毎日使うお風呂をリフォームするなら、どのようなお風呂にしたいですか? お風呂のリフォームといっても、どのような種類があるのか詳しく分からないという方もいるのではないでしょうか。この記事では、お風呂のリフォームに使われる素材の種類、在来工法からユニットバスにするメリット・デメリットなどをご紹介していきます。「水回りをキレイにしたい」「心機一転したい」という方は、ぜひこだわりのリフォームを考えてみましょう。
お風呂のリフォームに使われる素材の種類

お風呂のリフォームに使われる素材の種類はさまざまです。いったいどのような素材が使われているのでしょうか。ここからは、お風呂のリフォームに使われる素材について詳しく解説します。それぞれの素材の特徴や素材ごとのメリット・デメリットもあわせてチェックしてみましょう。
FRP(繊維強化プラスチック)
お風呂のリフォームには、FRPという繊維強化プラスチックが使われることもあります。FRPは、浴槽の素材としてはよく使われており、大量生産ができることからコストもそこまで高くありません。そのため、多くのメーカーがFRPを採用しています。通常のプラスチックに比べて軽く丈夫であるという特徴があります。
また、ひび割れが生じた場合でも、FRP素材を新しく継ぎ足すことで簡単に補修ができるという特徴もあります。FRPの商品は種類が豊富なため、デザイン性を追求したい方におすすめです。ただ、好みのデザインが見つかりやすい反面、高級感がないのがネックといえます。
また、汚れがつきやすいといったデメリットがあることを考慮すると、最初からコーティングされている商品を選ぶ方が良いでしょう。コーティングがされていれば、傷がつきにくく汚れも目立ちにくくなります。リフォーム後の掃除のしやすさまでを考えると、FRPは後悔がない素材であるといえます。
ホーロー
ホーローとは、金属の表面に二酸化ケイ素が主成分となっているガラスを焼き付けたものです。ホーローは金属を使っているだけあり、熱伝導率が高く保温性に優れているという特徴があります。浴槽にお湯を入れてから温まるまでに時間がかかるものの、熱が冷めにくいのがポイントです。追い焚きを使用する頻度が減り、結果として電気代の節約につながります。
また、ガラスの面はツルツルしているため汚れや傷がつきにくく、カビも生えにくいです。水回りの悩みであるカビの発生を抑制できることで、いつも清潔なお風呂を保つことができるでしょう。そのため、ホーローは、リフォーム素材の中ではお風呂に向いている素材といえます。ただ、ガラス層は劣化することもあり何かの衝撃で欠けることもあるのです。
ひび割れが生じた場合は、そこからサビが発生しやすくなってしまいます。ホーローは元の状態に修復できないため、一度欠けたら再度全面リフォームをすることになる点に注意しましょう。また、ホーローは大量生産ができないという点からリフォーム費用が高くなる傾向があります。
人工大理石
人工大理石は、キッチンなどにも使われる水回りに強い素材です。ポリエステルやアクリルなどの合成樹脂を主成分として作られています。意外にも、人工大理石は色を付けやすいためデザイン性が高いのが特徴です。ツルツルしているため汚れがつきにくく、掃除の手間が省けるのもメリットです。
ただし、ポリエステル系の人工大理石の場合は溶剤や研磨剤に弱いといった特徴があります。そのため、傷が付かないように気をつけて掃除をするようにしましょう。また、高級感においては天然の大理石と比べて人工大理石は劣ってしまいます。ただ、生活を送る上での機能性を重視するなら人工大理石の方が良いでしょう。
価格帯もメーカーによって異なるため、さまざまなメーカーのものをみてみるのがおすすめです。ちなみに「人造大理石」というのは、より天然の大理石に近い質感のものをいいます。天然の大理石を粉砕してセメントや樹脂などを混ぜ合わせます。
ステンレス
サビのないお風呂にしたいならステンレスがおすすめです。ステンレスは鉄にニッケルやクロムなどを配合してできた合金のことで、耐久性が高く傷がつきにくいのが特徴です。耐久性の高さと傷のつきにくさから、長年使えるのがステンレスのメリットといえます。
ほかにも、臭いや汚れがつきにくい点から衛生面にも優れているといわれています。臭いや汚れがないことで、いつも清潔なお風呂を楽しむことができるでしょう。さらに、シルバーではなく色を出したいならカラーステンレスも選べます。さまざまなカラーのステンレスを選べるようになったため、リフォーム後にどのようなお風呂にしたいかを考えておくとカラーを決めやすいでしょう。
ただし、塗装の持ちが良くない点がデメリットとしてあげられます。カラーステンレスは表面に塗装をしているため、衝撃が加わることで塗装が剥がれてしまうこともあります。取り扱いには十分注意しましょう。また、ステンレスは錆びにくさが強みですが、まったく錆びないというわけではありません。表面についたサビなら磨いて落とせるため、定期的にメンテナンスを行い早めに対処するようにしましょう。
タイル
お風呂といえばタイルというイメージを持つように、タイルはお馴染みの素材ではないでしょうか。タイルは耐熱性と耐久性が高いため、ひびが入っても補修できカビを取り除きやすいという特徴があります。
メンテナンスがしやすいため、掃除の負担を軽減できるのではないでしょうか。また、柄や色を楽しめるだけでなく、貼り方によってもデザイン性が変わるのが特徴です。ご自身のお好きなデザインからタイルを選び、大きさや貼り方を決めることで、オリジナリティーあふれるお風呂ができあがります。
しかし、タイルとタイルの間に目地があることでカビが発生しやすいといったデメリットもあります。目地部分にカビが発生してしまうと劣化が進んでしまい亀裂が生じてしまうこともあるのです。そのため、タイル本体だけではなく目地などの細かいところまで掃除をする必要があります。目地部分の汚れや傷によっては、タイルの補修も必要になってしまうため注意しましょう。
木材
お風呂のリフォームには木材が使われることもあります。お風呂で木材を使うというと、落ち着いた和のイメージを与えるヒノキ風呂が有名です。なぜヒノキ風呂が有名なのかというと、ヒノキは木材の中で水に強い性質を持っているからなのです。
さらに、香りも良く木のぬくもりを感じたい方に愛用されていることも、ヒノキ風呂が有名になった理由といわれています。ヒノキの香りで身も心もリラックスできるバスタイムを過ごせるでしょう。
とはいえ、木材の気になる点はカビや汚れです。毎日掃除をするといった手間を考えると、木材に特殊コーティングされているヒノキを選びたいのではないでしょうか。「お風呂のリフォームに木材を使いたい」「ヒノキ風呂についてもっと知りたい」という方は、ぜひ木材専門業者に相談してみましょう。風呂のリフォームにぴったりの適切な種類を教えてもらえますよ。
お風呂リフォームの種類

お風呂のリフォームの種類を知るためには「在来工法」と「ユニットバス」の2つの違いを知っておくことが大切です。まず在来工法は、浴槽や床などの各パーツを1つずつ現場で製作する方法のことをいいます。
一方ユニットバスは、浴槽や床などのパーツを工場で製作し現場で組み立てることをいいます。ここからは、お風呂のリフォームの種類について詳しく解説します。どのようなリフォームがあるのかを確認し、リフォームの参考にしてみてください。
在来工法から在来工法へ
在来工法のままが良い場合は、在来工法のままお風呂をリフォームすることができます。お風呂の設計の自由度が高いことが在来工法の魅力です。「思い切って大幅な変化を付けたい」という場合におすすめです。
ただ、ユニットバスへリフォームするよりも工期は長くなってしまいます。在来工法は自由度の高さから、こだわりが強くなればなるほど工事にかかる時間や相談時間が長くなるということを覚えておきましょう。また、床下が腐食している場合はプラスで補強工事が必要となり、余分に時間と費用がかかってしまうこともあります。
在来工法からユニットバスへ
現在、お風呂のリフォームでもっとも多いのが在来工法からユニットバスにするリフォームです。「寒いお風呂を暖かくしたい」「もう少し手軽なリフォームをしたい」という方におすすめです。在来工法の場合、お風呂を取り壊す作業や水漏れがあった際に床下を補強する工事などが含まれます。
リフォームにかかる費用はおよそ100万円が目安で工期は10日ほどです。つまり、10日はお風呂に入れなくなってしまうということに注意しましょう。銭湯に行くなど、お風呂に入れない間の準備が必要です。また、新しいお風呂のリフォーム費用に加えて、既存のお風呂の取り壊しや撤去などにかかる費用が発生する点にも注意しましょう。
ユニットバスからユニットバスへ
お風呂のリフォームの中でもっとも手軽なのがユニットバスからユニットバスにするリフォームです。工事は3~5日ほどで完了し、費用はおよそ70万円です。ただし、お風呂のグレードアップを望むのであれば、費用は高くなるため予算を確保する必要があります。リフォームのオプションも豊富にあるため、選び方によってはかなり高くなることを覚えておきましょう。
ユニットバスから在来工法へ
ユニットバスからあえて在来工法にリフォームするのは比較的簡単です。ユニットバスの場合、在来工法と違って床下の腐食があまりないため、撤去がスムーズになるからです。
費用についても、新しいお風呂のリフォーム代のみで済む場合が多いでしょう。ただし、工期は2~3週間と比較的長いため、お風呂に入ることが多くなる夏場などは避けておいた方が無難です。
関連記事:【戸建てのお風呂リフォーム費用】快適な浴室にする2つの方法と補助金
まとめ
今回の記事では、お風呂のリフォームに使用される素材やリフォームの種類について解説しました。お風呂のリフォームに使われる素材の種類には、それぞれ特徴があります。また、在来工法にするのかユニットバスにするのかでも工期や費用が変わってきます。どういったお風呂にしたいのか、事前によく考えてから業者に相談をするようにしましょう。
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