円かかります。そのため、総額は30〜50万円ほどです。断熱性能の有無などによっても価格は変動します。さらに、カバー工法以外になるとさらに高額になる可能性もあるため、費用に応じてドアの種類を検討するなどの工夫も必要です。

玄関ドアの交換費用を抑える方法

玄関ドアを交換する費用を抑える方法は5つあります。それぞれの具体的な内容を詳しく解説します。
ドア選びの優先順位をしっかり決めておく
まずは、どのようなドアにするかをしっかりと考えておくことが大切です。新しいドアの譲れないポイントなど優先順位がしっかりとしていれば、本当に施工したいドアタイプを決めることができます。そのため、無駄な出費がなくなることに繋がるのです。現在使用しているドアの、改善したい箇所などを業者に伝えることで最適なタイプを提案してくれます。業者に一度相談しておくとスムーズに決めることができます。
複数の見積もりをとる
いくつかの業者に見積もりを取って比較することで、安い業者へ依頼することが可能です。施工の価格だけでなく、見積もりの内容もしっかり確認しておくことが重要です。また、取り扱いの商品に違いがある場合もあるため、確認しておくと契約がスムーズに進みます。
本体価格の安い玄関ドアにする
玄関ドアを価格が安いものにすることで、費用を抑えられます。中でも素材がアルミ製のものは、比較的本体価格が安めで費用を抑えることができます。ただし、スチールに比べるとアルミの断熱性は劣るため、その点も考慮して検討することが重要です。玄関は家の顔となるため、性能だけに限らず、デザインも後悔しないように選択することが大切です。
補助金制度を利用する
ある一定の条件を満たせば、補助金制度を利用することができます。内容や補助金の上限などはそれぞれ異なりますが、5つある制度を簡単にご紹介します。
自治体ごとの補助金・助成金制度
地方自治体ごとに、住宅リフォームの補助金や助成金の制度が設けられています。耐震、バリアフリー、省エネやエコに関連したリフォームに対しては、それぞれ金額が設定されています。玄関ドアのリフォーム内容によっては、対象となる可能性があるため確認しておくことが重要です。自治体ごとに補助金や助成金の内容が異なるため、お住まいの役所で確認すると安心です。
カバー工法を選択する
枠ごと交換する工法よりも、ドアのみを交換するカバー工法の方が費用を安くすることができます。ドア枠の劣化がない場合には、カバー工法ができるドアを選択することで、費用を抑えることが可能です。カバー工法は一般的な施工なため、施工に合ったドアも種類が多くバラエティに富んでいます。ドア交換をする際は、ドアから選ぶことが多いですが、どうしても費用面を抑えたい場合には施工から選択肢を広げる方法もあるため検討してみてください。

まとめ
玄関ドアはたくさんの種類があり簡単には決められません。しかし、デザイン製や価格だけでなく、断熱性などの性能面もしっかり重視して選ぶことが大切です。住まいにあった玄関ドアを選ぶことで室内の環境も良くなり、快適に暮らすことができます。
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