ウッドデッキに扉を設置すると、庭への出入りがしやすくなるだけでなく、防犯対策としての効果も期待できます。すでにウッドデッキを設置したあとで、新たに扉を増設したいと考えている人も多いでしょう。
そこでこの記事では、ウッドデッキに扉を設置するうえでのメリットや注意点、さらに人気の高い5タイプを紹介します。
- 「そもそも扉は後付けできる?」
- 「どんな種類がある?」
- 「いくらかかる?」
といった疑問をお持ちの方は、この記事で疑問をクリアにしてから施工に移ってくださいね。

後付けOK?ウッドデッキの扉を設置するポイント

すでにウッドデッキを設置している場合、「後からでも扉を後付けできるのだろうか?」と疑問に感じることでしょう。
結論から言うと、ウッドデッキに扉を後付けすることは可能です。ウッドデッキと扉は一体になっておらず、もともと別々に施工することを想定しているからです。
ただし、あまりにも老朽化が進んでいる場合など、条件によっては後付けできないケースも考えられます。
ウッドデッキの強度
扉を後付けする際にまず考えなくてはならないのが、ウッドデッキの強度です。ウッドデッキの寿命は10~15年だといわれており、劣化が進んだ状態だとその上に扉を設置するのはリスクが高いといえます。
ウッドデッキとは、その名の通り木材でできたテラスのことです。そのため、設置してから年数が経っている場合や、メンテナンスが十分でない場合、ウッドデッキの上にそのまま扉を設置するのはあまり賢明とは言えません。
フェンスの有無
ウッドデッキに扉を設置する手順は、フェンスの有無によって以下のとおり異なります。
- すでにフェンスがある:フェンスの一部を取り壊し、すき間に扉を設置する。
- フェンスはない:ウッドデッキの上にフェンスを設置し、金具やネジを使ってフェンスの間に扉を設置する。
フェンスがない場合はウッドデッキの強度を確認すれば問題ありませんが、すでにフェンスがある場合はウッドデッキとフェンス両方の強度を確認する必要があります。ウッドデッキ全体を取り替えるとなれば、用意すべき予算もかなり変わってくるでしょう。
扉の高さ
ウッドデッキに設置する扉の高さは、80cmと低いものから180cmと高いものまで実にさまざま。まずは扉を設置する目的を考え、目的に応じた高さを選びましょう。
- 子供やペットの転落防止:80~120cm
- 防犯対策:120~180cm
- 目隠し(座ったとき):100~120cm
- 目隠し(立ったとき):150~180cm
すでにフェンスがある場合は、フェンスの高さと合わせるのが一般的です。高い方がメリットが多いように感じられますが、高いと圧迫感が生まれるなどのデメリットもあるため、慎重に選ぶ必要があります。
扉の素材
扉の素材には主にアルミとウッドの2種類があり、それぞれ以下のように特徴が異なります。
- ウッド:ウッドデッキに調和しやすい
- アルミ:耐久性に優れる
素材を重視するなら強度の高いアルミですが、価格を重視するならウッドがおすすめです。すでにフェンスがある場合は、フェンスとの相性が良いかどうかも、素材選びのポイントになります。

ウッドデッキの扉は主に5タイプ
ここからは実際に、ウッドデッキの扉として人気の5タイプを紹介します。わずかな違いでも外からの見た目に大きく影響するため、自宅やウッドデッキとの相性を考えながら選びましょう。
1. 縦張りタイプ

縦張りタイプは、その名の通り板を縦方向に並べて張り付けたもの。子供がよじ登れないことから安全性に優れているのがメリットで、小さな子供がいる家庭から人気を集めています。
柵のすき間を調整すれば、外からの視認性を調整することも可能です。プライバシー重視の方はすき間を狭く、開放感重視の方はすき間を広めにとっておくといいでしょう。
2. 横張りタイプ

板を横に張り付ける横張りタイプは、ウッドデッキとの相性が良いことから定番とされています。家の外観にも比較的合わせやすいため、迷ったら一度は検討したいところでしょう。プライバシーが気になる人は、目線の高さにある板のすき間を狭くすることで、外からの視線をシャットアウトすることができます。
3. 井桁格子タイプ

「井桁格子タイプ」とは、縦と横の両方向に板を張り付けたタイプです。格子であることからどの家にも合わせやすいのが特徴で、扉タイプとしてはスタンダードだといえます。
4. ラティス格子タイプ

板を斜めにして取り付けた「ラティス格子タイプ」は、デザイン性に優れるのがメリットです。格子が斜めになるだけでも見た目の印象が大きく変わるため、ウッドデッキをおしゃれに仕上げたい人におすすめです。
ただし、すでに家やウッドデッキなどのデザインにこだわっている場合、ラティス格子タイプにすることで全体が「うるさく」仕上がってしまう可能性があります。ウッドデッキだけでなく、家全体とのバランスを考えて決めるようにしましょう。
5. クロスフェンス

クロスフェンスとは、対角線上に一本ずつ板を取り付けた簡素な作りが特徴です。板が少ないことから設置費用が安く、開放的な雰囲気に仕上げることができます。
一方で、板が少ないためプライバシー面での効果はあまり期待できません。おしゃれな見た目に仕上げたい人、できるだけコストを抑えたい人におすすめです。

ウッドデッキに扉を設置する3つのメリット

ウッドデッキに扉を設置しようか迷っている方は、まずメリット・デメリットの両方をチェックしましょう。ウッドデッキに扉を設置するメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
- 目隠しになる
- 子供やペットの落下を防ぐ
- 防犯対策になる
1. 目隠しになる
ウッドデッキに扉を設置すれば、目隠しとして周囲の目線を遮ることができます。ウッドデッキでバーベキューをする時やベンチに座ってのんびりしたい時など、目隠しがあることでプライバシーもしっかり確保されるでしょう。費用をできるだけ抑えたい場合は、人が通る方向にのみフェンスや扉を設置するのも効果的です。
2. 子供やペットの落下を防ぐ
ウッドデッキに扉やフェンスを設置すると、子供やペットの落下を防ぐことができます。ウッドデッキと庭との段差に気付かずに転落してしまうと、大ケガになりかねません。扉を設置すれば、大人にしかわからない鍵などで出入口をロックでき、安全性も高まるでしょう。
3. 防犯対策になる
ウッドデッキに扉を設置すれば、防犯対策としての効果も期待できます。特にフェンスもなく外から出入り出来てしまうウッドデッキだと、空き巣や盗難などの被害にあいやすくなってしまうでしょう。外の通行人から見える位置にフェンスや扉を設置するだけでも、こうした犯罪に巻き込まれるリスクを下げることができます。

ウッドデッキに扉を設置する3つのデメリット

一方で、ウッドデッキに扉を設置することで不便に感じられることもあります。メリットとデメリットのバランスを考えながら、自宅のウッドデッキに扉を設置すべきか否かを見極めてください。
- 庭へ降りづらくなる
- 日当たりが悪くなる
- 窮屈に感じられる
1. 庭へ降りづらくなる
ウッドデッキに扉を設置すると、当然ながら庭へのアクセスは悪くなります。たとえば庭に物干しがある場合、両手に洗濯物を抱えた状態で扉を開け閉めするのは面倒に感じられるでしょう。
- 庭とウッドデッキの一体感が欲しい人
- 庭へ頻繁に出入りする人
- ウッドデッキのサイズがあまり大きくない人
以上の3つに当てはまる場合、ウッドデッキに扉を設置することで不便に感じられる可能性が高いといえます。
2. 日当たりが悪くなる
ウッドデッキに150~180cmなど高い扉を設置すると、それだけ日差しが遮られてしまう可能性があります。
日差しが遮られることで夏は涼しく感じられますが、冬は寒さがより一層厳しくなり、暖房費がかさむ可能性があります。特にウッドデッキを南向きに設置している場合、扉やフェンスによって日光が遮られてしまわないか事前によく検討する必要があるでしょう。
扉やフェンスは高ければ高いほどプライバシーが守られますが、それだけ日光を遮ってしまうことになります。そのため、扉の高さを決める際は、プライバシーと日当たりのバランスを考えることが大切です。
3. 窮屈に感じられる
ウッドデッキにフェンスや扉を設置すると、圧迫感が生まれて窮屈に感じられることがあります。特にウッドデッキの面積が狭いと、それだけ窮屈に感じられるリスクは高いでしょう。
最低限の開放感を保ちたいという人は、扉やフェンスを設置する方角や枚数を慎重に考える必要があります。

ウッドデッキに扉を設置する費用

最後に、ウッドデッキに扉を設置するための費用相場をチェックしましょう。扉のみを設置するのか、扉と一緒にフェンスも設置するかによって、用意すべき予算は大きく異なります。
扉のみ
扉のみを設置する場合、費用相場は5~10万円ほどです。扉のサイズは幅80cm、高さ100cmほどが一般的ですが、さらに大きめのサイズを選ぶ場合はそれだけ費用が高額になります。
フェンスを付ける
扉だけでなくフェンスも付ける場合、フェンスの費用として1枚あたり約2~5万円が追加で必要になります。たとえばフェンスを7枚、扉を1枚設置する場合、トータルの費用は以下のとおりになります。
扉(5~10万円)+フェンス(2~5万円)×7=19~45万円
※フェンスの幅は80cm、ウッドデッキは幅320cm、奥行160cmを想定

【DIY】ウッドデッキの扉を自分で設置

ウッドデッキの扉の設置費用をできるだけ抑えたい人は、自分自身でDIYするのも選択肢の一つです。DIYで必要な費用は、主に以下の3つに分類されます。
- フェンス:1枚あたり1~2万円程度
- 支柱:1本1万円程度
- 金具:一式3万円程度
先ほどと同様にフェンスを7枚設置する場合、フェンス代として7~14万円、支柱が6本で6万円、金具で3万円が必要で、トータル16~23万円が目安となります。施工を依頼した場合の目安が19~45万円程度ですので、場合によっては半額近くまで費用を抑えることもできるでしょう。
ただしDIYには十分な技術が必要で、建付けが悪いとフェンスの強度が不十分になってしまうリスクも考えられます。特に人がよりかかった時にフェンスが倒れると大事故につながるため、費用だけでなく安全性についても十分に配慮しましょう。DIYの技術に不安が残る人は、専門の業者に依頼することをおすすめします。

カインズなら人気メーカーのウッドデッキが勢揃い
ウッドデッキに扉を取り付けるためには、ウッドデッキ自体の強度が十分でなければなりません。不十分な強度のウッドデッキに扉を設置すると事故の原因にもなるため、年数が経っている場合はウッドデッキの立て直しもおすすめです。
カインズホームでは以上の三大メーカーのウッドデッキを取り扱っており、安ければ10万円以下でも新品のウッドデッキを取り付けることができます。
- 扉の設置費用の目安を知りたい
- どんなウッドデッキが良いかよくわからない
- 自宅でもフェンスや扉を設置できるか知りたい
という人は、ぜひお近くのカインズホームかWEB窓口までお気軽にお問い合わせください。
ウッドデッキにフェンスや扉を追加すれば、思わぬ転落事故のリスクが下がるだけでなく、防犯効果などのメリットが期待できます。当記事で紹介した5つのタイプから自宅に最適な製品を選び、プライバシーが守られた快適なウッドデッキを手に入れましょう。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合がございます。