「防音ガラスって効果あるの?」
「種類や特徴、価格などを詳しく知りたい!」
防音ガラスは3種類ありますが、それぞれの特徴や違いが分からず購入に踏み切れない方も多いはずです。
そこで、この記事では、防音ガラスの効果や種類ごとの特徴・価格を解説します。
効果をふまえて種類ごとの特徴を比較することで、自宅の防音対策にピッタリの製品を簡単に見つけられるでしょう。選び方のポイントやよくある質問も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

防音ガラスとは?

防音ガラスとは、外部からの音を防ぐ効果があるガラスのことです。カラオケや学校の音楽室など、大きな音が出る部屋に多く採用されます。最近では、車や電車の音、ペットの鳴き声を防ぐために住宅に導入されることが増えてきました。防音ガラスには3つの種類があるので、種類ごとの特徴を理解したうえで設置を検討しましょう。
防音ガラスの厚みによる違い
厚いガラスの方が防音性能が高いと考える方は多いのではないでしょうか。ですが、ガラスの防音性能は厚みで決まるわけではありません。どんなに厚いガラスでも、特定の周波数の音だけ聞こえてしまうことがあります。ガラスを厚くすれば効果が高くなるわけではなく、周波数によっては防げない音があることを理解しておくことが重要です。薄いガラスは高音域が通過しやすく、厚いガラスは中音域が通過しやすいと言われています。

防音ガラスの効果

防音ガラスを設置すると、家の外を走る車や電車の音、ペットの鳴き声などを低減できます。さらに、自宅でピアノやギターなどの楽器を演奏しても音漏れせず、近所の人に迷惑をかけることがありません。騒音を気にせず作業に集中できるようになるでしょう。また、空き巣にガラスを叩かれても割れにくくなったり、火災が起きた際に火が通過しにくい効果もあります。

防音ガラスは3種類

防音ガラスを大きく分けると3種類あります。一般的なのは2枚のガラスの間に特殊膜を入れた「合わせガラス」です。他には、断熱や結露の対策にも効果的な「複層ガラス」や、窓サッシからの音漏れ対策に有効な「二重窓(内窓)」があります。それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
合わせガラス
合わせガラスとは、2枚のガラスの間に特殊膜を挟むことで防音効果を高めたガラスです。特殊膜が振動を吸収することで騒音を防ぎ、中には、紫外線カット効果をもつガラスもあります。ガラスと特殊膜がしっかり接着されているため、万が一破損してもガラス片が飛び散りにくく、安全性も配慮されているのが特徴です。
複層ガラス
複層ガラスとは、断熱や結露の対策を目的に作られたガラスのことで、防音性能はそこまで高くありません。しかし、防音合わせガラスを使用したり、自動車に使うレゾネーターという特定の周波数の音を軽減する部品を用いたものは、防音効果が十分期待できます。断熱や結露に加えて、防音対策をしたい場合にはペアガラスがおすすめです。
二重窓(内窓)
二重窓(内窓)とは、部屋の内側に窓サッシごと設置する窓のことで、現在設置している窓の内側に新たな窓が設置されるイメージです。防音ガラスに変更すると、家の外から聞こえる音や室内からの音漏れ防止の効果はありますが、サッシから音漏れする場合もあり、ガラスだけの変更では不十分なことも。二重窓にすると、サッシなどの隙間からの音漏れ対策にも効果的なので、徹底的に防音したい場合には二重窓の設置がおすすめです。

防音ガラスに交換する際の値段

防音ガラスの購入には、以下のような費用がかかります。
ガラスの種類 |
ガラスの価格相場 |
合わせガラス |
30,000円~50,000円 |
複層ガラス |
40,000円~70,000円 |
二重窓(内窓) |
70,000円〜120,000円 |
上記のように、交換作業には約30,000円~100,000円が必要になります。そのほかに、施工費用もかかるので、交換する窓のサイズや業者によって価格は異なるので、見積り価格に納得したうえで交換を依頼しましょう。

防音ガラスを選ぶ前に知っておくべきポイント

防音ガラスを選ぶ前に知っておくべきポイントがいくつかあります。まず、防音ガラスは引き戸にも取り付けできます。また、防火地域には防音ガラスよりも二重窓がおすすめです。ガラスだけでなく窓サッシの防音性能も重要になります。これら3つのポイントを押さえておくと、交換した後で後悔することはないでしょう。
引き戸にも取り付け可能
防音ガラスは引き戸にも取り付け可能です。ただし、引き戸の隙間から音漏れする可能性があるので、あまりおすすめできません。確実に防音するなら、気密性の高い引き戸に交換するか、二重窓を設置する方法が良いでしょう。
防火地域は防音ガラスより二重窓がおすすめ
防火地域に住宅がある場合、防火基準を満たした窓ガラスを設置しなければなりません。防火地域の住宅には、網入りガラスの設置が義務付けられています。そのため、防音ガラスへの交換が難しいので、二重窓を設置することで防音効果を高めましょう。すでに設置された窓の内側に追加するだけなので、防火基準を気にする必要はありません。同じ防火地域でも建物などによって窓ガラスの基準が異なるので、交換する前に詳しい基準を自治体に確認しておきましょう。
防音性能が高い窓サッシもある
防音ガラスに交換してもサッシがアルミ製の場合、外を走る車の音やピアノを演奏する音を完全に防ぐことはできません。防音性能を高めるためには、ガラスだけでなくサッシも交換する必要があります。中でも防音性能が高い樹脂製のサッシが人気です。防音ガラスへの交換と合わせて、樹脂サッシへの交換も検討しましょう。しかし、ガラスとサッシを同時に交換すると費用が高くなります。少しでも費用を抑えて防音性能を高めるには、二重窓の設置がおすすめです。二重窓であれば新たに設置するだけで、取り外し作業はないので設置費用が安くなります。

防音ガラスについてのよくある質問

防音ガラスへの交換を検討する方が気にするポイントを、よくある質問としてまとめました。防音ガラスについて詳しく知りたい方や、交換を検討している方は、ぜひチェックしてください。疑問や不安を解決し、納得したうえで防音ガラスに交換しましょう。
賃貸でも交換できる?
防音ガラスへの交換はリフォームが必要になるので、賃貸では難しいでしょう。賃貸住宅で音漏れが気になり、防音ガラスへ交換したい場合、管理会社を通じて大家に許可を取る必要があります。しかし、二重窓(内窓)であれば穴を開けずに設置できるものがあるので、賃貸でも取り付け可能です。設置されている窓のビス穴を活用し、新たな穴を開けずに設置できるので、賃貸で防音効果を高めるには、このような二重窓を検討してください。退去時の取り外しにも対応してくれるので安心です。
防音フィルムとの違いは?
防音ガラスよりも手軽に音漏れ対策できる防音フィルムですが、安価なフィルムは薄いものが多く、大きな効果は期待できません。質量がある防音フィルムであれば、防音効果が期待できるでしょう。しかし、防音性能が高いフィルムになると、値段が高くなり防音ガラスとほとんど変わらない場合があります。同じ値段なら防音ガラスを設置した方が高い防音性能が期待できるので安心です。
防音ガラスに変えても思ったほど効果がないのはなぜ?
防音ガラスに交換しても完全に音漏れを防ぐことはできません。その理由は、サッシや隙間から音漏れしている場合があるためです。防音効果を高めるには、ガラスだけでなくサッシや開口部の隙間などを総合的に対策する必要があります。防音ガラスに交換しても音漏れする原因のほとんどはサッシにあるので、防音効果に納得できない場合はサッシの変更を検討しましょう。なかでも、高い防音性能が期待できる樹脂サッシへの変更がおすすめです。

まとめ:自宅に合った防音ガラスに交換しよう!

この記事では、防音ガラスの効果や種類ごとの特徴を解説しました。防音ガラスを設置すると、家の外を走る車や電車の音、ペットの鳴き声などをシャットアウトできます。さらに、自宅でピアノやギターなどの楽器を演奏しても音漏れせず、近所の人に迷惑をかけることがありません。
防音ガラスには「合わせガラス」「ペアガラス」「二重窓(内窓)」の3種類があるので、自宅の状況や求める防音性能に合わせて選んでみてください。
防音ガラスだけでは、音漏れを完全に防ぐことはできません。気になる音漏れを完全に防ぐためには、防音ガラスに加えてサッシの交換も検討しましょう。アルミ製のサッシは音を通しやすいので、樹脂サッシへの交換をおすすめします。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。