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使いやすいキッチンの高さ選びのポイントは?|身長&肘高の2つの計算式

2022年06月22日
パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」施工イメージ(画像出典:パナソニック)

システムキッチン選びでは、パネルの色、天板の素材など選ばなければいけないことがたくさんありますよね。そんななかでも、しっかり選んでいただきたいのが「キッチンの高さ」。毎日のように長い時間をすごすキッチンの高さがあわないと、使いにくいだけでなく、慢性的な身体の疲労や不調の原因になることも。でも、どの高さが自分にあうのか分からない…そんな方は少なくないでしょう。

「なにを基準に選べばよいの?」
「高さが合わないとどんな問題があるの?」
「ふたり以上で料理する場合は?」

この記事では、キッチンの高さの選び方について、ふたつの計算式を中心に徹底解説。みなさんの疑問やお悩みを解決します!また、キッチンの高さ選びでの注意点もご紹介します。

キッチンの高さ選びが分からない方や悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

疲れ、腰痛、使いにくさ…キッチンの高さが原因かも?

パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」で料理しているイメージ(画像出典:パナソニック)
パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」で料理しているイメージ(画像出典:パナソニック)

キッチンでの家事は料理に後片づけと、どちらも作業時間が長いですよね。高さが合わないキッチンを使っていると、使いにくくて作業効率が落ち、身体にも負担がかかります。ここからは、高さが合わないキッチンを使うと起こる問題についてご紹介します。

キッチンが高すぎる場合①「肩こりや腕の痛みの原因に」

キッチンが高すぎると、肘や肩を上げた体制で作業しなければなりません。必要以上に腕や肩に力を入れる形になり、肩こりや腕の筋肉痛の原因に。料理したあとなんだか腕が疲れる、肩こりがひどい、そんな方は、キッチンが高すぎる可能性があります。

キッチンが高すぎる場合②「硬いものを切るときに力を入れにくい」

かぼちゃなどの固いものを包丁で切る場合、包丁に体重をかけるように上から力を加えて切りますよね。しかし、キッチンの天板が高すぎると、上から力をのせにくいため、腕や手の力だけで切らなければなりません。うまく力を入れられず、切りにくいのはもちろん、すべって指を切ってしまうなどの事故につながりやすくなります。

キッチンが低すぎる場合①「慢性的な腰痛の原因に」

キッチンが低すぎると、前屈みの体制で長時間作業しなければならず、腰に負担がかかってしまいます。それが毎日続くと、慢性的な腰痛の原因に。特に洗いものは、シンクの底がより低い位置にあるため、さらに前かがみになりため、腰痛を起こしやすくなります。

キッチンが低すぎる場合②「水はねで服を濡らしやすい」

低いキッチンのシンクで洗いものをすると、上半身が前屈みになり広い範囲がカウンターから前に出てしまうため、腹部や袖などが濡れてしまいがちです。エプロンをする習慣のない方は、特に不便に感じやすいでしょう。

使いやすいキッチンの高さの選び方|ふたつの計算式を目安にしよう

パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」で料理しているイメージ(画像出典:パナソニック)
パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」で料理しているイメージ(画像出典:パナソニック)

高さのあったキッチンはラクな姿勢で料理ができ、負担が少なく作業効率もあがりるもの。システムキッチンメーカーが展開しているキッチンの高さのバリエーションは、5cm刻みの80cm、85cm、90cmの3種類展開、もしくは、2.5cm刻みの80cm、82.5cm、85cm、87.5cm、90cmの5種類展開がほとんどです。そのなかでも、近年主流となっているのが85cmと言われています。

しかし、最適なキッチンの高さはひとそれぞれ。どの高さのキッチンが最適なのかを割り出す計算式は、主に2種類あります。それぞれの計算式と、その計算式をもとにした選び方について、ここから詳しく解説します。

「身長÷2+5cm」を割り出す

使いやすいキッチンの高さの計算式ひとつめは、「身長÷2+5cm」。システムキッチンメーカーのカタログなどでも紹介されている、日本国内ではよく使われている計算式です。たとえば、身長が160cmの場合は「160cm÷2+5=85」で85cmになります。

「肘高−10cm」を割り出す

①が身長から割り出すのに対し、肘の高さから割り出すのがふたつめの計算式「肘高−10cm」です。これは海外でよく使われている計算式で、近年日本でも耳にするようになりました。料理や洗いものをする動作の大半が、肘を起点に腕を動かす動作が多いことから考えられた計算式です。なお、ドイツなど国によっては−15cmという国もあるようです。

ショールームで実際に試して決める

ふたつの計算式をご紹介しましたが、計算式はあくまで目安。使いやすいと感じるキッチンの高さには個人差があります。ふたつの計算式をもとに、ショールームで実際に確認しましょう。包丁で食材を切る下ごしらえの動作、シンクでの洗いものをする動作、フライパンや鍋を五徳に乗せて使う動作など、キッチンでの動きをひと通りシミュレーションしてみましょう。実際に動いてみると、自分にぴったりの高さが分かりやすいですよ。

キッチンの高さ選びの注意点

パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」施工イメージ(画像出典:パナソニック)
パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」施工イメージ(画像出典:パナソニック)

キッチンの高さを選ぶ際、失敗や後悔をしないために注意したいポイントがふたつあります。ここからは、キッチンの高さ選びの注意点を、具体的にご紹介します。

ショールームへ行くときはフラットな靴で

ショールームで体験するときにヒールや厚底の靴をはいていたら、普段どおりの動作をシミュレーションできませんよね。フラットなパンプスやスニーカーなど、普段キッチンで料理するときと同じくらいの高さの靴がベストです。
しかし、もしご自宅で厚底のスリッパやルームシューズを愛用している方は、同じ高さの靴か、実際にスリッパやルームシューズを持参するとよいでしょう。

コンロとレンジフードの距離に注意

リフォームの際、システムキッチンだけリフォームしてレンジフードはいまのまま、という場合は注意が必要です。レンジフードとコンロとの距離は建築基準法や消防法で定められています。キッチンが高くなったのにレンジフードの位置がそのままだと、その基準からはずれてしまう場合もあるからです。

リフォーム業者であればその基準を考慮したリフォームをしてくれますが、キッチンだけを高くする場合は、念のため、リフォーム業者に確認しておくとよいでしょう。

身長差のある複数人で使うキッチンの高さはどう選ぶ?

夫婦で並んで料理しているイメージ(画像出典:パナソニック)
夫婦で並んで料理しているイメージ(画像出典:パナソニック)

キッチンは必ずしもひとりで使うものではありませんよね。夫婦で、親子で一緒に料理するご家庭や、二世帯住宅で同じキッチンを共有するご家庭も少なくないでしょう。そんな場合は、誰にあわせて選べばよいのでしょうか?ここからは、複数人で使用するキッチンの高さ選びについて解説します。

基本は背が高いほうに合わせる

複数人でキッチンを使う場合は、使用頻度に大きな差があるなら、よく使用する方に合わせるのがよいでしょう。しかし、同じくらい使う、または頻度に大きな差はないなら、背の高い方を基準に選ぶのがおすすめです。

その理由は、高いキッチンであれば、底の厚めのスリッパを履く、踏み台を利用するなど、工夫次第で使いやすいサイズに調整できるから。しかし低いキッチンを高くする調整方法はなく、前屈みのつらい姿勢で使うしか方法がないからです。近年はご夫婦で使うことを考慮し、90cmを選ぶご家庭も増えてきているそうですよ。

二世帯住宅ならミニキッチンという選択肢も

二世帯住宅の場合でも同じように、背の高いほうあわせて選ぶのがおすすめです。多くの場合は子世帯にあわせることになりますよね。よって、高齢の親に高めのキッチンを使ってもらうことになり、身体に負担をかけたくない、底の高いスリッパや踏み台で不便な思いをさせたくないと、気が引けてしまう方も少なくないかもしれません。

もし、スペースに余裕があるご家庭なら、ミニキッチンを別途設置するのも解決方法のひとつ。ふたりでひとつのキッチンを共有するより、それぞれが自分のキッチンを持つほうが気兼ねなく使えるというメリットもあり、おすすめです。

まとめ

本記事では、キッチンの高さの選び方について、ふたつの計算式を中心に総合的に解説いたしました。疑問やお悩みは解決しましたか?高さのあわないキッチンを使い続けていると、作業効率が落ちるだけでなく、慢性的な腰痛など身体的なトラブルを引き起こす原因になります。購入する際にはショールームで実際にシミュレーションして、あなたにぴったりの高さのキッチンを見つけてください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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