「ウッドデッキが腐ってしまった」
「腐らないウッドデッキを作りたい」
このようにお困りの方も多いのではないでしょうか。
天然木を使用したウッドデッキはいつか腐りますが、腐りにくくするための方法があるのも事実です。
この記事では、腐りにくいウッドデッキの素材選びから作り方まで詳しく解説します。
ウッドデッキを長持ちさせるメンテナンス方法もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

腐らないウッドデッキの特徴

ウッドデッキに使用される木には、天然木と人口木の2種類があります。人口木は人の手によって施されているため、腐ることはありません。天然木は自然そのものの素材を使用しているため、ほとんどが腐ってしまいます。
そのため、腐りにくい人口木を使用したいところですが、せっかくウッドデッキを作るなら天然木のような自然の風合いを楽しみたいところです。
ここでは、天然木を使用した腐らないウッドデッキの特徴を解説します。
1.天然木のハードウッドを使用
天然木の中には、腐りにくいハードウッドという種類があるので、ウッドデッキを作る時には「ハードウッド」を使いましょう。
天然木を大きく分けるとソフトウッドとハードウッドの2種類です。ソフトウッドは柔らかく、加工しやすい素材ですが、衝撃に弱く水を吸収しやすいため、長期間きれいな状態を保つのが簡単ではありません。
一方、ハードウッドは繊維がしっかり詰まっているため、腐りにくく害虫にも強いという特徴があります。そのためデッキ本体や柱にはハードウッドを使用することで、長く愛用できるウッドデッキに仕上がるでしょう。
関連記事:天然木ウッドデッキの種類・特徴!人工木との違いや手入れ方法
2.腐りにくい種類の木を使用
腐りにくい木と言っても、土地や気候など環境の影響によって大きく異なります。
日本の気候でも腐りにくいといわれる木の種類は、以下の3つです。
ウッドデッキを腐りにくくし、長期間使い続けるためには上記の木を選ぶと良いでしょう。
もちろん日本の中でも気候に違いはあるので、雨がよく降る地域では短期間で腐ることがないとは言い切れません。雨がよく降る地域では、ウッドデッキに雨が降りかからないよう屋根を拡大するなどの工夫が必要です。
3.防カビ性能の高い木を使用
腐りにくいウッドデッキを作るためには、木の防カビ性能も要チェックです。カビがつきにくい木や、防カビ効果が期待できる木の成分が抽出される種類もあります。カビがつきにくいとされる木の種類は以下のとおりです。
<カビがつきにくい木>
<防カビ効果が期待される木>
上記の木は、ウッドデッキとして使うには最適です。湿度が高く梅雨がある日本では、防カビ性能が高い木を使用することで、ウッドデッキが腐りにくく、長持ちしやすいでしょう。

腐らないウッドデッキを作るための3つポイント

天然木は人工物ではないので腐ってしまいますが、素材選びや作り方を工夫することで腐りにくいウッドデッキに仕上げることは可能です。
腐りにくいウッドデッキを作るためには、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 耐久性が高く腐りにくい素材を選ぶ
- 浸透タイプの塗料を選ぶ
- 晴れの日に作業する
腐りにくいウッドデッキ作りのポイントを「素材選び」「塗料選び」「作業」の3ステップに分けて解説します。
1.耐久性が高く腐りにくい素材を選ぶ
腐らないウッドデッキを作るのに重要なのは「耐久性」です。もちろん見た目や色合いなどのこだわりなどがあるとは思いますが、腐りにくさを重視するなら以下の素材をおすすめします。
上記の素材は「腐りにくく、防カビ性能が高い」という特徴があります。腐りにくいウッドデッキを作るには、繊維が詰まっていて水分を吸収しにくい天然木のハードウッドを選びましょう。中でも、湿度の高い日本の気候に対応した素材が最適です。
2.浸透タイプの塗料を選ぶ
腐りにくいウッドデッキを作るには、塗料の選び方も重要です。ウッドデッキの塗料には「浸透タイプ」と「造膜タイプ」があります。
浸透タイプ:木材に塗料を浸透させ、腐るのを防ぐ
造膜タイプ:木材の表面に塗膜を作り、保護する
造膜タイプの塗料はウッドデッキ表面の保護はできますが、内部の劣化まで防ぐことはできません。一方、浸透タイプは保護成分が木材の内部まで浸透します。万が一ウッドデッキがひび割れし、内部に水が侵入したとしても腐食を防いでくれるでしょう。
腐りにくいウッドデッキを作るためには、内部から保護してくれる「浸透タイプ」の塗料を選ぶのがおすすめです。
関連記事:ウッドデッキの塗装はDIYできる?おすすめの塗料・手順・失敗しないための注意点
3.晴れの日に作業する
ウッドデッキを腐らせないためには、晴れの日に作業しましょう。雨の日に作業してしまうと、木の切り口から水分が入り込み、腐る原因になりかねません。
木が十分乾燥した状態で塗料を塗って組み立てまで完了させることが大切です。塗装後3日間雨が降らなければ塗料を十分に乾かすことができるので、施工の後3日間は晴れの日がベスト。天気予報を十分に確認しながらスケジュールを立てましょう。

要注意!腐らないウッドデッキを作るときのNG例

ウッドデッキを作る時にやってしまいがちなNG例をご紹介します。このNG例をやってしまうと、ウッドデッキを腐らせる原因になりかねません。特に初めてウッドデッキを作る方は見落としてがちですので、ここでしっかり確認して、腐りにくいウッドデッキに仕上げましょう。
1.日当たりと風通しが悪い
1つ目のNG例は、日当たりと風通しが悪い場所にウッドデッキを作ってしまうことです。日当たりが悪い場所では、雨が降った後も乾燥するまでに時間がかかり、風通しが悪いとさらに湿気を溜め込んでしまい腐りやすくなります。最悪の場合2、3日水溜りが無くならないこともあり、ウッドデッキの劣化を早めてしまいかねません。
日当たりと風通しが良い場所だと、雨が降った後でもスムーズに乾燥し、水分の吸収を最小限に抑えられます。ウッドデッキを腐りにくくするには、日当たりと風通しが良い場所を選びましょう。
2.勾配が無く水はけが悪い
2つ目のNG例は、勾配が無く水はけが悪いウッドデッキを作ってしまうことです。ウッドデッキを作る時には、雨が降った後でも水が流れるよう勾配をつけるのが一般的。勾配をつけ忘れたり、傾斜が緩やかすぎたりすると、雨水がうまく流れずウッドデッキに浸透してしまいます。
雨が降るたびにウッドデッキに雨水が浸透し続けると、腐りやすくなるのも無理もないでしょう。

腐らないウッドデッキを保つには定期的なお手入れが重要

腐りにくいウッドデッキを作るためには、定期的なお手入れが欠かせません。素材や作り方にこだわることはもちろん重要ですが、それだけでは不十分です。ウッドデッキを腐らせないためには、以下の3つのお手入れを行いましょう。
- 汚れを落として研磨する
- ムラなく再塗装する
- 1年に1度は高圧洗浄する
ウッドデッキを定期的にお手入れすると、格段に長持ちするようになります。それぞれのお手入れ方法について、詳しくみていきましょう。
1.汚れを落として研磨する
ウッドデッキの作成時に塗った塗料は、一般的に3〜5年が塗り替えの目安とされています。日当たりや風通しによって塗り替えのタイミングは異なるので、一概に断定はできません。ウッドデッキの汚れや傷みが目立つようになったら塗り替え時期と考えるのもよいでしょう。
塗料を塗り替える前は、汚れをしっかり落とし研磨しておく必要があります。溜まっている落ち葉やコケ、カビなどは水をかけながらデッキブラシで擦って汚れを落としましょう。
汚れを落とし終えたら、表面を研磨します。塗料が残っている状態だと再塗装しても塗料ののりが悪く、本来の効果を発揮してくれません。「造膜タイプ」「浸透タイプ」のどちらを使用していた場合でも、表面を研磨することで木塗料の密接を良くしてくれます。
2.ムラなく再塗装する
再塗装する際は、ムラにならないように意識することがポイントです。まずは塗料が入った缶をしっかり混ぜて、塗料の濃淡を一定にしましょう。しっかり混ざったら、塗りにくい木と木の間から塗り始めていきます。続いてウッドデッキの良く目につくところを塗ると、細かいところを気にせず塗れるので、見た目がきれいに仕上がりやすいです。最後に木目に沿ってハケで塗りムラをなくすと完成。
塗料を塗り終えたら3日程度乾燥させましょう。天気予報を確認し、晴れの日が続きそうなタイミングで再塗装を行うことをおすすめします。
3.1年に1度は高圧洗浄する
ウッドデッキを腐りにくくするためには、1年に1度高圧洗浄を行いましょう。高圧洗浄機を使うことで、ウッドデッキの凹凸や隅の汚れまで綺麗に洗い流すことができます。ウッドデッキは屋外に設置されていることから、落ち葉やゴミが溜まりやすく、コケやカビが発生することも少なくありません。そのまま放置していると徐々に劣化し、腐る原因になることがあるので、1年に1度を目安に高圧洗浄を行いましょう。

まとめ:注意点を押さえて腐らないウッドデッキを作ろう
腐りにくいウッドデッキを作るには、腐りにくく防カビ性能が高い木を選びましょう。塗料の選び方や晴れの日に作業をすることなどの注意点を意識することで、腐りにくく長持ちするウッドデッキに仕上がるでしょう。
ウッドデッキを腐りにくくするには、作る時だけ注意するのでは不十分です。定期的に高圧洗浄や再塗装を行うことで、ウッドデッキをより長くきれいに保つことができるでしょう。
関連記事:ウッドデッキ人工木のメリット・デメリット|人工木と天然木の違いを解説

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