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床暖房の後付け費用は?固定資産税・マンションの場合・後悔しないコツを伝授!

2023年04月24日
床暖房の後付け費用は?固定資産税・マンションの場合・後悔しないコツを伝授!

冷えやすい足元をじんわりと温めてくれる床暖房。

一度設置すれば約30年はもつといわれており、「いまからでも設置したい」と考える人は多いでしょう。

そこでこの記事では、以下のトピックについてわかりやすく解説します。

  • 床暖房の後付け費用は?
  • 固定資産税はどうなるの?
  • マンションでも床暖房を後付けできる?

床暖房にはデメリットになることもあり、事前に確認しておかないとあとで後悔することになります。

当記事で後悔しないコツをしっかりとおさえ、納得のいく費用で床暖房を取り付けましょう。

 

後付けする前に!床暖房とは何かを考えよう

後付けする前に!床暖房とは何かを考えよう

床暖房は、ほかの暖房器具とは大きく性格が異なります。設置してから後悔しないためには、まず床暖房ならではの特徴を知ることが大切です。

床暖房で暖かくなる仕組み

床暖房は、床下に暖房装置を設置することで部屋全体を温められる暖房器具です。

新築での設置はもちろん、戸建てやマンションに後付けもでき、主に2種類の熱で部屋を温めてくれます。

  • 伝導熱:床に伝わる熱
  • 輻射熱:電磁波がものにぶつかって発生する熱

床暖房の最大の特徴は、冷えやすい足元から温めてくれること。

足先は、体の中でもっとも心臓から遠いため、冬になると冷えてしまう人が多いでしょう。「冷えは万病のもと」とも言われるように、体温が低下すると免疫も低下することで、さまざまな健康リスクが生じてしまいます。

しかし、床暖房なら冷えやすい足元から熱が上がってくるため、立っていても座っていても暖かさを実感できます。

エアコンとの違い

床暖房の設置にあたり、「エアコンと何が違う?」と疑問に感じる人も多いでしょう。

床暖房とエアコンの主な違いをまとめると、以下のとおりです。部屋をすぐに温める即効性では、床暖房よりエアコンのほうが優れています。

床暖房 エアコン
温めるところ 下から 上から
即効性
足元の暖かさ

エアコンは高い位置から温かい風を送り出しますが、暖かい風は物理的に部屋の上部にすぐに上がってしまいます。そのため、たとえ部屋が暖かくても足元は冷えやすく、同じ室温でも寒く感じてしまいがちです。

一方の床暖房は、足元から面で温めてくれるため、まだ室温が低くても体の中からじんわりと暖かくなります、立ち上がりの時間こそエアコンより遅いですが、床暖房を切ったあともしばらくは部屋の暖かさをキープしやすいでしょう。

 

床暖房には2種類ある

床暖房には2種類ある

床暖房には、「電気ヒーター式」と「温水式」の2種類があります。

先に主な違いをまとめると、以下のとおり。費用を安くするなら電気ヒーター式、長期的に利用するなら温水式が向いています。

電気ヒーター式 温水式
設置費 安い 高い
光熱費 高い 安い
立ち上がり 遅い 早い
便利な利用シーン 一時的利用(キッチンやお風呂) 長時間利用(リビングやダイニングなど)
メンテナンス 特に不要 熱源機などのメンテナンスが必要
低温やけどのリスク あり ほとんどなし

 

電気ヒーター式床暖房

メリット デメリット
初期費用が安い
メンテナンスはほとんど不要
工期が短い
電気代が高くなりやすい
立ち上げに時間がかかる
低温やけどのリスクがある

「電気ヒーター式」は、その名のとおり電気で発熱する床暖房のこと。

初期費用は安く抑えられますが、設置後のランニングコストとして電気代がかかります。現在の電気の契約状況によっては、アンペアを増やしたり、料金プランを見直したりしなければなりません。

電気ヒーター式は、さらに以下の3つに分類されます。効率性重視のPTCヒーター式や蓄熱式は、それだけ電気代を抑えやすいといえます。

  • PTCヒーター式:床に温度センサー機能を持たせ、温度を自動で調整する
  • 電熱線ヒーター式:床下に敷いた電熱線で、全体を均一に温める
  • 蓄熱式:電気代が安い深夜に電気を蓄え、その電気で日中に床を温める

温水式床暖房

メリット デメリット
即効性が高い
ランニングコストを抑えやすい
低温やけどのリスクが低い
初期費用が高い
熱源機のメンテナンスが必要
工期が長め

一方の「温水式」は、床下に温かいお湯を循環させることで部屋を温める床暖房です。

電気ヒーター式に比べると部屋が暖まるのが早く、より広い範囲を温めることができます。

初期費用はどうしても電気ヒーター式より高くなりますが、帰宅時にすぐに部屋を温めたい人や、設置後のランニングコストをできるだけ抑えたい人におすすめです。

温水式を利用するには、リフォーム時に温水配管や熱源機の設置が必要です。熱源機については、定期的なメンテナンスが欠かせません。

また、寒冷地に設置する場合は、エチレングリコールやプロピレングリコールといった不凍液が必要です。ランニングコストは電気ヒーター式より安いものの、メンテナンスの手間がかかることは事前に頭に入れておくべきしょう。

 

床暖房を後付けする費用

床暖房を後付けする費用

続いて、実際に床暖房を後付けする費用を比較してみましょう。

床暖房は床面積すべてに設置するわけではなく、一般的に60~70%ほどの面積に設置することになります。また、断熱効果が高い家なら50%で十分なこともあります。

まずは自宅のリビング等の面積をはかり、その6~7割ほどの面積で費用を算出してみてください。

電気ヒーター式床暖房(直張り):5~10万円/畳

電気ヒーター式床暖房の場合、「直張り」か「全面張り替え」によって費用が変わります。

  • 直張り:既存の床の上に、床暖房を設置
  • 全面張り替え:既存の床をすべて剥がし、床暖房を設置

直張りで電気ヒーター式床暖房を設置する場合、費用相場は約5~10万円/畳です。たとえば、広さ10畳の部屋の60%(6畳)に設置する場合、費用は30~60万円が目安となります。

電気ヒーター式床暖房(全面張り替え):8~12万円/畳

一方、全面張り替えで電気ヒーター式床暖房を設置する場合、費用相場は約8~12万円/畳。広さ10畳の部屋の60%(6畳)に設置する場合、費用は48~72万円が目安となります。

全面張り替えでは、既存の床を剥がす作業が生まれることで、費用は直張りより高くなる傾向にあります。

温水式床暖房:30~100万円

温水式床暖房を設置する場合は、30~100万円が費用相場となります。

電気ではなくガスで床暖房を稼働させることができ、稼働方法は以下の3パターンが考えられます。ガスを導入することで、電気に比べてランニングコストを抑えやすいでしょう。

  • 電気のみ:電気代が高くなりがち
  • 電気とガス:電気代を抑えられる
  • ガスのみ:ガス代は安め

 

床暖房を後付けするメリット

床暖房を後付けするメリット

床暖房を後付けするメリットは、主に以下の3点があります。いずれも他の暖房器具にはない、床暖房ならではのメリットと言えるでしょう。

  • 足元が冷えにくい
  • メンテナンスが簡単
  • 空気が乾燥しない

足元が冷えにくい

先に述べたとおり、床暖房は足元からじんわりと部屋を温めてくれます。そのため、冷え性で足先が冷えやすい人でも、足先から体がポカポカと温まるのを実感できるでしょう。

エアコンやストーブ、ハロゲンヒーターなどは、いずれもすぐに熱が部屋の上部に上がってしまうため、部屋が温まっても足先は冷えやすいといえます。

メンテナンスが簡単

床暖房は、日常的なメンテナンスがほとんど必要ありません。特に電気ヒーター式の場合、一度設置してしまえば、あとで面倒に感じることはほとんどないでしょう。

温水式の場合は、熱源機器を交換する必要があります。しかし、これも約10年に一度が目安とされているため、日頃から負担に感じることはほとんどありません。

空気が乾燥しない

床暖房なら、長時間利用しても室内の空気は乾燥しにくいといえます。

たとえば、エアコンやヒーターなどを長時間つけていると、部屋が乾燥して喉が痛くなったり、皮膚がカサカサしたりすることもあるでしょう。このような場合、部屋を温めると同時に加湿器による湿度調整が欠かせません。

しかし、床暖房ならこうした心配が不要で、健康状態に与える影響も少ないといえます。

 

床暖房を後付けするデメリット

床暖房を後付けするデメリット

一方で、床暖房にはデメリットがあるのも事実です。特に、費用は一般的な暖房器具より高くなるため、事前に正確な費用を見積もっておくと安心でしょう。

  • 費用がかかる
  • 温まるのに時間がかかる

費用がかかる

床暖房設置すると、初期費用とランニングコストの2つの費用がかかります。

初期費用は先に紹介したとおりで、床暖房の種類や施工法によって変動します。

  • 電気ヒーター式床暖房(直張り):5~10万円/畳
  • 電気ヒーター式床暖房(全面張り替え):8~12万円/畳
  • 温水式床暖房:30~100万円

また、ランニングコストとしては、主に光熱費と固定資産税の2つが挙げられます。こうしたランニングコストを抑えるには、床暖房が必要な面積を見極め、最低限の設備に留めることが大切です。

温まるのに時間がかかる

床暖房は足元からじんわりと部屋を温めるため、エアコンなどのような即効性はありません。

そのため、帰宅してすぐに部屋を温めたいときでも、床暖房だとしばらく寒い時間が続いてしまうこともあるでしょう。

しかし、床暖房にはタイマーや予約機能を備えた商品が多数展開されています。あらかじめ帰宅時間がわかっているときは、帰宅前に電源を入れておくことで帰宅後の「部屋が寒い」というストレスを軽減できるでしょう。

 

床暖房を後付けしたい!後悔しないための注意点

床暖房を後付けしたい!後悔しないための注意点

床暖房を設置したことで、あとになって後悔する人も少なくありません。

床暖房はあとから取り外すのが非常に大変なため、必ず設置前にデメリットになり得る要因をおさえておきましょう。

  • 固定資産税
  • 段差が生じる
  • フローリングの素材
  • リフォーム期間
  • マンションなどの賃貸物件

固定資産税

床暖房を設置すると、固定資産税が高くなります。

基本的な計算方法は以下のとおり。設備ごとに点数が決まっており、グレードによっても税額は変動します。

固定資産税=設備点数 x 平米 x 設備グレード x 1.4%

条件により固定資産税の金額はさまざまですが、一般的な家庭では1万円以下に収まることがほとんどのようです。固定資産税のおおよその目安を知りたい人は、リフォーム会社や役所の窓口に事前に問い合わせておくと安心でしょう。

段差が生じる

電気ヒーター式の床暖房を直貼りする場合、設置場所とその他の部分でわずかな段差が生まれます。高齢者や小さな子どもがいる家庭では、このわずかな段差につまずき、けがをしてしまうリスクも考慮しなければなりません。

転倒リスクを少しでも低くしたいときは、段差部分にクッションなどを取り付けて、段差を少しでも滑らかにすることが大切です。

フローリングの素材

床暖房を設置するときは、設置部分のフローリングの素材も十分に考慮しなければなりません。フローリングによっては床暖房に対応してないものが多く、熱によってひび割れてしまう可能性があります。

コルクやカーペット、畳などの素材なら、基本的に問題なく床暖房を設置できます。フローリングにこだわりたい人は、床暖房に対応している無垢のフローリング材などを選ぶといいでしょう。

自宅のフローリングがどの素材かわからない人は、事前にリフォーム会社に見てもらうと安心です。

リフォーム期間

床暖房のリフォームを行う際は、事前に期間を確認しておくことが大切です。直貼りなら最短当日で終わることもありますが、全面張り替えや温水式の場合、期間が1週間に及ぶことも少なくありません。

  • 電気ヒーター式床暖房(直張り):1~2日
  • 電気ヒーター式床暖房(全面張り替え):3~5日
  • 温水式床暖房:3~7日

リフォーム期間中は、当然ながら工事中の部屋を利用できないことになります。キッチンやお風呂に設置する場合は、事前に料理や入浴について他の選択肢を探しておく必要があるでしょう。

マンションなどの賃貸物件

床暖房の後付けは、戸建てだけでなくマンションなどでもおこなうことができます。

しかし、マンションなどの賃貸物件の場合、必ず事前に管理会社や管理人の許可を取らなくてはいけません。何も許可を得ずに勝手にリフォームをしてしまうと、退去時に大きなトラブルに発展する可能性があるでしょう。

賃貸物件の場合、「原状回復」の概念があったり、マンションごとの「管理規約」があったりと、個人の意思によるリフォームは認められていないケースが多いといえます。不要なトラブルを避けるためにも、リフォーム会社に見積もりを依頼する前に、まずは管理会社などに確認を取ることが大切です。

 

床暖房を後付けすれば寒い冬場も快適に

床暖房は初期費用こそ高額に感じられますが、一度設置すればメンテナンスはほとんど必要ありません。エアコンのフィルター交換、クリーニング、ストーブの灯油汲みなど、さまざまな手間をなくすことができるでしょう。

床暖房は、足元からじんわりと温まることから、室温が低くても温かさを感じやすいのが特徴です、

ぜひこの記事を参考に、床暖房設置にかかる費用を把握し、これからの寒い冬も快適に過ごしましょう。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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