風雨や雪、太陽光などから大切な車を守ってくれるカーポートは、設置するのに数十万円の費用がかかるエクステリアです。そんなカーポートを、設置してから「もっとじっくり考えてから選べばよかった」「どうしてこんな風になってしまったのだろう」と悔やむケースも多いようです。カーポートは簡単に買い替えられるものではなく、一度設置すると長年にわたって使うことになります。
今回は、カーポート選びで失敗をしないために、よくある失敗事例を紹介します。また、失敗しないために覚えておきたいポイント、施工事例なども紹介しているので、ぜひ参考にして後悔しないカーポートづくりを実現してみてください。
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カーポートでよくある失敗
雨や風などから愛車を守ってくれるカーポートですが、駐車スペースに合わなかったり、設置の仕方を誤ったりすると、使っていく中でいろいろと不便な面が顔を出してきます。では、どのような点に気をつければよいのでしょうか。こちらでは、カーポート設置の失敗例について紹介していきますので、設置を検討する際の参考にしていただければと思います。
柱の位置や高さが合わなくて駐車しにくいカーポートに
もともとカーポートがなかった駐車スペースに新たに設置すれば、柱を立てる関係から車を動かせる空間や駐車スペースが狭くなります。また、柱の位置によっては、駐車スペースへの出し入れ、車への乗り降りがしにくい状態になってしまう可能性もあります。変な場所に柱があるせいで、ドアを勢いよく開けたときにぶつけてしまったら、「車を守るためのカーポートなのに」と悔やんでも悔やみきれないでしょう。また、柱の高さが足りないと、ハイルーフタイプの車では屋根にぶつかってしまったり、ミニバンの後ろのドアが屋根に届いて作業が不便になったりする恐れもあります。
関連記事:カーポートの高さ・サイズの基礎知識|失敗しないカーポート選びのポイント
建物やエクステリアとのコーディネートの失敗
自宅の外壁やフェンスなどのエクステリア、あるいは窓のサッシなどの色と、カーポートの色が合っていない場合、カーポートが浮いた印象になり自宅全体の景観が損なわれてしまうかもしれません。カーポートを選んでいる最中はそれほど気にしていなくても、実際に設置された様子を見て「色も真剣に選んでおけばよかった」と感じたという声もたびたび聞かれます。このようにカーポートの色を軽視することは、失敗を招く要因の一つと言えます。
関連記事:どの色が合う?カーポートの色選びで知っておきたいポイント!
カーポートの耐久性が不足していた
屋外に設置される構造物であるカーポートは、常に風雨にさらされます。たとえば、台風が襲来したときには強風で柱や屋根が破損するかもしれません。同様に、雪国では大雪によって一晩で屋根に分厚い雪が積もり、カーポート自体が倒壊する恐れがあります。もしカーポートが倒れてしまったら、その下にある車やすぐそばに位置している自宅も何らかの被害に遭うことは免れないでしょう。こうしたことから、その環境に耐えられる強度のカーポートを設置することが大切です。
近隣とのトラブルが発生してしまった
カーポートは、屋根の大きさや設置の向きによっては、屋根から落ちる雨水や雪が隣の敷地に入ってしまいます。同様に、カーポートが日光を遮り、隣の敷地の日当たりが悪くなってしまうこともあるでしょう。また、駐車する際、柱によって駐車スペースが狭くなったことから、車を切り返す際に近隣の敷地に侵入せざるを得ないというケースもあるようです。
このように、カーポートを設置したことが原因となり、近隣とのトラブルが発生する事態も考えられます。設置の仕方が法律に触れていると、設置した側が訴えられることになります。そして、最悪の場合にはカーポートを撤去したり、新たに作り直したりと非常に困った状況に陥るので、隣り合う敷地への影響をしっかり考慮した上で設置を検討しましょう。
日当たりが悪くなったり圧迫感が増したりする影響が出た
カーポートを玄関先や駐車スペースに設置すると、カーポートが日光を遮ってしまい、採光性が低下してしまう可能性があります。カーポートが建物に影を作ることで、暗い印象を与えてしまうかもしれません。
また、庭いっぱいに広がるサイズのカーポートを設置すると、圧迫感を覚えてしまうケースもあります。
屋根が道路にはみ出してやり直しすることになった
カーポートの屋根が道路からはみ出していると、建築基準法違反となってしまうため、撤去命令が出される場合があります。たとえば敷地前の道路の幅が4m以下の場合、道路の中心線から2mまでを道路として扱います。自分が所有している土地にカーポートの屋根が収まっていても、道路にはみ出していることになってしまう可能性があるため要注意です。
ただし、屋根が道路にはみ出していることによって撤去命令が下されても、道路側の屋根をカットすることで対処できるケースもあります。
カーポートの設置で失敗しないためには?
これまでカーポートの設置における失敗例について見てきましたが、気をつけなければいけない点は他にもあります。こちらでは、実際にカーポートを設置する前に検討・確認すべきことについて、見ていきたいと思います。
建築確認申請を行う
上記で説明した通り、カーポートは建築物です。建築基準法によると、建築物は大きさが10平方メートルを超える場合、自治体への建築確認申請が必要とされ、それはカーポートにも適用されます。建築確認申請とは、これから建築しようとする建築物が建築関係法規の基準に適合しているかの確認を受けることです。自宅の建ぺい率や容積率に余裕がない場合、カーポートを新たに設置することができない可能性があるので注意しなければなりません。ただし、一部の条件をクリアできると、建ぺい率の緩和措置を受けられます。
将来性も考えて検討する
現在所有している車に合うようにカーポートを選ぶと、将来的にサイズが大きい車に乗り換えられるかどうか心配という人もいるでしょう。カーポートのサイズが小さくて、車が収納できないという事態に直面するかもしれません。カーポートを安易に設置すると、後々になってこうした広さに関わる問題が生じます。カーポートを選ぶ際には、現在のことだけではなく、将来の生活にも思いを巡らせながら選ぶのがおすすめです。
将来的に家族が増えたり、家族が所有する車の台数が増えたりしても、3台用のカーポートなら余裕を持って駐車できます。

参考:トランスポート スタンダードタイプ 100cm仕様|三協アルミ
遮光性のある屋根が紫外線をカットして車を保護してくれるのはもちろん、採光性も確保しているので、カーポート内が暗く見える心配がありません。
「防火に対する規制」を受けている場合は素材選びに注意
カーポートは、自宅に自由に設置できるというわけではありません。住宅密集地や古くからある駅前の商店街など隣の建物との間隔が狭い地域では、火災が起きると延焼する可能性があります。そうした地域は、「防火地域」「準防火地域」「建築基準法22条指定区域」に指定されている可能性があり、そこでは建築物は「防火に対する規制」を受け、燃えやすい素材を使った建築物は認められていません。このように、屋根に使える素材が限定される地域があるので、心配ならば自分が住んでいる場所が防火地域などに該当しているか自治体に問い合わせるなどして確認しましょう。
スチール折板の屋根は不燃材料として指定されていることがあります。

参考:ガーデンフェイス折板カーポートⅡ100|カインズ
耐久性に優れたスチール折板の屋根を採用したカインズのカーポートは、積雪にも強いのが大きな魅力です。カーポートが条件に該当するかどうかは自治体に問い合わせてみてください。
地域や自然環境をもとに設置場所や製品を選ぶ
積雪の対策としても、カーポートは大いに役立ちます。あまり雪が降らない一般地域用のカーポートは、20センチメートルの積雪に耐えられる仕様です。ただ、一晩で数十cmの大雪が降る地域では、普通のカーポートでは倒壊してしまうかもしれません。そのため、たくさん雪が降る地域では、積雪地域用、あるいは豪雪地域用のカーポートを選択するといいでしょう。
タイプによって性能に差があるので、耐積雪強度はしっかりと確認しましょう。また、台風が頻繁にやってくる地域や火山灰が降ってくる地域なども、カーポートは一般的な場所よりも強度が求められます。このように、設置したい場所の自然環境に合ったタイプを選択することが大切です。
また、特に積雪がある地域では最低でも耐積雪50cm以上のカーポートを選ぶのがおすすめです。

参考:セルフポートパワー II 1500タイプ 1台用|LIXIL
耐積雪のカーポートは強度が高いので、強風対策ができる種類も多いです。こちらのカーポートは、耐風圧46m/秒となっており、台風が多い地域でも強風対策ができます。

参考にしたいカーポート設置工事の事例
カーポートのデザインや住宅とのバランスの取り方を知っておくことで、カーポート設置後に「失敗した…」と後悔するのを防げます。ここからはカインズで実際に設置したカーポートの事例を紹介します。
既存の建物との高さやデザインを調整して一体感のあるカーポートに

建物に沿うようにカーポートを設置する場合は、建物の窓や玄関の高さに合わせて設置すると「窓が開けるとカーポートの屋根が面している」「カーポートが動線の邪魔になっている」といった失敗を防げます。
こちらのカーポートは、スタイリッシュなブラックカラーが住宅のいいアクセントになっているほか、軒先のバーゴラと自然につなげることで、雨に濡れずにカーポートと住宅を行き来できるようになっています。
設置場所に合わせて耐久性に優れたカーポートに

広々とした敷地に重厚感のあるフラットなカーポートが映える仕上がりになります。雹被害で2台の車が被害に遭ったことからカーポートの導入を検討したそうで、積雪や風にも強いカーポートを採用し、車の安全性を確保しました。
設置場所が安定していないときは、高い技術や経験が必要になります。カインズでは、経験豊富なプロが設置場所の状態や設置するカーポートに合わせて的確に判断し、丁寧かつスピーディーに作業いたします。
耐久性に優れた最適なモデルを設置

もともと希望していたデザインのカーポートがあったものの、耐雪、耐風などに対応できる折板カーポートに変更し、耐久性に優れた安心感のあるカーポートに。カーポートの設置とあわせて砂利をコンクリートに変更したことで、複数回に分けてリフォームするよりもコストを抑えています。

失敗を防ぐためのカーポート設置工事の流れ
カーポートの設置で失敗を防ぐためには、丁寧にヒアリングしてくれる信頼できる業者を選ぶことが大切です。しっかりと打ち合わせを重ねて希望を伝えるのはもちろん、実績のある業者なら自宅の設置スペースに合った提案をしてくれます。
数々のカーポートを設置した実績があるカインズでは、カーポートのリフォームを次のような流れで進めます。
- お問い合わせ・ご相談
- お打ち合わせ
- お見積り・プランご案内
- ご契約・お支払い
- 施工管理
- 検査・お引渡し
カインズはスピーディーかつ丁寧な対応に定評をいただいております。検討段階でも構いませんので、ぜひお近くのカインズ店舗またはWebなどからお気軽にご相談ください。

まとめ
愛車に傷が付かないように守ったり、雨や雪の日の乗り降りがラクだったり、カーポートには様々なメリットがあります。しかし、設置した後に「これは違う」となっても、簡単に取り返しは付きません。カーポート選びで失敗しないためにも、設置を検討される際には、「本当に必要なの?」といった部分からじっくり慎重に考えることをおすすめします。
リフォームしてカーポートを設置するなら、施工実績が豊富なカインズにおまかせください。カインズなら全国の店舗をはじめ、ネットやお電話で気軽に相談していただけます。人気メーカーのカーポートをはじめ、カインズオリジナルのカーポートもご用意しておりますので、ぜひお問い合わせください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合や、取り扱いのない場合がございます。
