「自宅に荷物が増えてしまって、置く場所が無くなってきた」――そんなときに役立つのが、物置です。しかし、実際に物置を買うとなると、扉の開き方や大きさなどバリエーションがとても豊富で、どれを選んだらよいのかわからなくなるかもしれません。そこで当記事では、注目されているシャッタータイプの物置の特徴やメリット、選ぶ際の注意点などについてわかりやすく説明していきます。

シャッタータイプの物置とは?
普段使わないものや、もうすっかり使わなくなったものなどを収納するのに便利なのが物置です。そんな物置には、様々な扉のタイプがあります。いわゆる“観音開き”のような「全面開口タイプ」や、引き戸のように、2~3枚の板を左右に動かして開閉する「スライドタイプ」がメインですが、近年では「シャッタータイプ」の物置もよく見られるようになってきました。
シャッタータイプの物置は、文字通り扉の部分がシャッター状になっている物置です。開口部が大きく、荷物の出し入れがしやすいなど使い勝手の良さから、注目を集めています。ラインナップも充実しており、用途や自分の生活スタイルなどから、ピッタリのものを選ぶことができるでしょう。

シャッタータイプの物置の特徴やメリット

シャッタータイプの物置は、他のタイプの物置と比較して具体的に何が違うのでしょうか。こちらでは、代表的な特徴やメリットに紹介します。
荷物の出し入れが簡単
シャッタータイプの大きな特徴は、開口部がほぼ全面開くことです。出入口が大きく開いているので、その中に荷物を出し入れがしやすいという利点があります。スライドタイプの場合は、開口部の半分あるいは3分の1が扉に覆われ、サイズが大きいものは収納できません。しかし、シャッタータイプは、幅のあるもの、長尺のものなども入れることができます。また、手で持ち運びするような荷物ばかりではなく、バイクや自転車、農機具など、大きさと重さのあるものの出し入れも簡単です。
狭いスペースにも置くことができる
物置を快適に使うには、扉を大きく開けるためのスペースが必要です。たとえば観音開きの物置だと、物置の前方にある程度の余裕がないと扉を全開にできず、収納したいと思った荷物が入れられないという状況になってしまう可能性があります。どんな風に設置すべきか、頭を悩ませることになるでしょう。シャッタータイプであれば、扉が本体の外に出ることはないので、開閉時のスペースを気にする必要がありません。スリムな物置であれば、自宅の敷地にあるすき間など狭い場所にも設置することが可能です。ちょっとしたスペースを、有効活用できるタイプの物置と言えます。
物置内で作業がしやすい
開口部が広いので、荷物だけではなく人の出入りも簡単です。奥行きのあるタイプであれば、中で作業をすることもできます。バイク用のガレージとして使うのであれば、バイクやパーツを置くためだけではなく、雨も入らないのでメンテナンス作業にピッタリでしょう。幅が広く奥行きのあるタイプなら、物置の中で複数人が同時に作業できます。物置の内部がどうなっているのか確認もしやすく、荷物を入れるスペースがあるかどうかすぐ判断できるというメリットもあります。
電動にすれば力はいらない
基本的に、シャッターの開閉時には自分の手で上げたり下げたりすることになります。そんなシャッタータイプですが、「自分で開け閉めするのは大変」という人向けに、電動で開閉する種類もあります。電動であれば腕の力を使ったり腰を曲げたりする必要はありません。また、荷物を収納する際に両手がふさがっていても、リモコン操作だけで開閉できます。

シャッタータイプの物置の注意点

このように、シャッタータイプの物置には多くのメリットがあることがわかります。では、デメリットや不便に感じられる点についてはどうなのでしょうか。こちらでは、シャッタータイプの物置の注意点について、確認していきます。
開閉時の音が大きい
観音開きや引き戸とは異なり、シャッタータイプは開け閉めする際に「ガラガラガラガラ」と音が出ることがあります。開閉時の音があまりに大きいと近所迷惑になり、図らずも音が原因でトラブルに発展するかもしれません。止むを得ず街が寝静まった夜間や早朝に開閉するときには、できるだけ音を立てないように気をつけて作業しましょう。
シャッターを上げるのにある程度の力が必要
シャッターを開けるときは、下から上に持ち上げることになります。体の使い方を間違えると、うっかり腰を痛めてしまうこともあるかもしれません。シャッターは年数が経つと、レールが錆びついて滑りが悪くなることもあります。そうなると、設置したばかりの頃よりも強い力が必要になるということは、理解しておくとよいでしょう。開閉時に指を掛ける取手の位置も、高すぎたり低すぎたりすると不便に感じるかもしれません。自分に合う高さの取手を選びましょう。
種類によって工事費用がかかる場合がある
シャッタータイプの中でも、商品は「土間式」と「床付き」に大きく分けられます。土間式は床が付いておらず、地面をコンクリートで固めてその上に本体を置くのが一般的です。パーツの多さから、本体の価格は床付きの方がやや高めです。
ただ、土間式の方が安価であっても、組み立て費と基礎工事を含めると、最終的に床付きよりも費用がかかってしまうことがあります。「入口の段差のあり・なし」など機能性と費用を総合的に考慮して、どちらが自分に合っているのかを判断することが必要です。
修理に手間がかかる
シャッタータイプの物置は、観音開きや引き戸と比較して部品が多く、構造が複雑です。そのため、本体の価格はやや高めに設定されています。最大のポイントであるシャッターですが、「レール部分に何かが挟まって、うまく開かない」など何らかの不具合が生じることもないとは言えません。そうなってしまうと修理が必要になるでしょう。
「買換えはもったいないから」といざ修理をしようと思っても、しっかり修理するには物置の構造についての知識や組み立ての技術などが必要です。「自分で直したい」という意気込みがあっても、正確な修理方法を知らないままに作業をすると、さらに状態は悪くなってしまうかもしれません。電動シャッターの場合は、機械なのでさらに複雑です。修理を専門の業者に依頼するなど、時間や費用がかかります。

どのような用途で活用できる?

物置に収納するものと言っても、実際にはいろいろあります。ここでは、いくつかの用途を紹介しますので、「こんなものを入れるのにいい」という参考にしてください。
ちょっとした荷物を入れておくのに便利
物置のサイズによって収納できるもののサイズや量は異なりますが、基本的には普段あまり使わないものを置いておくことになるでしょう。中には、幅60cm、奥行き50cmほどのスリムなタイプもあり、ちょっとしたスペースを収納場所として活用することもできます。たとえば、以下のようなものを収納するのに、物置は便利です。
- 灯油を入れるポリタンク
- 使用済みのタイヤ、冬用のタイヤ
- ゴルフバッグやスキー・スノーボード、釣り道具
- テント、バーベキューセット、炭
- 脚立、ペンキ、工具箱
- 高枝切り鋏、シャベル、バケツ、長靴
- チャイルドシート、子供用の三輪車、おもちゃ
バイクや自転車を収納する
普段使わないものだけではなく、大切なバイクや自転車の収納にも適しています。その場合は、出し入れがしやすいよう間口の広いタイプが便利です。また、土間式であれば、地面にそのまま据え付けるのではなく、地面をコンクリートで仕上げれば、段差が無いのでスムーズな出し入れができます。また、床付きのタイプでバイク向きの商品であれば、バイクが乗っても大丈夫なように床の強度が高いものもあります。なお、床付きの場合、開口部と地面との間に段差があるので、それを解消するためのスロープを設置することが多いです。
車のガレージに使う
物置というわけではありませんが、自宅の敷地に駐車場があり、大切な自分の車を守りたいという人には、シャッター付きのガレージを設置するのもよいでしょう。シャッターの奥に車があるので、外からは見えません。盗難から守る防犯性は抜群です。種類も豊富で、防火性の高いタイプ、洗練されたカラーリングのタイプなど、ガレージにおいても自分のこだわりを追求して選ぶことができます。

まとめ
シャッタータイプの物置は、「荷物の出し入れがしやすい」「狭いスペースでも置ける」「物置の中で作業ができる」など、様々な使い勝手の良さがあります。想定している使い方と、興味を持った商品との相性を見極めることで、より良い選択ができるようになります。今や、シャッタータイプの物置だけでも、バリエーションは豊富です。しっかりと吟味することで、自分に合う商品が見つかるでしょう。
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