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外壁塗装に必要な期間はどれくらい?作業工程ごとにかかる作業日数を詳しく解説

2022年12月21日
リクシル戸建て外観イメージ

外壁塗装を検討する際、どれぐらいの期間がかかるのかご存知でしょうか? また、外壁塗装の作業工程には何があるのか、具体的に知らない方も多いです。外壁の劣化症状によっても、作業にかかる日数が変わります。この記事では、外壁塗装の作業工程、作業にかかる期間、外壁塗装の際に注意する点など、詳しく解説していきます。

外壁塗装の作業工程と必要作業日数の目安

リクシル外観施工例モダン

外壁は、雨風や太陽から受ける紫外線にさらされているため、色あせやひび割れなど日々劣化していくことは避けられません。外壁には定期的なメンテナンスが必要不可欠です。外壁塗装に必要な期間は、一般的な戸建て住宅30坪前後の2階建て住宅の場合、7日~10日前後です。ここでは、住宅外壁材のシェア率70%を占める窯業系サイディングを例に、外壁塗装に必要な日数を作業工程ごとに解説します。

足場の設置・保護シートを張る (日数:半日~1日)

はじめに、外壁塗装をする際には足場の設置と保護シートを張ります。足場の設置により、手が届きにくい箇所の作業を安全に行うことができます。保護シートは、高圧洗浄の水や塗料が近隣へ飛散するのを防止するためです。早ければ足場の設置作業は半日ほどで終了します。強風が吹いているなどの悪天候でなければ、雨天でも作業を行います。また、外壁塗装の期間中に近隣への騒音が激しいのが足場の設置作業です。

高圧洗浄(日数:半日~1日)

経年により、外壁に付着した苔・藻・カビ・サビなどを高圧洗浄で丁寧に洗い落とします。外壁を手で触ったときに付着する白い粉も、高圧洗浄できれいに洗い流していきます。この白い粉は、塗料が紫外線により色あせることで起きる「チョーキング現象」と呼ばれるものです。高圧洗浄を丁寧に行うことで、塗料の剥がれを防ぎ密着度も高くなるため塗料本来の耐久性が発揮されます。一部の藻・カビなどを完全に、落としきれないケースもありますが、塗料(下塗り材・プライマー)に防藻・防カビ効果が含まれている材料を使用する事で再発を防ぐこともできます。

下地処理(日数:1日~)

下地処理は、塗装工事の仕上がりの良さを大きく左右するほど重要な工程です。劣化による傷みが少なければ、1日で終了しますが、劣化が激しい場合は2日以上かかることもあります。下地処理の4つの工程については以下のとおりです。

ひび割れなどの補修

劣化による色あせが進むと、ひび割れを起こします。ひび割れの補修方法について解説します。

・ひび割れ部分をきれいに清掃します。

・接着剤の役割があるプライマーをひび割れ部分に塗布します。

・ひび割れ箇所にシーリング材を充填します。

・モルタルでひび割れの補修した箇所の表面をきれいに埋めて、仕上げます。

サビの下地処理

金属部に発生したサビは塗料の密着度が低くなる原因です。ケレンと呼ばれる下地処理作業を以下の流れで行い塗料の密着度を高めます。

・劣化した金属部の塗膜を除去します。

・金属部に発生したサビを削り取ります。

・削り取ったサビなどが残らないようにきれいにしてから、塗装作業に進みます。

木部の下地処理

木部の塗装をする場合、金属部同様にケレンと呼ばれる下地処理作業を行います。

・劣化した木部の塗膜を除去します。

・木部の表面を目荒らしして、塗料の密着度を高めます。

・細かい木くずなどが残っていないように木部の表面をきれいにして、塗装作業に進みます。

シーリングの補修手順

外壁パネルのつなぎ目部分のシーリングも、外壁材同様に劣化します。シーリングの補修内容、手順は以下のとおりです。

・古いシーリングを撤去します。

・シーリング材がついてほしくない箇所をビニールシートやテープで養生します。

・下地とシーリングを接着させるためプライマーを塗布します。

・シーリングの充填をして完了です。

養生(日数:1日)

塗料が付着してほしくない箇所を、ビニールで覆う作業です。エアコンの室外機や換気扇の換気口、雨樋、インターフォン、電気メーター、土間、窓などがあります。

塗装(日数:3日)

外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。下塗り・中塗り・上塗りそれぞれの塗装の役割・重要性を解説します。

下塗り

塗装工事において、下塗りは必要不可欠な作業工程です。下塗り工程を省いてしまうと、上塗り塗料を高性能の塗料で塗装しても、塗料本来の耐用年数を迎えるまえに塗料が剥がれてしまうなどのトラブルが起きてしまうためです。

下塗りの主な4つの役割を解説します。

(1)外壁と上塗り塗料の密着度を高めます。
外壁と中塗り・上塗りの塗料の密着度を高めるための接着剤の役割があります。

(2)傷んだ外壁に上塗り塗料が吸い込まれるのを防ぎます。
傷んだ外壁に、上塗り塗料が吸い込まれるのを防ぎます。劣化の症状が進んでいる場合や、塗装面の状態によっては塗料の吸い込みが激しくなることがあるため、その場合は下塗りを2回以上行うこともあります。

(3)塗料の機能を高めます。
下塗りで上塗りのクオリティーを高めます。塗膜の劣化が抑えられ、塗膜の剥がれやひび割れなどの症状の先延ばしを可能にします。

(4)外壁の現在の色を隠すことによって、仕上がりがきれいになります。
下塗りに使う塗料は、上塗りの塗料に関係なく、一般的に透明か白色です。下塗り塗料は現在の外壁の色を覆い隠す「隠ぺい性」があるものもあります。下地の色を隠すことで、よりきれいな仕上がりになります。

中塗り

中塗りの主な役割は2つです。

(1)塗料の性能を発揮することができます。
家を守る、外観の美しさを保つ、防水性・防汚性・遮熱性など、塗料が備えている機能性の持続が可能になります。

(2)塗りムラを防ぎ、塗膜の厚みを確保することができます。
上塗りだけで仕上げると必ず色ムラが残ります。中塗りの段階で凹凸のない下地をつくっておくことにより、上塗りがきれいに塗れるため、より美しい仕上がりになります。

上塗り

上塗りは多くの場合、中塗りと同じ塗料を使用します。上塗りの主な役割は2つです。

(1) 塗料の性能を発揮させることができます。
中塗り同様に、家を守る、外観の美しさを保つ、防水性・防汚性・遮熱性など、塗料が備えている機能性の持続が可能になります。さらに、中塗りで生じた気泡や色ムラを覆い隠す役割があります。

(2)外壁塗装を美しく仕上げることができます。
上塗りは家の外観の美しさを決定し、外観の色ツヤなどに大きく影響します。

付帯部塗装(日数:1日~2日)

外壁塗装には、付帯部とよばれる外壁の広い面以外の箇所も塗装します。庇・軒天・雨樋・破風板などが付帯部にあたります。外壁塗装を行う際には付帯部も一緒に塗装工事を行うことがほとんどです。

点検・手直し(日数:1日)

足場を取り外すまえに、業者と一緒に塗装の仕上がりを確認します。気になる点がある場合はやり直しをお願いします。

養生取り・足場解体・清掃(日数:半日~1日)

すべての工程が終了したら、養生を取りはずして足場の解体作業です。最後に清掃して外壁塗装作業終了です。

外壁塗装の期間が延びる原因

リクシル夜景外観

外壁塗装は何かしらの要因により、工期が延びることもあります。

純粋な作業進捗の遅れも考えられますが、その他の要因で長引くこともあるため、事前に抑えておきましょう。

ここでは、長引く主な要因3つを解説します。

雨などの天候不順や季節による

壁面が濡れた状態で塗装すると、塗料の密着性が悪くなるなど、塗料本来の性能が発揮されません。そのため、雨天時には塗装は行いません。また、乾ききっていない塗料は強い雨などで流れ落ちてしまうケースもありますので、作業後に天候が悪くなる事が予想される場合も、塗装を行わない場合があります。強風の日なども塗装面にゴミやホコリが付着する場合があります。その場合にも、塗装工事は行わないため工期が延びることがあります。

冬などの季節による日照時間が短い場合

日照時間が短い冬は、夏場よりも作用時間が短いです。そのため、冬は夏と比べて1日~2日ほど作業期間が長くなります。

築年数が長く、建物の傷みがひどい場合

築年数が長く、経年劣化などにより外壁の傷みが激しい場合には、補修に時間がかかります。その場合には、平均作業日数よりも長くなります。

乾燥時間がかかる塗料を使用した場合

塗料には、それぞれ適切な乾燥時間が定められています。しかし、気温や温度によって乾燥時間が左右されるため、下塗り後の乾燥時間を1日間設けている業者もあります。

外壁塗装の期間中の生活について知っておくべきこと

白い壁の戸建て_外観イメージ例

窓やドアを開けるタイミングに制限がある

作業中に窓を開けたり、ドアを開けたりする際は注意が必要です。

洗濯物を外に干せない

外壁塗装期間中は、塗料の匂いが付くなどのリスクが避けられません。外に洗濯物は干せないため、コインランドリーを使用するなどの対応が必要です。

外出も可、不在でも問題なし

外壁塗装の工事期間中、常に家に居る必要はありません。しかし、足場を設置する前の現場の確認と、塗装後の完了検査のときには立ち会いが必要です。

外壁塗装期間中の注意点

外壁リフォーム後の外観イメージ

外壁塗装を円滑に終わらせるために、注意しておきたいポイントをまとめました。

特に近隣への挨拶など、周囲の方への配慮には気を配りましょう。

外壁塗装を始める前に近隣へ挨拶

外壁塗装の作業を行っている間には、足場の設置や高圧洗浄による騒音、塗料の匂いなど、近隣の方に迷惑をかけることになります。特に、最初に行う足場の設置作業は、ハンマーで「カーンカーンカーン」と金属をたたく音が響くため、トラブルを未然に防ぐためにも、外壁塗装の工事に入るまえの近隣の方への挨拶は重要です。

外壁塗装期間が短い業者は要注意

外壁塗装には約10日~14日間ほどかかります。それぞれの作業工程に十分な時間を要しますが「外壁塗装は1週間でできる」と勧誘する業者があります。その場合、適切な作業工程を行っていない可能性があるため十分に注意しましょう。

戸締まりをしっかりとする

外壁塗装の期間中、足場を組んで養生シートで家の外周を覆っているため、人目につきにくいというデメリットがあります。空き巣に狙われやすくなるため、戸締まりをしっかりとするなどの十分な注意が必要です。

まとめ

外壁塗装にかかる期間を、作業工程とあわせて解説しました。外壁塗装は日常生活を送りながら行うことがほとんどです。そのため、洗濯物を外で干せないなど、生活への支障は避けられません。しかし、高品質な工事を行うためには、作業工程ごとに適切な日数を確保することは重要です。外壁塗装を検討する際には、作業期間も考慮して予定を立てることをおすすめします。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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