玄関ドアのサイズ・寸法はどれも同じように見えますが、実はメーカーによって様々。また、日本人の体格の変化やライフスタイルの変化により、玄関ドアは昔のものに比べて幅も高さも大きいものが人気になっています。リフォームを考えている方のなかには、どれが自宅の玄関ドアにあうサイズなのかわからず困ってしまう方もいるでしょう。
「玄関ドアには標準規格はあるの?最適なサイズを教えて!」
「リフォームで玄関ドアを大きくしたい…いまのサイズから変更はできる?」
「玄関ドアのサイズはどう測ればよいの?」
この記事では、玄関ドアのサイズ・寸法について徹底解説!標準規格や一般的なサイズ、サイズ別の特長を詳しくご紹介します。また、玄関ドアのリフォームで人気のカバー工法についてもご紹介。みなさんの疑問にお答えします!
玄関ドアのサイズ・寸法について知りたい方やリフォームを考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
玄関ドアのサイズと特長|バリアフリー化するなら推奨は横幅90cm以上
YKKリフォーム用玄関ドア「ドアリモ」
長らく日本には玄関ドアの標準規格サイズがなく、メーカーによってそれぞれ独自のサイズ・寸法の設定をしていました。しかし、2003年10月に一般社団法人日本サッシ協会が「標準規格寸法」を設定したことにより、徐々に普及してきています。しかし、まだ独自のサイズ・寸法設定を使っているメーカーもあります。
似たような呼称であってもサイズが異なる場合もありますので、リフォームや新築の際に玄関ドアを検討するときにはカタログの数字をしっかり確認することが大切です。
一般的な玄関ドアのサイズ・寸法は?
玄関ドアの一般的なサイズは、高さが200〜240㎝、幅が80〜85㎝程度。現代の日本の住宅では、多くのメーカーがこのサイズに合わせた玄関ドアを展開しています。
しかし、昔の日本の玄関ドアの高さは今よりずっと低く、180㎝程度が一般的なサイズでした。住宅の洋風化や日本人の平均身長の伸びにあわせて、玄関ドアのサイズも少しずつ変化してきたのです。現代の住宅では、高い天井や広々としたリビングスペースなど、より広々とした空間を求める傾向があります。また、大型家具や荷物を運び込みやすさや将来のバリアフリー化を考え、玄関ドアの幅も大きくなっています。
玄関ドアの幅サイズ別の特長
玄関ドアの高さはほとんどの場合、200~240cmの範囲内です。しかし、横幅については住居自体や玄関スペース、玄関ポーチの広さなどの条件によって、設置できるサイズは変わってきます。また、家族構成やライフスタイルによっても最適なサイズも変わります。
玄関ドアの横幅サイズ別にどんな特長があるのか、以下にご紹介します。
玄関ドアの幅 |
特長 |
57~70cm |
もっともコンパクトな横幅サイズ。人が出入りするだけなら特に不便さはないが、車椅子の出入りや大きな家具の搬入は難しい場合も |
80~87cm |
一般的な住宅に多い定番の幅。片開きドアなら豊富なラインナップから選ぶことが可能。車椅子の出入りも不便がないサイズ |
93~99cm |
標準よりやや広めのゆったりと余裕のある横幅。親子ドアや片袖ドアが選択可能になり、デザイン的にも多くの選択肢から選べるサイズ |
125~130cm |
玄関ドアとして大きく存在感のある印象のあるサイズ。2人並んで出入りすることも可能で、車いすやベビーカーの出入りも余裕がある |
170~190cm |
日本ではもっとも大きな横幅サイズ。両開きドアや引き戸も選択肢に入れられ、迫力とゆとりあふれる玄関ドアに |
快適な玄関ドアの幅と高さは?
玄関ドアの横幅は、80cm以上であると使い勝手のよく理想的です。また、玄関ドアの高さの基準は、一般的に「身長+30cm」が快適だと言われています。一緒に暮らす人のなかで最も背の高い人を基準に決めるとよいでしょう。
一方で、近年は幅も高さも大きな玄関ドアが人気です。玄関ドアの高さは大きなほうが身長の高い方の出入りがしやすいのはもちろん、高級感も演出できます。リフォームや新築の際は高さ230㎝以上の玄関ドアを選ばれる方が増えています。
また、横幅の狭い玄関ドアをあとから広くするには大々的な工事が必要となり、工事費も高くなります。ライフスタイルの変化は予測できない点がありますし、とくに大きな玄関ドアは必要はないと思う場合でも、大きなサイズを選んでおくほうがよいでしょう。
広い玄関ドアなら将来のバリアフリー化も心配なし
玄関ドアのリフォームを考えているなら、できる範囲で広くしておいたほうが将来バリアフリー対応ができるというメリットがあります。車椅子の方が出入りするには、一般的な車椅子の幅が約70cm〜80cmであることから、玄関ドアの横幅は少なくとも80cm以上が望まく、推奨される横幅は90cm以上とされています。
なお、バリアフリー化には玄関ドアの横幅サイズ以外にも、玄関の段差をなくしたり、引き戸にしたりといった出入りしやすい工夫も必要です。玄関ドア以外の玄関ポーチなどを同時にリフォームする場合は、トータルで考えておくとよいでしょう。
玄関ドアの開き方タイプ別 おすすめのサイズ・寸法
YKKのリフォーム用玄関ドア「ドアリモ」・YKKのリフォーム用引き戸「ドアリモ」
玄関ドアには、多くの住宅に見られる片開きドアをはじめ、さまざまな開き方タイプがあります。一般社団法人日本サッシ協会が設定した「標準規格寸法」をもとに、玄関ドアの開き方タイプ別に標準的なサイズと特長を以下にご紹介します。
玄関ドアの開き方タイプ |
標準サイズ
(横幅×高さ) |
特長 |
片開きドア |
74cm×230cm |
もっともオーソドックスなタイプ。コンパクトな玄関スペースに最適 |
片袖付きドア |
119cm×230cm |
片開きドアの袖に開閉できない窓があるタイプ。光が入る明るい玄関にしたい場合に |
親子ドア |
119cm×230cm |
片開きのドアに、子扉を組合せたタイプ。開閉できる子扉により、ベッドなどの大きな家具の搬入も可能 |
両開きドア |
165cm×230cm |
左右2枚の扉が開くため、開口部がもっとも広い。ほかにはない重厚感が特長 |
引き戸(2枚建) |
165cm×220cm |
開閉しやすく、おさえていなくても閉まらないため、車椅子やベビーカーの出入りがしやすい |
玄関ドアのリフォームはカバー工法が人気|サイズ変更が可能な条件とは?
YKKのリフォーム用引き戸「ドアリモ」
玄関ドアをリフォームする場合、今までと同じサイズのドアに交換するのが最も簡単に施工でき、費用も安く済む方法です。しかし、これまでの玄関ドアよりも大きいサイズに変更した場合も少なくないでしょう。ここからは、玄関ドアのサイズ変更について、リフォームしやすい条件や簡単にリフォームできるカバー工事についてご紹介します。
ご存知ですか?玄関ドアのサイズ・寸法の正しい測り方
玄関ドアのサイズ変更をしたいなら、まず現在の玄関ドアのサイズを正しく測る必要があります。まず知っておいていただきたいのが、玄関ドアのサイズは、ドア本体のサイズではなくドア枠のサイズを測るということ。横幅はドア枠の端から端まで、ガラスの袖付きの場合は袖の部分も含めて測ります。高さも同様で上の端から下の端まで、上部に欄間が入っていればその部分も含めて枠のサイズを測るようにしましょう。
玄関ドアのリフォームならカバー工法がおすすめ
YKK「玄関ドアの教科書」より
リクシル「玄関ドアを1日でリフォーム」より
玄関ドアのリフォームで人気のカバー工法をご存知でしょうか?カバー工法とは、現在のドア枠に新しいドア枠を被せるリフォーム方法のこと。ドア枠自体を交換したり、壁を壊したりといった大きな工事が必要ないため、費用をおさえられ、最短1日の短時間で工事が完了します。
玄関ドアのカバー工法でサイズ変更が可能な条件は?
YKKリフォーム用玄関引き戸「ドアリモ」
カバー工法は既存のドア枠に新しいドア枠を被せるため、基本的に既存のドア枠より大きいサイズのドアを取り付けることはできません。しかし、現在の玄関ドアが欄間や袖付きであれば、欄間をなくす、袖をなくすといった方法で玄関ドアのサイズを大きくすることが可能です。
カバー工法でできないサイズ変更は大がかりな工事が必要になる場合
片開きドアの横幅を広くしたい場合など、現在のドア枠より広い玄関ドアにリフォームしたい場合は、カバー工法ではリフォームできません。広くする分の壁を切り取るといった大規模な工事が必要になります。工事内容によりますが、数十万から数百万円という高額な工事費がかかり、工事期間も1週間ほどかかる場合が多いようです。また、建物の構造上サイズ変更ができないケースもあります。まずはリフォーム業者に相談してみるとよいでしょう。
まとめ
玄関ドアのサイズ・寸法について詳しく解説。標準規格や一般的なサイズ、サイズ別の特長を詳しくご紹介しました。また、玄関ドアサイズの正しい測り方や、カバー工法についてもご紹介。玄関ドアのサイズについて疑問のあった方は解決できましたか?
カインズリフォームでは、玄関ドアをはじめ、ご自宅のお悩みの場所を部分的にリフォームするポイントリフォームを承っております。玄関ドアのリフォームについて、わからないことや知りたいことがございましたら、店頭または下記フォームよりお気軽にご相談ください。
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