自宅のカーポートに、カーゲートを設置したいという方は多いでしょう。一方で、いざ取り付けようと思っても、どのような種類や機能があるのかを理解していないと、自宅にピッタリのゲートを選ぶことはできないかもしれません。この記事では、カーゲートの種類やそれぞれの特徴、設置するメリットやデメリット、設置にかかる費用などについて解説していきます。
カーゲートとは?

カーゲートとは、家のカーポート(駐車場)において、間口や出入口に設置される、門扉や仕切りの役割を果たす外構です。カーポートは雨や風、雪、太陽光などから車を守る役割がありますが、カーゲートは外部からの不審者の侵入や大切な車の盗難を防いだりする意味合いを持っています。一般的には、家の前の道路と敷地の間に設置され、カーポートに後付けすることが可能です。
後付けに向いているカーゲートの種類
カーゲートには様々な種類があり、タイプごとに特徴は異なります。具体的にどのようなタイプがあるのか、代表的なものについて見ていきましょう。
伸縮式
蛇腹状のゲートを、左右に伸縮させて開閉するタイプのゲートです。その見た目から、「アコーディオン」とも呼ばれています。開き方には「片開き」「両開き」があり、開けた状態ではゲートはコンパクトに折り畳まれています。構造はシンプルなので、施工は簡単。傾斜地や角地にも、柔軟に対応することが可能です。ノンキャスタータイプは設置する地面を選びませんが、地面が土の場合、下にキャスターが付いているタイプは負担が大きく、すぐに壊れてしまうかもしれません。キャスタータイプの場合は、コンクリートを敷くなどの対応が必要です。
跳ね上げ式
扉を上下に「跳ね上げる」ように開閉するタイプのカーゲートです。扉の部分は複数の板が平行に取り付けられていることが多く、道路側からの目隠しになります。扉を手で持ち上げる手動タイプやリモコンやボタンで操作する電動タイプがありますが、扉が上方向に開くので、設置場所の上に障害物となるものが無いことを確認しなければなりません。
引き戸式
住宅の引き戸のように、ゲートの扉がレール上をスライドして開閉するタイプです。扉を横に引けば開き、反対側に引けば閉まるという単純な構造になっています。一方向に開閉する「片引き」、中央で両側の扉を合わせる「両引き」、ふすま状の「引き違い」がこの引き戸式の主流です。可動するのは部分が少ないため、故障が発生しにくいという特徴があります。このタイプも扉の部分を外からの目隠しとして使うことができます。ただ、扉の長さと同じ分の収納スペースも必要なので、敷地に収まるかどうか注意が必要です
シャッター式
カーポートの出入口に、シャッター付のゲートを取り付けたタイプです。基本的に道路に面している部分にシャッターが設置され、車が出入りする際にはシャッターが上下に開閉します。シャッターの部分が格子状のタイプ、板が連結している目隠しタイプが主流です。開閉の方式についても、手動と電動があります。
チェーンポール
数本のポールを地面に立て、ポール同士をチェーンでつないで仕切りにしたカーゲートです。バリエーションとしては、ポールを動かしたりできる置き型、ポールを地中に収納できる埋め込み型があります。置き型であれば工事の必要が無く、ホームセンターなどで購入してすぐに設置することが可能です。埋め込み型は、ポールを設置するために地面に穴を掘る工事を行います。
カーゲートを後付けするメリット

自宅の駐車場の門扉であるカーゲートですが、カーポートに後付けすることが可能です。それでは、カーポートを設置することにどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的な例を挙げながら、解説していきます。
防犯性が高まる
カーゲートは、自宅の敷地と外の部分とを分ける仕切りです。自宅の前に物理的に扉やフェンスとなるものを設置することで、敷地内に容易に立ち入ることができなくなります。その結果、車上荒らしや車の盗難、自宅への空き巣などへの抑止力の向上が期待できます。こうした高い防犯性は、カーゲートの大きなメリットの1つです。
子どもやペットの道路への飛び出しを防ぐことができる
カーゲートがあれば、カーポートから子どもが道路に飛び出すことを防ぐことが可能です。また、扉の格子や板のすき間が狭いカーゲートであれば、ペットがすり抜けるのを食い止めることもできます。カーゲートは車だけではなく、大切な家族を危険から守るのにも役に立ちます。
自宅の敷地の境界を明確にできる
分譲住宅の宅地など、場所によっては隣の土地との境界がわかりにくい所もあります。カーゲートを設置することで、「ここまでが自分の家の敷地」と明確に示すことができるようになります。
プライバシーを守ることができる
カーゲートは、扉の部分のすき間が小さければ、道路側を歩いている人からの目隠しの役目を果たしてくれます。車の車種やナンバーが分かりにくくなるのはもちろん、自宅の中も見にくくなるため、プライバシーを守ることにもつながります。
カーゲートを後付けすることで生じるデメリット

カーポートにカーゲートを設置すると、防犯性や安全性などの観点からメリットがあることがわかります。しかし、得られるものはメリットばかりではなく、何かしらのデメリットも生じます。こちらでは、考えられるデメリットについて取り上げます。
設置にコストがかかる
カーゲートは、見た目にも大きいエクステリアです。設置するためには、少なくないコストがかかります。タイプによって費用は高額になるため、希望するカーゲートを設置する場合にはどれくらいの費用がかかるのかをあらかじめ調べ、予算内に収まるかを考慮して慎重に決める必要があります。また、カーゲートは経年劣化するもの。設置後もしっかりとメンテナンスをしていかないと早く劣化が進んでしまい、部品や本体の交換などさらにコストがかかる可能性があります。
開閉時に音が出る
カーゲートを開閉する際には、音が発生することがあります。伸縮式や引き戸式は扉を動かすと車輪と地面が接する音が聞こえ、機械式や電動式の場合はモーターやギアが稼動している音が聞こえます。こうした音が大きいと近隣への迷惑になり、トラブルへと発展してしまうかもしれません。
カーポート内が狭くなる
どのタイプのカーゲートも、設置にはある程度のスペースが必要です。カーゲートを設置するとカーポートの内部は狭くなるため、車を動かしにくくなる恐れがあります。車のサイズによっては、扉が閉じない、駐車できないといった不都合が生じる可能性もあるので、自分の車のサイズとカーゲートのパーツのサイズをしっかり確認しておく必要があります。
カーゲートの後付け工事の費用相場

カーゲートの設置には、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。代表的なカーゲートのタイプごとに、費用の相場について見ていきましょう。
伸縮式の場合
伸縮式のカーゲートは、シンプルな構造ということで最低限のタイプであれば10万円弱から手に入ります。一方で、洗練されたデザインの商品であれば30万円を超えるタイプもあります。このタイプはゲートの両側を地面に固定する必要があるため、商品の本体価格に加えて5万円程度の工事費用がかかります。
跳ね上げ式の場合
跳ね上げ式でも手動の場合は、本体価格は20万円からが一般的です。さらに、5~10万円ほどの設置費用もかかります。電動になると費用は高くなり、本体は40万円前後からが相場です。さらに、電気工事や電気代も必要になります。
引き戸式の場合
引き戸式のカーゲートには、まず手動タイプと電動タイプがあります。手動タイプでは本体価格が20万円程度から、電動タイプであれば最も安い価格帯でも60万円程度です。他のタイプのカーゲートと同様、本体価格にプラスして5万~10万円ほどの工事費用がかかります。
カーゲートの後付け工事の依頼先

カーゲートを後付けする作業は、大きなパーツを組んだり地面に穴を開けたりするためDIYは現実的ではありません。そのため、基本的に設置工事をしてくれる業者に依頼することになります。そこでこちらの項目では、カーゲートの後付け工事の依頼先について解説していきます。
ホームセンターのリフォームサービス
ホームセンターの中には、外構を含め住宅のリフォームサービスを提供している店舗もあります。カーゲートの設置を検討している場合、店内のカウンターで気軽に相談することができ、商品を展示している場合は実物を見ながら検討することが可能です。さらに、購入してからそのまま工事まで任せることができます。
外構工事専門の施工会社
建築会社の中でも、門扉や庭、塀など、住宅の外構工事を専門的に手がける会社です。得意とする分野は会社によって異なり、カーゲートの設置工事の実績が多い会社であれば、安心して依頼することができます。そのためにも、見積もりを取る際には過去の施工実績や得意とする工事なども確認しておきましょう。
ハウスメーカー
住宅の新築工事を担当したハウスメーカーにも、カーゲートの設置工事を依頼することができます。すでに自宅の施工をしているので、工事はスムーズに進むでしょう。ただし、その場合、実際の施工は最終的に外構工事の会社が担当することになるため、外構工事の会社に直接依頼するよりも費用がかかる傾向にあります。
まとめ
カーゲートは、大切な愛車の安全や家族のプライバシーなどを守ってくれるエクステリア。自宅の新築時に設置するだけではなく、生活をする中で必要になったタイミングで後付けすることも可能です。そんなカーゲートは伸縮式や跳ね上げ式、引き戸式など様々なタイプがあり、タイプによって特徴は異なります。それぞれのメリットとデメリット、価格などを比較・検討して、自宅にピッタリの商品を選びましょう。
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