外壁塗装と屋根塗装は同時に施工することで、コスト面などで大きなメリットがあります。本記事では、外壁塗装と屋根塗装を同時に施工するメリットやデメリットを解説します。費用相場や注意点についても紹介しているので、同時施工を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
塗装工事の必要性

外壁や屋根の塗装は見た目の美しさだけでなく、紫外線や雨水などによるダメージから家を守る役割を果たしています。また、塗装が機能することによって、室内の断熱性を保つことも可能です。しかし、ダメージや時間の経過とともに塗装は劣化します。劣化サインがあらわれる段階になると、家の基礎に重大なダメージを与える可能性があります。外壁や屋根が正常の機能を取り戻し、家の内部の損傷を防ぐためにも定期的な塗装工事が重要です。
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工するメリット

足場の設置が必要な外壁塗装と屋根塗装は、同時に施工することで得られるメリットが数多くあります。外壁塗装と屋根塗装の同時施工を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
コストが抑えられる
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うと、足場の設置が1回で済むことから、施工にかかるコストが抑えられるというメリットがあります。一般的な30坪くらいの家で外壁や屋根の塗装を行う場合、足場の設置費用は20万〜30万ほどが目安です。屋根塗装の場合、屋根の形や面積によっては、さらに費用が膨らむ可能性もあります。外壁塗装と屋根塗装を同時に施工すると、足場設置にかかる費用を1回分削減できるため、できるだけリフォームの予算を抑えたい人におすすめです。
手間や負担が減らせる
外壁塗装や屋根塗装に限らず、一般的にリフォームを実施する場合は、施工業者を探すところからはじまります。さらに、現地調査、工事の打ち合わせ、日程の調整なども必要です。同時に施工することによって、このような手間が減らせるので効率的です。
デザインに統一感を出しやすい
リフォームで屋根の色や外壁の色を変更する場合、実際に施工が完了したときに、屋根や外壁どちらかの色味と合わなかったというケースも少なくありません。しかし、同時に施工すれば色や素材感のバランスを見ながら統一感のあるデザインに仕上がります。実績が豊富な施工業者なら、過去の事例を見せてもらえたり、デザインの相談に乗ってくれたりする可能性もあるでしょう。また、同時施工なら、どちらかの色味に合わせる必要がないため、全体の雰囲気をガラッと変えることもできます。
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工するデメリット
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うことは、手間やコスト面で大きなメリットがありますが、その反面デメリットもあります。施工してから後悔することがないよう、同時施工のデメリットも把握したうえで工事を依頼しましょう。
予算が高額になる
外壁塗装と屋根塗装を同時に実施すると、足場を設置する費用が1回分安くなるため、トータルの費用は抑えられます。一方で、両方の施工費用が同時にかかるので、まとまった予算が必要です。そのため、予算が限られている方や、大きな出費は控えたい方にはおすすめできません。
工期が長くなる
同時施工は別々に行うよりも工期を短縮できますが、2種類の施工を1回で行うため、工期が長引きます。隣接する住宅の住人にとっては、足場によって日当たりが悪くなったり、作業員が移動することによってプライバシーが気になったりなど、ストレスを感じる期間が長くなるかもしれません。また、騒音にも配慮が必要となるため、施工主も気を使う場面が多くなります。周囲とのコミュニケーションに影響を与えないよう、施工前に近隣への挨拶を行い、工期や作業について理解を得ておく必要があります。
屋根と外壁が同じ劣化状況とは限らない
屋根や外壁の種類にもよりますが、一般的に雨水によるダメージを受けやすい屋根の方が劣化するスピードが速いと言われています。屋根の劣化に合わせて同時施工を行った場合、外壁の劣化がほとんどない状態で施工することになる可能性もゼロとは言えません。このように、同時施工によってどちらかの塗り替えを行うスパンが短くなり、かえってコスパが悪くなるケースがあります。また、同時に施工を行っても屋根と外壁が同時に劣化するとも限らないので、それぞれの劣化サインを確認しながら、同時施工を検討するのがおすすめです。
外壁・屋根の塗装が劣化しているサイン
外壁と屋根は必ずしも同じペースで劣化していくとは限りません。そのため、両方で劣化サインが確認できたときに工事を依頼するのがおすすめです。外壁と屋根の劣化サインは次のとおりです。
外壁塗装が劣化しているサイン
外壁が劣化しているおもなサインは次のとおりです。
- 水の弾きが悪くなる
- 全体的に変色や退色が見られる
- 汚れが目立つ
- 触ると白い粉がつく「チョーキング」が起きている
- 表面がふくれたり剥がれたりしている
- 小さなひび割れが見られる
- 部分的にサビが発生している(金属系)
- 雨漏りが発生している
- シーリングにひび割れや変色が見られる
髪の毛くらいの細いひび割れであれば、完全に外壁の機能が失われているとはいえませんが、ひび割れが進むと表面がふくれたり、剥がれたりする劣化につながります。ふくれや剥がれが見られる状態や、チョーキングが起こっている場合は外壁が正常に機能していないため、家の内部を守るためにも外壁塗装が必要です。
屋根塗装が劣化しているサイン
屋根塗装が劣化しているおもなサインは次のとおりです。
- 全体的に変色や退色が見られる
- 汚れが目立つ
- カビやコケが発生している
- 部分的にサビが発生している(金属系)
- 釘やビスが浮いている
- 棟板金が浮いている(反っている)
- 屋根材の一部にひびや欠けが見られる
- 雨漏りが発生している
屋根全体の変色や退色が目立ってきたら、塗り替えが必要と言われています。また、サビが発生しているということは、屋根の塗装の機能が失われているため、早急に屋根塗装の施工を実施するのがおすすめです。雨漏りなど内部への侵食が見られる場合は、屋根の葺き替えやカバー工法(重ね葺き)といった工事が必要になります。ただし、屋根の損傷が激しい場合は屋根を剥がして解体する葺き替えのみの対応となる可能性があります。
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工する場合の費用相場

外壁塗装と屋根塗装を同時に施工する場合の費用は、80万〜200万円ほどと言われています。使用する塗料によって金額が変わりますが、塗料によって耐用年数に違いがあるため、安い塗料と使っているからいいということはありません。費用が高い塗料でも耐用年数が長ければコスパが良くなる可能性もあるため、業者に相談してみてください。
全国に店舗を持つカインズリフォームでは、外壁と屋根を同時に塗装できるお得なパックを用意しています。
- 外壁・屋根塗装パック878,000円
- 30坪 外壁・屋根塗装パック
- 外壁塗装(120㎡) / 屋根塗装(60㎡) / 仮設足場(メッシュシート含む) / 高圧洗浄(網戸・窓ガラス洗浄含む) / 軽補修 / 破風・軒天塗装
このように施工業者によっては、同時施工のセットプランを用意しているケースもあり、パックになっていることで費用が抑えられる可能性があります。
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工する場合の注意点
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工すると効率的ではあるものの、信頼できる業者に依頼しないと施工後に不備が見つかったときの家や家計へのダメージが大きくなります。そのため、次の2つのポイントに注意して、信頼できる施工業者を選びましょう。
相見積もりで費用を比較する
施工業者のなかには、相場よりも大幅に高い金額で工事を実施する悪徳業者や、同時施工の追加料金といって不要なメニューを追加している業者も存在します。適正な価格で施工を行うためには、複数の業者に見積もりを依頼する、相見積もりを行うのがおすすめです。各工程や塗料の金額を見比べて、信頼できる業者に依頼しましょう。また、屋根や外壁の塗装は塗料によって金額が変わるため、塗料の種類についてもしっかり相談して決めてください。
実績が豊富な業者を選ぶ
屋根や外壁が劣化するスピードは塗料の種類や周囲の環境だけでなく、施工業者の技術も影響します。費用が安い業者でも、施工に不備があれば塗り替えまでの期間が短くなるため、かえってコスパが悪くなる可能性があります。屋根と外壁の塗装をしっかり機能させるためにも、施工実績が豊富な業者や、口コミで評判のいい業者を選ぶのがおすすめです。また、屋根塗装と外壁塗装のセットプランを設けている業者は、同時施工の実績があるほか、同時施工を得意としている可能性が高いので、提供しているプランもチェックしてみてください。
まとめ
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工すると、足場を組むコストが抑えられるほか、何度も業者を探したり打ち合わせを実施したりする手間を減らせるというメリットがあります。しかし、同じタイミングで外壁と屋根が劣化するとは限らないので、施工のタイミングを見極めることが大切です。リフォームの施工実績が豊富なカインズリフォームでは、外壁塗装と屋根塗装の同時施工をセット価格で提供しています。価格面や品質面にこだわって長持ちする施工を実施することも可能なので、ぜひお気軽にご相談ください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。