ユニットバスの折戸は中折れ式のため、狭いスペースでも扉を設置できるのが特徴です。しかし、経年劣化で折戸の開閉がしづらかったりパッキンが外れたりと、トラブルが発生する場合があります。折戸にトラブルがある場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
この記事では、ユニットバスの折戸交換は可能なのか、交換するのならどのような方法があるのか、メリットやデメリットも合わせて解説します。
ユニットバスの基礎知識

ユニットバスとは、工場である程度成型した部品を現場へ搬入して組み立てるお風呂を指します。パーツごとに選んで発注し、現場で組み合わせる在来工法とは、作り方の前提が異なるのです。ここでは、ユニットバスの耐久年数や劣化のサイン、ドアの種類を解説します。
ユニットバスの耐久年数
ユニットバスの耐用年数は、パーツによって異なります。コーキング材や木目地、ドア障子や枠パッキンなどは、5年を目処に張り替えを検討しましょう。コーキング材や枠パッキンなどは劣化により水漏れが発生する部品のため、状態をよく確認して適切に対処する必要があります。
また、劣化状況は使用頻度や環境などケースによって異なるため、10年、15年など節目の年に状態を確認することをおすすめします。
ユニットバス劣化のサイン
ユニットバス劣化のサインは、コーキング材や木目地に切れが生じたり、ドアの開閉がしづらくなったりした状態などが該当します。今までと使い勝手が違うと感じたら、一度状態を確認し、場合によってはプロに相談しましょう。ユニットバス劣化のサインを見逃すと、水漏れが発生したり破損した部分からトラブルが発生したりとあわててしまう事態になりかねません。ユニットバスは劣化するものと考え、劣化のサインを見逃さないようにしましょう。
ユニットバスのドアの種類
ドアには折戸、開き戸、引き戸の3種類があります。折戸は狭いスペースでもドアの設置が可能なのが特徴です。集合住宅のほか、一般的な戸建て住宅にも広く取り入れられています。
一方、開き戸は小さな力でも開閉しやすく、子どもや高齢者でも扱いやすいのが特徴といえるでしょう。扉が内側、外側どちらかに開くので、扉が開くためのスペースが必要です。
引き戸はバリアフリー化しやすい特徴があります。扉を中へ収納するスペースが必要なので、他のタイプの扉から変更する場合はまとまった額の工事費用が必要となります。
このように、3種類のユニットバスのドアの扉の違いをよく把握しておくとよいでしょう。
ユニットバスの折戸は交換可能?

ユニットバスの折戸は交換できるのでしょうか。折戸に不具合が生じた場合、こまかなメンテナンスで直らないとなると、扉ごと交換できれば問題解決しやすく、便利です。ここでは、ユニットバスの折戸は交換可能か確認しましょう。
ユニットバスの折戸は交換可能
ユニットバスの折戸は交換できます。折戸に不具合が生じ、家庭でのこまかなメンテナンスで直らない場合は折戸ごとの交換を検討しましょう。
扉ごと変えることで不具合が直るだけでなく、使い勝手がよくなったり長く使えるようになったりと、折戸の交換にはメリットがたくさんあります。
ユニットバスの折戸交換時期の目安
一般的に、折戸の耐久年数は15~20年といわれています。折戸の開閉がしにくい、パッキンがよく外れる、浴室内部の水が外に漏れるなどの症状が出た場合は折戸を交換しましょう。
また、定期的に折戸の状態を確認することを習慣にしておくのも大切です。異常や不具合を早期に発見できれば水漏れなどの被害が防げます。
ユニットバスの折戸交換をする方法
ユニットバスの折戸を交換する方法は、おもに3つあります。それぞれの方法には、メリットとデメリットがあり、費用相場も異なります。自身にとってどのような方法が理想的なのか判断しましょう。
扉のみを交換する
1つめはドア枠をそのままに、扉のみを交換する方法です。その方法をカバー工法と呼びます。周囲の壁を壊す必要がないため、工期・費用ともに安く済むのがメリットといえるでしょう。一方で、カバー工法は敷居を作って扉を取りつけるため、つまずく可能性があるのがデメリットになるでしょう。高齢者や子どもが家族にいる場合は、段差ができる点を考慮する必要があります。カバー工法の費用相場は6~7万円です。
枠と扉を交換する
2つめはドア枠と扉を交換する方法です。扉を一新するためその後の耐用年数が長く、ドアサイズの調整ができるのがメリットといえるでしょう。一方で、壁を壊すため、工期が長く費用も高額になりやすいのがデメリットです。枠と扉の交換は、メリットとデメリットをよく理解したうえで検討するとよいでしょう。費用相場は8~12万円です。
リフォーム用ドアを活用する
3つめはリフォーム用のドアを活用して個人でのDIYをおこなう方法です。DIYでの施工は安く済み、自分のペースで作業ができるのがメリットです。しかし、一般人がリフォーム用のドアで対処できるかは自己判断が難しく、失敗する可能性があるのがデメリットといえるでしょう。実際のドアやドア周りの状態の把握はプロに任せた方が安心です。費用相場は3~6万円です。
ユニットバスの折戸のみを交換する手順
ユニットバスの折戸のみを交換する場合、個人で対処できる場合があります。DIYに慣れた方であれば自身で折戸を交換するのも1つの手です。しかし、単純に扉を交換する場合でも、折戸の交換は中級から上級者向けになります。交換手順をよく確認しながら実施しましょう。
既存扉を外す
はじめに現在ついている扉を取りはずします。扉をきれいに取り除き、既存枠のみ残すようにしましょう。無理に取りはずして枠を破損してしまったり扉が倒れてきてしまったりすると思わぬ怪我の原因となります。既存扉の取りはずは十分注意しておこなうようにしましょう。
不要な部分の判別・カット
既存扉を外したら新しい扉をあてがって、不要な枠部分がないか判別します。不要な部分がある場合は、アルミをカットしましょう。アルミはカッターやペンチを使って慎重にカットします。新しい扉をつける際に必ずカットが必要とは限りません。新しい扉の大きさや形を見て判断しましょう。
新しい枠を設置する
新しい扉枠を設置します。あらかじめビスを取りつける箇所に穴を開けておきましょう。扉をはめたときに隙間ができると水漏れの原因となるため、隙間ができないようよく留意して作業をおこないましょう。
防水コーキングをする
古い枠と新しく設置した枠との間に防水コーキングを施します。水漏れ対策として必要な工程ではありますが、個人でのDIYで扉を取りつける場合は必須の作業ではありません。新規扉をつけたあとの使い勝手や自身ができる作業工程を考えて、コーキングの作業をするか決めるとよいでしょう。
扉を取りつける
新しい扉を取りつけます。最初に扉をはめてみて、折戸がスムーズに動くか確認しましょう。折戸の上下中央にはネジがあり、それを「かかり」と呼びます。ぴったり扉をはめこむためにはドライバーでかかりを調整します。取りつけたあと開閉し、動作に問題がなければ作業は完了です。
浴室リフォーム業者を見極めるときの4つのポイント

ここでは、浴室リフォーム業者を見極める際に留意したいポイントを4つ紹介します。リフォームで満足できる仕上がりにするには、業者選びが大切です。業者選びの際にはこれから紹介するポイントを満たしているのか確認しましょう。
実績が豊富か
業者を選ぶ際には浴室のリフォームの実績が豊富で、工事がていねいな業者かどうか調べます。業者のホームページだけでなく、口コミを参照するのもよいでしょう。
また、見積りを依頼するなど、実際に業者とやり取りして判断するのも1つの手です。見積りの説明や事前調査の対応は、そのまま工事の満足度につながります。気持ちよく対応してくれる業者を選ぶようにしましょう。
カバー工法に対応しているか
カバー工法が選べる業者か確認しましょう。カバー工法は工事費が安く済むのがメリットです。また、カバー工法にもデメリットはありますが、扉を交換する際の基本的な工事です。カバー工法を取り入れているかは、良心的な工事をおこなう業者かどうかの1つの目安になります。
高額な工事を無理にすすめてこないか
見積りの際にカバー工法を想定していなかったり、不必要だと思われる高額な工事をすすめてきたりする場合は、業者が不要な工事を増やしている可能性があります。必ず見積りを取って工事内容をよく調べましょう。また、そのためにはある程度の正しい知識を調べる姿勢が必要です。見積りに含まれる工事が何を指すのか、適正な価格かを調べる必要があります。
工事後の保証があるか
業者は工事後の保証がある相手を選びましょう。施工期間中のトラブルや施工期間後、一定期間の保証がある業者だと安心です。保証がついている業者でも、保証内容や期間には違いがあります。アフターメンテナンスの保証があると一定期間のトラブルは保証してくれるので安心して工事を依頼できるでしょう。家族と相談してどれくらいの保証が必要か検討するのと同時に、保証内容から信頼できる業者か判断するのがよいです。
まとめ
ユニットバスの折戸には耐用年数があります。また、劣化していく部分でもあるので5年ごと、10年ごとなどの定期的なメンテナンスが必要です。折戸の開閉がしにくい、水が漏れるなどのトラブルが発生した場合は、折戸の交換も検討しましょう。その際は、折戸の状態を正しく把握するためにプロに相談にのってもらうのが安心です。
カインズリフォームなら、電話やメールでお問合せを受付、無料でお見積りをしております。ユニットバスの折戸交換についてお悩みの場合はぜひカインズフォームにお問合せください。
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