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ウッドデッキを傾斜地に作るには?おすすめのポイントと注意点を解説

2022年07月27日
人工木デッキ ひとと木2

リビングから張り出す広々とした屋外空間であるウッドデッキは、ぜひとも戸建てに設置したい設備のひとつです。仮にリビングが傾斜地に面していたとしても、斜面を有効活用して設置できるのがウッドデッキの強みです。しかし、平地に比べると設置の難易度が高くなります。この記事では、傾斜地にウッドデッキを設置する際のポイントや注意点について解説します。

※傾斜地の場合、ウッドデッキが設置できない場合もあります。

ウッドデッキを傾斜地に設置するメリット

人工木デッキ ひとと木キュアーズ エボニーブラウン(EBR)

住宅地としては使い勝手が悪そうな傾斜地ですが、ウッドデッキの設置場所として考えるといくつかのメリットがあります。平地にはない傾斜地ならではのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

スペースを広く活用できる

傾斜地は平地に比べて建物を建てにくい一方、多くの場合、目の前の空間に何もありません。そのため建築法などの法令で定められた制限内であれば、ウッドデッキを設置することによって広いスペースを有効活用できます。広さによっては洗濯物の干し場やバーベキューなどのレジャースペースなど、広い庭付きの家でしか楽しめないような生活を送ることができるでしょう。

日当たりを確保しやすい

傾斜地に建てられた家は隣家との高さが変わるため、建物によって日当たりを遮られにくくなります。斜面に面した空間を広く取れるため、どの角度からも日当たりがいいウッドデッキになるでしょう。

プライバシーが保たれる

斜面の上に作られたウッドデッキには、転落防止のために高いフェンスをつける必要があります。そのため、外からの視線をフェンスが遮ってくれるため、ウッドデッキに隣接したリビングを近隣から覗かれにくくなります。外に面した広々とした空間を持ちながらプライバシーの心配をしなくていいのは、ウッドデッキを作れる環境だからこそのメリットです。

眺めが良い

傾斜地にウッドデッキを作る理由の多くは、傾斜地ならではの眺めを楽しみたいというものです。傾斜地は同じ目線に他の建物が建ちにくいため、非常に見晴らしが良い環境を整えやすくなります。自然に面した傾斜地にウッドデッキを作る場合は、自然に囲まれた豊かな眺望を楽しめるでしょう。

ウッドデッキを傾斜地に設置するポイント

人工木デッキ ひとと木2

傾斜地のウッドデッキには平地にはない多くのメリットがある一方、設置にはいくつかの制限が課せられています。ウッドデッキを傾斜地に作る際に注意したいポイントを紹介します。

基礎はしっかりと作る

傾斜地は平地に比べ安定した土台を作りにくい場所です。土地が斜めになっているため表面が滑りやすく、束石を置いただけでは、場所によっては滑り落ちてしまう恐れがあります。地滑りを起こさないよう、束柱を地中深くに埋め込むなどして、しっかりと固定された基礎を作る必要があります。

耐震性・免震性能を重視する

傾斜地は、平地よりも天候や地震の影響を受けやすい土地です。がけ崩れによる災害が起こる危険性がある「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されていない場所だったとしても、平地に比べると地震によって建物の倒壊といった事故が起きる危険性は高いといえるでしょう。特に地震による事故が起きないよう、急斜面には無理にウッドデッキを設置しない、または免震性能が高いウッドデッキを選ぶなどの対策は考えておく必要があります。

手すり・フェンスは頑丈なものを選ぶ

ウッドデッキを傾斜地に作る場合、自然と地面からの距離が離れる構造になります。そのため、ウッドデッキからの落下が大きな事故に繋がりやすくなります。うっかり落下してけがをしてしまうことがないよう、高いフェンスや捕まることのできる手すりの設置は欠かせません。多少の負荷がかかっても壊れないような、耐久性の高い製品を選ぶようにしましょう。また、ペットを飼っている場合は、フェンスに設けられたスリットからペットが落ちてしまわないよう、スリットが狭い製品を選ぶことも重要です。

ウッドデッキ下のスペースは活用しにくい

傾斜地にウッドデッキを設置することで、ウッドデッキ下に高さのある広い空間が生まれます。しかし、下が整地されていない斜面であるため、空きスペースを物置などとして活用するのは困難です。スペースを活用するために地面が水平になるように整地した場合、かえって地面の強度が落ち、事故の原因になることも考えられます。平地に設置したウッドデッキ下のスペースと同じように活用をするのは難しいと考えておくとよいでしょう。

DIYは避ける

平地のウッドデッキは、DIYに慣れた人であれば独力で設置することが可能です。しかし、傾斜地のウッドデッキは設置の難易度が高く、DIYによる設置はおすすめできません。平地に比べ事故が起きる要因が多いうえに、素材選びや部材の構成も平地以上に考える必要があります。また、ウッドデッキを設置できる条件を満たした土地であるかを調査する必要があるため、すべての問題をクリアしたうえで素人がウッドデッキを設置するのは非常に困難といえます。完成度や安全性といった面も含め、傾斜地の建築に慣れた専門の業者へまとめて依頼するのが無難でしょう。

ウッドデッキを傾斜地に設置する際の工期・費用の注意点

人工木デッキ ひとと木2 サンドグレー(SAG)

ウッドデッキを傾斜地に設置するのは、平地に比べ難易度が高く、多くの工数が必要です。平地では考える必要がない出費も発生するため、計画を立てる際に費用がかかるポイントを認識しておくと安心でしょう。

建築に適した土地であるか調査が必要

すべての傾斜地がウッドデッキの設置に向いているわけではありません。家を建築するにはしっかりとした地盤であることが不可欠であるため、建築前には地盤調査を行い、建築に適した土地であるか確認しておきましょう。もし建築に不適切な土地であるなら、必要に応じた地盤改良を行わなければ、家の建築はできません。

傾斜地の中でもひな壇になっているような、造成された傾斜地は、一見家を建てられそうな広さがあるとしても建築を目的とした造成であるとはかぎりません。素人目には判断が難しいため、ウッドデッキがある家を建てる際には、地盤調査まで対応してくれる専門の業者への依頼を検討しましょう。

基礎工事の費用が高くなる

傾斜地は平地に比べ事故が起きやすい土地であるため、建築には法的な制限があります。そのうちのひとつが「がけ条例」と呼ばれる建築基準法施行条例で定められた規定です。がけ条例では、一定の条件の斜面に建築物を建築する際には、斜面の土が崩れるのを防ぐ構造物である「擁壁」の設置が義務づけられています。擁壁が必要な斜面の条件は都道府県によって多少異なりますが、多くの場合「高さ」と定められています。

なお、擁壁の設置を含む基礎工事費用は施主負担が原則であるため、上記の条件を満たす斜面にウッドデッキを設置する場合には、平地に比べ非常に高額の基礎工事費用が必要です。

平地よりも建築費が高い

傾斜地に家を建てる場合、工事には特殊な技術や機材が求められます。作業人員も多くの人数が必要になるため、建築のためのコストは高額になりがちです。前述の地盤調査や地盤改良、基礎工事といった費用を含め、建築にかかる費用は高額になりやすいといえるでしょう。

一方で、傾斜地は平地に比べ使い方が難しいため、同じ広さでも平地に比べ安い価格で購入できる可能性があります。先述の通り建築費用は高額になりやすい傾向にありますが、工法を工夫すれば、適切な費用でウッドデッキを設置できるかもしれません。ウッドデッキを後付けするのではなく、ウッドデッキがある家を建築するならば、安い建築費で住むように設計士に相談してみるとよいでしょう。

まとめ

傾斜地に設置されたウッドデッキは見た目が良く、狭い空間を有効活用できる大きなメリットがあります。見渡しのいい広々としたウッドデッキに憧れを抱く方も多くいらっしゃいますが、平地に比べ安全性を確保するためにコスト面での負担が大きいため、適切な知識を持った専門家による検討と準備が大切です。傾斜地にウッドデッキを設置する際は、施工の経験が豊富な信頼できる業者へ依頼しましょう。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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