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庭の外構工事の役割とは?外構工事の種類や費用相場までをまとめて解説

2022年06月07日
鋳物門扉 プロヴァンス APR-3 アートブラック(KA)

外構とは、庭の空間に設置される一つひとつの構造物のことです。具体的には、門扉・フェンス・照明・ウッドデッキ・カーポートといったものです。

外構を設置する目的は、外から見た家を美しく際立たせることや、庭の使い勝手を良くすることばかりではありません。「プライバシー対策」「災害対策」「安全対策」「セキュリティ対策」「駐車場対策」としても機能します。

この記事では、庭の外構工事で実現できることや目的別の主要外構工事、施工の期間や費用相場をご紹介します。

庭の外構工事で実現できること

庭の外構工事イメージ

まずは、家の見た目を美しく際立たせること以外の機能をご紹介します。「プライバシー対策」「災害対策」「セキュリティ対策」「安全対策」「駐車場対策」の機能にわけて、それを実現する外構をご紹介します。

プライバシー対策

庭が通路に面している戸建て住宅は、通行人の目に触れやすくなります。塀や門扉、フェンス、庭木などの外構は外からの視線をさえぎることができるため、家の中や庭でひと目を気にせず過ごすことができるでしょう。また、外出時に不在であることが把握されにくいメリットもあります。このほか、近隣住宅との境をはっきりと区切る役割も果たすため、ご近所トラブルを防ぎやすくなります。

災害対策

物置も外構のひとつです。簡易トイレやテントなどの防災備品を保管できる点で災害対策として有効です。また、雨水タンクセットがついた物置もあります。物置の雨どいをつたって集められた雨水を溜めて、災害時のトイレ用水として利用することができます。物置の屋根にソーラーパネルを取り付ければ蓄電ができますので、スマホやライトの充電にも困りません。このほか、屋根がついたウッドデッキも、豪雨災害で室内に泥水が入った際の一次的な避難場所として役立ちます。

セキュリティ対策

外から乗り越えにくい高さのフェンスや塀を設置すれば、空き巣や不審者の侵入防止につながります。また、門扉は玄関周辺のいたずらや盗難防止にも役立ちます。空き巣や不審者は目立つことを嫌うため、門扉から玄関までのアプローチに防犯カメラや、歩くとジャリジャリ大きな音が響く防犯砂利、人が通るとライトが自動的に点灯する人感センサー照明を設置すれば、心理的な面で犯罪抑止力を発揮します。

安全対策

門扉から玄関までのアプローチを整備しない場合は、小石や草などが伸び放題になります。それが原因で子どもや高齢者の転倒事故が発生するケースも少なくありません。玄関アプローチにコンクリートや石材を敷いたり、地面を人工芝にしたり、防草シートを敷いたりすることで、転倒を防止することができます。また、スロープや手すりを設置すれば、高齢者や妊婦の方も身体を支えながら安全に移動することができます。門扉を設置することで、庭でボール遊びをしている子どもが、急に道路に飛び出すリスクも避けられます。

駐車場対策

車の所有者で自宅に駐車場がない場合は、月極駐車場を契約している人が多いでしょう。なかには、月極駐車場に行くまでに10分ほど歩くという人もいるかもしれません。自宅にカーポートやガレージを設置すれば、月極駐車場に行くことも、毎月の駐車場代を払うこともなくなります。なお、カーポートやガレージには屋根がありますので、直射日光・雨・雪・風・鳥のフンなどから大切な車を守ることもできます。

目的別の主要外構工事の紹介

 

メッシュフェンス ロンバス2 JL1M アーバングレー(UC)

ここからは目的別に機能する外構工事をご紹介します。

プライバシー対策に役立つ外構

プライバシーを守る外構は、門扉や塀、フェンス、庭木があげられます。いずれも周囲から家の中や庭を見えにくくする役割を担います。

災害対策に役立つ外構

災害が発生した際に役立つのが物置です。防災グッズや非常食は、意外と場所を取ります。そのため、屋外に保管しておくことで万が一を考えた十分な準備が可能になります。また、急いで家から出た場合も、物置は外にあるためスムーズに防災グッズを手に取ることができるでしょう。

セキュリティ対策に役立つ外構

自宅の安全をしっかり守りたい方には、防犯カメラや防犯砂利、人感センサー照明の設置をおすすめします。人感センサーが反応するとライトが点灯するものは、夜間の出入りの際に足元を照らしてくれる点でも便利です。

安全対策に役立つ外構

出入りする際の安全性を高める方法として、玄関アプローチやスロープ、手すりの設置があげられます。道路から玄関までの動線を整えておくと、行き来しやすくなるでしょう。また、意外とつまずく原因になるのが雑草です。人工芝や防草シートを設置することも安全対策につながります。

駐車場対策に役立つ外構

カーポートやガレージを設置すると、車の乗り降りがしやすくなります。また、カーポートやガレージが目隠しの役割を果たすため、プライバシーを守ることにもつながります。

外構工事にかかる時間と費用相場

人工芝 レギュラータイプ

外構工事にはたくさんの種類があり、必要な時間も費用相場も異なります。戸建て住宅の外構工事であれば、約2週間~2か月の時間がかかるようです。

外構費用は、住宅全体の建築費用の10%を使うとバランスのとれた庭になるといわれています。そのため、約100万円~300万円の費用を外構工事にかけるケースが多いです。なお、外構工事1か所の費用相場は、約50万円~100万円となります。

ここからは、外構工事別にかかる時間や費用相場をご紹介します。目安として把握しておくことで、準備や計画がしやすくなるでしょう。

門扉

大きさや素材によって工事にかかる時間は異なりますが、既製品の門扉を取り付けるだけであれば、約1~2日で終わります。門扉だけを設置するケースは少なく、門扉・門塀・ポスト・表札などの門まわり全体の外構工事を行うケースがほとんどです。その場合の費用相場は、約15万円~30万円です。(門まわり全体での費用相場は20〜100万くらいです。※門塀次第で金額がかなり異なります)

フェンス

アルミ・スチール・樹脂・木材といった材質のフェンスがあります。一般的な戸建て住宅であれば、工事に約2~3日かかります。材質やデザインによって外構工事に手間がかかる場合は、もう少し費用がかさむようです。フェンスの全長や面積によって費用相場は異なりますが、約40万円~60万円です。

庭木

植える本数や樹の種類によって変わりますが、約1~2日かかります。天候によってはこれ以上の日数がかかる場合もあります。費用相場は一本あたり1万円弱で、そこに作業費用が加算されます。一般的な植栽一式の費用相場は、約10万円~20万円です。

物置

地面を平らにする基礎工事や物置を置くコンクリートブロックの設置工事、転倒を防止するアンカー工事があります。工事にかかる時間は1~7日と幅がありますが、1~2日で終わることが多いようです。費用相場は小さい物置で約3万円~10万円、幅2m程度で約10万円~20万円、大型で防犯性能が高いものであれば、約50万円~100万円です。

ウッドデッキ

ウッドデッキのサイズによってかかる工事にかかる時間は異なりますが、基本的に1日で終わります。費用相場はウッドデッキの面積や使用する素材、屋根や手すりの有無で変わりますが、約25万円~40万円といわれています。なお、ウッドデッキの素材には、天然木と人工木があり、ウッドデッキの本体価格は人工木のほうが安価です。

防犯カメラ

防犯カメラ2台の設置で、4~8時間(半日~1日)ほどかかります。費用相場は、夜間の防犯対策に有効なカメラであれば1台あたり1万円~3万円で、設置の作業代を含めると1台10万円ほどです。カメラの台数や映像確認用のモニターによっては、約20万円~50万円の費用がかかる場合があります。

防犯砂利

防犯砂利が有効に機能するのは、勝手口や住宅の真後ろなど、不審者の侵入経路になる人目につかない場所です。必要な場所に敷くだけで済みますので、時間はそれほどかかりません。防犯砂利の最適な量は1平方メートルあたり60~80kgです。1平方メートルあたり80kgを敷いたときの費用相場は、約7,000円~10,000円です。

人感センサー照明

人感センサー照明は1日で設置できます。最近ではLEDで長寿命のものやソーラーパネルがついたものなど、多機能のものが増えています。費用相場は、設置する個数やスペックによって異なりますが、玄関アプローチや塀に設置する場合は約20万円です。

玄関アプローチ

外構工事にかかる時間は、約3~4日です。コンクリートの場合は、季節・天候・気温で硬化するまでの時間が変わりますので、完成後5日間は養生期間としてみておきましょう。費用相場は、玄関アプローチの全長や広さによって異なりますが、約15万円~20万円です。

人工芝・防草シート

防草シートで庭の雑草をしっかり抑えてから人工芝を敷くことが一般的です。20平方メートル(4m×5m)程度の広さであれば1日で終わります。人工芝の費用相場は1平方メートルあたり約4,000円で、人工芝の施工費用が1平方メートルあたり約2,000円、防草シート施工費用が1平方メートルあたり約1,000円です。このほか、整地費用が発生する場合があります。50平方メートルの庭に人工芝を敷いた際の費用相場は、約65万円です。

スロープ・手すり

外構工事にかかる時間は約3日ですが、季節・天候・気温でコンクリートが硬化するまでの時間によって変動します。冬や梅雨の時期は硬化まで時間がかかりますので、約5~7日をみておきましょう。費用相場はスロープと手すりを合わせて、約40万~50万円です。

カーポート

土間コンクリートなどを設置しない1台用のカーポートは、半日~1日で工事が完了します。費用相場は、約15万~40万円です。内訳は「本体価格」と「施工費用」の2種類にわけられ、1台用のカーポートであれば、本体価格の費用相場は約10万円~30万円、施工費用の費用相場は約5万円~10万円です。2台分のカーポートを設置した場合の費用相場は、約50万円~100万円です。

ガレージ

基礎工事、本体・シャッター工事、土間コンクリート工事などが必要で、約4週間かかります。本体価格+本体組み立て費+基礎工事費+土間コンクリート工事費を合わせて1台用の費用相場は、約90万円以上、2台用だと160万円以上となります。内装・電気工事などを加えると200万円を超える場合もあります。

まとめ

外構は種類が豊富にあるため、選択をする際に迷う方もいると思います。この記事で紹介した観点があれば、外構を選びやすくなるでしょう。これからマイホームを建てられる方や庭づくりを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。

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