収納スペースや子ども部屋など、家の中にもう一部屋欲しいと考えている人も多いのではないでしょうか。屋根裏をリフォームすれば、未使用だったデッドスペースを有効活用できます。しかし、リフォームにはどれくらい費用や工期がかかるのかイメージできない人もいるでしょう。そこでこの記事では、屋根裏の活用方法、リフォーム内容と費用・工期、注意点などについて紹介します。
屋根裏スペースの一般的な活用方法

屋根裏は、リフォーム工事として、物置として使用することができます。また、建築基準法にのっとり、部屋として有効活用することもできます。屋根裏をリフォームすれば、デッドスペースをうまく活用でき、使い方の選択肢が広がるでしょう。
ここでは、屋根裏スペースの活用方法について詳しく紹介します。
収納部屋として活用する
屋根裏スペースは、倉庫・物置などの収納部屋として活用できます。クリスマスツリーやひな人形など1年に1回しか使用しないもの、扇風機や暖房器具などの季節ものを収納するのに向いています。屋根裏に荷物をしまえば、他の部屋のスペースに余裕が出て、部屋がすっきりするでしょう。
収納部屋にハンガーパイプを設置すれば、衣服をハンガーのまま収納できるため、衣替えが楽になります。また、棚を備え付けるとより多くの荷物を収納でき、整理しやすくなって便利です。
高温多湿になるスペースなので、収納するものに関しては、注意が必要です。
子ども部屋や趣味部屋として活用する
建築基準法にのっとり、部屋として有効活用することも可能です。広さは、直下階の半分の広さが利用できます。部屋の高さが、1.4mを超えると部屋として認定されるので、換気設備や窓などが必要となります。
屋根裏スペースを子ども部屋にすれば、小さな子どもの遊び場として秘密基地のように活用できます。おもちゃが散らかっていても人目に付きづらく、急な来客時も安心です。また、屋根裏は普段生活しているスペースから離れているため、受験期の子どもの勉強部屋として活用するのもよいでしょう。誰にも邪魔されずに集中できます。
趣味部屋とすれば静かに読書をしたり、アトリエとして利用したりできるでしょう。デスクを設置すれば、書斎としても活用できます。大人には天井が低く感じられますが、椅子に座れば十分快適です。1人の時間を有意義に過ごせるでしょう。
屋根裏リフォームの工事内容とかかる費用・工期

屋根裏リフォームの工事にかかる費用としては、基本的な、はしごの取り付け、天井の開口などを含んで、物置にする場合は、必要最低限の費用で抑えらるでしょう。お部屋として活用する場合は、目的に沿った形として、リフォーム費用も変化してきます。また、既存の屋根裏を拡張する場合は、増床工事となります。
ここでは、工事内容と、かかる費用・工期について詳しく紹介します。
- 物置(収納)をつくる場合は、費用が約50万円〜(6帖)。工期が1週間から10日間ぐらいとなります。
- お部屋をつくる場合は、費用が約80-150万円〜(6帖)。工期が2週間から3週間ぐらいとなります。
屋根裏リフォームを行うときの注意点

屋根裏リフォームする際、快適に過ごせるように対策を施す必要があります。また、リフォーム内容によっては固定資産税の対象になるため、条件をよく確認しておくことが重要です。リフォームの失敗を防ぐために、注意点をしっかりと押さえておきましょう。
ここでは、屋根裏リフォームを行うときの注意点を4つ紹介します。
屋根裏空間が狭いと施工できない
屋根裏リフォームでは、天井板と屋根の間のスペースを利用します。屋根裏面積が狭かったり、天井高が低く人が出入りできなかったりする場合、収納や部屋として施工できない可能性があるため注意しましょう。施工可能かどうかは、業者に現地調査を依頼して確認してもらう必要があります。
屋根裏は高温多湿になりやすい
夏は屋根の表面温度が上昇し、70度を超えることも珍しくありません。対策をしておかないと、屋根裏がサウナ状態になります。断熱工事を行うと費用が高くなりますが、快適に過ごすためには工事を行った方がよいでしょう。
また、屋根裏は湿気がこもりやすくカビが発生しやすいため、換気扇を設置する、窓を取り付けるなどの対策が必要です。収納部屋として使用する場合も、湿気に弱い荷物を置く場合は、部屋を換気できるようにしておきましょう。
荷物の出し入れをするなら安全対策が必要
屋根裏に大きくて重い荷物を出し入れするのは大変なため、安全に出し入れできるように対策が必要です。開口部を広くする、開口部分に手すりを付けるなどが安全対策となります。
また、はしごより安定する固定階段を設置したり、滑車を使った荷揚げ具を取り付けたりすれば、より安全に荷物を出し入れできます。
屋根裏が固定資産税の対象となる場合も
屋根裏をリフォームすることによって、天井高や床面積が既定の基準を超えると物置ではなく部屋とみなされ、固定資産税がかかります。屋根裏として認められるには、建築基準法に定められた以下の要件を満たす必要があります。
- 屋根裏の天井高が1.4m以下
- 小屋裏物置等の合計床面積が、各階の合計床面積の2分の1未満
小屋裏物置等とは、屋根裏だけでなくロフトや床下物置なども含まれます。そのため、屋根裏のみの床面積しか考慮していないと、条件から外れてしまう可能性があるため注意しましょう。
上記以外にも、自治体によっては階段や換気扇の設置、配線をすることで固定資産税の対象となる場合があります。部屋として機能させたい場合は設置を避けられないものもあるため、自分の住んでいる自治体の条件はどうなっているのか、ホームページをよく確認しておきましょう。固定資産税の対象になりたくない場合は、工事範囲・工事内容をよく確認し、基準を超えないように調整することが重要です。
屋根裏リフォームはDIYできる?

工事費用を抑えるために、屋根裏をDIYでリフォームしたいと考える人もいるでしょう。しかし、基本的にDIYはおすすめしません。
屋根裏リフォームする場合、人が歩いたり重い荷物を置いたりしても問題ないように、床を補強工事する必要があります。DIYでは補強が不十分になり、床を踏み抜いたり、天井が落ちて荷物が落下したりする可能性があるため非常に危険です。
DIYの最中に屋根を傷付ければ、雨漏りを引き起こす可能性もあります。雨水が侵入すると、木材が腐食したりカビが発生したりするため、家の寿命が短くなります。余計な修繕をしなければならなくなるため、素人がDIYするのは避けましょう。
また、配線の設置、コンセントの増設などの電気工事については、施工の際に資格が必要となるためDIYはできません。DIYは費用が抑えられますが、安全面などを考慮すると業者に依頼したほうがよいでしょう。
まとめ
屋根裏のデッドスペースをリフォームすれば、収納部屋や子ども部屋として有効活用できます。リフォーム内容によって費用や工期が変わるため、用途や目的を明確にしてからリフォームを行うようにしましょう。また、屋根裏は高温多湿になりやすく、リフォームには法律上の制約もあるため、注意点も知った上で納得のいく屋根裏リフォームを行ってください。
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