ペニンシュラキッチンはどんな間取りでも導入しやすく、使い勝手がよいことから、対面キッチンのなかでも近年とくに人気を集めています。
「油はねや水はねは大丈夫なの?」
「回遊性が悪くて使いにくいの?」
「リフォーム費が高そう…」
この記事では、ペニンシュラキッチンのメリットデメリットを徹底解説。みなさんの疑問を解決します!また、リフォームで後悔しないためのポイントや、価格の相場もご紹介します。
さらに、ペニンシュラキッチンのデメリットをカバーしつつメリットを活かした、ペニンシュラキッチンに似たレイアウトもご紹介します。ペニンシュラキッチンにしようか迷っている方やもっと知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

ペニンシュラキッチンとは?
ペニンシュラキッチンの設置イメージ:リクシルのシステムキッチン「アレスタ」(画像出典:リクシル)
ペニンシュラキッチンは対面キッチンのひとつ。ペニンシュラ(peninsula)とは、英語で「半島」を意味するとおり、キッチンの左右の片側だけが壁についているのが特長です。
フルフラットでおしゃれですが、アイランドキッチンより価格がお手頃で機能性も高い、そのバランスのよさが魅力。リフォームで導入されることの多いキッチンです。

ペニンシュラキッチンの3つのメリット
ペニンシュラキッチンの設置イメージ:パナソニックのシステムキッチン「ラクシーナ」(画像出典:パナソニック)
従来の壁付けキッチンに比べ、キッチンがLDKの中心的存在になるのがペニンシュラキッチン。ペニンシュラキッチンは、左右どちらか一方が壁に接しているため、従来の壁付けキッチンのよさも、よく比較されるアイランドキッチンのよさもどちらも兼ね備えているのが最大のメリットと言えるでしょう。ここから、ペニンシュラキッチンの3つのメリットを詳しく見ていきましょう。
開放感があり、カフェのようなおしゃれな空間に
壁に向かって料理する壁付けキッチンに比べて、リビングに向かって料理ができるペニンシュラキッチンには開放感があります。キッチンカウンターでリビングとキッチンスペースをゆるやかに区切れることができる、カフェのようなおしゃれな空間作りがしやすいのも魅力です。
カウンターで配膳準備をしてからダイニングテーブルに配膳するため、配膳の移動距離が短くでき、小さな子どもでもお手伝いしやすいのもポイントです。
間取りを選ばない
ペニンシュラキッチンは、キッチンの左右どちらかを壁付けにするため、アイランドキッチンのように両サイドに通路スペースを確保する必要がありません。マンションによくある細長いLDKなど特別広くない間取りでも設置が可能。
キッチン前面にカウンターを造作すれば、軽食などに便利なカウンターテーブルとして使うこともできます。
コミュニケーションが取りやすい
ペニンシュラキッチンは、リビングにいる家族とコミュニケーションを取りやすいのも大きなメリット。壁付けキッチンや部屋が分かれて独立したキッチンは、どうしても孤独な作業になりがちですが、ペニンシュラキッチンなら会話しながら楽しく料理ができます。
とくに小さなお子さまがいるご家庭では、料理中にリビングの様子が見えにくいと心配です。しかし、ペニンシュラキッチンなら、視線をあげるだけで、リビングが見渡せるので、料理しながら子どもの様子も見られるのがメリットです。

ペニンシュラキッチンの3つのデメリット&後悔しないためのおすすめプラン
魅力の多いペニンシュラキッチンにも、やはりデメリットもあります。デメリットをよく把握せずに選んでしまうと、あとで後悔につながることも。ここからは、主なデメリットを3つと、デメリット対策におすすめのプランをご紹介します。ペニンシュラキッチンに迷っている方は、ぜひこちらを参考に選んでください。
ニオイや煙、油はねが拡がりやすい→換気システムの強化や油はねガードの設置を
ペニンシュラキッチンの設置イメージ:TOTOのシステムキッチン「クラッソ」(画像出典:TOTO)
ペニンシュラキッチンは左右どちらか一方にしか壁がなため、匂いや煙、油はねの広がりを防ぐものがありません。そのため、周囲の床が汚れやすく、匂いがつきやすいのがデメリットです。
ペニンシュラキッチンの匂いや煙対策には…?
より換気能力の高い換気扇を設置するのがおすすめです。また、空気清浄機を設置する、消臭機能のついた壁紙にするなど、キッチン以外での消臭対策もあわせてすると、よりよいでしょう。
ペニンシュラキッチンの油はね対策には…?
「油はねガード」や「オイルガード」と呼ばれる油はね防止用ガラスパネルの設置が欠かせません。高さ30cm程度の小さなサイズからありますが、ガスコンロの場合は油が遠くまで飛びやすいため、しっかり防止したい場合はレンジフードまで届く大きなタイプがおすすめです。
収納が少なく、手元隠しがない→L型にしたり、背面収納の設置を
ペニンシュラキッチンの設置イメージ:リクシルのシステムキッチン「リシェルSI」(画像出典:リクシル)
ペニンシュラドキッチンは、壁への設置を必要とする釣り戸棚や壁面収納は設置できません。壁付けキッチンからペニンシュラキッチンにリフォームした場合、収納不足になる場合もあります。
また、フルフラットのペニンシュラキッチンは手元隠しがないため、カウンターにちょっと小物を置いただけでも目立ってしまうことも。生活感や汚れが目につきやすく散らかった印象になりがちです。
ペニンシュラキッチンの収納不足対策には…?
ペニンシュラキッチンの定番のI型ではなくL型を選ぶと、シンクやコンロ下の収納を増やすことができます。また、背面収納を充実させる、パントリーを作るなど、本体以外に収納スペースを作るのもよいでしょう。
回遊性が悪い→アイランド風ペニンシュラキッチンに
ペニンシュラキッチンの設置イメージ:TOTOのシステムキッチン「クラッソ」(画像出典:TOTO)
左右片側からしかキッチンに入れないペニンシュラキッチンは、回遊性が悪く、作業動線はよくありません。大したことのない距離ではありますが、リビングで食事中に、キッチンの奥にあるものを取りに行くのが面倒に思うことはあるでしょう。
ペニンシュラキッチンの回遊性対策には…?
部屋の壁とは別に、キッチンの横に造作壁をつけることで、アイランドキッチン風の回遊型ペニンシュラキッチンにすることができます。アイランドキッチンと同様、通路のぶん広いスペースが必要にはなりますが、スペースに問題がなければ使いやすさと動線のよさの両方をかなえるレイアウトです。

ペニンシュラキッチンのリフォーム費の相場
ペニンシュラキッチンの設置イメージ:トクラスのシステムキッチン「BB」(画像出典:トクラス)
ペニンシュラキッチンは本体の価格+工事費の相場は80万円~200万円以上。アイランドキッチンより安く、壁付けタイプより高めといった位置付けです。
システムキッチンの位置やレイアウトを変えず、形やサイズも近いものに交換するなら、100万円未満で可能な場合もあります。
ハイグレードモデルを選んだ場合や、水栓やコンロ、換気扇などの規模の大きな造作工事が必要な場合には、200万円以上になる場合もあります。
リフォーム費を抑えるには、なるべく壁などの造作物を作らない、キッチンの移動をしないのがポイントです。
しかし、費用を抑えたいばかりになんでも削ってしまっては後悔につながります。リフォームの目的はなにか、なにを重視すのかをしっかり考えて判断しましょう。

手元隠しがほしい方は「ペニンシュラ風造作壁付けI型キッチン」がおすすめ
ペニンシュラ風造作壁付けI型キッチンの設置イメージ:リクシルのシステムキッチン「リシェルSI」(画像出典:リクシル)
ペニンシュラキッチンのデメリットの「手元隠しがない」ことのは、片付けが苦手な方は悩ましい問題かもしれません。そんな方は、ペニンシュラキッチンのメリットを持ちつつ、デメリットを補ってくれる、「ペニンシュラ風造作壁付けI型キッチン」はいかがでしょうか?
ペニンシュラ風造作壁付けI型キッチンは、I型キッチンをペニンシュラと同様に左右どちらかを壁に接するように設置し、キッチンの前面やコンロ前に造作壁を作るレイアウトです。
キッチン前面に腰壁があるので手元隠しになり、リビング側からは料理途中や片付け前に散らかっていても見えません。また、洗い物時の水はねも防いでくれます。コンロ前に設置する油はねガードはガラス素材が多く、毎日きれいにしておかないと汚れが目立ちますが、造作壁ならリビング側からは汚れていても見えません。
ペニンシュラ風造作壁付けI型キッチンは、掃除や片付けが苦手な方や、忙しくて毎日ピカピカにはできないかも…という方におすすめです。

ペニンシュラキッチンのまとめ
本記事では、人気の高いペニンシュラキッチンのメリットとデメリットを中心に、後悔しないプランをご紹介しました。ペニンシュラキッチンには従来の壁付けレイアウトにはないおしゃれさや機能性があり、デメリットは設備やキッチン選びで軽減することができます。また、デメリットを解消しつつメリットを活かした、ペニンシュラキッチン風レイアウトという選択肢もあります。
あなたやご家族が快適で楽しく過ごせるキッチンには、なにが必要でしょうか?この記事を参考に、ぜひすてきなキッチンリフォームを実現してください。
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