カーポート本体の値段は、駐車台数や屋根の素材、耐久性、デザイン性などによって変わってきます。また、工事費用は設置場所によって変わってきますので、見積もりが適正かどうかしっかりチェックしていくことが大切です。
この記事では、カーポートの値段相場やサイズを踏まえたうえでの選び方、目的別のおすすめカーポートを紹介します。自分に最適なカーポート選びに役立ててください。

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カーポートの基礎知識

まずは自宅にあったカーポートを選んだり、そもそもカーポートを設置するかどうかを判断したりするために、知っておきたい情報を紹介します。
カーポートを設置するメリットとデメリット
カーポート設置後に「イメージと違った」と後悔しないよう、まずはカーポートのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
カーポートを設置するメリットは、車を保護できることです。雨や風、鳥の糞、黄砂などによる汚れを抑えられるため、ボディの傷や腐食の原因を防げます。年間を通して洗車の頻度が減っても、車をキレイに保てるでしょう。カーポートの設置位置によっては、雨の日に傘をささなくても濡れずに車の乗り降りができることも魅力です。
また、冬場は雹でフロントガラスが凍りついたり、ボディに雪が積もったりするリスクも避けられるため、毎朝の通勤・通学もスムーズになります。くわえて直射日光を遮るため、紫外線による車の劣化や車内温度の上昇を防ぐ効果があります。真冬も真夏もストレスなく車に乗れるようになるでしょう。
デメリット
カーポートのデメリットとして、設置コストが挙げられます。1台用でも10万円程度は必要です。しかし、雨風にさらされることによる洗車や修理などの手間やコストを考えると、人によっては安いと感じるかもしれません。
また、カーポートの設置によって、屋根があることで開放感がなくなったり、住宅の景観が損なわれたりするリスクがあることもデメリットです。車に乗る際や入出庫のタイミングでカーポートの柱が邪魔に感じたり、人が通るスペースが確保できなかったりする場合があります。かえって利便性を損なうことのないよう、製品を選ぶ段階でしっかりシミュレーションを行いましょう。
製品によっては過度な雪や強風への耐性がないため、積雪により倒壊したり、台風で屋根が吹き飛ばされたりするリスクがあります。住んでいるエリアの気候にあった、耐久性のある製品を選ぶことが大切です。
カーポートのサイズの選び方
カーポートを選ぶ際、まずは所有している車のサイズを把握しておきましょう。
基本的には車のサイズに対して、高さおよび幅に余裕があるサイズのカーポートを選ぶことがポイントです。
車のサイズの目安
車種 |
全長 |
全幅 |
高さ |
軽自動車 |
3,400mm |
1,480mm |
1,650mm |
小型車(5ナンバー) |
4,500mm |
1,680mm |
1,500mm |
中型車 |
4,800mm |
1,700mm |
1,500mm |
ワンボックス |
4,800mm |
1,700mm |
2,000mm |
大型車(3ナンバー) |
5,210mm |
1,875mm |
1,500mm |
小型車はトヨタのアクアやホンダのフィット、マツダのデミオなどのクラス、中型車になるのはトヨタのプリウスや日産のスカイラインなどのクラスです。ワンボックスの代表的なものはトヨタのエスティマやホンダのステップワゴン、フリードなどが挙げられます。大型車はトヨタのクラウンやレクサスなどのクラスです。
最適なカーポートサイズの目安
最適なカーポートサイズの目安は以下のとおりです。
- 間口:車の幅 + 100~150cm
- 奥行:車の全長 + 60cm~
- 高さ:車の高さ+ 30~50cm
幅のサイズを考えるときは、車のドアを開閉する際に余裕があるか、人が通る幅を確保できているかがチェックポイントです。奥行はボンネットやトランクの開閉時をイメージし、余裕のあるサイズにしましょう。
【台数別】カーポートの設置工事費用相場

カーポートの工事費込みの価格相場を、台数別にまとめました。
1台用カーポート
種類 |
値段相場 |
低価格クラス |
10万円~ |
積雪対応クラス |
30万円~ |
デザイン性重視クラス |
40万円~ |
低価格クラスは10万円程度から販売されています。降雪量の多い地域では積雪に対応したクラスを選ぶ必要があるため、少し高めの30万円以上で予算を考えておく必要があります。デザイン性を重視する場合はさらに値段が上がり、相場は40万円以上です。

2台用カーポート
種類 |
値段相場 |
低価格クラス |
25万円~ |
積雪対応クラス |
45万円~ |
デザイン性重視クラス |
60万円~ |
2台用カーポートは低価格クラスでも25万円程度と、1台用と比べると値段が大きく跳ね上がります。車が2台ある家庭はもちろん、1台のみでも空いたスペースに自転車を置いたり、暑さの厳しい夏でも屋外で子どもを遊ばせたりする使い方もできます。2台用カーポートは商品数も多いため、幅広い選択肢から自宅にあったものを選べるのが魅力です。

3台用カーポート
種類 |
値段相場 |
低価格クラス |
85万円~ |
積雪対応クラス |
85万円~ |
デザイン性重視クラス |
100万円~ |
3台用カーポートは価格がかなり高額になるうえ、商品数も限られているため、慎重に検討していきましょう。また、カーポートや玄関アプリーチ、門柱などがセットになったユニットタイプという選択肢もあります。3台用カーポートはサイズが大きいため外観の印象を左右しますが、ユニットタイプを選ぶとエクステリアのデザインを統一しやすいため、外観にこだわりたい方にもおすすめです。

【素材別】カーポートの設置工事費用相場

カーポートの屋根に使われる素材はさまざまですが、今回は主に使われる「ポリカーボネート板」と「スチール折板」の2種類を紹介します。
ポリカーボネート板
ポリカーボネート板のカーポートの費用目安は、次のとおりです。
- 1台用:12万円〜
- 2台用:24万円〜
- 3台用:50万円〜
ポリカーボネート板とは、アクリル板のように透明な見た目をしたプラスチック素材です。100℃以上の高温にも耐えられる熱耐性と、衝撃に強くて割れにくい強度が特徴で、高速道路の透明板にも使われています。熱線カット率の高い色付きのポリカーボネートが使われた製品もあり、夏場の暑さ対策に役立ちます。万が一破損してしまった場合でも、メーカーによっては屋根材を交換できることもメリットです。
スチール折板
スチール折板のカーポートの費用目安は、次のとおりです。
- 1台用:28万円〜
- 2台用:45万円〜
- 3台用:87万円〜
スチール折板とは、ガリバリウム鋼板という金属素材を使った屋根材です。1mm以下の薄さながら、波状にすることで強度を高めていて、積雪30cm〜50cmの大雪や、風速46mもの強風にも耐える製品も多く販売されています。また、日光も完全に遮断できるため、夏場も社内の温度上昇を防げます。
カーポート設置工事費用をチェックするポイント

製品カタログやWebの商品紹介ページなどでは、カーポートの本体価格のみが表示されていて、工事費用は別途かかる可能性があります。
また、設置場所の条件によって工事の工程が変わってくるため、オプション料金がかかる場合があることも考慮しておきましょう。
そのため、1社のみに見積もりを依頼しても費用が適正かどうか判断しづらくなっています。相見積もりを行ったうえで、納得のいく業者に施工を依頼しましょう。
カーポート設置工事にかかる費用の内訳
カーポートを設置するには本体価格に加えて、工事費もかかります。ここでは、カーポートを設置するためにかかる費用について解説します。
カーポート本体価格
1台用カーポート本体の価格はおよそ10~30万円ですが、材質や耐積雪強度によって幅があります。コストや見た目、強度など重視したいポイントに合わせて選ぶことが大事です。
標準工事費
標準工事費には支柱のための穴開け工事や基礎工事、カーポートの組み立て作業にかかる費用が含まれます。1台用カーポートを設置する規模の工事ならば、相場は4万円程度からです。
土間コンクリート打設
駐車場をコンクリートにしたい場合は土間コンクリート打設を行い、設置面を整える費用がかかります。土間コンクリート打設費用の相場は1平方メートルあたり1~2万円です。1台用カーポート分のスペース15平方メートルなら20~30万円程度になります。
残土処理
カーポートの支柱を立てる際に地面を掘り起こして出る土の量によって、残土処理にかかる費用も違ってきます。相場は1立方メートルあたり5,000円からです。
【買い替えの場合】カーポート撤去費用
既存のカーポートが20年以上経過しているなど、劣化が激しいようなら買い換えを検討しましょう。買い換えるときは、古いカーポートの撤去費用も考えておかなければなりません。サイズにもよりますが、相場は3万円からです。
その他(カーポート加工費、特別工事費)
設置場所や車の種類などにより、加工費やオプション費用が必要になることもあります。例えば、障害物に合わせてカーポートの屋根をカットする工事や、車高の高い車に合わせて支柱を高いものにするなどです。夜間の暗さが気になる場所に人感センサーの照明を取り付ける工事もあり、個々の状況やニーズに合わせて考える必要があります。
関連記事:おしゃれなカーポート9選!費用&失敗しない選び方をプロが解説

カーポートの人気メーカー
カーポートを生産しているメーカーのなかでも特に人気の4社を挙げ、それぞれの特徴を解説します。
カインズ
カインズではオリジナルのカーポートを揃えており、シンプルで飽きのこないデザインが特徴です。スタンダードなタイプから豪雪地帯対応まで展開があり、価格もリーズナブルで1台用カーポートなら10万円程度からあります。
YKKAP
窓やシャッター、エクステリアなどのリフォームを多数手がけているYKKAPでは、カーポートも国内でトップレベルのシェアを誇ります。リーズナブルながら高強度のものが多く、バリエーションも豊富です。1台用カーポートは15万円台からあります。
LIXIL
アルミ建材で国内トップのシェアを誇るLIXILは、カーポートのバリエーションも豊富です。サイズや柱の高さはもちろん、カラーやオプションの選択肢を幅広く展開しています。リーズナブルな23万円台のものから、高級な87万円以上のタイプまであります。
三協アルミ
住宅アルミ建材のメーカーとして定評がある三協アルミはスタイリッシュなものも多く、住宅の外観や設置条件に合わせて多彩なデザインから選べます。価格はリーズナブルな22万円台から、292万円以上の高級なタイプまで揃っています。
コストを抑えたい方におすすめの1台用カーポート
1台用カーポートのなかでも、最も価格が安いのは片側柱タイプです。屋根の形は緩やかなカーブを描く「アール型」と直線の「フラット型」の2種類あります。アール型は見た目に柔らさがあり、設置場所も選びません。フラット型はスタイリッシュな雰囲気で、加工に幅広く対応できます。雪の心配のない地域では検討してみるといいでしょう。
特徴
リーズナブルなカーポートの屋根に使われている素材の多くは、プラスチックの一種であるポリカーボネートです。ポリカーボネートは低価格ながら防火性能に優れ、衝撃にも強いメリットがあります。メーカーによってはカラーバリエーションが豊富な商品もあります。ただし、風や雪に対する強度は少し弱いところがデメリットです。
スタイリッシュポート ラウンドスタイル 1台用 24-50型 標準柱 | カインズオリジナル

屋根材はガラスの約20倍の耐衝撃強度を持つポリカーボネート板です。透明タイプとすりガラス調の2種類から選ぶことができ、本体のカラーバリエーションは3種類あります。オプションで熱線吸収ポリカーボネート板にできるほか、アクセサリーパーツを追加することも可能です。

ミンティアポートGu 24-50型 基本タイプ (1台収納) ロング柱 | カインズオリジナル

屋根材はガラスの約250倍の強度を持ち、紫外線をほぼ100%低減できます。低温の状況で硬化しにくいメリットもあり、寒冷地におすすめです。オプションでブルースモークまたはかすみ調の熱線吸収ポリカーボネート板を選べます。

風や雪に強いおすすめの1台用カーポート
台風がよく通過する地域や豪雪地帯では、耐風強度や耐積雪強度も考慮に入れて選ぶ必要があります。雪が多く降る地域では、最大積雪量を確認しましょう。カーポートを選ぶ際は、ポリカーボネートよりも丈夫で長持ちする素材のほうが適しています。また、風や雪に対する強度が必要なカーポートは4本両足支柱タイプが多くなっています。
特徴
風や雪に強いカーポートの屋根材には、耐荷重性に優れたスチール折板屋根タイプ(ガルバニウム鋼板)が多く使用されています。雪の重さで屋根が崩れたり柱が折れたり、強風で屋根が飛ばされたりしない強度を備えていることが大事です。耐風・耐積雪の強度が増すほど、柱の数が増えます。柱や梁が通常のカーポートに比べて太く造られているのも特徴のひとつです。
レイナポートグラン50 51-27型 標準柱 | YKKAP

柱は片側3本で高強度のアルミ軽材を使用しています。風の強い地域で使用するなら、反対側にアクセサリーの着脱式サポートを3本取り付けることも可能です。カラーバリエーションは4色あり、オプションで屋根材を熱線遮断ポリカーボネート板にもできます。

セルフポートパワー II 1500タイプ 1台用 5530タイプ 4本柱 | LIXIL

柱や梁だけにとどまらず、屋根枠をはじめとした細部にまで品質にこだわり、強風や大雪にも耐えうる強度を備えています。4本柱でも十分な強度を備え、車の乗降もしやすいのがメリットです。アクセサリーとして上吊り棚や柱付け物干しもあります。

おしゃれなカーポートを探している方におすすめ1台用カーポート
建物やエクステリアと合わせて全体でバランスを取りたい、コスト面よりも見た目を重視したいと考えているならば、おしゃれなカーポートを選ぶのもおすすめです。高級感を演出できるものや、スタイリッシュなデザインなど、特殊な素材や構造のカーポートもあります。ただし、実際に設置するときは耐風・耐積雪の強度の確認が必須です。
特徴
おしゃれなカーポートは素材の自由度が上がり、デザインにもこだわれます。特に柱が側面になく、後ろ側だけにある後方支持タイプが人気です。後方支持タイプはすっきりした見た目で広々使え、乗り降りや車の出し入れもしやすいメリットがあります。ただ、後方の柱のみで支える構造であるため基礎を大きくしなければならず、費用も高くなりがちです。
エフルージュ EX FIRST 51-30型 ハイルーフ柱 | YKKAP

後方支持タイプのカーポートです。ポリカーボネート板の屋根材で車庫内は明るく、建物の近くに設置しても室内の採光を妨げません。本体カラーは4種類あり、オプションで屋根材は断熱遮断ポリカーボネート板のクリアマット色とマット調のアースブルー色を選べます。

カーポートSC1台用24-50標準柱| LIXIL

2017年のグッドデザイン賞をはじめ、デザイン性の高さから多数の受賞歴があるカーポートです。屋根材や柱はアルミ形材を採用していて、シームレスでスタイリッシュな印象となっています。カラーはグレーやブラック、木のぬくもりを感じさせるオークやチェリーウッド、クリエモカなどから選べるため、さまざまな外観の住宅と調和しやすいでしょう。

ソルディーポート 1台用 30-57型 セミロング柱 | LIXIL

耐積雪強度は50cm、耐風圧強度は毎秒46mの性能を備えながら、ポリカーボネート屋根のソルディーポートで、雪の降らない季節は室内を明るく保てます。本体カラーは4色で、屋根材はオプションで熱線吸収ポリカーボネート板にすることも可能です。

まとめ
カーポートは雨風や直射日光から大切な車を守れて、日々の車の乗り降りもスムーズになる便利なエクステリアです。製品によって性能やデザイン性はさまざまですので、自分のニーズにあった商品を選びましょう。製品を比較検討する際には、今回紹介したカーポートの費用相場が参考になります。施工業者の工事費用も含めて、適正な値段で依頼できるよう、見積もりをしっかり確認しましょう。
カインズリフォームでもカーポートの設置工事を承っています。コストパフォーマンスに優れたカインズオリジナル製品も多数扱っているうえ、見積もりは店頭のリフォーム専用カウンターや電話、Webなどから気軽に依頼できるのも魅力です。カーポートの設置を検討中の方は、ぜひ一度カインズリフォームにご相談ください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。