自宅の中や庭を整理整頓するために物置を購入したいと思っていても、どの物置を選んだらよいのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。物置にはさまざまなタイプがあり、メリットやデメリットも異なります。決して安いものではありませんし、物置選びに失敗したからといって簡単に買い替えることもできないでしょう。「失敗したくない」と思えば思うほど、なかなか購入に踏み切れないかもしれません。
「これを選んでよかった」と思う使い勝手の良い物置を購入して最大限に活用するポイントは、入れるものをあらかじめ計画しておくことです。そして、入れるものに合った物置を選ぶことです。当記事では「物置に入れるもの」「入れるものに合った物置の選び方」「使い勝手を左右する扉の開き方のメリット&デメリット」などを紹介します。

物置に入れるものとは?
物置の用途は、実にマルチです。ここでは、どんなものが物置に収納できるのか、例をあげて紹介します。イメージしていなかった使い方を発見できるかもしれません。
屋外で使うもの
物置に入れるものとしてイメージされやすいのは、ガーデニング用品や掃除道具、自動車用品などでしょう。庭の手入れに使うスコップや植木ばさみ、ホース、肥料や、掃除に使うほうき、ちりとりなどは、屋外にあると出し入れが便利です。その他、車のメンテナンス道具やスポーツ用品、キャンプ用品、DIYの道具なども、使うたびに汚れることが多く、屋内に置く場合はきれいにしてから持ち込む手間がかかります。屋外で使う道具は、物置に入れる候補としてあがりやすいでしょう。
季節限定で使うもの
特定の時期だけ使うような道具も、物置に入れておくことが多いものの1つです。ウィンタースポーツであるスキーやスノーボード用品をはじめ、冬用のスタッドレスタイヤ、除雪道具などは保管するために一定のスペースが必要です。他にも、ビニールプールやパラソル、こいのぼり、クリスマスツリーなど、季節限定で活躍する道具は意外と多岐にわたります。使用頻度は低い反面、その季節には欠かせないものも少なくないため、物置があると便利でしょう。
防災用品
非常時にすぐ持ち出したい防災用品も、物置に入れる候補となります。非常食や水、使い捨ての調理用品をはじめ、ポータブル発電機や懐中電灯、毛布、タオルなど、意外とかさばるものが多いためです。防災用品を持ち出すときは急いでいる可能性が高く、万が一地震発生時のように屋内からものを持ち出す余裕がないときでも、物置に入れておけばあとで取りに戻れるかもしれません。いざというときに備える防災用品だからこそ、緊急時に素早く持ち出せる場所に置いておくことは大切でしょう。
ゴミ収集日まで一時保管するもの
ゴミといっても毎回出すものもあれば、ある程度の量が溜まってから出すものもあります。まとめて出すことが多いビンや缶、ペットボトル、ダンボールといったゴミはもちろん、収集頻度が低い粗大ゴミや有害ゴミ(電池、スプレー缶、カセットボンベ、鉛製品など)などは物置に入れるのも選択肢の1つです。これらのゴミは、燃えるゴミと違ってニオイがそれほど気にならないことが多いためです。屋内に溜めておくと場所を取ってしまいますが、物置であれば気軽に置いておくことができます。こういった使い方ができるのも物置のメリットと言えるでしょう。

入れるものによって正解が変わる物置の選び方

画像引用元:ND-1522 シリーズ | 中・大型物置 | 商品検索 | 田窪工業所 | 商品サイト
物置には、さまざまな構造があります。物置はすぐに買い替えられるものではありませんので、購入前に「物置をどのように使いたいか」「どんなものを収納したいか」を明確にしておくことをおすすめします。具体的には「ガーデニング用品をまとめて片づけたい」「高さのあるサーフボードやスノーボードを収納したい」「子どもが小さい頃に使った思い出のおもちゃをしまっておきたい」「雨ざらしにしている自転車やバイクを格納したい」といったことです。入れるものがイメージできていれば、それに合った使い勝手の良い物置を確実に選ぶことができるでしょう。
横幅のあるものを入れたい場合は「間口の広いタイプ」
自転車・バイク・タイヤなど、横幅がある大きめのものや緊急時に素早く取り出したい防災用品などを入れる場合は、ものを出し入れしやすい間口の広いタイプが便利です。大型の物置であれば、趣味の道具・スポーツ用品・季節限定で使うものなどを、まとめてたっぷり収納できます。
高さのあるものを入れたい場合は「ハーフ棚タイプ」
脚立・ゴルフバッグ・サーフボード・スノーボード・スキー・傘・ほうき・くわ・スコップ・雪かき用スコップなど、高さがあるものを入れたい場合は、ハーフ棚タイプをおすすめします。ハーフ棚タイプとは、物置の一部に棚が設置されていないスペースがあるものです。左右どちらかにスペースがあるタイプと、前後どちらかにスペースがあるタイプがあります。
小物をまとめて入れたい場合は「全棚タイプ」
全棚タイプとは物置の全面に棚がついたもので、たくさんの小物を整理整頓しやすいメリットがあります。ガーデニング用品・子どものおもちゃ・ペット用品・防災用品・季節限定で使うもの・ゴミ収集日までの一時保管など、いろんな用途で使うことができます。
日常的に使うものを入れたい場合は「シャッタータイプ」
自転車やバイクなど通勤や通学で毎日のように使うものを入れる場合は、扉の開け閉めが簡単なシャッタータイプをおすすめします。また、扉を手前に開けるスペースを確保する必要がありませんし、開口部をフルオープンできるため収納しているものを一目で確認できるメリットもあります。開け閉めの音が気にならない方に向いています。

使い勝手を左右する扉の開き方のメリット&デメリット
物置には、いろんなタイプの扉があります。ここでは、扉の開き方とメリット&デメリットを説明します。扉の開き方によっては、広い設置スペースを確保する必要がありますのでご注意ください。
どんなものでも出し入れしやすい「両開き戸タイプ」
いわゆる観音開きの物置で、手前に左右両方の扉を開けることができます。開口部全面を広げることができるため、どんなものでも出し入れしやすい物置です。頻繁に出し入れするものの収納に適していますし、入っているもののすべてが一目で確認できるメリットもあります。デメリットは、左右両方の扉を前方に開くスペースが必要であることです。壁と壁の間に挟まれるような狭い場所に設置すると、メリットを最大限に生かすことができません。
設置場所の自由が利く「二枚扉タイプ」
押し入れをイメージしていただけるとわかりやすいのですが、左右どちらかの扉をスライドさせると片側が閉まるタイプの物置です。種類やサイズが豊富で、幅広い価格帯の物置が揃っています。左右どちらの扉も開けられますし、両開き戸タイプのように扉を前方に開くためのスペースがいりません。限られたスペースを有効に使えますので、設置場所の自由が利くメリットがあります。デメリットは、左右片側からしかものを出し入れできず、物置の真ん中に置いたものは左右どちらかに引き寄せて取り出さなければなりません。
省スペースかつ広く開口できる「三枚扉タイプ」
二枚扉タイプ同様に、左右の扉どちらも開くことができます。三枚の扉があることで一枚の扉の横幅が小さくなるため、二枚扉タイプよりも開口部を大きく開くことができます。二枚扉の開口が横幅の1/2であるのに対し、三枚扉は2/3となります。メリットは、二枚扉のデメリットである物置の真ん中に置いたものが取り出しやすいことです。両開き戸タイプの物置を設置するほどのスペースを取ることはできないけれど、できるだけ開口部が大きく開く物置がほしい方に向いています。
自由自在に開けられる「四枚扉タイプ」
四枚扉タイプの物置のメリットは、開け方が自由自在であること。左右開け・中央開け・右側開け・左側開けに対応しています。設置場所に悩みませんし、扉を全開すると横幅の約1/2が開きます。薄型の物置に多く見られるタイプなので、デメリットは奥行きのあるものの収納に適さないことでしょう。
中に入ってものを取り出せる「片引き込み式二枚扉タイプ」
中型や大型の物置に多いタイプです。扉は横幅の2/3を開くことができます。メリットは、大きな扉なのに力を入れなくても楽に開閉できることと、物置の中に入ってものを取り出すことができることです。デメリットは、一方向だけの片開きで固定側の扉が開かないこと。左開きか右開きかを選択できますので、設置場所によってどちらがよいかを確認する必要があります。

まとめ
物置はマルチに使えるものです。趣味の道具、スポーツ用品、防災用品、季節限定で使うもの、通勤・通学に使う自転車、ゴミ収集日までの一時保管など、いろんなものの収納や整理整頓に役立ちます。物置はとても便利ですが、使い勝手の良い物置は、人によって異なることがおわかりいただけたのではないでしょうか。自分にとって使い勝手の良い物置を確実に選択して最大限に生かすポイントは、入れるものをあらかじめ計画しておくことです。そうすれば、適切な構造や扉のタイプの物置を購入することができるでしょう。
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