大容量の物置の収納スペースを有効活用すると、家のなかがすっきり片付きます。その一方、物を溜め込んでしまい、使い勝手や保管状態が悪くなっているケースも少なくありません。
そこで、この記事は、物置を有効活用したい方のために、物置を整理する流れ、コツ、収納アイデアなどを解説します。ぜひ参考にしてください。

物置を設置するメリット・デメリット
ここでは、物置を設置するメリット・デメリットを解説します。新規購入や交換を検討している場合は、それぞれを比較してみましょう。
メリット
物置のメリットは、当面使わない物を片付けておけることです。たとえば、家のなかに置くと邪魔なアウトドア用品やスポーツ用品などをしまっておけます。ストーブや扇風機などの季節物を収納すれば、室内がすっきりします。
また、灯油のポリタンクやガーデニング用の肥料、オイルがついた車のパーツなど、匂いが気になる物を置いておけるのも便利です。
デメリット
屋外に物置のサイズに加え、左右後方に20cm以上のスペースが必要です。適切な設置場所がないと、庭の移動が不便になったり、窓の採光をさまたげたりしてしまいます。
また、設置や古い物置の撤去に費用がかかります。大型の物置は転倒防止用のアンカープレートを取り付けるため、工事費が高くなることに注意しましょう。
そのほか、物を溜め込まないように整理したり、湿気対策をしたりするなど、最低限のメンテナンスも必要です。

物置の活用前に知っておくべきこと
ここでは、物置を活用する前に知っておきたい、物置の整理に適したタイミングと収納に向くもの・向かない物を解説します。
整理するタイミング
季節の変わり目は、季節物の家電やアウトドア用品などの使う物が変わる時期です。必要な物と不要な物を入れ替えられるため、効率よく整理できるでしょう。新しく収納したい物が増えたときも、物置内に不用品がないか見直すよい時期です。
また、現在物置に何が入っているかわからない場合も、物置を整理する時期です。定期的に整理できていないと、肝心なときに必要な物を取り出せません。
物置収納に向くもの・向かないもの
物置の収納に向くのは、温度や湿度の影響を受けにくい物です。たとえば、園芸用品やスポーツ用品、アウトドア用品、タイヤなどが挙げられます。
物置の収納に向かないのは、温度や湿度で劣化してしまう物です。たとえば、食料品や寝具、写真、絵画、精密機器などが挙げられます。また、一部のガスボンベは夏に物置で保管すると、破裂する恐れがあります。

物置を整理する流れ
物置を整理する流れを、物の仕分け、不用品処分、物置の掃除の3つに分けて解説します。
1.物を出して仕分けする
物置を効率的に整理するには、現在物置に入っている物とこれから物置に入れたい物をすべて出しておくのが基本です。面倒に感じるかも知れませんが、このほうが手間がかかりません。
数年間使っておらず今後も使いそうにない物、汚れや痛みがひどい物などの基準を設けて、必要な物と不要な物を仕分けましょう。
2.不用品を処分する
仕分けで不用品と判断した物を処分します。費用が安いのは自治体のごみ回収を利用する方法です。大量に不用品が出た場合は、不用品業者に頼むと簡単に処理できるでしょう。不用品に価値がある場合は、リサイクルショップに買取してもらえる場合があります。
3.物置内を掃除する
物置のなかを、雑巾やほうきできれいに掃除しましょう。併せて、カビ・サビ・害虫などの被害が出ていないかも調べておきます。長年物置を使っている場合は、物置が劣化して雨漏り、ガタつきなどが生じていないかもチェックしましょう。

スペースを最大限活用する収納のポイント
ここでは、物置のスペースを有効活用するための収納方法や湿気対策などを解説します。
ラックを活用して取り出しやすくする
物置内のスペースを最大限活用しつつ、取り出しやすさも維持するには、ラックまたは簡易的な収納棚を使うのがポイントです。
ラックや収納棚の素材は、収納する物にもよりますが、頑丈なプラスチック製または金属製が安全です。ダンボールは耐久性がないうえ、積み重ねると出すのが大変なので、なるべく使わないようにします。
通路を確保する
大型の物置を使う際は、大人が通れる程度の通路を確保します。通路がないと、奥の物を取り出すのに、手前の物を外に出さなければなりません。後ほど解説しますが、通路を確保できない場合は不要な物を処分するか、サイズの大きい物置に交換しましょう。
重いものを下に、軽いものを上に置く
重い物を下に、軽い物を上にするのが収納の基本です。これはラックを使う場合も収納棚を使う場合も変わりません。
このように収納する理由は、取り出しやすさと安全のためです。軽くてよく使う物は腰から上の位置に定位置を決めておくと取り出しやすくなります。一方、重い物を上に積み重ねたり、収納棚の上段に置いたりすると、ケガや落下の原因になるので止めましょう。
適度に余裕を持つ
物置は2割ほどの空きスペースを設けておくと、使いやすくなります。物の出し入れがしやすく、一時的に物を置くときにも便利です。また、通気性がよくなりカビ、雑菌が繁殖するのも防げます。
一方、スペースに余裕がないと、奥に何が置いてあるかわからなくなってしまいます。保管のコンディションが悪くなっていても、気づくことができません。
湿気対策をする
物置は風通しがほとんどなく湿気がこもりやすいため、カビや雑菌を繁殖させないための対策が必要です。
具体的な方法は、先に紹介したようにスペースに余裕を持たせるほか、備長炭や除湿剤を置くのが効果的です。床にスノコを敷く方法もあります。また、定期的に扉を開いて換気することも大切です。

おすすめの収納アイデア
物置のスペースを有効に使うには、収納アイテムを活用しましょう。ここではポリエチレンケース、タイヤラック、フックを使った方法を紹介します。
ケースに入れて並べて収納する
強度のあるケースやボックスに入れると、物を分類しやすく、出し入れもしやすくなります。除湿剤や防虫剤を入れて保管状態を保ちやすいのもメリットです。
特に透明や半透明のポリエチレンケースは、開けなくても中の物が見えるので便利です。中身が見えないケースを使う場合は、内容物を書いた紙やシールを貼っておきましょう。
タイヤはラックに収納する
自動車のタイヤはビニールに入れタイヤラックに乗せると、コンパクトに収納できます。他にも床置き用のタイヤ止めやタイヤバー、タイヤストッパーなどがあるので、物置に合った方法を選べます。一般的なスチールラックも使えますが、安定性や耐荷重を確かめてから収納しましょう。
小物類はフックにかける
小物類の整理に便利なのが吊り下げフックです。たとえば、懐中電灯やミニほうき、園芸用のスプレーなどをフックにかければ、わずかな隙間にすっきり収納でき、取り出しやすくもなります。また、シャベルやトンボ、熊手など、やや大きな物を収納するためのフックも販売されています。

物置の活用方法でよくある質問
ここでは、物置を有効活用したい方からよくある質問を2つ取り上げ、回答します。
物置を整理する際に準備しておくものは?
軍手、モップ、雑巾、不用品分別のためのゴミ袋、マスクです。
物置を長年放置していると、ほこりや汚れが溜まっているため、まず掃除が必要になります。上記の物を準備してから、汚れてもよい服装でマスクを着用して作業しましょう。
ストーブを収納する際の注意点は?
火災予防のために、タンクの灯油を燃やし切って空にした状態にしてから収納することです。また、故障防止とストーブを使う際にゴミに引火しないために、ほこり対策も必要です。購入時のダンボールに入れるなど工夫しましょう。

まとめ
物置を有効活用すると、家のなかがすっきりとします。ただし、物置は定期的に整理しないと出し入れしにくくなるうえ、保管状態も悪くなってしまいます。収納アイテムを活用しながら、スペースを有効活用しましょう。
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