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食洗機で洗えないもの一覧|食洗機OKな食器・調理器具の見分け方も紹介

2024年08月27日
シンク側端部の機能をセレクト_食器洗い乾燥機

一度にたくさんの食器が洗えて便利な食洗機ですが、実は洗えないものがあります。「お皿のデザインがはがれた」、「アルミが黒ずんだ」、「木のお椀が割れた」といった声が多いのは、洗えないものを食洗機で洗ってしまうからです。食洗機は、ヒーターで温めた専用洗剤入りのお湯をポンプでノズルに送り、ノズルから洗浄水を食器に噴射します。噴射の勢いやお湯の温度が食器を傷める原因となりかねないのです。

この記事では、食洗機で洗えないものをはじめ、食洗機の種類や選び方を紹介します。また、フライパンや鍋、ガラス、プラスチックなど、食洗機OKなものとNGなものがある場合の見分け方も解説しますので、食洗機を使う際の参考にしてください。

食洗機で洗えないものとは?

ムービングラック プラス 洗い物に応じて大きさや形が変化する上カゴを採用

食洗機は、高い水温・高圧の水流・強力な洗剤で食器を洗います。そのため、熱に弱いものや軽いもの、変色しやすいものなどは食洗機で洗うことに適していません。ここでは、洗えない素材の特徴と洗えない理由を具体的に解説します。

漆器

漆器とは、木などに漆を塗り重ねて作られる伝統工芸品です。非常にデリケートな食器であり、高温や急激な温度変化、衝撃に弱いという特徴があります。そのため、食洗機の高温洗浄やすすぎの水圧、乾燥によってひずみやひび割れがおき、漆がはがれる可能性があります。

銀・アルミ・錫・銅・鉄

これらの金属は、食洗機用の洗剤や熱の影響を受けやすい素材です。食洗機専用洗剤のアルカリ成分や高温の洗浄液によって酸化したり、変色したりする可能性があります。とくに鉄はサビやすく、ステンレスと間違いやすいアルミも黒ずんで光沢がなくなる恐れがあります。

金・銀でメッキ加工されたもの

スプーンやフォークなどのカトラリーや食器には、金メッキや銀メッキが施されています。このメッキも食洗機専用洗剤や高温の影響を受けやすく、前述の金属と同様に、食洗機で洗うと酸化や変色を起こす可能性や、メッキがはがれる恐れがあります。

クリスタルガラス

クリスタルグラスなどの高級ガラス食器も、急激な温度変化や衝撃に弱い素材です。食洗機は高温の洗浄液を勢いよく噴射して洗浄やすすぎを行うため、食洗機は適しません。また、クリスタルガラスに含まれている鉛は、食洗機専用洗剤のアルカリ成分や高温の洗浄液で溶け出してしまい、表面が白くくもる可能性があります。

プラスチック製のもの

弁当箱などのプラスチック容器は、熱に弱い素材です。50~80℃の洗浄液を使用する食洗機で洗うことで、耐用温度の低いプラスチック容器は変形や変色を起こします。耐熱性ではないゴムパッキンも、高温の影響で膨張したり収縮したりしますので、ゴムパッキンがついた容器は蓋が閉まらなくなる恐れがあります。

金箔・上絵付き陶磁器

金箔や銀箔が貼り付けられた陶磁器や、焼成するとガラス質に変化する釉薬で保護されていない上絵付けの陶磁器も、急激な温度変化や衝撃に弱い特徴があります。食洗機で洗うと装飾や絵柄が変色したり、はがれたりするかもしれません。また、ひび模様である貫入の入った陶器・磁器も割れる可能性があります。

軽いもの

食洗機に付属されているカゴ状の小物入れにセットできるものを除き、子ども用の食器・哺乳瓶の飲み口・盃などの軽い食器、ふきん・スポンジなども適していません。水圧でカゴから飛び出してヒーターカバーに接触し、故障・発煙・焦げ・変形・においの原因になります。

木・竹・籐製の食器

木製のお椀やまな板、カトラリーは、水分を含んだあとに短時間で高温乾燥させることで、ひずみやひび割れの原因になります。高温の洗浄液によって塗装がはがれることもあります。一部が木製になっている食器も同様です。また、木製のまな板は包丁による傷に入り込んだ汚れが、きれいに落ちない場合もあります。

口の狭い食器

びんや徳利といった口が狭い食器も、洗い上がりがよくありません。食洗機で汚れを落とす仕組みは、高温の洗浄液をノズルの噴射で汚れに直接当てて洗い流すため、その噴射が食器の中まで届かないためです。そのため、中の汚れが残ってしまう可能性があります。

強化ガラス製品

熱が加わった時に割れないように強化したガラスなので熱には強いのですが、傷やガラス内部に異物が原因で、急激な温度変化によって突然粉々に破損する恐れがあります。食洗機内で破損すると故障や怪我の原因にもなりますので、食洗機には入れないでください。

フッ素加工のフライパンや鍋

フッ素樹脂で加工されたフライパンや鍋は、食洗機の洗剤に含まれる研磨剤で表面が削られ、フッ素樹脂の効果がなくなってしまいます。傷があるフライパンや鍋は、とくに加工がはがれやすくなります。また、アルミ製の鍋の表面にフッ素樹脂加工が施された製品もあるので注意が必要です。

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食洗機で洗えるもの

ムービングラック プラス 洗い物に応じて大きさや形が変化する上カゴを採用

構造が複雑で洗いにくいものや、手に怪我をしてしまう恐れがあるものは、食洗機で洗いましょう。

ざる・おろし金

目が非常に細かく、手洗いでは細部まで洗いにくいざるやおろし金は、食洗機で洗いましょう。洗浄液が勢いよくあたることで、細部まできちんと洗い流せます。

急須・調味料入れ・泡立て器・絞り器

これらはサイズが小さく構造も複雑です。そのため、手洗いではすみずみまで洗い流すことが難しく、食洗機で洗った方がきれいに汚れを落とせます。

電子レンジの受け皿

鉄や銅などサビついてしまう恐れがあるものでなければ、重量があってサイズが大きい受け皿も食洗機で洗いましょう。手首に負荷をかけずに洗えます。

スライサー・フードプロセッサーの刃物

刃などのパーツがついた調理器具は、構造が複雑なうえに手で洗うと怪我をする危険があります。洗剤の泡で手元が見えなくなると余計に危険です。無理をせずに食洗機で洗いましょう。

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そもそも食洗機がダメな食器・調理器具がある理由って?

食器や調理器具によって、食洗機を使えるかどうか分かれるのはなぜでしょうか。その理由は、水温と洗剤の成分にあります。

高温のお湯で洗浄するため

手洗いの場合は、30〜40℃ほどのぬるま湯を使います。人の手が心地よく感じる温度が40℃程度なことにくわえ、シンクのトラップや排水管なども熱に弱い構造をしていることが理由です。一方で、食洗機の水は中のヒーターで60〜80℃ほどに温められます。そのため、熱に弱い素材は変形・変色・破損する危険性があるため、食洗機は使用できません。

洗剤の成分が違うため

洗剤の成分も、手洗い用と食洗機用とで異なります。手洗い用洗剤は界面活性剤が主成分ですが、食洗機用洗剤は「タンパク質分解酵素」「デンプン分解酵素」などの洗浄力の高い成分も含んでいるのが特徴です。そのため食洗機用洗剤を使って洗うことで、食器・調理器具の素材や表面の加工によっては破損の原因になります。だからといって、食洗機に手洗い用の洗剤を使用するのは止めてください。中で洗剤が泡立つことで、故障するリスクがあるためです。

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食洗機対応食器・調理器具の選び方

食洗機対応食器・調理器具の選び方

フライパンや鍋、ガラス製品、プラスチック製品などは、商品によって食洗機OKなものとNGなものがあります。ここでは、食洗機に対応した食器や調理器具を見分けるポイントを紹介します。

フライパン・鍋

フライパンや鍋は、本体の素材、表面の加工、サイズに注目して選びましょう。素材は耐熱性の高いアルミニウム合金製またはステンレス製であれば、食洗機にも耐えられます。プロ仕様の鉄フライパン、中華鍋、ホーロー鍋などは手洗いが必須なことを念頭に置いたうえで購入を検討してください。

表面は、はがれにくいチタン加工、もしくは硬度のあるセラミック加工がベストです。サイズは、卓上式食洗機であれば22cm以下、ビルトイン式なら26cm以上にも対応できます。

ガラス製品

食器に使われるガラスは、「ソーダガラス」「耐熱ガラス」「強化ガラス」「クリスタルガラス」の4種類です。ボウルや保存容器、茶器などに使われる耐熱ガラスは、名称通り熱に強いため食洗機を使用しても問題ありません。安価なコップや食器に使われているソーダガラスも、食洗機OKな素材です。

プラスチック製品

プラスチック製品は、耐熱温度によって食洗機で洗えるかどうかが変わってきます。耐熱温度が90℃以上であれば、通常モードで問題なく洗える場合が多いでしょう。一方で食洗機の低温モードであれば、耐熱温度60〜90℃のプラスチック製品に対応可能なケースもあります。

ただし、プラスチック製品は軽くて水圧で飛んでしまい、ヒーターに触れて劣化してしまうかもしれません。そうした事態を防ぐためにも、プラスチック製品を食洗機にかける際には、固定用のマットやカゴなどを活用するのがおすすめです。カインズの食洗機はこちら

食洗機の種類

ムービングラック プラス 上カゴを右にスライドした状態

食洗機には、ビルトイン型と据え置き型の2種類があります。ビルトイン型はシステムキッチンに組み込むタイプで、据え置き型はキッチンのスペースに置くタイプのものです。

ビルトイン型

システムキッチンの下に収納できる大型の食洗機です。シンクの下などに設置してスペースを確保できるため、見た目がすっきりするだけでなく、料理や後片付けの邪魔になりません。据え置き型の食洗機と比較して多くの食器が入るタイプが多いため、ファミリー向けの食洗機と言えます。幅は45cmと60cmの2種類ありますが、見た目の違いはほとんどありません。デメリットは、後付けの場合、キッチンの改修工事が必要であることです。

据え置き型(卓上型)

キッチンの好きな場所に置ける食洗機です。ビルトイン型は、キッチンの改修工事と工事費用が必要ですが、据え置き型は本体を購入するだけで完了します。設置スペースは必要ですが、水栓の確保さえできれば、自分で設置できる気軽さも魅力です。数万円で購入でき、用量やサイズ展開も豊富なため、ファミリー用も一人暮らし用も揃っています。給水方法はタンクに水を入れて使うタンク式と、蛇口を分岐させてホースでつないで直接給水する分岐水栓式の2種類あります。分岐水栓式の場合は、分岐水栓を取り付けなければなりませんが、自分で取り付けられるものが多いので導入コストを抑えられるでしょう。

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食洗機の選び方

9シリーズ 食器洗い乾燥機 深型 フルオート・上面操作共通

ここでは、食洗機の選び方のポイントをいくつかご紹介します。食器の量やサイズ、使い勝手などを踏まえて食洗機を選んでください。

家族の人数に合わせた容量で選ぶ

食洗機は、本体サイズが大きいほど収納できる食器の量が増えます。目安としては、3人分で食器20点前後、5人分で40~50点ほどの食器を一度に洗えます。食洗機本体にも一度に収納できる食器の点数が記載されているため、家族の人数やいつも使用する食器の点数を目安にご検討ください。

扉の開き方で選ぶ

食洗機のタイプによって、扉の開き方が異なります。そのため、食器の量や設置タイプに応じて使いやすい開き方の食洗機を選ぶとよいでしょう。

【ビルトイン型】

ビルトイン型の扉は、フロントオープンとスライドオープンの2種類があります。フロントオープンは、オーブンレンジのように扉を手前に倒してカゴをスライドさせるタイプです。一度に大量の食器や大きいフライパンを洗えるため、4人以上の家族であれば大容量のフロントオープンをおすすめします。

スライドオープンは、扉を引き出しのように手前にスライドさせるタイプで、日本では主流の食洗機です。食洗機本体がスライドする構造のため、フロントオープンタイプと比較して収納できる食器の点数は若干少なくなります。

【据え置き型(卓上型)】

扉の開け方は4種類あります。代表的なのは、ビルトイン型と同じ扉を手前に倒すフロントオープンと、扉をスライドさせるスライドオープンです。さらに、上下二つの扉をそれぞれ手前に引いて開閉する上下2枚のフロントオープンもあります。上下でカゴがわかれているため、食器をセットしたり、取り出したりする作業が楽に行えることがメリットです。くわえて、下部の扉を引いて開け、上部の扉はスライドして天板に収めるスライド式もあります。間口が大きく開くため、鍋や大きな食器の出し入れがスムーズにできることが魅力です。

電気代や水道代で選ぶ

食洗機には、洗浄モードのほかに、エコモードやタイマーなどの便利機能を備えているモデルがあります。エコモードは、電気代を抑えながら使用できます。また、一般的に食器の容量と使用する水量は比例するため、節水モードを選択すれば、水道代を節約することが可能です。食洗機は水を多く使用すると思われがちですが、モデルによっては手洗いよりも水量を抑えられます。

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まとめ

食洗器は万能ではなく、食洗器で洗うのに適さないものもあります。その点のみ注意すれば、食洗器は家事をぐっと楽にしてくれることでしょう。家事の負担が減ることで、心にゆとりが生まれます。手荒れの悩みも解決しますし、自分の時間を増やすこともできます。手洗いより節水ができる点もうれしいポイントです。ぜひ食洗器をかしこく活用して、毎日の家事を快適なものにしてみてください。

カインズ・リフォームでは、食洗機のクリーニングや交換リフォームを実施しています。食洗機についてお困りのことがあれば、お近くのカインズ店舗やWebのお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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