浴室乾燥機とは、浴室に設置された乾燥機のこと。主に乾燥・換気・暖房・冷房の4つ機能があり、リフォームによってお風呂に後付けすることも可能です。
本記事では、浴室乾燥機のメリット・デメリットやお手入れ方法などについて解説します。設置事例も紹介するので、浴室乾燥機の導入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合や、取り扱いのない場合がございます。
浴室乾燥機のメリット

浴室乾燥機を導入するメリットは、主に次の3つです。
- 部屋干しのいやな臭いを防げる
- カビの発生を防げる
- 乾燥機と比べてシワになりにくい
それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。
部屋干しのいやな臭いを防げる
雨の日や花粉が多い日などには、リビングや寝室などに洗濯物を干すというご家庭も多いでしょう。しかし、室内に洗濯物を干すと気になるのが、いやな部屋干し臭(生乾き臭)です。洗濯物に残った水分や汚れによって雑菌が繁殖し、濡れた雑巾のような独特の臭いがします。
部屋干し臭を防ぐためには、洗濯物を素早く乾かすことが大切です。浴室乾燥機があれば、リビングや寝室に干すよりも洗濯物を早く乾かせるため、いやな部屋干し臭を防ぎやすくなります。
日が落ちたあとでも洗濯物を乾かせるので、急ぎの洗濯物がある場合にも便利です。夜寝る前に洗濯物を干せば、およそ翌朝には乾きます。また、日光を当てずに乾かせるので、自宅に陰干しできる場所がない場合にも便利です。
カビの発生を防げる
浴室には湿度・温度・カビにとっての栄養(汚れ)と、カビが好む条件が揃っています。「入浴後に水滴を拭き取る」「換気扇を回す」などの対策もありますが、それだけでは湿度が下がるまでに時間がかかるため、カビの発生を完全に防ぐのは難しいものです。
浴室乾燥機があれば、換気+乾燥機能により、入浴後の浴室を素早く乾かせます。湿気がこもるのを防ぎ、カビの発生をより効果的に防ぐことが可能です。
乾燥機と比べてシワになりにくい
浴室乾燥機は、洗濯乾燥機と比べてシワになりにくいのもメリットです。
天気や防犯上の理由などで外干しができないとき、洗濯乾燥機を利用する人も多いでしょう。とくに、乾燥モード付きの洗濯機なら、洗濯〜乾燥までを自動で行えるので便利です。
しかし、洗濯乾燥機で洗濯物を乾かそうとすると、洗濯物同士が絡まることでシワになりやすいのがネックです。最近はシワ防止機能のある洗濯機も増えてきていますが、それでも洗濯物の素材や取り出すタイミングに注意しないと、どうしてもシワになってしまいます。
一方、浴室乾燥機であれば、外干しと同じように洗濯物を干して乾かせます。洗濯乾燥機のように洗濯物同士が絡まることがないので、シワを防ぎながら素早く乾かすことが可能です。
浴室の温度を調節できる
浴室乾燥機には乾燥・換気だけでなく、冷房・暖房機能もついています。
浴室にエアコンがあるようなもので、浴室内の温度を1年中快適に保つことが可能です。夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるので、お風呂時間がより快適になるでしょう。
また、ヒートショックの予防につながるのもメリットです。ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が上下し、心臓や血管に大きな負担がかかることです。これにより心筋梗塞や脳卒中など、命にかかわる重篤な疾患を引き起こす場合もあります。
とくに冬場は室内と浴室の温度差が激しいため、ヒートショックが起こりやすいと考えられています。浴室乾燥機で浴室を暖めておけば、室内との温度差をなくしてヒートショックのリスクを低減することが可能です。
浴室乾燥機のデメリット

浴室乾燥機にはさまざまなメリットがある一方、以下のようなデメリットもあるので注意が必要です。
- フィルターの掃除が必要
- 洗濯物を干す手間がかかる
- 洗濯物の乾燥中はお風呂を使用できない
- 光熱費が高くなる
メリット・デメリットを両方把握したうえで、浴室乾燥機の導入を検討しましょう。
フィルターの掃除が必要
浴室乾燥機は、エアコンのように、使い続けているとフィルターにホコリや汚れが溜まってしまいます。放っておくとカビや臭いの原因になるため、こまめなお手入れは欠かせません。
洗濯物を干す手間がかかる
洗濯乾燥機は、ボタン1つで洗濯物を乾かせます。洗濯物を乾かしている間にほかの作業をすることも可能なので、家事や育児などで忙しい人にとっては心強い味方となるでしょう。
一方、浴室乾燥機を使用する場合は、外干しの場合と同じく「洗濯物を干す」という作業が必要です。洗濯物をベランダまで移動させなくてよいのは利点ですが、家事の手間としては外干しと同じくらいかかります。
また、浴室内のスペースを利用して洗濯物を乾かすので、干せる量には限りがあります。家族が多く、1度にたくさんの洗濯物が出る家庭では、洗濯物を干しきれず不便に感じる場合もあるでしょう。
洗濯物の乾燥中はお風呂を使用できない
浴室乾燥機は時間を気にせず洗濯物を干せるのがメリットですが、浴室乾燥機で洗濯物を乾かしている間は、お風呂を使用できません。
機種や季節、洗濯物の量などによっても異なりますが、浴室乾燥機で洗濯物が乾くまでには2〜4時間程度かかります。そのため、入浴前のタイミングで夜に洗濯物を干してしまうと、入浴のために一旦他のスペースに洗濯物を移動する必要があります。
浴室乾燥機を導入する場合は、洗濯と入浴のタイミングが被らないよう調整する必要があるでしょう。
光熱費が高くなる
ベランダなどで外干しする場合は、太陽光や風などの自然の力で洗濯物を乾かします。そのため、洗濯物を「洗う」以外に「乾かす」ための光熱費はかからないのが通常です。
一方、浴室乾燥機を使用する場合は、この「乾かす」ための光熱費も必要となります。また、機種によっても異なりますが、浴室乾燥機は洗濯乾燥機と比べても電気代がかかりやすい傾向があります。
近年は生活コストの上昇に悩むご家庭も少なくありません。浴室乾燥機を新たに導入する場合は、消費電力を抑えるような工夫も必要となるでしょう。たとえば、浴室乾燥機のフィルターに汚れが溜まると風量が落ちる原因となり、乾燥のためにより多くの電力が必要になることで電気代が上がってしまう可能性があります。フィルターをこまめに掃除するだけでも、光熱費の節約が可能です。
浴室乾燥機の正しい使い方
浴室乾燥機を使用する場合は、次のポイントに注意することが大切です。
- 浴室内の湿度を下げてから使用する
- 部屋干しとの併用も検討する
- 間隔をあけて洗濯物を干す
3つのポイントを抑えて、浴室乾燥機をより便利に・お得に活用しましょう。
浴室内の湿度を下げてから使用する
浴室内が濡れた状態のまま洗濯物を干すと、洗濯物が乾くまでに時間がかかる場合があります。まず換気モードで浴室内の湿度を低下させてから洗濯物を干し、乾燥モードに切り替えると早く乾きやすくなります。
とくに、お風呂を使用したあとに洗濯物を干す場合は、浴室内の水分をよく拭き取ってから洗濯物を干しましょう。
部屋干しとの併用も検討する
はじめから浴室乾燥機を使用するのではなく、部屋干し→浴室乾燥機の順に洗濯物を乾かすのもおすすめです。浴室乾燥機だけで乾かす場合と比べて、洗濯物をより素早く乾かせます。
自然の風や熱で洗濯物をある程度乾かすことで、光熱費の節約にもつながります。
間隔をあけて洗濯物を干す
洗濯物の間隔を詰めすぎると、風の通り道がなくなって洗濯物が乾きにくくなります。外干しの場合と同様、浴室乾燥機を使用する場合も、洗濯物はある程度間隔をあけて干すことが大切です。
また、浴室のスペースには限りがあるので、洗濯物を干しすぎないことも重要となります。洗濯物の量が多い場合は、何度かに分けるなどして一度に干す量を調整するとよいでしょう。
浴室乾燥機の導入方法
浴室乾燥機には電気式とガス式があり、それぞれ以下のような違いがあります。
|
導入費用 |
ランニングコスト |
電気式 |
かかりにくい |
電気代がかかりやすい |
ガス式 |
高額になりやすい |
電気代がかかりにくい |
予算や使用頻度などを踏まえて、最適な方式を選択しましょう。
なお、浴室乾燥機は後付けが可能で、基本的には在来工法の浴室でもユニットバスでも施工できます。ただし、浴室の状態によっては施工できない場合もあるので、まずはリフォーム業者に見積もりを依頼し、現場を調査してもらうとよいでしょう。
浴室乾燥機のリフォーム費用は、15万円前後が目安です。
たとえばカインズリフォームでは、浴室乾燥機の設置工事について以下のような施工実績があります。
▼亀岡市のお客様の浴室換気暖房乾燥機工事
リフォーム内容 |
浴室換気暖房乾燥機工事 |
施工金額 |
103,200円 |
工期 |
1日 |
▼茂原市のお客様のLIXILキッチン水回り4点パック工事
リフォーム内容 |
LIXILキッチン水回り4点パック工事 |
施工金額 |
2,636,450円 |
工期 |
5日 |
浴室乾燥機のお手入れ方法

浴室乾燥機を上手に活用するためには、こまめなお手入れが必要です。内側のフィルターだけでなく、外側も定期的に掃除するようにしましょう。
浴室乾燥機の外側に溜まったホコリは、掃除機で吸い取るのがおすすめです。ホコリを吸い取ったらカバーを外して、水やお湯で薄めた中性洗剤をつけた雑巾で汚れを拭きとります。その後、水拭き→乾拭きの順に拭き上げます。
浴室乾燥機の内部も、まずは掃除機でホコリを吸い取りましょう。基本的には、エアコンのフィルターと同じようにお手入れすれば問題ありません。ホコリを吸い取ったら固く絞ったタオルで汚れを拭き、フィルターを取り外してシャワーで洗います。汚れが落ちたら水気をしっかり拭き取り、しっかり乾燥させてから元に戻しましょう。
まとめ
お風呂に浴室乾燥機があれば、天気の悪い日も洗濯物がカラッと乾きます。換気や冷暖房の機能もあるので、カビの発生を防いで浴室の温度を快適に保つことも可能です。また、浴室乾燥機は後付けが可能な場合も多くあります。リフォームを検討するなら、カインズリフォームまでご相談ください。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合や、取り扱いのない場合がございます