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【失敗しない】障子リフォームの種類やメリット・デメリットを徹底解説

2023年01月31日
障子のある部屋

古来の日本住宅の和室や雰囲気を醸しだす建具と言えば障子です。障子は平安時代より使用され始め、日本の気候風土に適した建具であり、今も住宅やホテル、商業施設などで幅広く使われています。

しかし、戸建住宅の中での和室の使用頻度は年々減っており、特に小さなお子様やペットがいるご家庭では生活する上で障子のメンテナンスが大きな負担になることもあります。そこで今回の記事では、障子リフォームの種類やメリット・デメリット、新たな活用方法について解説します。

障子のメリットやデメリットから適切なリフォームを考えよう

障子

障子のリフォームを検討している方にとって、障子についての理解を深めていくことで後悔のない障子リフォームを行うことができます。まずは、障子のメリットやデメリットについて確認してみましょう。

障子のメリット

◇メリット1:障子の種類により雰囲気が変わる

古くから日本建築で用いられてきた障子は、さまざまなデザインがあり人々を楽しませてきました。雪を眺める「雪見障子」や猫の出入りができる「猫間障子」、障子紙の代わりにガラスやアクリル板で採光を取る「東障子」など、用途に合わせて様々なデザインの障子があり、空間をより魅力的な場にする建具として今も活用されています。

◇メリット2:部屋が明るくなる

障子紙に使われる和紙は、光を拡散させる効果があります。北側に位置する部屋やあまり日差しが入ってこない部屋に障子を設置することで、障子紙に当たった光が拡散され、より部屋の中を明るくすることができます。

◇メリット3:障子を引き込むことでスッキリ見える

建具の種類の中で、閉まったときの開放感が得られる「引き込み戸」は、障子でも多く使われています。引き込み戸は壁の中に扉が埋め込まれるかたちで収納されるため、扉を全て引き込んだ際に部屋が広くすっきり見える効果があります。

◇メリット4:断熱効果がある

障子は木と紙で構成されているため、断熱効果があります。特に暖房を入れた部屋の中で障子の断熱効果により熱を逃しにくくなります。断熱効果は冬場だけではなく、夏場でも外から入る日射を遮り、冷やされた室内を保温する効果も期待できるため、一年中快適な室内が実現できます。

障子のデメリット

◇デメリット1:障子紙は破れやすく水に弱い

障子紙は和紙で作られているため、当然衝撃に弱く破れやすくなります。また、水にも弱いため水分が多い部屋などには用いることはおすすめできません。特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、障子紙のメンテナンスは負担が大きいと言えるでしょう。

◇デメリット2:障子越しの日射による部屋の温度上昇

部屋の南向きや西向きに障子がある場合、夏場の直射日光が障子越しに部屋に入ることにより、室内の温度上昇につながる可能性があります。これは障子紙の保温効果が高いため、障子紙を通過した日射により起こる現象になります。また、障子紙による光の拡散効果により眩しく感じることも多いでしょう。

◇デメリット3:障子の掃除に手間がかかる

障子は他の建具に比べて掃除の手間や時間がかかります。特に組子部分の埃や汚れを1つ1つ丁寧に掃除する手間が大きく、木製のため丸洗いすることもできないことも原因となります。小まめな掃除が苦手な人は向かない建具になります。

障子リフォームの種類

障子紙

障子のメリットやデメリットについて理解を深めたところで、次は実際に障子をリフォームする場合、どのような選択肢があるのかを解説します。

障子紙の張り替えや補修

障子は丁寧に使うことによって、障子紙の張り替えや破損した部分の補修をしながら長期にわたり使うことができる建具です。また、組子部分の修理は障子専門の職人により修理をしてもらうことが多いですが、障子紙の張り替えは家庭内でもできるため、あまり費用をかけずに長く使い続けることも可能です。

障子自体の変更

障子のデザインやメリットは継承しつつ、障子紙の耐久性を向上させたい場合は、障子紙を和紙ではなくガラスやアクリル板にすることも可能です。障子紙を耐久性の高いものに変えることにより、日々のメンテナンスを軽減することができます。また、既製品のように同じものにしたくない場合は、色付きの板を仕込むことでオリジナルな障子にすることも可能です。昔からの建具が素材を変えることにより新たな可能性が生まれます。

障子以外の建具に変更

和室を洋室にリフォームする際や、障子自体を別の建具に変更する場合は、新たなデザインの建具を選択すると良いでしょう。洋室の場合は、障子の和風テイストと合わないことが多いため、モダンな洋風テイストの建具を選ぶことをおすすめします。

内窓やカーテンブラインドに変更

障子単体のみでは夏場の暑さや冬の寒さに耐えられない室内には、障子を外して内窓を設置したりカーテンやブラインドで断熱性をアップさせたりする方法もあります。また、高い断熱効果や保温効果も期待ができるため、光熱費の削減にも貢献します。

障子リフォームの費用相場

リフォーム見積もり イメージ

様々な障子リフォームの種類があることをおわかりいただけたと思います。次にそれぞれの障子リフォームの費用相場を解説します。

障子紙の張り替えや補修の場合の費用相場

障子紙の張り替えや補修の費用相場は、以下となります。

<障子紙の費用相場>

・プロに依頼する場合:障子紙のグレードによって幅があり、施工費込みで1枚1,500〜8,000円ほど。

・DIYで行う場合:紙代のみで施工可能となります。障子紙自体は安価なもので1,000円ほど購入が可能です。

<組子や桟の補修相場>

・組子や桟が破損してしまった場合の補修費用は15,000〜50,000円ほど。

障子自体を変更する場合の費用相場

障子紙をガラスやアクリス板に変更する場合の費用相場としては、以下のとおりです。

・ガラスの場合:10,000〜20,000円ほど。

・アクリル板の場合:8,000〜20,000円ほど。

費用を抑えるためにDIYで行うこともできますが、細かな作業が必要なためプロに依頼することをおすすめします。

障子以外の建具に変更する場合の費用相場

障子以外の建具に変更する場合は、以下となります。

・引き戸に変更の場合:建具代+枠交換が必要なため、11万円〜44万円ほど。

・折れ戸に変更の場合:建具代+枠交換が必要なため、16万円〜28万円程ほど。

内窓やカーテンブラインドにする場合の費用相場

内窓で断熱性能を上げる場合は、既存の障子を撤去するところから行う必要があるため、障子撤去+二重サッシに交換で15万円〜20万円程ほどとなります。

また、カーテンで断熱性能を上げる場合は、同じく既存の障子を撤去するところから行う必要があるため、障子撤去+カーテンレール設置で25,000〜30,000円ほどとなります。

障子リフォームの依頼先

障子 リフォーム会社 イメージ

障子リフォームの費用相場まで理解を深めたところで、最後に障子リフォームの依頼先についてご紹介します。簡単な補修以外は自分で行うことが難しいためプロに相談し、リフォームをお願いすることになります。そこで依頼先を決めるためのポイントや注意点について事前に把握しておくことが大切です。

障子専門店

後悔のない障子リフォームを行いたい場合は、障子の専門店に依頼するのが良いでしょう。自宅の近所で障子を扱っている建具店や畳・襖店に依頼することが一般的です。自宅から近くにある専門店の場合、連絡後に素早く駆けつけてくれることや、専門店ならではの高い技術や豊富な施工実績により安心してお願いすることができます。

しかし、費用は他の依頼先であるホームセンターやインターネット販売より割高のことが多いため、費用よりも安心感を求める方におすすめの選択肢と言えます。

工務店やハウスメーカーのリフォーム

今の自宅を建築した工務店やハウスメーカーに障子リフォームを依頼することも選択肢の一つとしてあります。新築だけでなくリフォーム工事も行なっている工務店やハウスメーカーであれば、リフォーム専門のスタッフが対応し、現地調査から工事まで一貫して対応してもらえます。

障子の設置工事自体は建具の専門業者が行うため、建具屋に直接依頼する費用より若干高めの見積りになることがあります。どうしても工務店やハウスメーカーに工事を依頼したい場合は、複数の会社に見積もりを取ることをおすすめします。

ホームセンター

障子専門店や工務店、ハウスメーカー以外の実店舗で依頼を検討したい時は、ホームセンターのリフォーム窓口サービスを活用する方法もあります。大きめのホームセンターであればリフォームコーナーがあるところが多く、店舗内で現物の障子を見ることができるため、リフォーム後のイメージが湧きやすいのがメリットです。

また、リフォームの支払い費用に応じ、ホームセンター提携のポイントサービスが付与されるところもあるため、ポイントを貯めたい方やよりお得感を得たい方にはおすすめです。

しかし、実際の工事は建具専門店によって行われるため、ホームセンターは窓口業務のみで工事を外注していることが多いため、契約してから工事完了まで日数がかかる場合があります。

インターネット販売

最近ではインターネットで障子を販売しているところも増えています。特徴として郊外に自社工場があり、実店舗をもたずインターエネット販売に特化している会社も増えています。メリットとして即日全国配送を行うなど、スピード感と割安感が一番あります。しかし、出張費用を抑えるために採寸を自身で行うことで、採寸間違いが起こりやすく、枠におさまらない障子を注文してしまうリスクがあります。

まとめ

今回は障子をリフォームする方法や障子の種類、リフォーム費用相場をご紹介しました。本来、障子は丁寧に手入れをすることで味わい深くなり、長く使用することができます。是非今回の記事を参考にして、長く使うために自分達に合った障子リフォームを行なってください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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