テラス囲いを設置するなら、必ず確認しておきたいのが固定資産税。固定資産税はリフォーム後も毎年払い続けていくため、事前に確認しておかないとあとで思わぬ負担になってしまいます。
そこでこの記事では、テラス囲いは固定資産税の対象になるのかを解説したうえで、テラス囲い選びで失敗しないコツや費用を安くする方法などを解説します。
あとになってから毎月の家計を圧迫することがないよう、テラス囲いの設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
テラス囲いの固定資産税はいくら?

早速、テラス囲いの固定資産税はいくらかかるのか、具体的な計算方法も交えて確認してみましょう。
固定資産税の有無は自治体判断
結論から言うと、テラス囲いに固定資産税がかかるかどうかは各自治体の判断に委ねられています。
つまり、「このテラス囲いには固定資産税がかかる」といった明確な基準はありません。全く同じ形状のテラス囲いでも、自治体によって固定資産税がかかる場合とかからない場合にわかれるのが現実です。
ここで1つの基準になるのが、テラス囲いが密閉された空間であるかどうかです。外気や風雨から遮断された空間として判断されると、固定資産税の対象となる可能性が高いでしょう。
実際に固定資産税がかかるかどうか知りたい方は、リフォーム前にカタログ等を持って自治体の窓口に行くのが賢明です。
固定資産税の判断基準は自治体はおろか、担当者によって変わることもあります。事前に相談しておけば、「あの時にかからないと説明を受けてます」と証言でき、固定資産税に関する不要なトラブルを回避できるでしょう。
後付けの場合は申告が必要なケースも
テラス囲いを後付けする場合には、各自治体に申告が必要なケースがあります。具体的には、テラス囲いにより建物面積が変わった場合、「建物表題変更登記」を1ヶ月以内に提出しなければなりません。
「提出しなければわからない」と思うかもしれませんが、固定資産税の再評価等によりテラス囲いを設置したことは必ず自治体に知られることになります。あとになってトラブルになったり、固定資産税の追加納税を課されることを避けるためにも、忘れずに申告を行っておきましょう。
建ぺい率によって変わる
テラス囲いが固定資産税の対象と判断された場合、固定資産税は建ぺい率によって算出されます。
建ぺい率とは、敷地面積に占める建物の割合のことで、地域によって30~80%に定められています。そのため、何も考えずに大きなテラス囲いを設置すると、建ぺい率をオーバーしてしまうこともあるでしょう。
建ぺい率をオーバーすると、あとになってさまざまなデメリットを被るため、リフォーム前に自治体や業者に確認しておくことが大切です。
テラス囲いの費用相場&工期

続いて、テラス囲いの設置にかかる費用や工期について解説します。これからテラス囲いを設置する方は、家計やスケジュールに無理はないか確認してからリフォーム業者に依頼するようにしましょう。
費用相場:約30~50万円
テラス囲いの費用相場は約30~50万円となります。サイズや素材によって値段は変動しますが、基本的に50万円を超えることはほとんどないでしょう。
テラス囲いの面積は、約360cm×180cmが特に人気です。このサイズがあれば洗濯物はもちろん、布団を干す際にも不便を感じることはほとんどありません。テラス囲いの設置費用をできるだけ抑えたい人は、テラスの面積を小さくすることで相対的に費用を下げることができます。
工期:最短1日
テラス囲いの工期は2~3日で終わることが多く、早ければ1日で設置することも可能です。そのため、土日や祝日でも依頼でき、仕事を調整する必要もありません。
工期が1週間以上かかるような大規模なリフォームだと仕事を調整する必要があるため、気軽に依頼できるのはテラス囲いのメリットといえます。
テラス囲いを設置したい!後悔しないためのポイント

テラス囲いを設置した人の中には、あとになって「設置しなければよかった」と後悔する人も多いようです。テラス囲いのリフォームで失敗しないためには、以下の2つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 固定資産税の有無を確認しておく
- 素材を慎重に考える
固定資産税の有無を確認しておく
テラス囲いの設置を決めたら、まずは自治体の担当窓口に行き、固定資産税が上がるのかを確認しましょう。相談するときはテラス囲いのカタログや住宅の図面等を持参するとスムーズです。
固定資産税の対象になると判断された場合は、おおよその増額分を確認しておけば、あとになって慌てる必要がありません。
素材を慎重に考える
テラス囲いのリフォーム費用を抑えるなら、素材を慎重に選ぶことが大切です。たとえば次のような対策をとるだけでも、リフォーム費用はかなり抑えることができます。
- 樹脂製デッキ材にする
- 柵状の囲いにする
- サイドを簡素な設計にする
テラス囲いをできるだけ簡素な設計にすることで、固定資産税の対象になりにくくなります。雨や風にさらされるデメリットはありますが、隙間があることで開放的な雰囲気を味わうことができるでしょう。
テラス囲いのメリット

続いて、「テラス囲いを設置しようか迷っている」という方に向けて、テラス囲いのメリットを3つ解説します。
- 開放的な雰囲気がある
- 洗濯物を干せる
- 土台の基礎工事がいらない
開放的な雰囲気がある
テラス囲いを設置すれば、自宅のベランダに「半プライベート」の空間ができ、プライバシーを守りつつも開放的な雰囲気を味わうことができます。
庭を見ながらご飯を食べたり、読書をしてのんびり過ごしたりと、自宅にいながらアウトドアのような感覚も楽しめるでしょう。ポカポカ陽気を感じながら昼寝できるのは、テラス囲いの醍醐味です。
洗濯物を干せる
テラス囲いを設置すれば、雨の日でも洗濯物を干すことができます。特に梅雨のように雨が多い時期には、コインランドリーなどを利用する必要もなく、節約にもつながるでしょう。
ただし、固定資産税の対象とならないようにあまりに簡素な作りにすると、雨風が入り込み洗濯物が濡れてしまうリスクがあります。固定資産税の有無は非常に重要ですが、固定資産税にこだわりすぎた結果、テラス囲いの使い勝手が悪くなっては意味がありません。
テラス囲いに洗濯物を干そうと考えている人は、固定資産税と機能性のバランスをとりつつ、自分にとって最適な選択をする必要があります。
土台の基礎工事がいらない
テラス囲いはリフォームの工程が少ないのが特徴で、土台の基礎工事も必要ありません。先述の通り、早ければ1日で工事が完成することもあり、仕事で忙しい方でも日程を調整しやすいでしょう。
テラス囲いのデメリット

一方、テラス囲いのデメリットとしては、次の3点が挙げられます。
- 夏は暑く、冬は寒い
- 豪雨の際に水が入ってくる
- 雨の音が気になる
夏は暑く、冬は寒い
テラス囲いのデメリットとして、夏は暑く、冬は寒くなりやすい点が挙げられます。
たとえば夏の場合、直射日光がそのまま入り込むことで温度が高くなりやすく、湿度も高くなりがちです。また、冬には冷たい外気が流れ込みやすく、必然的に温度も下がってしまうでしょう。
春や秋にはとても快適に過ごせるテラス囲いですが、夏や冬は利用機会が減ってしまうケースが多いようです。
豪雨の際に水が入ってくる
テラス囲いは気密性や水密性が完全ではないため、雨が降ると水が入ってくる可能性があります。特に固定資産税の対策としてテラス囲いを簡素な作りにすると、それだけ中に水が入ってくる可能性は高くなるでしょう。
水が入り込むと洗濯物が乾きにくくなるだけでなく、床が傷みやすいといったデメリットもあります。固定資産税が不安な方も、気密性と水密性にはできる限りこだわるのが賢明です。
雨の音が気になる
テラス囲いを設置すると、雨の音が気になりやすいのもデメリットです。これまで庭や地面に落ちていた雨がテラス囲いの屋根にぶつかることで、急に雨音が大きくなったように感じられます。
場合によっては、夜寝るときにうるさく感じられるケースもあるため、テラス囲いと寝室はできるだけ離れているのが理想です。
【テラス囲い】リフォーム前に固定資産税の有無をチェックしよう!

テラス囲いに固定資産税がかかるかどうかは、自治体の判断によって異なります。そのため、一概に「このテラス囲いに固定資産税がかかる」などと定義することはできません。
あとになって思わぬ負担にならないためにも、必ずリフォーム前に自治体の窓口に行き、固定資産税の対象かどうかを確認するようにしましょう。
また、もし固定資産税の対象と判断された場合でも、作りを簡素にすることで対象外となる可能性もあります。テラス囲いの性能と固定資産税のバランスをよく考えながら、後悔のないリフォームを目指してください。
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