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ウッドデッキの柱は固定式を選ばない方がいい?調整式との違いや選び方のコツ

2022年07月27日
リウッドデッキ 200 Sタイプ 幅3651×奥行1820mm(2間×6尺) FF

ウッドデッキを支える柱には固定式と調整式があり、それぞれメリットとデメリットが異なります。一般的には、固定式よりも調整式を選択した方がよいといわれていますが、設置を検討する際は、ウッドデッキを作る場所に応じて相性が変わるケースもあります。この記事では、ウッドデッキの柱の構造から固定式・調整式の違い、メリットとデメリット、選び方のコツまで詳しく解説します。 

ウッドデッキの柱の構造

リウッドデッキ 200 床下囲いベース材 B7

ウッドデッキの柱は、束柱と呼ばれます。束柱は束石という土台と繋がっており、複数本でウッドデッキを支えています。ウッドデッキを支えるのは束柱と束石のみのため、これらの状態がウッドデッキの安定性を左右するといっても過言ではありません。ここで押さえておきたいのは、束柱と束石を固定する方法と固定しない方法があることです。さらに、束石と地面についても固定する方法としない方法があります。

ウッドデッキの設置のポイントについて理解を深めることで、将来のことまで踏まえた設置方法を見極められるでしょう。

ウッドデッキの柱を固定しない方がよいといわれている

束柱と束石については、固定しない方がよいといわれています。束石に束柱をしっかり固定することで簡単には束柱が浮かなくなるため、風が吹いてもウッドデッキがあまり動きません。しかし、束柱と束石を固定した状態で地震や地盤沈下によって地面が沈んでしまうと、束石と地面の間にすき間ができます。そうすると、地面から束石が浮き、束柱にくっついてぶら下がっている状態になります。

このような状態を放置すると束柱に大きな負荷がかかり、ウッドデッキが傾いたり床板が反り返ったりする可能性があるのです。傾きや床板の反り返りの程度によっては、ウッドデッキを使用できなくなるでしょう。また、地盤沈下が起きた際も束柱と束石が固定されていると簡単には対処できません。束石に束柱を乗せているだけであれば、束石を外して沈んでいるところに土を入れ、地盤を整えることが可能です。このように、束柱と束石を固定するのはメリットよりもデメリットの方が大きいため、固定しない方がよいといわれています。

また、束石と地面も固定しない方がよいとされています。束石と地面を固定することで地盤沈下の際に束石も一緒に沈み込んでしまい、ウッドデッキが傾いてしまいます。地盤沈下したときに修復しやすくするために、束石と地面は固定しない方がよいでしょう。

固定式の特徴とメリット・デメリット

JJWOOD II束柱L280

固定式の束柱は、高さが固定されています。そのため、ウッドデッキの高さに合わせてカットして調整する必要があります。この作業は、プロでなければすべての束柱の高さを的確に調整することは難しいでしょう。例えば、12本の束柱を使用する場合、そのすべての高さを的確にカットしなければなりません。実は、このような作業はプロにも難しいため、通常は束石の方で水平になるように調整します。うまく調整できていない場合、ウッドデッキに傾斜が出ることで正しく取り付けられなかったり、雨が降ったときに水たまりができたりするのです。

メリット

束柱と束石が固定されているため、束石から浮かなくなります。このメリットは、強風が吹いたときにウッドデッキが揺れにくいことです。束柱と束石が固定されていない場合、強風が吹いたときに接続部が不安定になり、ウッドデッキが揺れてしまいます。しかし、強風が吹いているような状況でウッドデッキを使うシーンは限られているでしょう。

デメリット

地盤沈下が発生すると、ウッドデッキが傾いたり床板が反り返ったりする可能性があります。また、地盤沈下に対処するために沈下した部分に土を入れようにも、束柱と束石が固定されているとうまく作業できません。作業時間が長くなり難易度も高いために工賃が高くなる場合もあります。

調整式の特徴とメリット・デメリット

人工木アルミDXデッキT型1890 ブラウン【SU】

束柱の内部に調整用束柱を内蔵したタイプです。束石や地面にあわせて高さを簡単に調整できるため、高さをカットする必要がありません。水平にしやすく、1回の調整ではできなかったとしても、数回の調整で水平状態にできるでしょう。

※調整束は高さを調整できるものであり、束石や土間コンクリートには固定式がおすすめです。

メリット

調整式のメリットは、設置場所が水平でなくてもカットする必要がないことです。カットが必要な場合、少なくともDIYでは対応が困難でしょう。業者に依頼する場合でも職人にとって作業が楽になるため、固定式と比べて施工費が安くなる傾向があります。また、最初は水平が出ていたのに次第に傾斜が出てきてしまった場合でも、調整式であれば束柱を取り外すことなく高さを再度調整することができます。

デメリット

調整式は、固定式と比べて施工費が安くなる傾向がありますが、束柱そのものの価格が固定式よりも高いことがほとんどです。トータルで見ると固定式よりも調整式の方が安くなることが多いでしょう。ただし、業者によって施工費や束柱の価格が異なるため、最も安く済ませたいのであれば相見積もりを取るとよいかもしれません。

束柱の選び方のポイント

 

リウッドデッキ 200 Sタイプ 幅3651×奥行2720mm(2間×9尺)/独立式 リウッドステップ2型 FD

一般的に束柱は調整式を選ぶ方がよいとされているものの、固定式を選んだ方がよいケースもあります。束柱は次のポイントを押さえて選びましょう。

傾斜がついている場合は調整式

地面に傾斜がついている場合は、調整式を選んだ方がよいでしょう。前述したように、固定式ではすべての柱を傾斜に合わせて適切な高さにカットする必要があります。調整式であれば短時間で高さを調整できるうえに、地盤沈下などにより再度調整が必要になった際も、速やかに対処できます。

水平の場所は固定式

水平の場所には固定式の束柱を使用してもよいでしょう。ただし、天候や自然災害の影響により地盤沈下が起こった際は、すべての柱を再びカットする必要がでてくるかもしれません。その場合、束柱と束石を取り外すという大がかりな工事が必要となり、調整に時間がかかるうえに施工費も高くなります。地盤沈下は滅多に起きないイメージがあるかもしれませんが、起きるかどうか予測することはできません。そのため、地盤沈下が起きたときに対処しやすい方法を選ぶことで、長期的に安心して使えるでしょう。

固定式の費用が高くなるケース

ソラリア テラス屋根 施工例

固定式を選択する場合、調整式よりも費用が高くなるケースがあります。調整式は本体の価格が固定式よりも高い傾向にあるとはいえ、施工費は固定式よりも安いことが一般的です。それでは、固定式の費用が高くなるケースについて解説します。

設置場所が水平ではない

設置場所が水平ではない場合、束柱を加工して調整しなければなりません。ウッドデッキのサイズに比例して柱の本数も多くなるため、それだけ加工に手間と時間がかかります。このような場合は固定式よりも調整式を選択した方が費用を抑えられるでしょう。なお、地面がコンクリートだからといって水平とは限りません。一般的に、雨水が溜まらないように傾斜がついていることが多いため、固定式の場合は束柱の加工が必要になることもあります。

整地から間もない

整地してから時間が経っていない場合、土が十分に引き締まっていません。その状態で雨が降ったり荷重をかけたりすることで、地面がわずかに沈むことがあります。それにより、設置前は水平であったのに設置後に傾斜ができてしまいかねません。そのため、整地して間もないところにウッドデッキを設置する場合は、固定式の束柱を選んだことにより後から高さの調節が必要になる可能性があります。調整する際は、束石から束柱を取り外すのに手間がかかるため、それだけ費用も高くなってしまいます。

まとめ

ウッドデッキの柱は固定式よりも調整式の方が、地盤沈下が起きた際の影響を抑えられます。また、柱そのものの価格は調整式の方が高いものの、工賃を含めた総費用は固定式の方が高くなる場合もあります。必ずしも固定式よりも調整式を選ぶべきとは言い切れませんが、調整式を選ぶことが一般的です。今回、解説したウッドデッキの柱の固定式と調整式の違いを踏まえて、正しく柱のタイプを選択しましょう。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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