テラス囲いを設置するにあたって「失敗したらどうしよう・・・」と不安に感じる方も少なくないでしょう。
テラス囲いは天候に関係なく洗濯物を干せるといったメリットがある一方で、使い方次第ではデメリットになる要素も少なからず存在します。
テラス囲いを設置してから「やっぱりいらなかった」となると、解体費用がかかるだけでなく、設置にかかった費用もすべて無駄になってしまいます。
そこでこの記事では、テラス囲いの失敗例としてよくあるケースを10個紹介します。
テラス囲いを設置した人がどのようなことで後悔しているのかを知るだけで、失敗するリスクを大きく抑えることができます。事例ごとに具体的な対策もまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
テラス囲いのよくある失敗談10選

はじめに、テラス囲いのよくある失敗談を10個まとめると、以下の通りです。
- 夏や冬に使い道がない
- 紫外線が気になる
- 大雨が降ると中に水が入ってくる
- 洗濯物が意外と乾かない
- 外からの視線が気になる
- 掃除が面倒
- 雨の日や夜間は暗い
- 雨の音が気になる
- 家の外装とミスマッチ
- 固定資産税の支払いが大変
1. 夏や冬に使い道がない
テラス囲いは気密性が高いぶん気候の影響を受けやすく、夏には暑く冬には寒くなります。そのため、夏には暑すぎて、冬には寒すぎて使い道がないと感じる方も多いようです。
特に、夏には熱気がテラス囲いの内部に立ち込めてしまい、少しの間いるだけで熱中症になるのではないかと心配になるほどです。洗濯物がよく乾くのはメリットですが、そこまで気温が上昇してしまうと自宅の快適性が大きく損なわれてしまうでしょう。
【対策】
テラス囲いの気温対策をするなら、熱線カットの屋根材を搭載することがおすすめです。
また、日除けカーテンなどのオプションがあります。
2. 紫外線が気になる
テラス囲いは全面ガラス張りのことが多く、それだけ紫外線が気になる方も多いようです。特に、夏の暑い季節などにテラス囲いに長時間いると、それだけでも肌がこんがり焼けてしまうかもしれません。
【対策】
紫外線をカットするには、熱線カットの屋根材を搭載することがおすすめです。
また、日除けカーテンなどのオプションがあります。
3. 大雨が降ると中に水が入ってくる
テラス囲いは水密性が完全ではないため、大雨が降ると中に雨水が入ってくることがあります。特に、台風のように強い風を伴う雨だと、テラス囲いのガラスがガタガタ揺れるうえ、中に置いてある洗濯物や家具も濡れてしまうでしょう。
【対策】
大雨による水の侵入を防ぐには、できるだけ水密性の高い商品を選ぶことがポイントとなります。一般的に、テラス囲いのカタログには水密性が記載されているため、気になる商品が2つ以上あるときは水密性を基準に商品を選んでも良いでしょう。
4. 洗濯物が意外と乾かない
テラス囲いは天候に関係なく洗濯物を干せるのがメリットですが、意外と洗濯物が乾きにくいという声も少なくありません。特に、雨の日が続く梅雨のシーズンや気温が低い冬には、1日中洗濯物を干していても生乾きになってしまうこともあります。
【対策】
洗濯物が乾きにくい理由としてもっとも多いのが、換気が不十分なことです。洗濯物が乾くのに十分な気温でも、内部に空気が立ち込めてしまうと、洗濯物の水分が十分に蒸発できません。テラス囲い内の換気を効率化するなら、ファンヒーターを設置したり扇風機を回したりといった対策が効果的です。
5. 外からの視線が気になる
テラス囲いは全面ガラスで覆われていることが多く、外からの目線が気になるという人も多いようです。特に、外が暗い夜にはテラス囲いの中が丸見えになってしまい、出入りするのがなんとなく嫌に感じられるかもしれません。
【対策】
外からの目線が気になるなら、夜はミラーになるガラスや曇りガラスを使うのが効果的です。ミラー効果のあるガラスなら日中は快適性を維持でき、時間帯に合わせて最適な使い方ができるでしょう。
また、費用を抑えたい方は、通常のガラスを設置したうえで目隠しパネルを使うのも選択肢の1つです。
6. 掃除が面倒
テラス囲いはメンテナンスが必要ですが、掃除を面倒と感じる方も多いようです。特に、屋根が高い場合や平屋にテラス囲いを設置した場合などは、屋根の上に汚れが溜まりやすく「どうやって掃除したらいいのか」と途方に暮れてしまう方も多いでしょう。
【対策】
テラス囲いを清潔な状態に保つには、高圧洗浄機の使用をおすすめします。しつこい汚れがついた部分でも高圧洗浄機をあてることでしっかりと汚れを落とすことができます。
7. 雨の日や夜間は暗い
テラス囲いの失敗例で意外に多いのが、暗くて使いづらいという声です。特に、雨の日や夜間にテラス囲いを利用すると、暗くて足元が見えにくくなることもあるでしょう。
テラス囲いの内部にものをたくさん置いていると転倒するリスクもあるため、テラス囲いの暗さ対策は重要度が高いといえます。
【対策】
テラス囲いの暗さを解消するなら、シンプルに照明をつけるのがベストです。電気のスイッチを増やしたくない方は、人感センサーを搭載した照明を取りつけるのもいいでしょう。
照明の有無は日中に判断するのではなく、暗くなった夜などを想定して判断することをおすすめします。
8. 雨の音が気になる
テラス囲いは洗濯物を雨から守ることができますが、それだけ雨が屋根にぶつかる音が気になるという方も多いようです。特に、テラス囲いが寝室の近くだと、雨音が気になって夜眠れないということもあるかもしれません。
【対策】
テラス囲いの雨音対策をするなら、まずは設置場所をよく考えることが肝心です。あまりに寝室が近過ぎると、雨音によって生活に支障が出る可能性もゼロではありません。すでに設置場所が決まっているときは、雨音を通吸収するタイプの屋根を取り付けるのも効果的です。
9. 家の外装とミスマッチ
テラス囲いのモデルやカラーを適当に選んでしまうと、家の外装とミスマッチになることがあります。特に、家の色と対照的な色のテラス囲いを選んでしまうと「後付け感」が強く出てしまうでしょう。
【対策】
テラス囲いの商品を選ぶときは、テラス囲い単体で考えるのではなく、家の外観などとのバランスを考慮するといいでしょう。家が白系統なら白、黒系統なら黒といった具合に、家と同系統のカラーにすることで統一感が生まれやすくなります。
10. 固定資産税の支払いが大変
テラス囲いを設置すると、場合によって固定資産税が増額となるケースがあります。
テラス囲いが固定資産税の対象になるかどうかは役所や担当者の判断によって異なり、一概に「このモデルには固定資産税がかかる」などと言い切ることはできません。
固定資産税は1回だけでなく、毎年払い続けていくものです。予想以上に固定資産税がアップしてしまうと、それだけで家計を圧迫し、生活が苦しくなってしまうことも十分に考えられます。
【対策】
固定資産税の有無を確認するには、まず市役所などの窓口に相談することが大切です。設置が決まった時点で商品のカタログなどを持っていき、固定資産税の対象となるか事前に確認しておくと安心です。
先述の通り、固定資産税の対象かどうかは担当者の判断によっても異なります。事前に窓口で固定資産税がかからないと説明を受けていれば、後から別の担当者に「固定資産税の対象です」と言われても、増税を回避しやすいでしょう。
失敗しない!テラス囲い設置の3つのコツ

ここまでテラス囲いのよくある失敗談を10個解説しましたが、テラス囲いの設置で後悔しないためには、次の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 具体的な利用法をイメージする
- 設置場所をよく考える
- カラーやサイズをよく考える
具体的な利用法をイメージする
「テラス囲いを設置したい」と考えたら、まずは具体的にどのような利用法があるのか考えてみましょう。具体的な利用法をイメージできないと、いざ設置してから活用方法がわからず無駄になってしまう可能性が高くなります。
テラス囲いのよくある使用例としては、以下が挙げられます。テラス囲いはどうしても夏や冬に快適性が低くなってしまうため、年間を通してではなくシーズンごとに利用法を考えておくことも大切です。
- 洗濯物の干し場
- 子どもやペットの遊び場
- 縁側のようなくつろぎ空間
設置場所をよく考える
テラス囲いの設置が決まったら、次に設置場所をよく考えましょう。テラス囲いはベランダやバルコニーに設置する方が多数派ですが、家の立地条件によってはデメリットが生まれてしまうこともあります。
たとえば、テラス囲いを北側に設置すると太陽光が内部に入らず、テラス囲いのメリットがほとんどなくなってしまいます。また、庭先にテラス囲いを設置すると、それだけ庭の面積が狭くなり、子供の遊ぶスペースや家庭菜園スペースが手狭になるでしょう。
ほかにも、積雪の多い地域は落雪の危険がないかなど、地域ごとの気候条件を考慮するのもポイントの1つです。
カラーやサイズをよく考える
テラス囲いのモデルがおおよそ決まったら、カラーやサイズを十分に検討しましょう。たとえば、テラス囲いの骨組みとなるサッシには、主に以下のような色合いがあります。
ほかにも、屋根の色やデッキの色、さらに家の外観の色とマッチしているかなどを考えれば、後付け感や違和感の少ないテラス囲いにすることができます。
テラス囲いにはメリットもたくさん!

当記事では、テラス囲いの失敗談や後悔しないためのコツを解説しましたが、もちろんテラス囲いにはメリットもたくさんあります。
特に代表的なメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 開放的な雰囲気がある
- 天候を気にせず洗濯物を干せる
- 花粉やPM2.5などを防げる
開放的な雰囲気がある
テラス囲いは一面をガラスで覆われていることが多く、開放的な雰囲気を味わえるのが魅力です。夏場には家族でバーベキューを楽しんだり、ティータイムで大人の時間を過ごしたりと、さまざまなシーンで活用できるでしょう。
また、テラス囲いは子供の遊び場としても活用でき、周囲が覆われていることから親としても安心感につながります。また、防音効果があるガラス材であれば、大声が周囲に漏れることもありません。
天候を気にせず洗濯物を干せる
密閉された空間であるテラス囲いは、天候に関係なく洗濯物を干せるのがメリットです。先述の通り、台風のような大雨だと中に水滴が入ってしまうこともありますが、通常の雨天なら洗濯物が濡れる心配はありません。
テラス囲い内部の換気を十分に行えば、雨天でも洗濯物を乾かすことは十分に可能であり、コインランドリーへ行く手間や費用も節約できるでしょう。
花粉やPM2.5などを防げる
周囲をガラスで覆われたテラス囲いなら、花粉やPM2.5といった飛来物もブロックすることができます。特に、花粉症の方にとって春の洗濯ものは非常にデリケートな問題です。洗濯物に花粉が付着していると、それだけで1日のパフォーマンスにも大きな影響が出るでしょう。
同様に、鳥やハチなどのフンも防げるため、洗濯物が汚れるリスクもなくすことができます。
テラス囲いの設置費用は約50~100万円

当記事で紹介したテラス囲いのよくある失敗例をおさらいすると、次の10個が挙げられます。
- 夏や冬に使い道がない
- 紫外線が気になる
- 大雨が降ると中に水が入ってくる
- 洗濯物が意外と乾かない
- 外からの視線が気になる
- 掃除が面倒
- 雨の日や夜間は暗い
- 雨の音が気になる
- 家の外装とミスマッチ
- 固定資産税の支払いが大変
テラス囲いの設置費用は、一般的に約30~50万円ほどで、家のリフォームとしては安い部類に入るといえます。複数の業者に相見積もりをすれば、ほぼ同じようなテラス囲いでも費用を節約しやすいでしょう。
テラス囲いのデメリットを事前に把握しておけば、あとになって「失敗した・・・」と後悔するリスクを防ぐことができます。これからテラス囲いの設置を考えている方は、この記事で紹介した10個の失敗談を参考に、自宅に当てはまりそうな項目がないかチェックしてみてください。
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