畳は、使用期間や劣化によってリフォームの方法が変わります。住環境にもよりますが、表面のささくれや日焼けなど、3年ほど経って傷みが目立つようになるとリフォームを検討する時期です。この記事では、畳のリフォーム時期の目安や方法、畳の種類やどれくらいの費用がかかるのか、畳以外のリフォーム方法について詳しく解説します。
畳のリフォーム時期の目安

畳のリフォームは、適切な時期を基準にした張り替え目安があります。畳にもグレードがあり、目安の時期が異なる場合もありますが、基本的には全てをリフォームする時期は10年が目安です。ただし、それまでの期間に対処法がいくつかあります。畳の劣化具合を良く確認して検討してみてください。
3年ほど経過している
新しくしてから3年ほど経過した畳は、多少の劣化はありますが、それほど気にならないことが多いです。畳の表面に使われているござは、表と裏の両方が使用可能なため、表面が傷んでいなければ3年ほどで裏返して使用します。裏が使用できるのは、畳床が劣化していない、裏の表面が綺麗など、しっかりと使用できる場合のみです。裏にも問題がある場合もあるため、良く確認することが大切です。表面を確認して、問題がなければそのまま使用できます。ただし、思っている以上に劣化が進み、色褪せやささくれが目立つようなら張り替えも検討すると良いでしょう。
5年ほど経過している
住環境にもよりますが、畳は5年ほど経過していると劣化が目立っている場合が多いです。5年が経過したら、表面の日焼けやささくれなど傷み具合が目立つところはないか良く確認する必要があります。劣化が目立つようなら、畳の表面のござだけを交換する方法があります。ただし、畳床の劣化などが特に目立つようなら、作り替えも検討してみてください。
10年ほど経過している
畳をはりかえてから10年経過する場合は、表面のささくれや日焼け、縁の劣化など全体的に劣化していることが多いです。そのため、新調して作り替えることを推奨します。新しいものに交換することで、見た目も性能も格段に良くなります。
ただし、あまり使用していない、日にあたることが少ない場合には、10年経過していても表替えの対処でも可能です。

畳のリフォーム方法と費用

畳のリフォーム方法は、大きく分けて3通りあります。住環境によって畳の使用頻度は異なりますが、表面の傷みが気になり始めたらリフォームを検討することをおすすめします。劣化がひどくなる前に、リフォームをすることで畳を長持ちさせることにも繋がるのです。簡単にできるリフォームから、全てを取り替えるリフォームまであるため、それぞれの状態に合わせて選ぶようにしましょう。リフォーム方法と併せて費用もご紹介します。
裏返し
裏返しは、畳の表面のござを裏返しにするリフォームのことです。傷みが目立たず3年以内のものであれば裏返しが一番安く済みます。日焼けやささくれが目立つ場合には裏返しにすることで、緑色の綺麗な畳を使用することができます。裏返しのリフォームは、業者にもよりますが1畳あたり4,000〜6,000円ほどで行えます。
表替え
表替えは、畳のござを剥がし、新しいものに交換する方法です。既存の畳を使用するため1畳あたり4,000〜12,000円程度でリフォームできます。ただし、使用するござの種類によって価格は変動します。また、表替えは、新しい畳と交換するよりは費用が安く済むため、畳床の劣化が進んでいない場合におすすめです。ただし、芯材が消耗している場合には表替えでの対処は難しいです。その場合は張り替えを検討しましょう。
作り替え
畳の表と裏どちらも使用して10年ほど経過すれば、日焼けやささくれも目立つようになります。また、畳の上を歩いた際に柔らかさを感じた場合は、中が腐食している可能性がある。経過年数に関係なく柔らかくなっていれば作り替えをおすすめします。
作り替えは、畳の素材やグレードによって価格の幅はありますが、1畳あたり12,000~30,000円ほどでリフォームが可能です。最近では、琉球畳風の縁なし畳などが人気の商品です。

畳の種類

畳の種類は大きく分けて3種類あります。見た目の特徴が異なるため、用途に合わせた畳を検討することが大切です。
縁あり畳
一般的によく見られる、両端に畳べりがついている畳のことを縁あり畳といいます。特徴は、畳べりがあることで角や端が守られており、耐久性が非常に高いことです。
縁なし畳
縁あり畳とは逆に、畳べりがないものを縁なし畳といいます。おしゃれでモダンな雰囲気になり人気があります。フローリングと隣同士でも違和感がありません。縁なし畳の中で人気なのが、琉球畳です。半畳の大きさで作られている琉球畳は、特殊ない草を使用しており、敷き方によっては色が変化して見えるという特徴があります。
縁なし畳は、見た目のおしゃれさから人気がありますが、角や端が傷みやすい特徴を持っています。さらに、他の畳と比べると値段が高いです。
床の間畳
敷いてある畳よりも一段高い位置にあり、使用は畳・上敷き・板など様々です。畳や上敷きで出来ている床の間の素材は普通の畳と差を付けるため龍びん表に高麗紋縁を使用ある場合がほとんどです。

畳のリフォーム費用を安くするには

畳のリフォームは、畳の状態や使用する素材によって異なりますが、いいものを使えばそれなりに高額になります。そこで、ご紹介するのはリフォーム費用を安くする方法です。
複数社から見積もりをとる
まずは、複数の業者から見積もりを取ります。畳リフォームの見積もりを、複数社からとって比較することで、リフォーム費用の安い業者にお願いすることができます。ただし、極端に安い、見積もりの内容が曖昧、内訳の記載がしっかりしていない業者は選ばないように注意してください。後でトラブルに発展する恐れもあり大変危険です。
グレードの低い素材を使用する
畳には高級品や一般品と呼ばれるタイプがあり、素材はグレードの低いものを選ぶことで、費用が抑えられます。ただし、あまりグレードが低過ぎると、見た目の美しさや持ちに違いが出てくるため、しっかりと検討した上で決めることが重要です。素材選びの際は、希望や予算などを業者に相談することで、最適なものを見つけやすいです。
リフォーム理由によって火災保険を利用する
畳のリフォーム理由が台風や大雨による雨漏りが原因である場合、火災保険が利用できる可能性があります。ただし、契約している保険内容によっては対象ではない場合もあるため注意が必要です。また、被害から3年以上経過していると利用できない可能性があります。一度保険会社へ相談し、申請が通れば保険金が支払われ、リフォーム費用を抑えることが可能です。

畳からフローリングへリフォームする

畳のリフォームには、雰囲気を変えたい、使い勝手をよくしたいなどの理由から、畳を剥がしてフローリングに張り替える方法があります。リフォームの際には、室内の家具を全て移動させて行う必要があるため、その点も考慮して検討することが重要です。一般的に、6畳の和室であれば、物をたくさん置いているなど特別なことがないかぎり1日でリフォームが可能です。また、業者によっては、家具の移動も込みでリフォームしてくれる業者も存在します。必要であれば、事前に問い合わせしておくと安心です。
畳からフローリングへリフォームするメリット
畳を剥がして行うリフォームは、掃除やお手入れが楽というメリットがあります。そのほか、湿気が篭りにくいため、カビの発生などを気にしなくても良い、畳に比べてダニの発生がほとんどないことも大きなメリットです。
畳からフローリングへリフォームするデメリット
畳からフローリングへリフォームした場合、部屋の防音性が下がる、また、冷えを感じやすくなるといったデメリットがあります。畳は裸足で歩くと心地よく、夏場はさらさらして気持ちが良いですが、フローリングは埃が溜まりやすく、裸足で歩くとベタつきやすくなってしまいます。寒さ対策が必要な場合は、床暖房の設備なども検討すると良いでしょう。
畳からフローリングへリフォームする費用と期間
6〜8畳ほどの部屋を、フローリングに張り替えるリフォーム費用は、10〜40万円ほどです。リフォームで使用するフローリングの種類や広さによっても費用は異なります。さらに、畳をはがした後の下地状態が悪ければ、追加で10万円ほどの費用が必要です。
リフォーム期間は、広さによって異なりますが、平均で1〜3日ほどです。下地の調整が必要なければ、早めにリフォームが完了します。施工前には、期間の確認は必ずすることが大切です。

まとめ
畳は素足で歩いた時の気持ちよさが売りです。しかし、こまめにリフォームしなければ見た目も悪くなってしまいます。畳のリフォームには、傷み具合や使用期間によっていくつかの方法がありますが、思い切って床材自体をリフォームすることも可能です。定期的なメンテナンスで快適な状態かを確認しながら、畳のリフォームを検討していきましょう。
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