リフォームでキッチンの移動は可能？費用相場やレイアウト、注意点を解説

「キッチンを移動できたらもっと家事がしやすくなるのに」と考える方は多いのではないでしょうか。しかしキッチンは排水管の問題等により、難しいと思われている方も多いかもしれません。

本記事では、キッチンを移動させるリフォームについて詳しく解説します。また気になるリフォームに必要な費用やメリットデメリットも併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

リフォームでキッチンの移動は可能

結論からお伝えすると、リフォームでのキッチン移動は可能です。ただし、すべてのキッチンに当てはまるわけではなく、間取りなどによって移動できる条件があるため事前に確認しましょう。

また、すでに使っているキッチンをそのまま流用できるケースとできないケースがあります。キッチンの劣化状況や、新しい置き場とのサイズの兼ね合い等によっては新しいものに変えた方が良い場合もあるため、リフォーム会社と事前に相談しておきましょう。

移動できるキッチンの特徴

キッチンを移動する際にネックになりやすいのが、排水管と換気扇の問題です。

まず移動するための条件として、排水管の勾配をつけて水の流れをよくすることができるかが重要です。特にマンションの場合は床下スペースが狭いことが多く、排水管とキッチンの距離が遠くなればなるほど勾配をつけられないため、希望の場所に設置できないケースがあります。

また、同じくマンションの場合はダクトやパイプが共有スペースにつながっていることが多く、換気扇の移動も難しいことが多くあります。排水管と換気扇の問題をクリアしたキッチンであれば、多くは移動が可能と考えて良いでしょう。

キッチンの移動にかかるリフォーム費用の相場とは

キッチンの移動にはどのくらいの費用がかかるのか気になる方は多いでしょう。キッチン設備の変更の有無や、移動する場所によって大きく異なりますが、目安として以下の内容を参考にしてみてください。

• キッチンの種類を変更せずに移動しする場合：35～70万円
• 壁付き（I型）キッチンから対面型に変更する場合：150～250万円
• 壁付キッチン（I型）からアイランド型に変更する場合：200～300万円
• 別フロアへ移動する場合：250万円～

上記金額は、一戸建てかマンションかによっても異なります。あくまで目安と考え、具体的な金額はリフォーム会社に直接見積を依頼しましょう。

リフォームでキッチンを移動するメリットとは

リフォームでキッチンを移動するメリットを、具体的に解説します。

家事動線が改善される

毎日使うキッチンは、位置や向きが少し変わるだけで家事動線がスムーズになることがあります。料理をしながら洗濯物をたたんだり、子どもの宿題を見たりすることは主婦にとっては日常茶飯事です。

少しでも家事の流れをスムーズにするために、キッチンをより使いやすい場所に変えていくことが有効です。

理想のキッチンに模様替えできる

リフォームの際に、場所だけでなく理想のキッチンに模様替えをすることもできます。場所を移動するだけでなく、キッチン自体を新しいものに変更したり、工事に伴って内装デザインを変えたりできるのもメリットのひとつです。

また場所を移動することによって家族とのコミュニケーションが取りやすくなったり、子どもが手伝いをしやすくなったりというメリットも考えられます。対面キッチンであれば、テレビを見ながら楽しく家事をすることもできるでしょう。

キッチンを移動する際のデメリットとは

次に、キッチンを移動する際のデメリットや注意点を解説します。

レイアウトを変更するときは慎重な判断が必要

キッチンの移動は家事動線をよくし理想のキッチンに近づく一方で、デメリットもあります。まず、レイアウトを変更することによってリビングが狭くなったり、料理中の音が響いたりすることです。

今までリビングとキッチンがしっかり離れていたことで気にならなかったことが、キッチンを移動したとたん気になってしまうこともあるため、キッチンのレイアウトは慎重に行いましょう。

まとまったお金が必要

キッチン移動の費用は、移動距離や設備の変更の有無によっても異なりますが、いずれにせよまとまったお金が必要です。リノベーションと比較すると劇的な変化が見られない文、リフォーム内容によっては高くついたと感じることもあるかもしれません。

キッチンリフォームのパターンを紹介

次に、キッチンリフォームを4つのパターンに分けて、それぞれのメリット・デメリット、注意点を解説します。

キッチンの種類は変更せずに移動する

まず、キッチンは既設のものを使用し、場所だけ移動するパターンが挙げられます。キッチンそのものを交換するとその分費用が上乗せされてしまうため、安く抑えたい場合は場所のみ移動するのがおすすめです。キッチンを交換する場合は最低でも50万円の費用がかかると覚えておきましょう。

キッチンを移動するだけでも、家事動線の改善や家族とのコミュニケーション向上につなげることが可能です。費用が心配な方やキッチンの劣化があまり目立たない場合は、キッチンの移動のみのリフォームを検討してみましょう。

対面型のキッチンに変更する

壁付きキッチンを対面型キッチンにすることで、家族とのコミュニケーションがとりやすくなったり、家事が捗ったりというメリットが挙げられます。

例えば子どもが小さいと料理をしている最中に「ママ、見て！」などと声をかけられることも多く、そのたびに振り向かなくてはならないとなかなか家事に集中できません。しかし、対面型のキッチンにリフォームすることで、料理をしている姿勢のまま子どもの様子を見たり、話をしたりできます。

実際に、昨今ではキッチンリフォームの際に、壁付きから対面型に変更するケースが増えています。キッチンからリビングが見渡せるだけで、家族を見守れる環境が整い、安心感も高まるでしょう。

アイランド型キッチンに変更する

アイランド型キッチンとは、リビングの中にキッチンがポツンと独立されたようなキッチンのことです。キッチンと家族の距離が常に近いため、家族みんなで調理をしたり、子どものお手伝いの機会が増えたりすることがメリットでしょう。

ただし、アイランドキッチンの場合は油が床に飛び散りやすくなったり、室内の臭いが消えにくくなったりするというデメリットもあります。また、リビングにキッチンが飛び出した間取りになるため、リビングが圧迫され室内が狭く感じることもあるでしょう。

対面型とアイランド型は施工費用も高くなる傾向にあるため、レイアウトや費用についてよく検討する必要があります。

フロアを変更する

1階から2階にリビングを変更するなど、キッチンのフロアを変更したいこともあるでしょう。基本的にキッチンを運ぶスペースが確保できるのであれば、フロア間の移動も可能です。

ただし、キッチンのフロアを移動する場合は水道、ガス、電気などの工事を別に行う必要があるため、高額な費用がかかります。工事費をいかに安く抑えるかが、費用をできるだけ少なくするポイントとなります。

キッチンを移動させるリフォームの費用を抑えるコツ

次に、キッチンを移動させる際に費用を抑えるための具体的なコツを2つ解説します。

フロアを変更するときは真上・真下への移動を検討する

キッチンのフロアを変更したい場合、元あった場所の真上や真下に配置するようにしましょう。配管の長さをできるだけ変えないことが、工事費用を安く抑えるコツです。元の場所から遠くなればなるほど配管費用が上乗せされてしまうため、真上か真下にすることで工事費が比較的安く済みます。

キッチンのグレードを抑える

キッチンの種類を変更する場合、グレードをよく検討することも大切です。使い勝手が良いものや、見た目のデザインが良いものは、どうしても本体価格が高くなりがちです。優先すべきポイントを決め、価格・機能・デザインのバランスで妥協できるポイントを見つけましょう。

色々なメーカーのキッチンを見ることも、選択範囲が広くなるため納得できるキッチン選びにつながります。

キッチンのリフォームを依頼するときのポイント

最後に、キッチンのリフォームを依頼する業者を選ぶ際に気をつけたいポイントを3つ紹介します。

取り扱いメーカーをチェックする

ひと口にキッチンのリフォーム業者といっても、それぞれに取り扱うメーカーが異なります。業者によっては、設置したいキッチンを取り扱っていないこともあるため注意しましょう。設置したいキッチンの種類がすでに決まっている場合、そのメーカーの取り扱いがある業者の中から決めるのも一つの方法です。

充実したアフターフォローの業者を探す

キッチンの移動は単に移動するだけでなく、配管や電気、ガスの工事も同時に発生します。工事後に不具合が起きないとは言い切れないため、工事後のアフターフォローも行ってくれる業者を選ぶと安心です。

アフターフォローといっても、有償、無償、保証期間などの条件が業者によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。1年間の無料点検や保証がついている業者であれば、なお安心でしょう。

複数の業者で見積をとる

キッチンリフォーム業者を探す際は、まずは相場を知るため最低でも2〜3社に見積を依頼しましょう。相場を知ることで悪徳業者に騙されてしまうリスクを抑えることができます。

また、工事費の内訳が不明瞭な会社も注意が必要です。後から追加料金を徴収されるケースもあるため、見積の時点で項目ごとに明瞭な金額を出してくれる業者を選びましょう。

まとめ

リフォームでキッチンを移動することは、家事動線の改善や家族とのコミュニケーション時間の増加など、メリットが多数あります。その際、移動する場所や、キッチン自体の変更の有無によって費用が変わるため、レイアウトやメーカー選びは慎重に行いましょう。

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