アコーディオン門扉はスペース効率が高く、狭いところにも設置できる門扉です。ほかにもさまざまな種類の門扉があるため、比較したうえで選択しましょう。この記事では、アコーディオン門扉の特徴やメリット・デメリット、費用、設置の流れなどについて詳しく解説します。
アコーディオン門扉(伸縮門扉)とは

アコーディオン門扉(伸縮門扉)は、横に伸縮しながら開閉する門の一種です。おもに学校や施設、ガレージなどに利用され、スペースに制約がある場所に適しています。たとえば、狭いスペースに門を設置したい場合や門の開閉スペースが限られている場合に、アコーディオン門扉は効果的です。このタイプの門は、使いやすさと機能性を兼ね備え、施設のセキュリティを高めるのに役立ちます。
アコーディオン門扉と他の門扉の違い

アコーディオン門扉と他の門扉の違いについて、詳しく見ていきましょう。
内開き門扉
内開き門扉は、道路側から敷地内に押し開くタイプの門扉です。一般的な使用用途に適しており、玄関や裏口などさまざまな場所に利用されます。門扉の中でもスタンダードなタイプで、製品数も豊富で、あらゆる選択肢ができるでしょう。一方で、アコーディオン門扉は伸縮性があり、横に伸びて開閉する点が異なります。たとえば、学校や施設、ガレージなどのスペースに制約がある場所の設置が最適です。
外開き門扉
外開き門扉は、敷地内から道路に出る際に、門扉が道路側に押し開くタイプです。広い庭がある住宅の玄関などに適しています。外開き門扉の特徴は、門扉が通行人や車に当たらないように、門柱が敷地の内側に取り付けられることです。たとえば、玄関へのアクセスや車庫への出入りなど、門扉が外側に開くことで便利に利用できます。
引き戸(スライドタイプ)
引き戸は、扉を横にスライドさせて開放するタイプで、車の出入りがしやすいのが特徴です。スペースが限られている場所に適しており、開放時にスペースが広くなるため、使い勝手が向上します。たとえば、住宅の玄関や店舗の出入り口など、スペースが狭くてもスムーズな出入りが必要な場所で利用されます。
跳ね上げ門扉
跳ね上げ門扉は、扉が上方に跳ね上がるタイプの門扉であり、開閉時に上下に移動するためスペースを取らず、駐車場などに適しています。このタイプの門扉は、スッキリとした外観を実現し、とくに限られたスペースを有効活用したい場所で人気です。たとえば、住宅のガレージや店舗の駐車場などで利用され、全体的にスッキリとしたデザインが魅力となっています。
アコーディオン門扉の種類
アコーディオン門扉は、開き方に種類があります。アコーディオン門扉の種類について、詳しく見ていきましょう。
片開き
片開きのアコーディオン門扉は、一方向に開閉する構造を持ち、通路や玄関など狭いスペースに適しています。また、操作が簡単で、機能的かつスマートなデザインが特徴です。しかし、開口部が片側に限定されるため、幅広いスペースには向いていません。片開きタイプが適しているのは、たとえば狭い路地や庭先の通路などです。狭い路地や庭先の通路に片開きのアコーディオン門扉を設置することで、スペースを有効活用しながらスムーズな出入りが可能です。また、操作が簡単であるため、子どもや高齢者でも使いやすいでしょう。
両開き
両開きのアコーディオン門扉は、両側に開閉する仕組みを持ち、広いスペースにも対応可能です。そのため、大きな入口や車庫へつづく場所への設置に適しています。また、両開きの柔軟なデザインは、さまざまな建物や庭のスタイルに調和するでしょう。住宅が広く、家族や来客が多い場合、同時に複数の人が玄関から出入りすることがあるでしょう。その場合も、両開きのアコーディオン門扉であれば、大きな開口部を確保することでスムーズな出入りが可能です。ただし、操作がより複雑で、スペースの広さによっては利用が難しいことがある点には注意してください。
アコーディオン門扉のメリット

アコーディオン門扉の導入を検討する際は、メリットを理解しておくことが大切です。アコーディオン門扉のメリットについて、詳しく見ていきましょう。
スペース活用の柔軟性
アコーディオン門扉の特長の1つは、スペースを柔軟に活用できることです。狭い駐車場や入口付近でも、門扉の伸縮機能によってスペースを効果的に利用できます。たとえば、狭い駐車スペースの入口にアコーディオン門扉を設置した場合、門が開いているときは門がスペースを占有しないため、車がスムーズに進入できます。
開口部の有効活用
アコーディオン門扉のもう1つの特長は、アコーディオン部分を収納する際に90度または180度回転できる点です。この機能により、門が開いている状態でもスペースを有効に利用できます。たとえば、狭い敷地や駐車場に設置した場合、門が開いているときにはアコーディオン部分が横に広がります。これによりスペースが確保でき、車が出入りする際にもスムーズに通行可能です。さらに、門が閉じられるとアコーディオン部分がコンパクトに収納されるため、敷地内のスペースを最大限に活用できます。アコーディオン門扉は限られたスペースでも効率的に使うことが可能です。
アコーディオン門扉のデメリット
アコーディオン門扉にはデメリットもあるため、自身に適しているかどうかを判断するために、メリットとあわせて確認しておくことが大切です。アコーディオン門扉のデメリットについて詳しく見ていきましょう。
傾斜に弱い
アコーディオン門扉のデメリットの1つは、地面が平らでないと設置が難しいことです。たとえば、凹凸のある場所や砂地、砂利地には適しておらず、コンクリートでフラットな地面が必要です。このような状況下では、門扉の安定性や動作に支障が生じる可能性があります。
ただし、一部のアコーディオン門扉は傾斜地に対応した設計になっており、適切に固定できれば設置が可能です。たとえば、地面の状態に関係なく設置できる調節可能な架台を利用することで、傾斜地にも対応できます。また、専門業者による適切な施工や固定方法の選定も重要です。このような設計・施工により傾斜地でも、アコーディオン門扉を安全かつ安定して設置することが可能となります。
強風への耐性が限られる
アコーディオン門扉は、強風に対する耐性が他の門扉と比較して限られています。たとえば、強風の影響を受けやすい海岸地域や風通しの良い場所に設置されたアコーディオン門扉は、風圧によって門扉が揺れたり、開閉時に音が出たりする場合があります。そういった場合、門扉が破損する可能性が高まるでしょう。そのため、強風が予想される場所では、より頑丈な門扉を選択したり、門扉をしっかりと固定したりする必要があります。また、台風などの大型の自然災害が発生した際には、事前に門扉をしっかりと施錠し、風の影響を最小限に抑えることが重要です。
アコーディオン門扉の設置費用
アコーディオン門扉の設置費用は、一般的にはおおよそ6万円から20万円程度です。ただし、具体的な価格はさまざまな要因によって異なります。たとえば、門扉のサイズや素材、デザイン、ブランドなどが代表的です。また、設置工事の内容や地域によっても費用が異なる場合があります。たとえば、既存の門扉の撤去や地盤の調整が必要な場合は、追加の費用がかかることがあるため、設置前に複数の業者から見積もりを取り、慎重に比較検討することが重要です。
アコーディオン門扉の設置工事の流れ

アコーディオン門扉の設置工事は、以下の流れに沿って行われます。
- 下見と打ち合わせ
専門家が現場を調査し、顧客との要件を確認します。門のサイズやデザイン、機能などについて詳細に話し合います。
- 見積もり提出
打ち合わせを踏まえて、業者が工事費用の見積もりを提出します。プランに基づいて、設置にかかる費用が明確に提示されます。
- 契約
見積もりに納得したら、顧客と業者が条件や期間を含む契約を締結します。契約内容や支払い条件などが明確に定められます。
- 地盤調査と準備工事
地盤の状態を調査し、必要な準備工事を開始します。地盤が平らであることが必要です。
- 架台の設置
門扉の基盤となる架台を設置します。架台は門の安定性を支える重要な部品です。
- フレーム組み立てと取り付け
門扉のフレームを組み立て、架台に取り付けます。フレームの頑丈な組み立てが必要です。
- 門扉本体の取り付け
アコーディオン部分や機能部品を取り付けます。門の開閉機能やセキュリティシステムなどを設置します。
- 動作確認と調整
門の開閉動作を確認し、必要な調整を行います。顧客の要件に合わせて、門の動作や設定を最適化します。
まとめ
アコーディオン門扉は、伸縮性がありスペースを有効活用できる門の一種です。駐車場や狭いスペースに最適で、伸縮機能により最大限の利用が可能です。収納時は90度または180度回転でき、開口部をスマートに活用できます。ただし、平坦な地面が必要で、凹凸や傾斜地には不向きとされています。また、風に弱いため、対策が必要です。これらのメリット・デメリットを理解したうえで設置を検討しましょう。
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