寒さや暑さなどの悩みを解消するため、内窓リフォームを検討している方も多いでしょう。しかし、「内窓を設置して本当に効果があるの?」「内窓リフォームして後悔しない?」と、内窓リフォームについてわからないことも多いかもしれません。
この記事では、内窓の効果や内窓の効果を最大限に発揮する方法、費用相場などを解説します。
※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。
※各補助金の金額や要件などは、2025年4月時点の情報です。
内窓の効果
内窓を設置するメリットはたくさんあります。内窓リフォームを迷っている方は、まず、内窓を設置することによってどのような効果を期待できるのかを理解しておきましょう。
断熱性の向上
内窓を設置すると、内窓と既存の窓の間に空気の層ができます。空気は熱伝導率が低いという特徴があり、空気の層を作ることで高い断熱効果を期待できるという仕組みです。
また、外気温と室内の気温の差が大きいと窓に結露が発生する原因になりますが、内窓の設置によって断熱性が向上すれば結露が発生しにくくなります。結露によるカビを抑制することで、シックハウス症候群の予防にもつながります。
省エネ効果
内窓を設置して断熱性が向上すると、冷暖房の効率が上がるため、省エネ効果を期待できます。とくに近年では、電気代が年々高騰していることもあり、省エネ効果を期待して内窓の設置を検討する方も増えています。
防音性や遮音性の向上
内窓を設置して窓を二重にすることにより、防音性や遮音性の向上が見込めます。とくに「外からの騒音が気になる」「楽器や歌の練習がしたいけれど、音漏れが気になる」という方は、内窓を設置することで音の伝導を軽減できるでしょう。
ただし、住宅の構造や設置する内窓のガラスによって、期待できる効果は異なります。防音性や遮音性の向上を目的として内窓を設置するなら、防音ガラスを選ぶのがおすすめです。
防犯性の向上
窓が二重になると外部から侵入するハードルが高くなるため、防犯性の向上効果を期待できます。泥棒の侵入経路は半数以上が窓からであるといわれています。
また、侵入方法として多いのが「カギをかけ忘れた窓からの侵入」または「ガラス破り」です。内窓は一目見て「侵入に時間がかかる」とわかるので、泥棒に侵入を諦めさせるのに役立ちます。
紫外線カット効果
ガラスの種類によっては、紫外線カット効果も期待できます。複層ガラスの中には高い紫外線カット効果を期待できる種類があるほか、合わせガラスは窓から降り注ぐ紫外線のほとんどをカットできます。窓からの紫外線は住んでいる人はもちろん、家具や畳の日焼けにもつながるため、室内の設備の劣化を防ぎたい方は紫外線カット効果に優れた内窓を設置するのがおすすめです。
そもそも内窓とは?
既存の窓の内側に設置する2枚目の窓を「内窓」といいます。とはいえ、「内窓と二重サッシの違いは?」「内窓とペアガラスの違いは?」と具体的に内窓とは何なのかわからないという方もいるでしょう。
ここからは内窓の特徴やペアガラスとの違いについて解説します。
内窓の特徴
外窓の内側に設置する内窓は「二重窓」「二重サッシ」「インナーサッシ」とも呼ばれ、どれも意味は同じです。おもに断熱性の向上を目的に設置されることが多く、カラーバリエーションやデザインの幅も広がっており、インテリア性を高めるために内窓の設置を検討する方も増えています。
ペアガラスとの違いは?
内窓は外窓の内側に設置する窓のことで、ペアガラスは窓ガラスの種類を指します。ペアガラスは複層ガラスとも呼ばれており、2枚のガラスで1つの窓ガラスを構成している製品です。ペアガラスを構成する2枚のガラスの間には空気層があり、この空気層が窓ガラスの外側と内側の空気を遮断することで、断熱性の向上が見込めます。
内窓にペアガラスを採用すれば、空気層を2つ作れるので、より高い断熱効果を期待できます。
内窓の効果を最大限発揮するには?
内窓の効果は既存の窓の状態や環境によって異なります。内窓の効果を最大限に発揮させるためにも、内窓リフォームを実施する前に次の5つのポイントを覚えておいてください。
内窓と外窓の間隔を調整する
内窓を設置する大きなメリットは、既存の窓と内窓の間にできる空気層によって断熱性が向上する点です。しかし、内窓と外窓の間隔を広く取りすぎると、空気が対流して断熱効果が低下する可能性があります。
反対に内窓と外窓の間隔が狭すぎると、空気層が薄すぎて断熱効果を発揮できなくなるケースもあります。そのため、内窓を設置するときは既存の外窓との間隔を適切に調整することが大切です。
窓枠やドアのすき間を埋める
断熱性を高めるためには、気密性も重要なポイントです。窓と窓枠のすき間が空いていると気密性が低下して結露が発生する可能性があります。
そのため、内窓リフォームを検討するときは、ほかの窓と窓枠のすき間、ドア周りのすき間が空いていないかどうかもあらかじめチェックしておきましょう。すき間がある場合はホームセンターなどで売っているすき間テープを使用するなど、すき間を埋めて気密性を高めることが大切です。
換気口・給排気口を防音タイプにする
防音性や遮音性を高めるために効果を発揮するのは窓だけではありません。外からの騒音や室内からの音漏れが気になる場合、まずは換気口や給排気口を閉めてみてください。
換気口や給排気口を閉めたときに外部からの騒音や室内からの音漏れが軽減されるようであれば、換気口や給排気口を防音タイプのものにすると騒音や音漏れを緩和できる可能性があります。また、消音材(吸音材)を設置するのも一つの方法です。
内窓の設置とあわせて換気口や給排気口の対策をすることで、さらに防音性や遮音性の向上が見込めるでしょう。
目的に合わせて内窓の種類を選ぶ
内窓に採用されるガラスは、おもに次の4種類にわかれます。
- 単板ガラス(1枚ガラス):最も安価なのでコストを抑えたい方におすすめ。ただしガラス自体に特別な機能はない。
- 複層ガラス(ペアガラス):2枚のガラスで構成されており、ガラス間に空気層があるため、断熱効果が高い。
- 合わせガラス:2枚のガラスで構成されており、ガラス間に中間膜を挟んでいる。合わせガラスには複数の種類があり、防犯用や防音・遮音用などの商品がある。
- 真空ガラス(LOW-E複層ガラス):2枚のガラスで構成されており、ガラス間にできる空気層が真空状態になっているため、熱も音も通しにくい。
単板ガラス以外は2枚のガラスで構成されており、高い断熱効果を期待できます。種類によって防音性や遮音性、防犯性が異なるため、目的に合わせて内窓ガラスを選ぶのがおすすめです。
築年数が古い場合は窓以外のリフォームも検討する
築年数が経っている住宅の場合は断熱性が低下しているケースが多く、内窓リフォームを実施しても十分な効果を得られない可能性があります。そのため、窓だけでなく外壁などのリフォームをあわせて行うのも一つの方法です。
1992年以前に建てられた住宅であれば、「旧省エネ基準(断熱等性能等級2相当)」の適用となる可能性が高いため、内窓リフォームとあわせて、外壁や床下の断熱リフォームなどを検討してみてください。
内窓を設置する方法
内窓を設置する方法は、大きく次の2つに分けられます。
では、それぞれの具体的な方法とメリット、デメリットを解説します。
業者に依頼する方法
高い断熱効果や防音効果などを求めるなら、業者に内窓リフォームを依頼するのがおすすめです。業者に依頼すれば、住宅の状態や窓の種類、予算なども含めて、丁寧に相談に乗ってもらえます。
もちろん、DIYよりコストは高くなるものの、長期的に快適に生活することを考えれば、業者に依頼するのがおすすめです。
DIYする方法
簡易的な内窓を設置するなら、DIYするのも一つの方法です。DIYで内窓を設置する場合は、ガラスの代わりにプラスチック(中空ポリカーボネート)で内窓を作成するのが一般的です。内窓キットを販売しているホームセンターもあり、手軽に取り組めるのがDIYのメリットと言えます。
しかし、DIYの内窓はあくまで簡易的なものなので、窓の開閉ができなかったり、強度が低かったりなど、デメリットもあります。そのため、あくまでDIYで内窓を設置するのは応急処置と考えておきましょう。
内窓リフォームの費用相場
内窓リフォームにかかる費用は窓のサイズや、設置する窓の数、窓ガラスの種類などによって変わります。おおよその費用目安は以下のとおりです。
- 小窓(トイレや洗面所など):約4~6万円
- 中窓・腰高窓(ダイニングなど):約5~7万円
- 大窓・掃き出し窓:約8~12万円
内窓の費用内訳はおもに内窓+工事代となっています。性能が高い窓ガラスを採用する場合は、工事費込みで30万円ほどかかることもあるため、求める機能について優先順位を決め、予算に合わせて施工箇所やガラスの種類を決めてみてください。
よくある質問
内窓リフォームに関するよくある質問にお答えします。内窓リフォームの範囲や費用について疑問がある方は、リフォームを依頼する前に不安を解消しておきましょう。
内窓リフォームに活用できる補助金や助成金はある?
内窓リフォームに活用できる補助金や助成金は複数ありますが、幅広いケースで適用される補助金として「先進的窓リノベ2025事業」が挙げられます。「先進的窓リノベ2025事業」は、既存住宅の窓やドアの省エネ効果を高めるために改修した場合に適用となる補助金制度です。
カインズリフォームの先進的窓リノベ2025事業はこちら
補助対象工事の内容に応じて、一戸当たり、5万円から最大200万円までの補助金を受け取れます。カインズでは、補助金額を引いた金額で支払いができるほか、内窓工事は3箇所以上で標準工事費が無料となっています。
また、支払い金額に応じて付与されるカインズポイントは、全国のカインズ店舗でのお買い物に利用可能です。複雑な申請作業はカインズが代行いたしますので、「先進的窓リノベ2025事業」の利用を検討している方は、ぜひカインズまでお気軽にご相談ください。
部屋の一部だけ内窓に変更しても効果はある?
複数の窓がある部屋の一部の窓に内窓を設置する場合、内窓を設置していない窓から熱が逃げる可能性があるため、内窓リフォームを実施しても、あまり断熱効果を実感できないかもしれません。一部の窓に内窓を設置するのは無駄とは言えませんが、部屋全体の断熱効果を高めるなら、ほかの窓にも内窓を設置するのがおすすめです。
まとめ
内窓を設置することで、気密性や断熱性が高まり、暖房や冷房にかかるコストを削減できる効果を期待できます。また、内窓は省エネだけでなく、防犯性の向上など、安全面でも効果を期待できるのも人気の理由です。
ただし、内窓を一部に設置するだけでは、内窓の効果を最大限に発揮されない可能性があるので、空間全体、または家全体を含めて、リフォームを検討してみてください。
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