戸建て住宅でもっとも一般的な外壁ともいわれるのが、サイディングです。サイディングは塗装が要らないと認識している方もいるかもしれませんが、劣化のサインが現れはじめたら、外壁塗装を検討するのがおすすめです。
本記事では、サイディング外壁の塗り替えが必要なサインや費用相場、塗り替えの流れなどを解説します。
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サイディング外壁を塗装する重要性
住宅をはじめとした建物の外壁の仕上げ用板材である「サイディング外壁」は、常に紫外線や雨風の影響を受けます。サイディング外壁のダメージが蓄積して劣化すると、劣化した部分から家の中に雨水が侵入して基礎部分まで影響を与える可能性があります。
そのため、定期的に塗装などのメンテナンスを行い、サイディング外壁の防水性を保つことが重要なのです。
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サイディング外壁の塗り替えが必要なサイン
サイディング外壁の寿命は、一般的に約15年〜40年といわれていますが、塗料の種類や外壁がさらされる環境によって寿命が変わります。そこでここでは、サイディング外壁の塗り替えが必要なサインを紹介します。自宅の外壁をチェックして、症状が見られるようなら早めに塗り替えを検討してみてください。
色あせやチョーキング現象が起きている
外から外壁を確認したときに色あせが見られる場合、劣化が進んでいるかもしれません。色あせが見られる段階では、見た目を気にしないのであれば必ずしもサイディング外壁の塗り替えを行う必要はありません。
しかし、色あせが見られるようになるとサイディング外壁の劣化が進み、外壁を触ったときに手に外壁と同じ色の粉が付く「チョーキング現象」が起こる可能性があります。このチョーキング現象が起こる理由は、塗膜が劣化して粉状になって浮き出てきているためです。
チョーキング現象が起きている場合は、サイディング外壁の塗り替えを行うタイミングかもしれません。
コーキングにひび割れが見られる
サイディングの目地やすき間などを埋めている弾力性のあるコーキング材が劣化すると、ひび割れが見られることがあります。コーキング材のひび割れや剥がれが発生すると、そこから雨漏りしてしまう可能性があります。
外壁が変形して反りが出ている
サイディング外壁が劣化してくると反りが見られるようになります。サイディング外壁が変形すると、すき間ができてしまい、そこから雨水が入り込みやすくなってしまいます。
また、別の部分のサイディング外壁にも水が染み込み、反りが生じて新たなすき間ができるといった悪循環に陥ってしまう可能性も。放っておくと劣化が急速に進むので、サイディング外壁の変形が見られるときは、早めに対処するのがおすすめです。
外壁にひび割れが発生している
外壁の反りが大きくなると、外壁にひび割れが発生することがあります。ひび割れた部分は防水性が低下するため、サイディング外壁に水が染み込みやすくなります。水が染み込んだ状態で気温が下がると、外壁が凍結してさらに割れてしまう可能性があるため要注意です。
汚れや苔、藻、カビなどが気になる
サイディング外壁は、基本的に防水機能が保たれている場合、苔や藻、カビが生えることはありません。また、サイディング外壁に使われる塗料には、防苔や防藻、防カビ機能がある成分が含まれている場合がほとんどです。つまり、サイディング外壁に苔や藻、カビが生えているということは、塗膜が劣化して防水機能が落ちていると考えられます。
サイディング外壁を塗り替える流れ
サイディング外壁を塗り替える流れは次のとおりです。
1. 足場を組んで養生する
高所作業が発生する場合、まずは足場を組む作業が必要です。足場を組み立てるときは音が出るので、近隣からのクレームが発生しないよう、足場の設置前に挨拶まわりをするのが一般的です。
足場の組み立てが完了したら、窓などに外壁塗料が付着しないよう、養生します。そのため、外壁塗装が完了するまでは窓の開閉ができません。
2. 高圧洗浄で外壁の汚れを落とす
足場の組み立てが完了したら、高圧洗浄で外壁の汚れを落とします。塗装の前に外壁の汚れを丁寧に落としておくことが、塗装の仕上がりを高めるカギとなります。
3. 下地・コーキング処理
外壁のひび割れをコーキング材で埋めたり、サビを取り除いたりなど、劣化している部分の補修を行います。
4. 下塗り・中塗り・上塗りをする
サイディング外壁の塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが一般的です。なぜ3回も塗装するのかというと、1回塗りや2回塗りだけだと、紫外線や雨風の影響によって劣化が進みやすくなってしまうためです。
また、1回塗りや2回塗りだけでは、塗装にムラが出てしまう可能性があります。3回塗りをすることで、塗膜が均一に仕上がりやすいのも理由のひとつです。
5. 点検・手直しを行う
塗装が完了したら、施主が立ち会い「塗り残しはないか」「塗料が飛び散っていないか」など、気になる部分を確認します。気になる部分があれば、追加で作業します。
6. 足場を解体して清掃が済んだら完工
施主が仕上がりに納得したら、足場を解体して清掃を行います。この作業が済んだら完工となります。
サイディング外壁の塗り替え費用相場
サイディング外壁の塗り替え費用は、塗料や坪数によって変動しますが、80万円〜150万円程度が相場といわれています。サイディング外壁の塗り替えにかかる費用の内訳は次のとおりです。
たとえば30坪の住宅の外壁塗り替え費用の目安は、塗料の種類によって次のように変わるため、参考にしてみてください。
|
耐用年数 |
施工費用の目安(30坪) |
ウレタン塗料 |
5~8年 |
60万円~75万円 |
シリコン塗料 |
5~10年 |
70万円~88万円 |
ラジカル塗料 |
7~15年 |
76万円~89万円 |
フッ素塗料 |
8~15年 |
80万円~95万円 |
無機塗料 |
15~25年 |
100万円~115万円 |
サイディング外壁の塗り替え費用を安くするには?
サイディング外壁の塗り替え費用は、定期的に発生する家のメンテナンスです。そのためできるだけ安く済ませたいものです。ここからは、サイディング外壁の塗り替え費用を安くするコツを2つ紹介します。
コスパを重視して塗料を選ぶ
耐久性や撥水性に優れており、コスパがいいのはシリコン塗料です。価格面で見ると費用が抑えられるのはウレタン塗料ですが、シリコン塗料もそこまで価格が変わらないにもかかわらず、耐用年数が長くなっています。
最近では、シリコン塗料と同じ価格帯でありながら、チョーキングの発生が制御できる「ラジカル塗料」の人気も高まっています。このように、価格だけでなく機能や耐用年数を加味して塗料を選ぶと、納得のいくコストパフォーマンスを実現できるでしょう。
外壁と屋根の塗装を同時に行う
外壁と屋根の両方で劣化のサインが見られる場合、同時に施工することで費用を抑えられます。というのも、外壁と屋根の塗装を別々に行う場合は、足場を2回組まなければいけません。
しかし、同時に施工すれば1回分の足場を設置する費用が抑えられるため、ムダなコストが発生しません。また、外壁と屋根の塗装を同時に行っている業者を探すときは、複数の業者に見積もりを依頼して比較するのがおすすめです。
自分で外壁を塗装する
DIYが得意な方は、ホームセンターで道具や塗料を購入してDIYするのもひとつの方法です。自分で外壁を塗装する場合は、ブラシで水洗いして養生を行い、下塗り・上塗りをして仕上げます。
DIYのメリットは、コスパがいいのはもちろん、気になったタイミングですぐに塗装できる点です。ただし手間がかかるうえ、道具を揃えるのにある程度のコストがかかります。
サイティング外壁の塗り替えに関する注意点
サイディング外壁の塗り替えは、DIYでコストを抑えることもできますが、安全性や仕上がりを考慮すると業者に依頼するのがおすすめです。とくに住宅が2階以上である場合は、外壁全体を塗装するためには高所の作業も発生します。
自分で足場を組んで作業したとしても、転倒や転落の恐れがあり、危険です。また、業者に依頼した場合、3回塗りが一般的であると先述しましたが、自分で3回塗りをするには時間も手間もかかります。
頑張って塗り終えても、ムラがあると結果的に外壁塗装をメンテナンスする頻度が高くなってしまいます。安全かつクオリティの高い仕上がりにするためにも、プロの業者に依頼するのが確実といえるでしょう。
1階部分の低い位置の補修や、劣化の初期症状が見られる部位の応急処置など、安全で簡単な作業ならDIYするのもおすすめです。
まとめ
サイディング外壁は耐用年数が長く、コスパがいい外壁の一つですが、耐用年数に限らず、劣化のサインが現れはじめたら外壁塗装を検討するのがおすすめです。
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